■推薦する新書と単行本
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●PHP新書『世の中がわかる「○○主義」の基礎知識』 → 無し
世の中にあらゆる○○主義が分かる。
913 :無名草子さん :2008/03/20(木) 19:00:44
取り敢えず、この3冊には異論がある。削除を提案したい。
①西部邁『保守思想のための39章』(ちくま新書)→「哲学・思想」
②『日本の論点』編集部編『常識「日本の論点」』(文春新書)→「政治」
③吉岡友治『世の中がわかる「○○主義」の基礎知識』(PHP新書) →「思想なんてイラネ」
……
914 :無名草子さん :2008/03/20(木) 19:01:39
②、③への反対理由。
新書ベストに並んでいる作品は「良書」である。
そこにある漠然とした共通了解とは何かを考えるに、
ちょっとした記事を書いたり、大学の講義を聴いたり、調べものをするうえで、
タネ本として参考にしうるか、というのが一つの基準になると思う。
そういう新書には、専門書や、現場取材のメモや、統計データなど、もともとの根っことなる資料がある。
つまり、「知識・情報」の流れとしては、このようになる。
専門書・生のデータ → 「良書」 → ちょっとした記事
そこで②、③なのだが、これらはこの図式でいうところの「ちょっとした記事」にあたる。
新書ベストが対象にしているのは、その元ネタとなりうる「良書」だから、同列に並べるのは違和感がある。
ベスト、裏ベストとは別に「雑学・マメ知識系新書」の項目を作るのも一案だが、俺は不要だと思う。
35 :無名草子さん :2008/04/02(水) 21:46:54
吉岡友治『世の中がわかる○○主義の基礎知識』
思想のみならず、芸術分野や性愛の趣味に至るまで、あらゆる「イズム」を網羅して解説、独自の視点から関連付けて図式化している。
キーワードを集めて一般向けに解説した豆知識本とほとんど同じ趣向ではあるが、思ったより上手くまとまっている。
リベラリズム周辺の関連付けなどは、宮台あたりより手際よく図式化しているのではないか。
むろん、わかりやすさ最優先で書かれているので、大雑把であることは否めず、
各主義者や専門家から見たら不正確な部分も多いだろうと思われる。
しかし様々な意匠としての諸イデオロギーを相対化して自分なりに位置づけるための
大まかなマッピングとしては決して悪くない読み物だと思う。
色々な思想をやや軽々しい感じで俯瞰したものなので「思想なんてイラネ」分野に入れたわけですね。
ただし、この手のものとして文献リストが付いていないのはまずいかも。
この場合はアカデミズムへの通路を閉ざしてしまっているのは良くないだろう。
各「主義」に関する解釈がアカデミックに正しいのかどうか検証し辛いし、
読んだ者は「わかったつもり」で終わってしまう可能性が大きい。
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