【初出】
X巻
【解説】
“
紅世”最高の天才
自在師“
螺旋の風琴”
リャナンシーと、彼女を捕らえて「啼かせる」鳥籠。これらを総称した宝具の名称。
リャナンシーを捕らえている鳥籠型の宝具には、“
存在の力”を注ぎ込むことで“
紅世の徒”を身体だけでなく意識すら支配する力があり、ありとあらゆる
自在法を紡ぐことができる最高の自在師を支配することで、あらゆる自在法を「啼かせる」ことが可能だった。
ただし、支配して「啼かせる」には莫大な“存在の力”を注ぎ込む必要があり、「啼かせた」後も、その自在法を使うために消費する“存在の力”は支配する分とは別途必要なため、並の“徒”では力を使い果たし自滅する。
鳥籠単体では、あくまで「“徒”を捕らえ支配する」宝具であり、リャナンシーを捕らえる以前には別の名称があったと思われる。
リャナンシーは一度だけ、鳥籠を行路の檻と呼んだが、法具の名称に必ず付けられる『』が無いため、鳥籠の正式名称かリャナンシー流の呼び方なのかは不明。
なお、『
狩人のフリアグネV』で“紅世”の
神をこの宝具で操るのは無理だと
フリアグネが解説している。
様々な“徒”達の手を渡り行き、最終的に“
棺の織手”
アシズの目指す『
壮挙』の要とするために[
とむらいの鐘]が所有者であった“
王”の組織と、
フレイムヘイズたちとの三つ巴の戦いを制して奪取。同時に行われた『壮挙』の宣布と共に、中世の『
大戦』勃発の直接的な原因となった。
リャナンシーが大人しく『小夜啼鳥』をやっていたのは、彼女がその時は自暴自棄だったからで、その気になれば鳥籠の呪縛から逃れることは簡単だった模様。
中世の『大戦』終盤にて
ドナートから
ガヴィダに託された言伝を
マティルダ・サントメールから伝え聞き、マティルダと
アラストールの愛の凄絶さに心打たれて、「その気」になったリャナンシーは、視線を向けたり二指をあてるなどの簡単な動作だけで鳥籠の力である支配の
紋様を消し去り、簡単に鳥籠を破壊して逃げ去った。
【由来・元ネタ】
由来はドイツ語でヒタキ科の小鳥『ナイチンゲール,サヨナキドリ』を意味する「Nachtigall」だと思われる。とても美しい声で鳴くことから、「西洋のウグイス」と呼ばれることもある。
一方で「墓場鳥」の別名も持ち、そこに墓地の悪魔「
ラミー」との関連を見るのは穿ちすぎだろうか。
最終更新:2024年01月14日 08:41