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#contents *[[●イラク]] へ続く *0428 イラクで42人死亡 ネットで犯行声明も [朝日] 2006年04月28日18時46分  イラクでは、ラムズフェルド米国防長官らが訪問中の27日も武装勢力による攻撃が相次ぎ、イラク駐留米軍やAFP通信によると計42人が死亡した。  一方、南部ナーシリヤで27日、イタリア兵ら4人が死亡した襲撃事件で、「イマーム・フセイン旅団」を名乗る組織が、インターネット上で犯行声明を出した。真偽は不明だが、声明の署名などからイラク・アルカイダ機構のザルカウィ幹部の関連組織とみられている。  米軍発表によると27日、中部バクバ周辺でイラク軍基地や警察署、検問所など計7カ所が、小型ロケット砲や迫撃砲、銃で武装した100人以上の武装勢力に同時多発的に襲われた。激しい銃撃戦となり、イラク兵と警官、市民ら計9人が死亡、18人が負傷し、武装勢力21人が死亡、43人が拘束された。  バグダッドやバクバなど首都の周辺地域では最近、イラク軍や警察への襲撃が頻発。仕掛け爆弾だけでなく、銃撃戦をしかけるなど、大胆な攻撃が目立っている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0428/004.html *0428 イラク治安改善せず、スンニ派武装勢力いぜん活発 [朝日] 2006年04月28日08時26分  イラクの治安は、正式政府の首相が指名されても改善する気配がない。武装した住民による自衛は拡大している。この2カ月激しかったイスラム教シーア、スンニ両派の報復合戦には沈静化の兆しがある一方、スンニ派武装勢力の活動はなお非常に活発だ。27日にイタリア軍を襲ったのも、外国駐留軍への攻撃を繰り返してきたスンニ派武装勢力の可能性が高い。  バグダッドでは、住民が通りにバリケードを築き、あちこちで地区を完全封鎖。シーア派民兵やスンニ派武装勢力だけでなく、警察や軍の進入も許さない態勢を築く。  首相に指名されたマリキ氏は27日、シーア派最高権威シスターニ師と会見後、政府が治安に責任を持てるようになるまでは「(自衛する)住民から武器を取り上げることはできない」と発言。超法規的な住民の自衛活動を「追認」した。  こうした自衛が広がったことも影響してか、2月末にシーア派の聖廟(せいびょう)が爆破された後、多い日で数十人にのぼったスンニ派市民の無差別に近い暗殺が、1日数件程度まで減っている。  シーア派による報復活動の主体は、最強硬派サドル師派の民兵組織マフディ軍とされる。そのサドル師派が推した移行政府首相のジャファリ氏は、スンニ派、クルド勢力の反発と米国の圧力で新政府の首相候補の座から引きずりおろされた。  代わって首相指名されたマリキ氏は、マフディ軍についても、米国が強く求める武装解除ではなく、正規の治安部隊として「公認」する姿勢を示した。これもシーア派民兵の報復活動を抑える効果があったとみられる。  しかし、スンニ派武装勢力による米軍、イラク治安部隊への襲撃は連日、続いている。マリキ氏が首相に指名された22日前後の3日間だけで、米兵9人、イラク治安部隊員ら10人が死亡。17日には、バグダッドで武装勢力50人が治安部隊と7時間にわたって交戦するなど、首都でさえ政府の治安維持能力に大きな不安があることを示した。  連日出る一般市民の犠牲の多くは巻き添えだ。26日も各地で軍、警察を狙った計6発の爆弾が爆発するなど33人が死んだが、うち7人が巻き添えの市民だった。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0428/003.html *0426 ザルカウィ容疑者?ビデオで大規模テロ予告 [読売] イラクで暗躍するヨルダン人テロリスト、アブムサブ・ザルカウィ容疑者の近影とされるビデオ映像が25日、ウェブサイト上で流れ、武装闘争の継続を呼びかける声明を伝えた。  米国の専門家は信ぴょう性は高いと見ており、本物とすれば、同容疑者のビデオ声明は初めて。  同容疑者が、本格政府の首相指名などイラクの最近の政治プロセス進展を警戒し、自らの健在ぶりをあえてアピールすることで武装勢力の再結集を図った可能性がある。  映像は今月21日撮影とされ、男が自動小銃をわきに置き、黒服姿で登場。「イラクで樹立されつつある政府は、(その中心が)イスラム教シーア派だろうが、シオニストのクルド人だろうが、(米国の)手先だ」と非難したうえ、「今後はもっと苦痛を与える」などと大規模テロを予告した。  映像にはまた、この男が屋外で自動小銃を発砲する姿や、側近とみられる複数の人物から中部ラマディの情勢について説明を受ける場面なども含まれている。ザルカウィ容疑者の声明はこれまで、肉声を録音したテープに限られており、容姿などは、米軍が昨年入手したとされる写真などを通じて断片的にしか知られていなかった。 (2006年4月26日13時36分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060426i103.htm *0423 イラク首相にマリキ氏 国民議会でタラバニ大統領が続投 [朝日] 2006年04月23日01時09分  イラク国民議会は22日、正式政府の大統領に、移行政府から続投となるジャラル・タラバニ氏(クルド同盟)を選んだ。タラバニ大統領は、シーア派政党でつくる最大会派、統一イラク連合(UIC)が推すジャワド・マリキ氏を、首相に指名した。マリキ氏が組閣を終えて議会の承認を得られれば、03年4月の旧フセイン政権の崩壊から3年余りたって、イラクに初めて正式な政府が発足することになる。  タラバニ氏は「新しいイラクは全イラク人のためにある。団結を取り戻すため力を合わせよう」と演説。マリキ氏も「全民族・宗派が独裁に苦しんだ。ともに正義を取り戻そう」と、挙国一致を強調した。  UICは単独過半数には達していないが、スンニ派、クルド勢力もマリキ氏の首相就任に同意した。  マリキ氏は首相指名から30日以内に組閣することになる。ただ、内相や国防相など治安や利権にかかわるポストをめぐり各派の思惑がぶつかるとみられ、政府発足までには曲折も予想される。  政治プロセスを定めたイラク基本法で昨年12月末とされた正式政府の発足は、大幅にずれ込んでいた。昨年12月の選挙後、UICが首相候補とした移行政府のジャファリ首相に対し、スンニ派とクルド勢力が強く反対したからだ。  米国や国連など国際社会の圧力もあり、UICが今月21日にジャファリ氏に代えて側近のマリキ氏を首相候補としたことで、事態が打開された。  正式政府は、宗派対立の悪化で1日数十人単位の死者が出ている治安状況の安定や、経済の復興、そしてスンニ派勢力が昨秋の憲法承認を巡る国民投票に参加する条件とした憲法の修正など、多くの課題に取り組むことになる。  治安状況が改善すれば、13万人以上が駐留する米国をはじめ派兵各国の間で兵力削減や撤退の模索が本格化する。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0422/013.html *0417 イラク政権交渉の混迷続く、17日の議会再開を延期 [朝日] 2006年04月17日11時01分  イラク国民議会のパチャチ臨時議長は16日、17日から再開される予定だった国民議会を「数日間延期する」と発表した。首相ポストなどを巡る各派の交渉が折り合わなかったためだ。昨年12月の議会選挙から4カ月。各派は「挙国一致政権」づくりでは一致しているものの、お互いに妥協を許さないまま、正式政府の発足手続きがずるずると遅れている。  中東の衛星テレビ局アルジャジーラなどが伝えた。  国民議会は議長や大統領、首相を決める政権交渉が難航し、選挙後の初招集が3月16日までずれこんだ。しかし、この日も正式な議長も決められないまま審議を中断。今月12日に「問題が解決しつつある」(パチャチ氏)として一度は17日の再開が決まったが、交渉が暗礁に乗り上げたまま再び延期となった。  正式政府の発足までには、(1)議会が大統領を選出(2)大統領が首相を指名(3)首相が組閣し議会の承認を得る、という段取りを踏む。ただ、最大会派のイスラム教シーア派政党連合・統一イラク連合(UIC)幹部のアティヤ議員は16日、朝日新聞の助手に「一つ一つ段階を踏むと時間がかかりすぎる。1週間ほど議会再開を延期し、首相と大統領、議長を一括して決めてから議会にかけるべきだ」と語った。  政権交渉の焦点は、実権を握る首相選びだ。UICは、移行政府首相のジャファリ氏を首相候補に推薦している。同氏は知的な語り口などから大衆的な人気が高いが、UICは議会の過半数に届かないため、首相選出には他会派との協力が不可欠だ。  だが、ジャファリ氏への逆風が日に日に強まっている。スンニ派勢力や親米世俗派のアラウィ元首相は、ジャファリ氏が民兵組織を持つシーア派の反米強硬派サドル師派と組んでいることや、2月に中部サーマッラで起きたシーア派聖廟(せいびょう)爆破事件後の宗派対立の悪化に手をこまねいたとして、同氏の選出に反対。  また、タラバニ大統領率いるクルド人勢力も、ジャファリ氏が北部の産油地キルクークのクルド地域編入に後ろ向きなことから、反対に回った。中央政府に弾圧されてきたクルド人勢力は、石油収入の確保と連邦制の導入で強い自治権を得ようとしている。  UIC内部では、ジャファリ氏の所属するダワ党から代わりの首相候補を出す調整案も出ているが、ジャファリ氏は首相レースから降りる意向を示しておらず、情勢はなお流動的だ。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0417/003.html *0413 シーア派モスクで爆弾テロ、26人死亡 イラク [朝日] 2006年04月13日12時15分  イラク中部バクバ近郊の村フワイデルにあるイスラム教シーア派モスクで12日、自動車が爆発し、衛星テレビ局アルジャジーラなどによると少なくとも26人が死亡、70人以上がけがをした。モスクで礼拝をしていた参列者らが死亡したといい、シーア派住民を狙った無差別テロとみられる。 バグダッドで12日、自動車爆弾の残骸(ざんがい)を調べる警察官。パトロールを狙った爆弾で警察官1人が死亡し、市民ら6人が死傷した=AP  フワイデルはバグダッドの北東約60キロ。