【種別】
紅世の徒”(?)、我学の結晶(?)

【初出】
アニメ第2期(アニメオリジナル)

【解説】
“探耽求究”ダンタリオンと[仮装舞踏会]が画策した計画、及びその成就によって生み出される存在の名称。読みは「ごうのりつぞう」。
本来“紅世”でしか生まれ得ない“徒”をこの世で生み出すという壮大な実験。この存在が完成すれば、『大命』の成就に近づくものであったようだ。ダンタリオン教授曰く『大命詩篇』の在り様。

生み出されつつあった存在の外見は、“”(『暴君II』)を核とした板金鎧の巨人。スペシャルデバイスとして、背中に銀色の翼まで格納していた。

御崎市に建てられた時計塔を中心に、サブラクに打ち込ませた『大命詩篇』によって坂井悠二から抜き取った『零時迷子』を心臓に、時計塔の鉄材を身体に、そしてヘカテーの偽りの器『近衛史菜』によって蒐集した感情を脳に据えて、一つの存在となった。
新たな存在を生み出すという大業の代価である莫大な“存在の力”は、かつて『星黎殿』と御崎市をに作り出した“存在の泉”から汲み出したものだった。
その莫大な“存在の力”は、高い遮断能力を持つ『タルタロス』の一部によって巧みに御崎市の地下に隠されていた。

計画の核となる『零時迷子』は、“敖の立像”最深部に鎮座する“銀”の左胸に組み込まれ、その“銀”は近衛史菜が蒐集した感情によって作り出された意思総体(?)で動き、またヘカテーによってある程度の遠隔操作も可能だったようだ。
その巨体、また『零時迷子』によって回復する膨大な“存在の力”を持ったその存在が世界に進出してしまうと、世界のバランスが大きく乱れる可能性が高く、フレイムヘイズたちにとっては看過できない災厄となった。

“銀”の意思総体とヘカテーの意思総体は同調しているらしく(その同調は僅かなものだろうが)、近衛史菜の意識と同調したヘカテーは、“敖の立像”崩壊後に涙を流していた。
アニメ第一期で“存在の泉”と化した『星黎殿』と同じく、その内部にはドミノの量産型らしき“燐子”が警備ロボのごとく無数に蠢いていた。

第二期終盤にて、“敖の立像”は完成に近づいたが、内部に侵入した坂井悠二とシャナが最深部にたどり着き、そこに鎮座されていた“銀”と戦闘となった。しかし、その最中に頭脳として蒐集した近衛史菜の感情が暴走し、その隙を付いてシャナが『暴君』の制御装置を破壊した上に『零時迷子』は悠二に奪還されて、“敖の立像”は完成前に崩壊した。
なお、“敖の立像”の身体となり崩壊した時計塔は一切修復できないはずであるため、この世に崩壊したまま放置されたはずだが、そこら辺の事情はスルーされたため人間社会に問題が起きたかは不明。

この巨大『暴君』とでも呼ぶべき存在が、原作と同じく創造神祭礼の蛇”の代行体として作られたのかどうかについては、作中で言及されていない。

【コメント】
☆蒐集した感情を意思総体に、『零時迷子』を動力にという部分は原作での[仮装舞踏会]の計画と大差無かった。それにしても[仮装舞踏会]は本当に近衛史菜だけに感情の蒐集を任せていたのだろうか。というより破壊される可能性もある近衛史菜を態々敵地に送り込んで、敵に有利になり兼ねない情報・感情を与え、結果として計画の要であった『暴君』を失くしてしまった[仮装舞踏会]は何とも間抜けではないだろうか。“存在の力”の隠蔽も、『零時迷子』に対する仕掛けも万全だったというのに…。
☆『大命』の一環なのに、禁衛員フェコルーウアルプルソン布告官ストラスデカラビア巡回士リベザル捜索猟兵ピルソインハボリムといった[仮装舞踏会]の中級幹部が守備に出てこなかったのも気になる。
☆『暴君』を壊されたけど、この先どうするんだろう?
神威召喚天破壌砕』で消し飛んだ(と思われた)『星黎殿』すら、こっそりお持ち帰りしていた[仮装舞踏会]のことだ。『大命詩篇』の頑丈さも考えれば、修復は容易としか思えない。集めた人格鏡像も『吟詠炉』に予備があるはずだしな。
☆[巌楹院]や[とむらいの鐘]がこの存在に絡んでいたら面白そうだったのにな。
アニメ第3期では詳細は語られなかった。

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最終更新:2024年01月30日 17:51