TOBは『Take Over Bid』の頭文字を取った略称で、『株式公開買い付け』と訳している。企業の経営権取得などを目的に、株の買い取りを希望する人が買い付け期間や、買い取り株数、価格を公表し、不特定多数の株主から買い取る方式を言う。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/dr/20040406md01.htm
TOBは英語の「Take Over Bit」の頭文字を取った略語で、日本語では「株式公開買い付け」と訳されます。ある企業の株式を大量に取得したい場合に、新聞広告などを使って一定の価格で一定の期間に一定の株数を買い取ることを表明し、不特定多数の株主から一挙に株式を取得する方法のことです。株数が目標に達しない場合には、買い付けをすべて取り消すことができるなど、購入希望者にとって使い勝手のいい株購入の手段です。
米国では企業を買収する際の手段として広く利用されていますが、同じ買収目的のTOBでも「敵対的なTOB」と「友好的なTOB」では大きな違いがあります。敵対的TOBというのは買収される側が株の買い集めに同意していないにもかかわらず、一方的に株式の買い付けを宣言する場合です。これに対して友好的TOBは、被買収企業が株式の購入に同意して協力的なケースで、M&Aなどをする際によく利用されています。
TOBを使う目的は買収だけではありません。これまで日本で最も多かったのは、企業が自社株を購入するのに使うケースです。株式買い付けの期間や条件を事前に公表することで、インサイダー取引規制に触れることを回避できるからです。最近では、企業が上場しているグループ会社を完全子会社化するためや、グループ外の企業を傘下に収めるために株式を購入するなど、事業再編に活用する例が増えています。2004年1月27日付日経金融新聞1面の「TOB最多、狙いも多彩」という記事は、2003年の国内企業に対するTOBが52件、買い付け金額は1兆738億円と過去最高だったと伝えています。