周辺はシーア派とスンニ派の住民が住む地域が混在しており、昨年10月にもシーア派住民25人以上が死亡する車爆弾テロが起きている。バグダッドでも12日に自動車爆弾が爆発し、警察官らが死傷した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0413/006.html *0408 バグダッドの自爆テロ、死者は79人に [朝日] 2006年04月08日23時36分  バグダッド北部カドミヤ地区のイスラム教シーア派モスク(礼拝所)で7日起きた爆発は、現地からの報道によると、死者が79人、負傷者が少なくとも160人に達した。AP通信によると、シーア派女性の黒い伝統的衣装を身にまとった人物がモスクの中と外で自爆したという。  イスラム教の休日、金曜日の集団礼拝に集まったシーア派を狙った犯行とみられ、現地では、イスラム教スンニ派の過激派組織によるテロ、との見方もある。イラク中部ナジャフでは6日、シーア派の最重要聖地アリ廟(びょう)近くでミニバスが爆発して8人が死亡したばかり。宗派対立が激しくなる恐れがでている。  また、AP通信によると、8日にバグダッド南部ムサイブのシーア派モスク付近で車が爆発し、少なくとも4人が死亡した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0408/018.html *0405 母子含め23人死亡、治安維持は危機的状況 イラク [朝日] 2006年04月05日12時39分  イラクでは4日、バグダッドで車爆弾が爆発し、母子3人を含む10人が死亡するなど、全土で計23人が死亡した。事件現場の処理に、イラク警察ではなく、スンニ派武装勢力と暗闘を続けるシーア派民兵組織が当たる場面もあり、イラクの治安維持は危機的状態を深めている。  現地からの報道によると、バグダッド東部のシーア派地区ハビビヤで車爆弾が爆発し、現場に隣接する民家にいた母と9歳、12歳の男の子2人が巻き込まれた。事件後、警察ではなく、シーア派強硬派サドル師派の民兵組織マフディ軍が現場を仕切り、群衆を追い払うため空に向けて銃を撃つ場面がみられた。  またバグダッドのアラブ首長国連邦大使館の受付職員2人が、大使館の建物を離れたところを襲われて死亡。このほか首都の各地で銃撃が相次ぎ、裁判官1人、アイスクリーム店員ら市民2人と警官1人が殺害された。またリンチを受けたと見られる4遺体が見つかった。  中部サーマッラでは市評議会員の息子の乗った車列が車爆弾で襲撃され、護衛と運転手計2人が死亡。南部バスラでも警官1人が殺害された。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0405/004.html *0405 クルド人大量虐殺、フセイン元大統領を2件目起訴 [読売]  【カイロ=柳沢亨之】イラク元大統領サダム・フセインらの戦争犯罪を裁く同国高等法廷のジュヒ予審判事は4日、フセイン政権時代の1988年に旧イラク軍が北部ハラブジャのクルド人約5000人を毒ガス攻撃した事件を含むクルド人大量虐殺の罪で、フセインら被告7人を起訴したと発表した。  フセインの起訴は、現在審理中のバグダッド近郊ドゥジャイル村民殺害事件に続き2件目。  予審判事は、二つの事件を同時並行的に進めるかどうかなど具体的な審理方法を明らかにしなかった。次回公判は5日の予定。 (2006年4月4日22時14分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060404id22.htm *0401 米兵死者が5カ月連続減少 開戦後、2番目の少なさ [共同]  【ワシントン31日共同】ロイター通信によると、3月中にイラクで死亡した駐留米軍の兵士は29人で5カ月連続で減少した。月別では2003年3月のイラク戦争開戦以降、2番目に少ないとみられる。米側は武装勢力の標的が米軍からイラク治安部隊などに変わったとみており、イラクは内戦の様相を濃くしている。  これまで米兵の死者は2300人を超え、負傷者も約1万7300人に上っている。一方で3月の死者は、04年2月の20人に次いで少なくなった。  新憲法案の国民投票が行われた昨年10月は死者が90人を超えたが、その後、12月の連邦議会選挙を挟んで連続して減少。ただ、正統政府樹立のための連立協議が難航し、イスラム教シーア派聖廟(せいびょう)爆破事件などで宗派対立の懸念が高まっている。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=GIF&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006040101000424 *0330 イラク米軍の誤射、8週間で死亡30件 2006年03月30日06時27分  米軍準機関紙「星条旗」(中東版)はこのほど、イラクで米軍検問所に近づいた市民が誤射される事件が日常茶飯事として起きている現状を数字をあげて紹介した。こうした事件が反米武装勢力に人々が加わる理由を作っていると駐留米軍上層部も認識しており、誤射を減らすことが課題になっている、と報じた。  同紙は、3月中旬までの8週間で、イラク全土で、検問所や車列に近づいた住民を脅威と認識して対応、誤射につながりかねなかったケースが600件以上に上ったと報じた。うち30件以上でイラク人が死亡、負傷者は60件以上にのぼったという。ただし、過去3年間でこの種の事件がどの程度起きたのかは不明だとしている。  この記事の中で、駐留米軍ナンバー2のカレリ中将は、「こうした(誤射)行為のたびに、我々に対して銃撃を加え爆弾を作って仕掛けるような人々を増やすことになっている」と述べている。  ただ、同中将は、爆発物を満載した車が接近してきたのを射撃して助かった例なども踏まえ、「交戦規則を変えようというのではない」とも発言。不用意に近づいてくる車にレーザー光線を当てて注意を喚起する装備の導入など、技術面での対応が進められていると紹介した。     ◇  米軍の検問所や米軍車列は、イラク市民の恐怖と憎悪の対象だ。米軍は長い間「安全を確保するため、やむを得ない措置」としてきた。  検問所には常設と臨時の2種類がある。臨時検問所の設置はイラク治安機関にさえ事前には知らされず、知らずに近づいてしまう住民が多い。  29日朝、バグダッドの高速道路の入り口で突然始まった臨時検問では、気づかずにそのまま近づいた車が銃撃されるのを朝日新聞バグダッド支局助手が目撃した。車は大破、乗っていたイラク人数人が負傷したようだったという。こうした誤射について米軍のデータが明らかになるのは極めて珍しい。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0330/003.html *0328 2日間で死者150人 イラクの宗派対立さらに激化 [朝日] 2006年03月28日10時44分  イラクでは27日、モスル近郊の米、イラク両軍合同の基地内で起きた自爆攻撃のほか、バグダッドでもロケット砲による攻撃が起きるなどして全土で計51人が死亡、77人が負傷した。バグダッドでは、さらに貿易会社の従業員16人が武装勢力に拉致された。前日から2日間の死者は、AP通信の集計で少なくとも150人に達した。正式政府樹立に向けた協議が進まない中、スンニ、シーア両派の衝突はなお激しさを増している。  バグダッドの商業ビル周辺にロケット砲2発が撃ち込まれた事件では、計8人が死亡した。また、バグダッドや中部バクバでサドル師派の拠点が相次いで攻撃され、1人が死亡、5人が負傷した。一方、モスル近郊の基地で体に爆弾を巻いた男が自爆し、計40人が死亡した事件については、アルカイダ系組織が犯行声明をインターネットに出した。  バグダッドでは26日にモスクで同師派支持者の殺害事件が起きているが、バグダッド州知事はこの事件に抗議するとして米軍への協力停止を表明した。また、シーア派与党の統一イラク連合(UIC)のマーリキー広報官も「UICは、イラク政府が早急に治安権限を回復するよう求める」と述べるなど、米軍への非難が強まっている。  米軍は「武装勢力16人を、イラク治安部隊が殺害」と主張しているが、イラクのアルエンジ国務相(治安担当)はロイター通信に「礼拝中のモスクにイラク治安部隊に伴われた米兵が乱入し、非武装で無抵抗の市民37人を、後ろ手に縛った上で銃殺した」と述べた。  ただ、サドル師派民兵組織マフディ軍が、モスクで私設の「法廷」を開き、スンニ派を処刑していたとの情報もあり、米軍とイラク治安部隊が鎮圧に乗り出した可能性もある。  イラクでは、2月末のアスカリ廟(びょう)爆破事件以後、マフディ軍がスンニ派への報復活動を活発化させており、カリルザード米大使は「民兵を鎮圧する必要がある。イランが資金援助や訓練を施している。今や(スンニ派)武装勢力よりも、民兵の方がより多くのイラク人を殺害している」と述べている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0328/004.html *0327 イラク、宗派衝突で60人以上死亡 [朝日] 2006年03月27日10時19分  バグダッドのモスク(イスラム礼拝所)で26日、シーア派強硬派サドル師の支持者と、米軍・イラク治安部隊が衝突し、多数の死傷者が出た。これを含め、ロイター通信によると全土で60人以上が死亡した。多くがスンニ、シーア両派の衝突による犠牲者とみられる。  モスクの事件について、イラク警察は、サドル師派民兵と米軍との激しい銃撃戦で、民兵側に20人の死者が出たと発表。一方、サドル師派幹部はロイター通信に「殺されたのは非武装の一般信者だ」と米軍を非難した。米軍は「米軍の支援を受けたイラク特殊部隊が武装勢力16人を殺害したが、モスクは攻撃していない」との声明を出した。  また、現地メディアによると中部ナジャフにあるサドル師の自宅に迫撃砲が撃ち込まれ、側近ら2人が負傷した。サドル師にけがはなかった。  イラクでは、2月末のアスカリ廟(びょう)爆破事件以後、スンニ派武装勢力のテロに対し、これまで自制してきたシーア派の報復が激しさを増しており、中でもサドル師派民兵組織マフディ軍が活動を活発化させている。  26日にはほかに、中部バクバ近郊で頭部を切断されるなどした30遺体、首都各地でも銃殺されるなどした計10遺体が見つかった。