【種別】
人間
【初出】
外伝『アンコール』
【解説】
新世界『
無何有鏡』の地中海をクルーズする豪華客船『
ロード・オブ・ザ・シーズ(大海の君主)』号の客室乗務員。年齢は二十過ぎ、髪の色は暗い茶、纏っているのは紺地の制服と様々違っているが、面差しは
ある“王”にとても似ている。
本来ならば貴賓室には立ち入りさえ許されない小間使い役であったが、同船の貴賓室に陣取る貴婦人(その正体は[
仮装舞踏会]の将帥たちとの合流地点として本船に乗り合わせた『
三柱臣』参謀
ベルペオル)の目にとまったことで、本来の業務を外れて貴婦人専属のサービス要員となる。
同船が五十余人の人間の犯罪者によるシージャック事件に巻き込まれる中で、無風の貴賓室を次々と訪れる多様珍妙な来客を応対した。
一連の騒動後に『夢のような景色』を目撃し、貴婦人に対して発した言葉が貴婦人を驚かせ、その礼として
宝具『
タルタロス』の一部であるブレスレットをお守りとして渡された。
そして、空を飛んで『
星黎殿』へと戻っていく貴婦人たちに対して、自分の職務の完遂を示す仕草として深々と一礼した。
『ロード・オブ・ザ・シーズ』号が[仮装舞踏会]の拠点の一つとなってからは、ベルペオルたち[仮装舞踏会]から多くの護身用
宝具を与えられたことで『九印官女』の
呼び名を得て、船客部門の総責任者(チーフ・パーサー)として昇進しており、“
紅世”関係者の応対をするようになった。
“紅世”に関する通り一遍の知識も既に得ているようで、自分とある“王”が似ている事も知っている。
【由来・元ネタ】
ギリシア神話の月の女神「セレーネ(Selēnē)」からだと思われる。本来、月の女神でもあったヘカテーとかけることで、容貌を明かしていない序盤での暗喩としていたのではと推測される。
姓は、19世紀から20世紀にかけて活躍したギリシア人作曲家「ニコラオス・ラウダス(Nikolaos Lavdas)」だと思われる。祖国の風景を主題にした作品が多く、またギリシア古来の音楽をピアノ曲に翻案したりした。
彼女は“
徒”でも
フレイムヘイズでもないが、上記の通り『「名=“徒”式」・「姓=フレイムヘイズ式」』という命名法になっている。
新世界における“徒”とフレイムヘイズ(及び
秩序派)の共存を示唆した名前であるのかもしれないと思われる。
最終更新:2024年01月06日 09:14