M&Aコンサルティング(通称・村上ファンド)
http://www.maconsulting.co.jp/
村上ファンドがライブドア擁護
投資会社M&Aコンサルティング(通称・村上ファンド)は25日、ニッポン放送がフジテレビへ割り当てた新株予約権に対し「株式市場に重大な悪影響を与えかねない」と批判するコメントを発表した。ニッポン放送株式を約18%保有するとされる村上ファンドが、この問題で公式な見解を示すのは初めてのことで、今後の展開にも影響を及ぼしそうだ。
ニッポン放送争奪戦のカギを握るといわれる村上ファンド。揺れ動く同問題について言及を避けてきたが、この日初めて公式見解を示した。
ライブドアに対抗するために出された、フジテレビの新株予約権について「日本の株式市場にとって重大な悪影響を与えかねないと危惧(きぐ)する」と厳しく批判。発表した「新株予約権発行に対する当社見解」で、(1)発行済み株式を大幅に超える新株予約権を、フジだけに市場価格よりも安く発行(2)最大約3000億円になる調達資金の使途が不明確(3)株価に大きな影響を与えた――などと指摘。
さらに「取締役が株主を選ぶのではない。経営陣が好まない株主に保有されたくないのであれば、公開しなければいい」と主張を展開した。
村上世彰氏率いる村上ファンドは、今年1月5日時点でニッポン放送株式を約18%保有。現在のニッポン放送株の保有比率は不明だが、依然として1月段階の株数を保有していれば、フジとライブドアの株式取得合戦に大きな影響力を持つことになる。
村上ファンドの見解について、明大政経学部の高木勝教授は「新株予約権がすべて行使された場合、ニッポン放送の株式総数は2・4倍に拡大。株価が暴落し村上ファンドは大損害をこうむる可能性がある。村上ファンドは損害を避けたいだけで、ライブドア側についたとはいえない」とした。
ただ、これまで口を閉ざしていた村上ファンドが、フジに不快感を示したことは、ライブドア側にとっては朗報。今後、ライブドアが東京地裁に申請した新株予約権の差し止めの仮処分が認められ、村上ファンドが保有するとされる株がライブドアに渡った場合は、ニッポン放送を完全な支配下に置く可能性もある。いずれにしても双方の激しい駆け引きはしばらく続くことになる。
≪若手経済人も!!≫ライブドアとフジテレビジョンによるニッポン放送の経営権をめぐる争奪戦について、全国の若手経済人の半数以上はライブドアを支持していることが25日、日本青年会議所が全国各地の会員を対象に実施した緊急意識調査で分かった。ライブドアとフジテレビの行動のどちらを支持するかとの質問に対しては「ライブドア支持」が56%に達し、「フジテレビ支持」(17%)の3倍を超えた。支持理由では、ライブドアが「メディア業界の改革につながる必然的な流れ」が37%とトップ。これに対し、フジテレビは「(ライブドアの手法は)日本の商道徳に反した行動で、なじまない」が49%を占めた。
≪堀江社長「来年の株主総会までかかる」≫堀江社長は25日、日本テレビ「ニュースプラス1」のインタビューに答え、フジとのニッポン放送株争奪戦について「来年の株主総会まではかかる」と長期戦になることをあらためて示唆。具体的な決着時期のメドを明かした。
フジの日枝会長が、ニッポン放送の新株予約権をめぐる法廷闘争を「受けて立つ」と話したことについて「ニッポン放送の取締役でもない人間が、なぜあんなことを言うのか。フジによるニッポン放送支配を物語っている」と批判。勝算については「司法判断なので分からない」とした。
また「(フジとの事業提携が)うまくいかなかったら」という質問には「ネガティブな質問ばかり。みんな意地悪だ」と感情的になる場面もあった。
http://www.sponichi.co.jp/society/kiji/2005/02/26/01.html