南部バスラでは学校前に仕掛けられた爆弾で14歳の少年が死亡したほか、首都でも女性1人が爆弾で死亡した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0327/002.html *0324 イラク各地でテロ 56人死亡 [朝日] 2006年03月24日01時21分  イラク各地で23日、テロが相次ぎ、AP通信によると少なくとも56人が死亡した。イスラム教シーア派が多数を占める警官を標的とした襲撃が相次ぐなど、スンニ、シーア両派の衝突が続いているとみられる。正式政府樹立が大幅に遅れる中、宗派間対立は沈静化の気配を見せていない。  バグダッド中心部の警察本部前の検問所には、車が猛速度で突っ込んで自爆し、警官ら25人が死亡した。バグダッド南西部のシーア派モスクでも車爆弾が爆発し、6人が死亡。首都と周辺部ではこのほか、襲撃で警官ら5人も死亡した。  また、宗派対立の犠牲者とみられる計14遺体が首都やファルージャなどで発見された。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0324/002.html *0322 イラク刑務所、武装勢力100人以上が襲撃 32人死亡 [朝日] 2006年03月22日10時19分  バグダッド北東のミクダディヤの刑務所が21日、100人以上の武装勢力に襲撃され、ロイター通信によると、激しい銃撃戦の末、警官と市民計22人が死亡した。武装勢力側も10人が死亡し、囚人33人が逃亡した。イラクでは同日、この事件を含め、計39人が死亡した。  刑務所を襲った武装勢力は小型ロケット砲や銃で武装し、付近の警察署や通りかかった車両を次々と襲撃したという。  刑務所のあるディヤラ州付近では、昨年末ごろから、国際テロ組織アルカイダ系とみられる武装勢力が、米軍の激しい掃討作戦が続く西部アンバル州を逃れ、拠点を移す動きが確認されていた。  またバグダッド西部では米兵1人が銃撃で死亡。首都で4人の銃殺体も見つかった。中部バクバでは、仕掛け爆弾によりイラク人警官2人が死亡した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0322/003.html *0321 内戦の悪夢におびえる 生活苦のイラク国民…開戦3周年 [読売]  【カイロ=岡本道郎】イラク開戦3周年のイラクは、民主国家実現のための政治プロセスのうち憲法制定と2度の選挙実施という重要日程を消化したものの、宗派・民族対立の先鋭化により、肝心の本格政府樹立のめどが立っていない。国民は生活苦の中で、「内戦」の悪夢におびえるという、極めて深刻な局面を迎えている。  連立折衝を行っている国民議会各派は19日、新たな国家機関として、大統領、首相、主要全会派代表計19人で構成される「国家安全保障政治委員会」の設立で合意した。  治安、資源収入、予算など重要案件についての意思決定に、第1党のイスラム教シーア派政党「統一イラク同盟」だけでなく、スンニ派や世俗派など各派の意向を十分に反映させようというもので、タラバニ移行政府大統領は同日の記者会見で、「イラクが内戦に至っていないことの証左」と誇らし気に語った。  しかし、同委員会と内閣との役割分担など不透明な部分も多い。逆に言えば、憲法にも規定のない新機関の設立は、大統領、首相の権限や閣僚配分で合意ができない、現政治勢力の機能不全ぶりを露呈しているともいえる。  かけがえのない「自由」を得たはずの国民の暮らしは一向に楽にならない。ガソリン価格は1年前の3倍に上昇、電力もバグダッド市内で「2時間通じ、その後4時間停電」という繰り返しという。  治安悪化は質が変わった。イラク治安部隊の数は2年前の約2倍の23万2000人に増え、対武装勢力軍事作戦でのイラク人部隊の比重も増えた。だが、国民は特に2月のシーア派聖廟(せいびょう)爆破事件以降、むしろ各派の民兵組織、それも多くの場合、政治治安部門を牛耳るシーア派民兵組織の専横におびえる日々を送っている。拉致、射殺、武力にまかせた強制退去などがいつどこで起きるかわからない日常を「内戦」と呼ぶ声も次第に高まっている。  米AP通信によると、20日、バグダッド市内北部の喫茶店で大きな爆発があり、少なくとも市民3人が死亡、15人が負傷した。無差別爆弾テロと見られる。  一方、仏AFP通信によると、同日はこのほか、国内6か所で道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発するなどし、警官ら計16人が死亡した。また、イスラム教シーア派の聖地カルバラへ向かう巡礼者への銃撃事件で9人が負傷した。 (2006年3月21日1時48分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060320i213.htm *0320 アラブ諸国、イランの影響増大を警戒…イラク戦3年 [読売]  【カイロ=柳沢亨之】アラブ諸国はイラク開戦から3年を経て、イランの影響力拡大やイスラム原理主義勢力の台頭など、域内に不安定要素がもたらされたことに憤まんを抱いている。  アラブ各国は米国が「中東民主化」を掲げたイラク戦争に反対した。自国の政権に余波が及ぶことを嫌ったからだ。また、イラクでシーア派が実権を握ることを恐れた。  アラブ各国は今、米国がイラク対応に追われて中東民主化に大胆に取り組めないことには安堵(あんど)しているが、シーア派イランの影響力増大に「震え上がっている」(ヨルダン政界筋)という。シリアがイランに急接近し、バーレーンではシーア派の政治デモが活発化している。  イラクは国際的にイスラム過激勢力の集結地となり、同勢力と対決するアラブ各政権を悩ませている。ヨルダンでは昨年11月、連続爆破テロが発生し、脅威が現実のものになった。  アラブ各政権は本来、イラン核問題や過激派対策で米国と戦略を共有しているにもかかわらず、イラク政策が支障となり、足並みをそろえようとしない。エジプトはイラクへのアラブ諸国軍の展開という米国の要望を拒否した。エジプトのムバラク大統領は、先に歴訪した独伊両国などで、「イラクを見よ。我々が警告した通りではないか」と不満をぶちまけたという。 (2006年3月20日23時43分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060320id27.htm *0320 宗派間の対立激化、混乱続く イラク開戦3年 [朝日] 2006年03月20日11時01分  03年3月、米英軍の軍事作戦によって始まったイラク戦争の開戦の日から20日で3年を迎えた。AP通信によると、開戦以来3年間で犠牲になった米兵は2314人。3万3000人以上のイラク市民が宗派間抗争や米軍攻撃の巻き添えで亡くなった。激化する宗派間抗争を受けてアラウィ前イラク暫定政府首相が「イラクは内戦状態」と発言するなど、イラクが社会秩序を回復するめどは立っていない。  ロイター通信のまとめでは19日、20人以上の死亡が確認された。バグダッド市内で、各派の抗争によって殺害されたとみられる計12人の遺体が見つかったほか、北部モスルで警官ら4人が射殺され、キルクーク近郊で首を切られたイラク兵2人の遺体が見つかった。  また、中部のスンニ派の町ドゥルイヤでは、米軍が待ち伏せ攻撃を受けて発砲。米軍は「テロリスト7人を殺害した」と発表したが、地元警察は「13歳の少年とその両親など、無関係の市民を含む8人が死亡した」としている。  アラウィ氏は19日放送の英BBCテレビで「現状が内戦でないと言うなら、何が内戦なのか神にうかがいたいものだ」と述べていた。  米英の非政府組織イラク・ボディーカウントは、メディア報道の集計などから、イラク市民の犠牲者は3万3679人から3万7795人と推計している。  イラクの正式政府づくりを巡る協議でアラウィ氏は、ジャファリ首相を「治安維持に失敗した」と批判。スンニ派政党と手を組んで首相復帰を模索している。この発言は、協議が難航するなか、ジャファリ政権批判の意図も含んだものとみられる。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0320/002.html *0317 米、イラクで最大掃討作戦 宗教対立、あおる 恐れも [朝日] 2006年03月17日16時27分  イラク駐留米軍が16日に中部サーマッラ近郊で始めた作戦について、米軍当局者は同日、ロイター通信に「精密誘導爆弾を使った作戦のたぐいではない」と述べ、空爆であることを否定、武装勢力の掃討作戦だと強調した。もっとも、「イラク戦争後最大の航空攻撃」となるという。現地で高まる宗派対立をあおる恐れが指摘されている。  米軍によると、航空機からの爆撃はなく、航空兵力のほとんどは兵員輸送ヘリだという。サーマッラ近郊の農村地帯を広範囲に包囲し、武装勢力の拠点をしらみつぶしに捜していく作戦とみられる。イラク軍関係者は「四つの村を包囲した」と語った。  AP通信などによると、米軍側は「複数の武器庫を発見し、41人を拘束した」という。  サーマッラ周辺はイスラム教スンニ派武装勢力の活動が活発だ。かつて反米攻撃が盛んだったアンバル州などから、米掃討作戦によって追われた武装勢力が流入していると、米軍やイラク軍はみている。  イラクではスンニ派、シーア派間の対立が深刻化している。アビゼイド米中央軍司令官は作戦について「アルカイダなど武装勢力の拘束が目標で、宗派対立とは関係ない」としている。ただ、今回の作戦では米軍がシーア派に加担しているとの印象を与える恐れが指摘され、スンニ派側の反発が強まる可能性がある。  イラク・アルカイダ機構などスンニ派過激派はこれまでも、イラク移行政府とシーア派市民に対して「米軍に協力する背教者」と呼んで攻撃を続けてきた。  今回の作戦で、17日未明現在市民の犠牲に関する情報はない。  米軍は04年11月、「武装勢力掃討」を掲げて中部ファルージャを空と陸から総攻撃。市街地が破壊され、多くの市民も死亡したとみられ、国際的な波紋を呼んだ。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0317/013.html *0317 イラク:米軍、最大規模の空爆 武装勢力掃討が目的 [毎日]  【カイロ支局】イラク駐留米軍は16日、イラク中部のサマラ近郊で、03年のイラク戦争以来、最大規模の空爆などを開始したと発表した。AP通信などが伝えた。  米軍によると、作戦はバグダッド北方サマラ付近の武装勢力掃討が目的で、米軍のほか、イラク軍が参加。