メソポタミア神話

ちょうど、現在のイラク共和国にあたる地域に、紀元前3000年から2500年間ほど栄えていたメソポタミア文明に伝わっていたさまざまな神話群のこと。
語られた時代や言語によってシュメール神話とアッカド神話に分けられ、アッカド神話はさらにバビロニア神話とアッシリア神話に分かれる。ただしこの最後の二つは方言のようなものであり、神話としては内容にほとんど違いはない。

世界最古の都市文明を興したシュメール人は、その後アッカド人勢力に征服された。
しかし、シュメール神話の基本的な体系や神々は、名前をアッカド語に変えながらも大きく生き残った。そのため、シュメール神話とアッカド神話を単純に切り離すことはできず、逆に一緒に扱うほうが楽であることが多いため、これらをまとめてメソポタミア神話と呼ぶ。

メソポタミア文明はイランやアナトリア(トルコ)、シリア・パレスチナ、エジプトなどの周辺文明に大きな影響を与えた。それは神話も同じである。
たとえば『旧約聖書』の洪水伝説は、その起源(または、共通の起源に由来する)がアッシリア語の『ギルガメシュ叙事詩』に知られており、さらに古いシュメール神話にも洪水伝説を見出すことができる。

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最終更新:2022年08月14日 18:05