【初出】
V巻
契約者以上に無機質で、無愛想に、しかも基本的に端的な単語でしか語らない(「必要十分」など)。
故に字面だけを追うと一見無味乾燥な印象を受けるが、その言葉に秘められた感情は深く、少なくとも常のヴィルヘルミナよりは感情豊かである。冗談を言ったりからかったりもする。
ヴィルヘルミナとは互いに心情を理解しているため、彼女に対する言葉は短いながら色々なことが含まれており、そしてヴィルヘルミナもそれを理解している。
言葉には出さないが、ヴィルヘルミナ同様に
シャナのことを愛しているようであり、また
坂井悠二に対しては契約者同様に厳しい。
戦闘時は、短くも的確な指示や注意勧告を行う。普通に喋るときは句読点なしで内容全てを一つの文章にするが、区切りとなる語尾は「~であります」。ヴィルヘルミナがこれを使っているのは、契約時にティアマトーの説明を理解するため、取っ掛かりとして拾い出したこの語尾を「フレイムヘイズの語り口」と勘違いしたのが始まりである。
新世界『
無何有鏡』へ渡り来た後も、坂井悠二に対して辛辣なのは契約者同様に相変わらずである。
【由来・元ネタ推察】
名前の元ネタはバビロニア神話に登場する原初の女神 ティアマト(Tiamat)と思われる。
「夢幻」はそのまま夢幻(ゆめまぼろし)を意味し、「冠帯」は礼儀ある服飾を意味する。真名全体で「夢幻の如き美しい礼装」という意味になる。また、「夢幻」とは夢幻と同時に無常で儚いことも意味する。
ティアマトーが契約者に与えるのは戦装束であり、戦装束の美しさとは無論この散る命の美しさも表現する。
そしてこれを加えて意味を考えると、「無常を体現する夢幻の如き美しい戦装束」という意味だと思われる。
契約者に与えられる戦装束には、それ自体の美しさとは別に散る敵の命の美しさも持っている。そう考えると少し暗い印象になる。
最終更新:2023年12月20日 06:07