1500人以上の兵士、200両以上の軍用車両、50機以上の航空機が動員された。  作戦は数日間続く予定だという。米軍によると初日の16日には武装勢力の武器・弾薬などを押収した。  サマラ一帯はイスラム教スンニ派住民の多い「スンニ・トライアングル」と呼ばれる地域にあたる。サマラでは先月22日にイスラム教シーア派の聖廟爆破事件が発生、宗派対立激化のきっかけとなった。  16日にはイラク連邦議会が初招集されたばかりだった。 毎日新聞 2006年3月17日 1時07分 (最終更新時間 3月17日 1時21分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060317k0000m030142000c.html *0316 イラク国民議会が開会 40分で「休会」、政権協議難航 [朝日] 2006年03月16日21時11分  イラク新憲法下での初の議会となるイラク国民議会(定数275、任期4年)が16日、開会した。憲法の規定では、今後2カ月半以内に組閣を終え、03年のフセイン政権崩壊後初めてとなる正式な政府が発足する。ただ、各派の対立で調整は難航。政権づくりのめどがたっておらず、この日の初議会も形式的なものにとどまった。  議会ではこの日、全議員がまず就任宣誓。憲法上は同日議長を選出しなければならないが、各派間の合意ができていないため、最年長にあたるパチャチ元外相が臨時議長となって「(議長を巡る)協議がまだ続いている」と説明。開会からわずか40分程度で全員が退席し、事実上の休会に入った。  憲法の規定では、議会が30日以内に大統領を選出、大統領が15日以内に最大会派から首相を指名、首相が30日以内に組閣し、議会の承認を得る。イラクの政治プロセスはこれで最終段階を迎えることになる。  政権づくりにあたっては、最大会派にあたるシーア派の統一イラク連合(UIC)と、スンニ派政党、クルド同盟が「挙国一致内閣」を目指して協議を続けている。ただ、UICが移行政府のジャファリ首相を新政府の首相に推薦しているのに対し、クルド同盟が反対するなど、合意には至っていない。  昨年12月の国民議会選挙から約3カ月がたち、「早期の挙国一致内閣づくり」を求める圧力は米国のみならず国際社会から強まっている。この日の議会は、とりあえず形式的に開くことで関係者が政権協議の時間を稼ごうとした、とみられている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0316/015.html *0316 米軍の攻撃で子ども含む11人死亡 イラク [朝日] 2006年03月16日10時57分  ロイター通信によると、バグダッドの北約100キロにあるイシャキで15日、イラク駐留米軍が「テロ容疑者拘束」のためとして民家を攻撃し、子ども5人を含む市民11人が死亡した。米軍は「武装勢力との戦闘で市民が巻き添えになった」としているが、イシャキのシャセル町長は「米軍の説明を求めたい」としている。  同通信が伝えた地元警察当局や目撃者の話によると、米兵らが民家の屋根から家の中にいた人々を次々と撃ち、この家で暮らしていた11人が死亡した。米兵らはその後、民家を爆破したという。  地域の遺体安置所には、子ども5人と女性4人、男性2人の射殺体が運び込まれた。  これに対し米軍側は、国際テロ組織アルカイダ系のテロ組織の活動を支援していた男がいるとの情報があったため、民家に向かったと説明。「敵からの銃撃を受けて戦闘になった。容疑者を拘束したが、女性2人と子ども1人が戦闘の巻き添えになり死亡し、家が破壊された」としている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0316/009.html *0315 イラク各地で87人の遺体 各派抗争被害か [朝日] 2006年03月15日01時47分  イラク警察当局は14日、イラク各地で24時間以内に計87人の遺体が見つかり、病院や遺体安置所に収容されたと発表した。AP通信などが伝えた。イラクの政権づくりが難航する中、各派の抗争によって殺害されたものとみられる。  警察によると、バグダッド西部イスラム教スンニ派が多い地域で同日午前、路上に放置されたマイクロバスの中から手足を縛られた15人の遺体が見つかったほか、バグダッド南東部でも手を縛られた下着姿の14人が射殺されているのが見つかった。シーア派地域のサドルシティーでは、電柱につり下げられた遺体も見つかった。  シーア強硬派ムクタダ・サドル師派の拠点となっているサドルシティーでは12日、自動車爆弾テロが起きて60人近くが死亡した。サドル師は自派民兵に自制を呼びかけているものの、スンニ派とシーア派の間で攻撃と報復が続いているとみられる。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0315/001.html *0313 バグダッド各地でテロ、死者56人 シーア派狙い攻撃も [朝日] 2006年03月13日13時15分  イラクのバグダッドで12日、貧しいイスラム教シーア派の住民が多く住んでいるサドルシティーなどでテロ攻撃が相次ぎ、少なくとも市民ら計56人が死亡した。イラク内務省によると、サドルシティーでは六つの自動車爆弾が爆発し、多くの市民が巻き込まれた。46人が死亡し、約200人がけがをした、とロイター通信などが伝えている。  シーア派の住民が多いサドルシティーは、強硬的な姿勢で知られる同派の民兵組織「マフディ軍団」を抱えるムクタダ・サドル師派への支持が強い。正式政府づくりをめぐり各派の協議が難航しているイラクでは、先月22日にシーア派の聖廟(びょう)が爆破された事件をきっかけに宗派間の対立が深まっている。サドルシティーで起きたテロは、イスラム教スンニ派の武装勢力によるサドル師派への報復や挑発の可能性が高い。  バグダッド市内では、このほか迫撃砲を使った攻撃や、道路脇に仕掛けられた爆弾などで少なくとも計10人が死亡した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0313/004.html *0304 イラク大統領、ジャアファリ「首相」の再考求める [読売]  【カイロ=岡本道郎】イラク移行政府のタラバニ大統領は4日の記者会見で、同国国民議会選で第一党となったイスラム教シーア派政党連合「統一イラク同盟」が2月、本格政府の首相候補に選出したジャアファリ現首相について、「我々はジャアファリ氏個人には何の異議もないが、首相職については各派の合意が得られなければならない」と述べ、同氏の首相指名に反対する考えを明確にした。  大統領はまた、出身母体であるクルド人政党連合「クルド同盟」が「統一同盟」に対し、公式書簡で首相候補の再考を求めたことを確認した。  大統領は、ジャアファリ首相が2月末、大統領への通告なしにトルコを訪問するなどクルド人の利害を無視する姿勢がみられるとして首相を強く非難していた。スンニ派や世俗派政党も、宗派色の強いジャアファリ氏を拒否する姿勢を示しており、首相指名をめぐる混乱はさらに長引きそうだ。 (2006年3月4日23時37分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060304i115.htm *0304 イラク内務省に「死の部隊」 陰にシーア派民兵 [朝日] 2006年03月04日23時39分  正式政府の発足を目指すイラクで、治安組織を管轄する内務省所属の秘密部隊が拷問、暗殺に手を染めている疑惑が浮上した。部隊を牛耳るのはイスラム教シーア派の民兵組織、標的は対抗するスンニ派武装勢力だという。かつてシーア派を弾圧した旧フセイン政権とそっくりの手法を採り、その残忍さから「死の部隊」と呼ばれ、新政権の枠組みづくりを巡る交渉にも影響している。  「死の部隊」の存在は、昨年4月にシーア派主導の移行政府が発足した直後からささやかれた。警官に拘束されたスンニ派が、虐殺遺体で見つかる事件が続出。スンニ派のイラク・イスラム党は、被害者は300人以上と推計し、内務相を出しているシーア派政党「イスラム革命最高評議会(SCIRI)」を強く非難している。  「死の部隊」の一つは、首都北部に本部を置く治安維持部隊「ブルカン(火山)旅団」とされる。これに05年3~10月に在籍した内務省警護官(30)が、朝日新聞のイラク人助手に実態を証言した。旅団は内務省の一機関だが、実態はシーア派の民兵組織。イランで組織されたSCIRI配下の「バドル軍」そのものだという。  旅団に拘束された容疑者は、容疑や自白状況によってグループに振り分けられる。「電気組」というグループに振り分けられると電気による拷問を受け、「つるし組」だと天井からつるす拷問を受ける。「空間組」に振り分けられた容疑者は処刑され、砂漠地帯に死体を捨てられる。  05年8月、警察に拘束された後、川で遺体で見つかったスンニ派37人を、この警護官は旅団本部に連行された直後に目撃した。米兵も付き添っていたが、本部到着後に立ち去った。「米軍は少なくとも拷問は知っていたはずだ」と話す。  同旅団に拷問を受けた後に釈放されたという楽器店主(35)は「拘束時に米兵がいたので、処刑はないなと安心したが、結局、内務省で拷問された」と話した。  米軍は昨年11月、内務省施設で虐待されていた拘束者170人を救出。1月末には暗殺容疑で警察官4人を拘束するなど摘発を始めた。2月にはタラバニ大統領や米大使が「死の部隊」を公然と非難し始め、一時、活動は静まった。  しかし2月末、新たにスンニ派政党幹部が警官に拘束後、虐殺される事件が発生。各地で制服警官による拘束後の暗殺が報告されている。スンニ派は、シーア派聖地、アスカリ廟(びょう)爆破事件後の騒乱を利用し、再び部隊が活動を始めたと非難している。  正式政府に向けた政権協議では、首相、財務相、内務相、石油相を独占するシーア派に対し、スンニ派、クルド人勢力、世俗的なアラウィ元首相派に加え、米国も「死の部隊」の問題を指摘することで強く譲歩を迫っており、政治問題化している。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0304/018.html *0303 イラク混迷 スンニ・クルドが「ジャファリ外し」に [朝日] 2006年03月03日21時59分  イスラム教シーア派の聖地アスカリ廟(びょう)が爆破された事件を機に同派とスンニ派の衝突が続くイラクで、正式政府づくりをめぐる政権協議が行き詰まっている。