ヒンドゥー教の神である。
シヴァと対照的な力を持ち、世の善が悪に勝つように常に見張っている。
名前の語源は「行き渡る者」、繁栄を維持し、修復する神である。
4本の腕に右手にチャクラム(輪宝)と棍棒を、左にパンチャジャナ(法螺貝)と蓮華を持ち、豪奢な衣装に身を包む青黒い肌をした美しい男性の姿で描写される。
彼を至高の神として崇拝するのがヴァイシュナヴァ派(Vaisnava、ヴィシュヌ派)である。
漢字表記には、毘紐天(びちゅうてん)、微瑟紐(びそうちゅ)がある。
ヴィシュヌには以下の10のアヴァターラ(権化)があるとされる。
1 マツヤ 最初の人類マヌを大洪水から救った巨大な魚
2 クールマ 不死の霊薬をもたらす亀
3 ヴァラーハ 悪魔に沈められた大地を持ち上げた猪
4 ヌラシンハ 魔王ヒラニャカシプを追放した人獅子
5 ヴァーマナ 魔王バリとの取引で一歩目は地上、二歩目は天と地の間の世界を歩き、三歩目でバリの頭に足を置いた小人
6 パラシュラーマ 千本の腕を持つカールダヴイルヤ王を打ち破った斧をもつラーマ
7 ブッダ 偽りの教え(仏教)を説くことで悪魔と悪人をヴェーダから引き離し、破滅に導くとされるブッダ
8 クリシュナ 紀元前7世紀前後に実在したといわれる、怪力と武勇を誇る美男子
9 ラーマ インドの国民的英雄。『ラーマーヤナ』の主人公ラーマ
10 カルキ 43万2000年後の末世に出現して正義をもたらす白馬の騎士カルキ
世界が邪悪に包まれそうになった時、ヴィシュヌはこれらの姿に変身し地上に降り立ち、世界を救うとされる。
またビシュヌの妻であるラクシュミーも彼のアヴァターラに合わせて変身し、妻として寄り添っている。
三神一体論では、ブラフマー、ヴィシュヌ
、シヴァ
が一体の神であり、ブラフマー創造はを、ヴィシュヌは繁栄維持を、シヴァは破壊つかさどっていると考えられている。
wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%8C
ブラフマーと三神一体
http://www.hi-net.zaq.ne.jp/azreiji/hindi/bra.htm
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