【種別】
紅世の徒” 、通称

【初出】
SII巻

【解説】
真名は“輿隷の御者”(よれいのぎょしゃ)。の色は白緑。
ギュウキゼミナと共に、“徒”の運び屋集団[百鬼夜行]を営む。団内での役割は運転手。

緑の制服に白い手袋、ゴーグルとスカーフを身に着けた、暗い翳りのような姿の“徒”。人化した姿は、眼鏡をかけた青年。
あらゆる物体を“燐子”に変化させることのできる技巧者で、[百鬼夜行]がかつて使用していた『大人君子号』と『温柔敦厚号』も彼の“燐子”だった。
自分の身体の一部である黒い翳りをばら撒き、それを取り憑かせた物体を幾十百も操作する自在法ヒーシの種』を使う自在師

本編開始の二年前、中央アジアにてフレイムヘイズ万条の仕手ヴィルヘルミナ・カルメルと『約束の二人』に遭遇し、戦闘する事態にまで陥ったが、運んでいた乗客を囮に仕立て、ギュウキ、ゼミナ共々逃走した。

本編ではアメリカ南部に滞在しており、この世に帰還した“祭礼の蛇”の大命宣布にも、他の二人と同様に興味を示していなかったが、『風の転輪』によるフィレスの接触を受け、ある仕事を依頼された。

フレイムヘイズ兵団が大敗した半日後には、フィレスからの依頼でニューヨーク外界宿イーストエッジ外信』の地下蔵の床板をノックして、シャナたちと接触した。

御崎市決戦では、仲間二人と共に『真宰社』の頂上に現れて、吉田一美と『約束の二人』をライトバン型“燐子”『苦尽甘来号』に乗せて離脱し、超絶的な運転テクニックで『真宰社』周辺を逃げ回ったが、『ダイモーン』で『苦尽甘来号』が操縦不能になってしまった。
仕方なく、『真宰社』に1つだけ存在した奇妙な出入口から内部に逃げ込み、入った先の何に使うのかよく分からないチューブの機能を麻痺させたが、これが実はダンタリオン教授の強制脱出装置だったため、教授討滅の原因を作るという珍功績を残した。

新世界『無何有鏡』が創造された後は、近くにあった幼稚園バスを新たな“燐子”『無常迅速号』に仕立て、仲間二人と共に『無常迅速号』に乗って[革正団]のドゥーグの事を話しながら『天梯』を通って新世界へ旅立った。

新世界へ渡り来た後も、[百鬼夜行]の運転手を務めているようだ。外伝『ローカス』では、ヴィルヘルミナ・カルメルの依頼で『両界の嗣子ユストゥスを豪華客船ロード・オブ・ザ・シーズへと運んでいる。

【元ネタ】
フィンランドの伝承に登場する小人で、隣家を犠牲に家に富を齎す、家事の妖精であるパラ(Para)。その名前は「運搬人」の意である。
「輿」は、狭義には人力で人を運ぶ「こし(輿)」のことを指し、広くは人や物を乗せて運ぶ乗り物もしくは万物を乗せる大地、「御者」は馬を操り走らせる人、転じて自動車の運転手を意味する。そして「隷」だが彼の能力や燐子の性質からも考えて、彼は「他者を自らに隷属させる」存在だろうと思われる。
運転手という性質だけで考えれば、真名全体で、「輿を運ぶ人夫を使役する者」又は「運搬用の乗り物を自在に操る御者」、彼の自在法『ヒーシの種』から考えれば、「地上の全てを隷属させる操縦者」という意味だと思われる。

【コメント】
☆役割が何か[仮装舞踏会]の布告官ストラスに似ているな。
☆[宝石の一味]のコヨーテとも絡んでいたら面白そうだったのにな。
☆おそらくフィンランドの妖精であるこれだろうな。キャラクターとの共通点は薄いが、ヒーシ(フィンランド神話の悪魔)から考えてこれが最も有力だと思われる。
☆XXI巻で外界宿イーストエッジ外信』の地下蔵に侵入してシャナたちに声をかけたのはパラだったことが、アニメ第3期で明かされた。
☆↑パラであっていた。アニメ第3期の第17話のキャストに名前が上がってた。最初間違いかと思ったけど、見直したら姿を見せずに一言だけしゃべってた。
☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の“棺の織手アシズや『九垓天秤フワワニヌルタソカルウルリクムミチェルノボーグや[マカベアの兄弟]や[]や[狂気の城]や『色盗人』には手を貸しそうもなかったな。
アニメ第3期では人化した姿に続いて、人化を解いた本性の姿でも登場した。
☆番外編『おじょうさまのしゃな』でも、運び屋として登場している。
☆番外編『さんじゅうしのしゃな』では、幕間3で登場している。

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最終更新:2023年12月06日 00:17