住民をも巻き込んだ騒乱状態そのものには収まる兆しもあるが、治安回復にはほど遠い。混乱の中でクルド人勢力やスンニ派の間に、最大勢力、シーア派の統一イラク連合(UIC)が首相候補に擁立したジャファリ現首相に対する反発も強まり、事件で広がった亀裂の深さを見せつけている。  先月22日のアスカリ廟爆破の後、中南部全域でシーア派民兵などによるスンニ派モスクや住民への攻撃が広がった。その後、スンニ派側の反撃が起こり、1日までの双方の死者は首相府の発表では約380人になった。  しかし、双方の宗教指導者などの制止や内相、国防相による終日の外出禁止令の発令などによって、バグダッドで外出禁止が解除された27日以降は、スンニ派モスクの焼き打ちなどは止まった。その後も自爆テロや銃乱射は続いているが、内戦につながりかねない住民どうしの衝突ではなく、以前からのスンニ派過激派による攻撃が目立つようになった。  住民レベルまで広がった今回の宗派衝突は、政治プロセスにも大きな影を落とした。混乱の中でジャファリ首相の役割が見えず、その求心力の弱さが改めて浮き彫りになったからだ。  クルド同盟(53議席)とスンニ派と元暫定首相アラウィ氏がつくる国民行動評議会(80議席)は2日、UICに首相候補の交代を求める意見を伝えた。国民議会選挙ではUICが第1党になったが、両勢力が共同歩調をとればUICの勢力を上回る。  アラウィ派のイラク共産党のムーサ党首は「ジャファリ氏は、重要な決定での独断専行を批判されているのに、また繰り返した」と話した。問題になったのはジャファリ首相による28、1日のトルコ訪問。この訪問は廟爆破事件後の混乱が続く中で突然行われ、クルド同盟を率いるタラバニ大統領も先月28日、「イラクの状況に何ら真剣な目を向けていないことを示すものだ」と首相を強く批判する声明を出した。  トルコはイラク北部のクルド人の動きを警戒。ジャファリ氏のトルコ訪問はクルド人勢力に圧力をかける意図とみられた。  UICが先月半ば正式政府の首相候補に擁立を決めたジャファリ首相に対しては、スンニ派、クルド人勢力の間で以前から「他派の意見を無視する独断的動きが目立つ」などの批判があった。  UIC内でジャファリ氏と首相候補を争ったのは、ハキーム師が率いるイスラム革命最高評議会(SCIRI)のアブドルマフディ氏だ。クルド人勢力はSCIRIと良い関係だが、スンニ派はSCIRIが民兵のバドル軍団を治安部隊に入れ、スンニ派掃討作戦を行っていると強い反発を示す。  アラウィ氏やクルド勢力と密接な関係にある米国のカリルザード大使は2月下旬、「治安に責任をもつ大臣は、民兵に関係があるような民族、宗派に偏った人間ではならない」と発言、シーア派主導の政権協議を牽制(けん・せい)する姿勢を示した。  UICは首相候補交代を拒否しているが、ジャファリ氏に固執すれば、新議会の投票で非UICの候補が首相に選ばれる可能性が出てくる。しかし、UIC抜きの政権は国の分裂や民族・宗派の衝突再燃につながる。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0303/011.html *0303 イラクで33人死亡、首都は再び車両通行禁止に [朝日] 2006年03月03日11時06分  イラクでは2日も、バグダッドの市場など各地で爆弾テロや銃撃が相次ぎ、AFP通信によると計33人が死亡した。政府は衝突を封じ込めるため、イスラム教の休日に当たる3日、首都全域で2度目の車両全面通行禁止とした。同様の措置は2月26日にも導入されている。  2日の爆弾テロは、首都のサドルシティーの市場で起きた。シーア派住民が圧倒的に多い地区で、車爆弾により5人が死亡、8人が負傷した。首都南東部のシーア、スンニ両派が混在する地区の市場でも爆弾テロがあり、女性ばかり計4人が死亡、11人が負傷した。  またシーア派によるスンニ派モスク襲撃を強く非難していた有力スンニ派政党「イラク合意戦線」のドレイミ代表の護衛が乗った車が首都西部で銃撃され、護衛1人が死亡、4人が負傷した。ドレイミ氏は車内におらず、無事だった。  一方、イラク駐留米軍のリンチ少将は2日の会見で、中部ファルージャで27日に、イラク・アルカイダ機構のザルカウィ幹部と関連がある武装勢力61人を拘束した、と明らかにした。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0303/005.html *0302 香田さん殺害:拘束の男が自供 「陸自撤退拒否で…」供述 [毎日]  イラクで2004年10月に福岡県出身の香田証生さん=当時(24)=が殺害された事件で、首都バグダッドの警察幹部は2日、内務省が拘束した男が香田さん殺害を自供したことを明らかにした。男の背後関係などは不明だが、事件ではイスラム教スンニ派の過激派「イラク聖戦アルカイダ組織」が犯行声明を出している。  警察幹部によると、男は香田さんについて「何をしにイラクに来たのか分からずスパイだと思った。日本政府が陸上自衛隊の撤退に応じなかったので殺害した」などと供述している。  男は多数の拉致や殺人事件に関与した疑いが持たれており、捜査官が「イスラム教徒を殺す者はイスラム教徒とは言えない」などと問い詰めたところ、「仏教徒も殺害した」と香田さん事件に関する供述を始めた。  「自分が刃物で首を切ろうとしたが、途中で別の仲間に代わった」などと、犯行の詳細について具体的に供述。当局は信頼性があるとみている。  在イラク日本大使館によると、拘束されたテロ容疑者の供述場面などを放映する地元テレビ番組の予告編に2月22日、この容疑者とみられる男が出演。事件への言及はなかったが、字幕で、近く香田さん事件についての証言を放映するとの予告があった。  大使館は内務省に対し、事実関係の正式な報告を要請、「現在調査中」との返答を得ているという。  香田さんは04年10月、イラクで武装勢力に拉致され、イラク聖戦アルカイダ組織が香田さんの映像をウェブサイトで公開。日本政府に陸自のイラク撤退を要求したが政府は拒否、30日にバグダッド市内で遺体が発見された。(アンマン共同)  ▽香田証生さん殺害事件 武装組織「イラク聖戦アルカイダ組織」と名乗るグループが2004年10月26日、イラクを訪れた福岡県出身の香田さん=当時(24)=を拉致したとウェブサイト上に映像付きの犯行声明を出した。48時間以内にイラク南部サマワから自衛隊を撤退させなければ殺害すると警告。しかし日本政府は要求を拒否。バグダッド中心部で30日、首が切断された香田さんの遺体が見つかった。同組織は11月2日、ウェブ上で殺害時の映像を公開した。(共同) 毎日新聞 2006年3月2日 10時08分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060302k0000e030014000c.html *0302 イラクで報復応酬続く、死者は計42人 [朝日] 2006年03月02日10時21分  イスラム教シーア派とスンニ派の報復が続いているイラクでは、1日も各地で爆弾の爆発などがあり、AP通信によると計42人が死亡、多数がけがをした。  バグダッド南東部のシーア派地区では、自動車爆弾が爆発、29人が死亡した。また、市中心部でも警察車両の通過に合わせて爆発が起き、市民6人が死亡した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0302/008.html *0301 イラクで内戦回避の方向、連立交渉は妥結見通しなし [読売]  【カイロ=柳沢亨之】イラク中部サマッラで22日起きたイスラム教シーア派聖廟(せいびょう)爆破事件に端を発するシーア、スンニ両宗派間の暴力の応酬が沈静化の兆しを見せ、一時は現実味を増した「内戦勃発(ぼっぱつ)」という最悪の事態はひとまず回避される方向となってきた。  危機感を強めた各派指導者の譲歩が土壇場で奏功した形だ。だが、対立の根は深く、次期政権発足のための連立交渉妥結の見通しは、まだ立っていない。  移行政府は27日、バグダッドと周辺3県で実施していた外出禁止令や国境、空港の閉鎖措置を解除した。バグダッド市民によると、28日には普段の約7割の人出が見られるようになった。  バグダッドでは28日、自動車爆弾3発による連続テロが起き、30人以上が死亡したが、22日の事件直後に150人前後の市民を犠牲にしたシーア、スンニ両派のモスク(礼拝堂)襲撃などの露骨な宗派間攻撃は影を潜めた。  事態の改善には、「内戦の危機」(タラバニ大統領)を訴え、国民融和を演出した各指導者の役割が大きい。シーア派最大会派「統一イラク同盟」(128議席)指導者のハキム師は24日、「スンニ派の犯行ではない」と明言。対スンニ派報復テロに自派民兵組織が関与した統一同盟の強硬派サドル師も24日、同民兵組織の活動抑制を発表した。  シーア派の「善意」にスンニ派連合「イラク合意戦線」(44議席)も応え、25日夜、事件直後からボイコットしていた各派間の対策協議に初めて参加。さらに、謝罪や賠償などシーア派に突きつけた要求の多くも取り下げ、連立交渉再開に応じる姿勢を示している。  両宗派が妥協したのは、「内戦が自派の利益にならない」(消息筋)との打算があるからだ。人口の6割を占めるシーア派は「民主選挙を通じた多数派支配」を最大戦略としており、この枠組みを崩すほどの不安定は望まない。一方、先の国民議会選に初参加したスンニ派にも、イラク戦争後の武装闘争でかえって権力を失ったとの反省は強い。  ただ、今回の事件で各派間の対立が顕在化し、連立交渉成功へのハードルを高めたと見る向きは多い。  特に、サドル師派が報復テロに関与、イラク政治への影響力を見せつけた衝撃は大きい。同師は多国籍軍の早期撤退を要求、同様の立場を取るスンニ派との橋渡し役が期待されていた。 (2006年3月1日0時34分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060228i215.htm *0228 騒乱続くイラク、首都で334遺体収容 [朝日] 2006年02月28日22時01分  イラクでは28日も各地で騒乱が続いている。バグダッドでは朝から爆弾テロが3件起きたほか、米英軍兵士への攻撃もあり、少なくとも33人が死亡した。  ジャファリ首相は同日、アスカリ廟(びょう)爆破事件以降のイラク全土での騒乱による死者が379人になると明らかにした。