810 :無名草子さん :2008/02/12(火) 17:06:44
暉峻淑子「豊かさとは何か」はいかが?
西ドイツ(福祉や自助努力の意識、教育、労働など)と日本の比較がメインになってる
1989年初版で古いけど今読んでも考えさせられる
社会のジャンルだと思うけど経済問題としても興味深い
838 :無名草子さん :2008/02/29(金) 00:59:57
『豊かさとは何か』に違和感を感じた部分と、今現在読むべき必然性を感じない理由を書きます。
まず、この本がバブルの真っ最中に書かれた点。
バブル中ならばそれなりに意義のある問題提起もあったと思うが、
長期不況を経た現在ではマクロ経済的状況が変化していて参考になる部分が少ない。
西ドイツを参照しているんだけど、これもベルリンの壁崩壊前のことだし、
ユーロ統一通貨の経済になって、環境はかなり変わっている。
冒頭で成田空港のトイレの汚さが日本の公共性が貧しいことの象徴として出てくるが、
これからして妙な感じだよな。
今はもうキレイだろうし、むしろ日本の清潔好きが話題になるぐらいで。
旧国鉄のトイレは汚かったが、これがキレイになったのはJRになってからだ。
公共性よりも民営化の方がトイレの浄化には寄与したわけだなw
欧州型福祉社会礼賛でも良いのだが、かなり情緒的なマンセーが目に付く。
「社会」分野のベストに挙がっている『スウェーデンの挑戦』も
北欧型福祉社会マンセー本ではあるが、これはもっと公平な記述がしてあって、
福祉社会を成り立たせるための経済成長の重要性も指摘してあり、
暉峻淑子の本よりずっと説得力がある。
労働の疎外、住宅問題、介護福祉、格差問題、教育問題など、
現在でも問題となっている主題が一通り出てくるけど、
それぞれバブル時の状況とは意味が違ってきている上に、
情緒的なないものねだりの風情が強くて実効性のある対策が提案されているとも思えない。
なので、これを今読んでもあまり意味がないと思う。
840 :無名草子さん :2008/02/29(金) 09:32:38
>>838
わかるわかる
あの作者ムダに西欧マンセーだよなw
日本政府は小さな政府目指してるってのに今更北欧並みの社会保障政策なんて無理がある
日本は日本様式に合った社会保障を考えていかなきゃならんのに
でも
>労働の疎外、住宅問題、介護福祉、格差問題、教育問題など、
>現在でも問題となっている主題が一通り出てくるけど、
>それぞれバブル時の状況とは意味が違ってきている上に、
>情緒的なないものねだりの風情が強くて実効性のある対策が提案されているとも思えない。
この部分に関しては俺は今でも読む価値はあると思う
バブルと状況がそう違うとも思わない 少なくとも本質の部分では日本的な産業構造は今も昔もほとんど変わっていない
変わりつつあるのは表面だけじゃないか?
対策は書いてないけど少なくとも問題を知るってことは大切だよ
841 :無名草子さん :2008/03/01(土) 02:00:41
小さな政府って本当に目指すべき指標なんだろうか?
状況が状況だけにもうそうするしかないんだろうけど、
大きな政府であることを止めてしまうデメリットの方が日本にとって大きいのでは?
その辺のことをまとめた新書ってないんでしょうかね。
843 :無名草子さん :2008/03/01(土) 16:39:36
俺は『豊かさとは何か』ってバブル時代にあれが書かれたってとこにしか価値が無いと思ったけどな
まあベストセラー教養書って奴だから話のネタとしてはアリなんだろうけど
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