またバグダッド中央遺体収容所によると、過去6日間、首都と周辺地域だけで334遺体を収容した。うちテロや暗殺などによる死者は8割程度という。同収容所は05年1年間で1万80体を収容しており、爆破事件後の収容数は、昨年の1日平均(約27.6体)の2倍を超える高いペースだ。  ロイター通信によると、首都での爆発は東部のガソリンスタンドであり、給油の順番待ちの車多数が巻き込まれて23人が死亡。その他2件の爆発で7人が死亡した。  また、28日朝からスンニ派モスクへの襲撃が相次いだ。バグダッドのほか、中部ティクリートにあるフセイン元大統領の父親の墓に建てられたモスクが、何者かに爆破された。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0228/011.html *0228 イラク武装勢力を調査 シンクタンク、多様な組織の活動を分析 [赤旗]  【ロンドン=岡崎衆史】ブリュッセルに本部を置く有力シンクタンク、国際危機グループはこのほど、イラクの武装勢力に関する報告書を発表しました。報告は、同勢力がアルカイダやフセイン政権の残党に限定されず、アラブ民族主義者やイスラム主義者などの要素をもつさまざまなグループからなり、占領反対などを課題としていることを明らかにしました。   十五日発表の同報告は、米当局者がイラクでの武装抵抗を旧フセイン政権支持者や国際テロ組織アルカイダ系の仕業としていることについて、「重大な誤りだ」と指摘。その上で、武装勢力は「外国占領軍のイラクからの追放」を共通目標に掲げる「アラブ民族主義とイスラム主義的主張をいろいろな割合で混ぜ合わせた」多様な組織からなると指摘しました。  支持基盤は、フセイン政権崩壊後政治の中枢から追われ、米軍の掃討作戦の中心的な標的となってきたイスラム教スンニ派アラブ人で、戦闘員の大半が同勢力の出身だとしています。  武装勢力は、イラク戦争はイスラム法と国際法の双方の見地から違法であり、その上に築かれた体制は「同様に非合法であり、廃止されなければならない」として、米軍占領下の選挙や政権づくりなどの政治プロセスの進展を否定しているといいます。 戦術の転換も  武装勢力の戦術は、人質の首切りなど残虐行為がスンニ派からも批判されたことを受け、首切り場面の公開の中止や拘束者取り扱いの規則文書の作成など、残虐性を抑制する方向に進んできたとしています。  また、昨年一月の暫定国民議会選挙の際、民間人を攻撃対象から外す組織とそれを拒否する組織に分裂し大混乱を招いたことを受け、十月の憲法草案についての国民投票や同年十二月の国民議会選挙の際は、一般市民を標的にした攻撃を否定することで一致するなど、戦術の転換が行われたと指摘しています。  また、民族や宗派紛争を引き起こすための戦術を記した武装勢力の主張は「発見されていない」と説明。ただし、多数派のシーア派勢力がスンニ派を犠牲にし、一掃することで国家を支配しようとしていることやシーア派のイラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)下の民兵が内務省に浸透していることを批判しているといいます。  武装勢力は、米軍との直接の衝突を避けつつ、素早い攻撃を仕掛け、米軍による包囲を受ける前に退去するなど「より柔軟」な戦術を採用。また、イラク政府軍については、同部隊が力量を増すにつれ、主要な標的になってきているといいます。 連合軍が危害  一方、報告は「連合軍による過度の軍事力の使用、拷問、市民に広範に危害を加える戦術の使用、宗教組織の民兵の使用は、米国の合法性を損ない、武装勢力のそれを増大させている」と指摘しました。  報告書は二〇〇三年半ばから〇六年一月にかけて、武装勢力のパンフレット、インターネット、雑誌、ビデオ、テープなどでのやり取りの分析に基づいて作成されました。   国際危機グループ 世界中に百十人を超える職員がいます。世界の紛争問題について分析し、問題解決のための勧告を行う非営利の非政府組織。元対外関係担当欧州委員のクリス・パッテン氏が会長を務めます。 URL:http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-02-28/2006022806_01_0.html *0227 30人死亡、流血の衝突続くイラク [朝日] 2006年02月27日09時30分  イスラム教スンニ派とシーア派の衝突が続いているイラクで、26日もバグダッドなど各地で襲撃があり、米兵3人を含む計30人が死亡した、とロイター通信が伝えた。各派の指導者は暴力の停止を呼びかけているが、報復が収まる気配はない。  バグダッドでは、迫撃砲などでスンニ派のモスク(礼拝所)2カ所が襲われ、15人が死亡し、45人が負傷した。当局はバグダッドと周辺地域を対象に24日と25日、昼間の外出禁止令を出した。車両の使用も26日は全面的に禁止された。しかし衝突は相次ぎ、バグダッドでは夜に入ってあちこちで爆発音が響いた。  シーア派の多い中部カルバラでは、バスの停車場にいたミニバスの中で爆弾が爆発し、5人が死亡した。両派が混在するバクバでは、サッカーで遊んでいた子供が近寄ってきた車から撃たれ、2人が死亡。シーア派の住宅には男らが押し入り、家族2人が射殺された。  一般家庭への襲撃が続いているため、バグダッド西、北部にあるスンニ派が多数を占める地域では、スンニ派の襲撃を恐れてシーア派の60世帯の数百人が逃げ出したという。このほか、道路脇の仕掛け爆弾などで米兵の計3人が死亡した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0227/003.html *0225 テロ、戦闘で40人死亡 首都は機能停止 イラク [産経]  イスラム教シーア派聖廟(せいびょう)の爆破事件後、宗派間対立が激化しているイラクで25日、シーア派聖地の中部カルバラなど各地でテロや戦闘が相次ぎ、内務省などによると少なくとも40人の死亡が確認された。  各派指導者は暴力の停止を呼びかけているが、緊迫した情勢が継続。移行政府は同日、首都バグダッドでの昼間の車両通行禁止を27日朝まで続けると発表した。首都では24日から日中の外出が禁じられており、首都機能が丸3日間停止するという異常事態となった。  ロイター通信によると、22日の聖廟爆破以降の死者は200人を超えた。首都近郊3州での日中の外出禁止令は解除する。  カルバラでは25日、市場で車が爆発し8人が死亡、30人が負傷。AP通信によると、起爆装置を所持していた男が拘束され、シーア派の最重要聖地の1つ、イマーム・フセイン廟を狙ったが、警備が厳しく果たせなかったと供述した。  またロイターによると、バグダッドのスンニ派モスク(礼拝所)近くでは24日夜から25日にかけ、シーア派民兵の服装をした武装勢力と警察部隊が交戦。付近で警官14人が遺体で見つかった。武装勢力側がモスクを襲撃、警察が応戦したもようだ。  首都では、中東の衛星テレビ、アルアラビーヤ記者の葬儀を武装勢力が襲撃、3人が死亡したほか、シーア派地区で迫撃弾などが爆発、市民ら3人が死亡した。  中部バアクーバ近郊では武装勢力がシーア派住民の家に押し入り、一家12人を殺害した。 (共同)   イスラム教シーア派聖廟(せいびょう)の爆破事件とその後の宗派間対立を受け、イラクの首都バグダッドは3日連続の機能停止という異例の事態に追い込まれた。治安当局はシーア派民兵などの活動を制御できずにいる。連邦議会選挙が成功し、形式上は民主化が進展したものの、イラクが脆弱(ぜいじゃく)な土台の上にあることをあらためて露呈した。  バグダッド西部のアドル地区では24日夜から25日朝にかけ、爆発音や銃声が断続的に響いた。外出しようとした住民らに、検問所の内務省特殊部隊員らは「家に戻れ。命の保証ができない」と怒鳴りつけた。  市内では6時間に1時間しか電気が来ない状態が続く。ガソリンが購入できないため自家用発電機も使えず、市民生活への影響も甚大だ。  シーア派民兵とみられる武装組織は、外出禁止令を無視し、スンニ派モスク(礼拝所)などへの攻撃を続け、治安部隊との戦闘も起きている。しかも治安部隊の内部には相当程度に民兵が入り込んでおり、国家よりも自派への忠誠心を優先させているとされる。  市民の1人は「市内の至る所に設けられた検問所にいるのが、内務省部隊なのか民兵なのか、まったく区別できない」と恐怖感を訴えた。 (共同) (02/25 23:58) URL:http://www.sankei.co.jp/news/060225/kok089.htm *0223 スンニ・シーア両派の衝突激化、65人死亡 イラク厳戒 [朝日] 2006年02月23日23時23分  イラクで、中部サーマッラにあるイスラム教シーア派の聖地アスカリ廟(びょう)が爆破された事件を機に始まったシーア、スンニ両派の衝突が拡大、ロイター通信によると、22日の事件直後から23日正午過ぎまでに全土で65人が死亡した。また、これらの死者とは別に首都南西部で57人の死体がまとまって見つかったとの情報もあり、死者数は120人を超える恐れがある。政府は夜間外出禁止令を拡大し、治安要員の休暇取り消しを命令、厳戒態勢に入った。  タラバニ大統領は23日、クルド人勢力を含む各派を私邸に招き、対応を協議したが、スンニ派のイラク合意戦線はモスクへの襲撃に抗議してボイコットした。  22日にはシーア派最高権威のシスターニ師が声明で平和的な抗議行動を呼びかけたが、バグダッドでは夜に入って再び襲撃が発生した。覆面をした男たちが、多数のスンニ派モスクを小型ロケット砲や小銃で襲撃した。  バグダッドだけで銃殺された50人近い死者が確認された。大半がスンニ派とみられる。  スンニ派のイスラム宗教者委員会アルクベイシ師は23日午後、襲撃された同派モスクは全土で168カ所にのぼり、宗教指導者10人が殺害されたと述べ、シーア派を強く非難した。一方、バクバでは、シーア派とみられる警官12人が爆弾で殺害された。  また、サーマッラでは23日、爆破事件の取材をしていた衛星テレビ局アルアラビアのイラク人女性記者とスタッフ計3人が拉致され、直後に殺害された。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0223/017.html *0223 スンニ派17人殺される シーア派聖廟爆破事件で報復か [朝日] 2006年02月23日10時49分  イラク中部サーマッラで22日、イスラム教シーア派の聖地アスカリ廟(びょう)が爆破された事件で、怒ったシーア派民衆の襲撃とみられる事件が各地で起き、AFP通信などによるとスンニ派宗教指導者ら計17人が殺害された。ただ、シーア派最高権威シスターニ師が平和的な抗議行動に徹するよう呼びかける声明を発表したことから、過激な行動は沈静化に向かっているという。  AFP通信などによると、バグダッドだけで27のスンニ派モスクが武装集団に襲撃され、モスクにシーア派の旗が掲げられたり放火されたりした。うち1カ所では、礼拝中のスンニ派宗教指導者3人と信者3人が殺された。また別の指導者1人が拉致されたという。  ロイター通信によると、南部バスラでは刑務所が襲撃され、収監されていたスンニ派の11人が射殺された。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0223/006.html *0223 シーア派の聖廟爆破 イラク、宗派対立激化へ [朝日] 2006年02月23日00時58分  イラク中部サーマッラにあるイスラム教シーア派のアスカリ廟(びょう)が22日朝、何者かに爆破された。シーア派のイマーム(指導者)2人の遺体がまつられた聖地で、同派は事態を重大視。最高権威のシスターニ師が1週間の服喪と抗議を呼びかけたほか、バグダッドなどでは怒った民衆が報復を叫んでいる。  サーマッラはバグダッドの北約125キロ。スンニ派が多いが、聖廟周辺ではシーア派が生活し、イランからも多数の巡礼者が訪れる。  アスカリ廟はイラクにあるシーア派の四大聖廟の一つ。同派が神聖視する12人のイマームのうち10代と11代がまつられ、世の終末で再臨すると信じられている第12代イマームのマフディが、最後に姿を隠した聖跡とされる。湾岸戦争後の民衆蜂起の際には中部カルバラにある四大聖廟の一つ、フセイン廟が旧フセイン政権に破壊された例はあるが、イラク戦争後は四大聖廟への攻撃はなかった。  ルバイエ国家安全保障顧問の説明によると、内務省特殊部隊の制服を着た男たちが現れ、警備の警官から武器を奪って手錠をかけ、火薬を仕掛けて爆破し、聖廟のドームが破壊された。死傷者はなかったという。  事件を受けてバグダッドやナジャフなどで民衆が街頭に繰り出し、「全スンニ派モスクの爆破を」などと呼びかけている。スンニ派のイラク・イスラム党幹部は、全土で29のスンニ派モスクが放火され、南部バスラでは同党支部が武装した男たちに包囲されている、と述べた。  ただその後、シスターニ師が異例のテレビ出演に踏み切り、スンニ派モスクへの攻撃をしないよう声明を出したため、事態は沈静化しつつある。  現地では、教義に厳格でシーア派を異端視するワッハーブ派の犯行との見方が強い。21日にも近郊のバラドで理髪店や女性の経営する美容院の連続爆破があり、あごひげをそったり女性が働いたりすることを「反イスラム」とみなす同派の仕業とみられていた。  またシーア派へのテロを続けるイラク・アルカイダ機構の可能性も指摘される。同機構はスンニ派が国民議会選挙への参加を決めた昨年末以降、他のスンニ派武装勢力から孤立し始めている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0222/012.html *0222 イラクで爆弾テロ 死者26人 [朝日] 2006年02月22日01時13分  バグダッド中心部の市場で21日、車爆弾が爆発し、ロイター通信によると、少なくとも21人が死亡した。イラク各地で同日、15件近いテロ攻撃があり、計26人以上が死亡、約50人が負傷している。  イスラム教スンニ派によるテロと見られ、同派武装勢力の活動は今年に入って沈静化していたが、正式政府の首相候補としてシーア派のジャファリ氏が擁立された今月中旬以降、再び活発化している。連日続く自爆を含む爆弾テロや銃撃により、過去8日間で110人が殺害されている。  21日のバグダッドの市場での爆発は、市場に車を止めた男が、起爆装置を作動させるところが目撃されているという。  首都のシーア派地区では20日にも、バスの中で男が自爆し、12人が死亡。北部モスルのレストランでも同日、自爆テロがあり、警官ら5人が殺されている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0222/001.html *イラク:議会選結果が確定 第1党UIAが首相候補擁立へ [毎日]  イラク選挙管理委員会は10日、昨年12月の連邦議会選挙(定数275)の最終開票結果を確定、イスラム教シーア派宗教勢力の「統一イラク同盟」(UIA)が128議席で第1党となることが正式に決まった。UIAは早ければ11日にも首相候補を擁立する方針だ。  憲法の規定では、結果確定から15日後の今月25日までに初議会を招集。その後30日以内に大統領と副大統領を選出し、さらに15日以内に首相候補を指名する。首相候補は30日以内に組閣名簿を提出、議会の承認を求める。(カイロ共同) 毎日新聞 2006年2月10日 22時34分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060211k0000m030138000c.html *イラク:路上爆弾などで米兵5人死亡 バグダッド南部 [毎日]  イラク駐留米軍は2日、バグダッドなどで攻撃を受けた米兵計5人が1日に死亡したと公表した。バグダッド南部で同日、路上に仕掛けられた爆弾が爆発し、パトロール中の米兵3人が死亡した。またバグダッド南西部やファルージャで武装勢力の攻撃を受け負傷していた米兵2人も死亡した。【カイロ支局】 毎日新聞 2006年2月2日 22時22分 (最終更新時間 2月3日 0時22分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060203k0000m030130000c.html *サドル師がイラン訪問、連帯強調 「攻撃されたら支援」 [朝日] 2006年01月23日10時16分  イラクの反米強硬派でイスラム教シーア派の宗教指導者、ムクタダ・サドル師が22日、テヘランを訪問した。国営イラン通信によると、同師は「イランが攻撃されれば、(自身が率いる民兵組織の)マフディ軍が支援する」と述べた。同じシーア派を国教とし、国連安保理への核問題付託の圧力が強まるイランへの連帯を強調した。  マフディ軍は04年夏、イラクで米軍に対し大規模な戦闘を続けた。  同師は、テヘランでラリジャニ最高安全保障委員会事務局長、モッタキ外相と面会。イランは、核問題以外でもイラクに内政干渉していると米欧に批判されているだけに、「すべての政治、民族グループの参加によるイラクの発展を希望する」(モッタキ外相)と慎重な対応ぶりだった。  イラン外務省によると、サドル師は、サウジアラビアのメッカへの巡礼の帰途、イランに立ち寄った。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0123/003.html *イラク戦争推進役、チャラビ副首相が落選…国民議会選 [読売]  【カイロ=柳沢亨之】20日発表されたイラク国民議会選挙の最終開票結果で、イラク戦争直後の一時期、米ブッシュ政権との個人的パイプから「首相候補ナンバー1」とされたアハマド・チャラビ副首相(61)の落選が決まった。  副首相率いる政党連合「イラク国民会議リスト」が獲得議席ゼロに終わったためだ。元銀行家のチャラビ氏は湾岸戦争後、フセイン政権打倒を目指す横断組織「イラク国民会議」の指導者に就任。ブッシュ政権誕生後は、大量破壊兵器開発情報を米側に相次いで提示、イラク戦争の推進役となった。 (2006年1月21日1時50分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060120id29.htm *イラク議会選挙:「統一イラク同盟」が128議席確保 [毎日]  【エルサレム高橋宗男】イラクの独立選挙委員会は20日、昨年12月15日に行われたイラク連邦議会選挙(定数275)の開票結果を公表した。宗教色の濃いイスラム教シーア派中心の連合会派「統一イラク同盟」が128議席を確保し、第1党の地位を確実にした。昨年1月の移行国民議会選挙をボイコットしたスンニ派は、二つの会派で計55議席を獲得し、イラク戦争後の新生イラクの政治プロセスで初めて一定の影響力を持つことになった。独立選挙委はこの結果に対する異議を受け付けた後、1週間以内に結果を確定させたい意向だ。  各派は昨年末からすでに、統一イラク同盟とクルド集会を中心に連立交渉を続けている。現地からの報道によると、統一イラク同盟がイラク調和戦線(スンニ派)に複数の閣僚ポストを提示するなど、スンニ派の取り込みが進められている模様だ。  ただ統一イラク同盟側は、暫定首相だったアラウィ氏が率いる世俗派連合会派「イラク国民リスト」や、スンニ派の有力政治家ムトラク氏が率いる「国民対話戦線」を、「旧政権与党のバース党員に寛容」との理由で連立相手から除外する意向を示している。これに対しクルド人勢力は「より幅広い参加が必要」と難色を示しているとされ、連立交渉は今後も難航しそうだ。  このため大統領や首相の選出を経て内閣が発足するまでには、少なくともあと1カ月かかるとの見方も出ている。 毎日新聞 2006年1月20日 22時15分 (最終更新時間 1月21日 0時49分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060121k0000m030152000c.html *イラク総選挙:公正に実施 国際調査団が報告書を発表 [毎日]  昨年12月のイラク連邦議会選挙に絡む不正の有無を精査していた国際調査団は19日、投開票の一部に不正はあったものの、全体的な選挙結果に影響を与えるものではないとして、選挙はおおむね公正に実施されたと確認する報告書を発表した。  イスラム教スンニ派や世俗派などの要求で実現した不正疑惑に関する調査はこれで一応完了。イラク選挙管理委員会は早ければ20日にも最終集票結果を公表する予定。(カイロ共同) 毎日新聞 2006年1月20日 0時50分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060120k0000m030171000c.html *連続爆発テロ、26人死亡 バグダッド [朝日] 2006年01月19日23時39分  バグダッド中心部で19日、連続爆発テロが発生し、地元警察などによると、少なくとも26人が死亡した。イラクでは、昨年12月に行われた国民議会選挙の結果発表を間近に控え、再びテロ攻撃が増えている。  目撃者らによると、爆発物を身につけた男が、バグダッド中心部の喫茶店に入ってお茶を求め、本を開いたところで自爆し、周囲の客らが吹き飛ばされ、少なくとも8人が死亡したという。  近くにいたムハンマド・タハさん(23)は朝日新聞のイラク人助手に「喫茶店で男がコーラン(イスラム教の聖典)を読み、自爆した」と話した。  間もなく、現場周辺に警察のパトカーが近づいたところ、野菜を積んだ荷車が爆発。少なくとも警官8人と市民10人が死亡したという。  ロイター通信によると、イラク選管は20日にも選挙結果を発表する予定で、警察がテロにそなえ、19日午後に検問所などを増設する矢先だったという。  さらに、同通信によると、バグダッド北方で、警察の訓練生ら35人が乗った車が武装勢力に襲われ、15人が殺害され、残り20人が行方不明になっているという。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0119/014.html *シーア派、過半数達せず イラク選挙で非公式集計 [共同]  【カイロ14日共同】ロイター通信は13日、独自に入手したイラク連邦議会選挙(定数275)の非公式集計結果として、イスラム教シーア派宗教勢力の与党会派「統一イラク同盟」(UIA)が第1党を維持するものの、単独過半数には達しないと伝えた。  昨年12月15日に実施された同選挙の最終集計結果は、近く発表される見通し。UIAは、移行政府で連立を組むクルド人の「クルド同盟」や、選挙に初参加したスンニ派の最大会派「イラクの調和」などとの連立交渉を本格化させている。  ロイターによると、全議席中269議席の配分が決定。UIAが129議席、クルド同盟が52議席、イラクの調和が42議席で続いている。大統領選出などには議会の3分の2以上の賛成が必要だが、UIAとクルド同盟が連立を維持しても3分の2には及ばない見通しという。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006011401000235 *イラクのテロ激化、新政権巡る攻防波及? [読売]  【カイロ=長谷川由紀】国民議会選挙(12月15日実施)の確定開票結果が早ければ9日にも発表されるイラクで、大規模なテロ攻撃が相次ぎ、2日間で約180人が犠牲になるなど、治安が急速に悪化している。  最大勢力となることが確実なイスラム教シーア派勢力の間には、「連立交渉で有利な条件を引き出すためのスンニ派の戦術」との見方も浮上、宗派対立が再び先鋭化する恐れも出てきた。  スンニ派が初参加した国民議会選挙は、比較的に平穏な中で実施された。その後も治安部隊が襲撃される事件などが起きていたが、今月に入ってテロ攻撃がエスカレート。4日には、バグダッド北東約100キロのミクダディーヤで、シーア派住民の葬儀を狙った自爆テロが起き、36人が死亡。翌5日には、中南部のシーア派聖地カルバラで、約50人が死亡する自爆テロが発生した。その直後に中部ラマディで、警察官への採用を求めるイラク人が集まった中で自爆テロが起き、約60人が死亡。米兵に対する攻撃も激化し、5日だけで計120人以上が死亡した。  一連のテロは、中間開票結果で得票率4割を得て首位に立ったシーア派政党連合「統一イラク同盟」、クルド人勢力「クルド同盟」、スンニ派最大政党連合「イラク合意戦線」など主要勢力が、新政権の構成を巡って激しい駆け引きを繰り広げるさなかで起きた。  スンニ派は当初、「選挙に不正があった」と再選挙を求めていた。しかし、武装勢力に影響力を持つ同派取り込みの必要性を認めた統一同盟とクルド同盟が「挙国一致内閣」を目指す方針を示したことで連立協議に加わった。  統一同盟の幹部ジャワド・マリキ氏は5日、「選挙結果をテロでねじまげようというたくらみだ」と述べ、連立協議でシーア派に圧力をかけようとするスンニ派武装勢力の犯行との見方を示した。  シーア派住民の多い首都バグダッドのサドルシティーでは6日、約5000人がテロへの抗議デモを展開。AK47自動小銃などを手に「武装組織を支援するスンニ派をたたきつぶす」と気勢を上げた。 (2006年1月8日2時26分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060107id22.htm *イラク駐留米軍:5日の死者 自爆テロなどで13人に [毎日]  イラク駐留米軍は6日、イラク中部ラマディにある警察官の募集事務所で5日に起きた自爆テロで米兵2人が死亡するなど、同日中に米兵6人が死亡したと発表。中部ナジャフとバグダッドでの仕掛け爆弾による死者7人と合わせ、5日の米兵の死者は13人となった。  イラクの駐留米兵が1日に10人以上死亡したのは、中部ファルージャ近郊で起きた仕掛け爆弾の爆発で、海兵隊員10人が死亡した昨年12月1日以来。(カイロ共同) 毎日新聞 2006年1月7日 0時43分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060107k0000m030143000c.html *イラクで自爆テロ相次ぎ 118人死亡 [朝日] 2006年01月05日23時10分  イラクで5日、自爆テロが相次ぎ、少なくともイラク人計111人と米兵7人が死亡した。ロイター通信などが伝えた。近く予定されている正式政府の発足を妨げ、政治状況の不安定化を狙う武装勢力の犯行とみられる。今年に入って、イラクでの死者は220人を超えた。  南部のイスラム教シーア派の聖地カルバラでは5日、シーア派モスク周辺の人通りの多い路上で、爆弾を身に着けた男が自爆、周囲にいた51人が死亡した。男は小さな鉄球を含んだ手製爆弾を持っており、それが周囲に飛び散って被害が拡大したという。  中部のスンニ派地域ラマディでも同日、警察とイラク軍への志願者の列のなかで男が自爆し、少なくとも60人が死亡した。米兵7人は、バグダッドでの仕掛け爆弾などで亡くなった。  イラクでは06年に入り、武装勢力の攻撃が再び増えている。ロイター通信のまとめでは、4日にも市民や治安部隊員ら計62人が死亡。石油を輸送中のタンクローリー20台が炎上する襲撃事件も起きている。  12月に行われた国民議会選挙の結果が間もなく発表され、選挙結果に基づいた正式な政府が発足する予定だ。「イラク・アルカイダ機構」などイスラム過激派を中心とする武装勢力は、シーア派市民や治安関係者、さらに選挙に参加したスンニ派を無差別に狙うことで社会不安を増大し、政府や政治プロセスへの信頼を失わせようとしているとみられる。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0105/011.html *葬儀中に自爆テロ、36人死亡 イラクでシーア派標的に [朝日] 2006年01月04日22時06分  イラク中部ディヤラ州のムクダディヤで4日、イスラム教シーア派の葬儀が催されていた墓地で自爆テロがあり、ロイター通信によると参列者36人が死亡、40人がけがをした。  同地で3日に起きたシーア派政党ダワ党の地方幹部に対する襲撃事件で死亡した護衛を墓地で埋葬していたところ、周辺から迫撃砲や自動小銃の銃撃があり、さらに参列者に紛れ込んだ男が自爆したという。  ディヤラ州ではスンニ派とシーア派が混住しており、シーア派住民や政治プロセスに参加するスンニ派を標的とした攻撃が頻繁に起きている。イラク各地でも、シーア派やクルド人らのテロ犠牲者の葬儀会場を狙い、一度に大量の参列者を殺害する手口の攻撃が相次いでいる。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0104/017.html *産油国イラク、石油危機 値上げで暴動、石油相は辞任へ [朝日] 2006年01月04日01時07分  世界有数の石油埋蔵量を誇るイラクで、石油産業の復興が難航している。イラク移行政府や米国は復興の原資に石油収入を当て込んできたが、武装勢力の破壊工作や非効率な行政の影響で輸出量はどんどん落ち込んでいる。さらに、ガソリンの値上げで暴動が起き、バハルルウルーム石油相が2日辞任を表明。混乱が広がっている。  イラク石油省によると、昨年12月のイラクの石油輸出量は日量110万バレルで、120万バレルだった11月を下回り、03年のイラク 戦争後で最低に近いレベルとなった。ロイター通信によると、イラクは旧フセイン政権時代の経済制裁下でも日量180万~250万バレルを輸出していた。  輸出が落ち込む背景には、石油生産の復旧を阻止して社会の混乱と政府からの市民の離反を狙う武装勢力の攻撃がある。石油施設やパイプラインへの攻撃は各地で相次ぎ、中部バイジにあるイラク最大規模の製油施設は先月「治安上の懸念」(石油省報道官)で操業を停止した。  行政の効率の悪さも問題。南部の石油積み出し港バスラでは、悪天候と港湾設備の整備不良が原因で積み出し作業が大幅に遅れる状況が続いている。  生産が落ち込む一方で、イラク戦争後に輸入が自由化されたため自家用車が増加。頻繁な停電に対応するため個々の家庭で発電機を使うようにもなり、イラクではガソリン需要が急増。ガソリンスタンドの前には連日長い列ができている。  移行政府は12月19日、ガソリンなど石油製品を値上げした。国際通貨基金から約800億円の融資を受ける代わり、石油製品への補助金の削減など政府の赤字縮小を求められたためだ。このあおりで、バグダッドではガソリンの値段が4倍の1リットル250ディナール(約20円)に跳ね上がった。  北部キルクークでは今月1日、値上げ反対のデモが暴動となり、2人が死亡。急激な値上げに反対していた石油相は2日、辞任を表明した。  バグダッドの30代の運転手は「仕事を一日休んで並ばないとガソリンが手に入らない。イラクは石油大国のはずなのに、なぜこんなに苦しまなければならないのか」と話した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0104/002.html *[[●イラク05]] から続く

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