【種別】
紅世の徒”、通称

【初出】
II巻

【解説】
紅世の王”。真名は“蹂躙の爪牙”(じゅうりんのそうが)。の色は群青色。
フレイムヘイズ『弔詞の詠み手』マージョリー・ドーと契約し、巨大な本型の神器グリモア”に意思を表出させている。
本性の姿は巨大な狼。II巻では暴走したマージョリーの力が彼の本性の姿をかたどり、擬似的に顕現したことがある。

戦闘狂で誰にでも軽薄な態度を取る。フレイムヘイズとして活動しているのも、自分の闘争心を満たすためという面が大きい。
マージョリーと共に数百年、“徒”を狩り続けてきた。強力な自在師であり、マージョリーが意のままにする自在法屠殺の即興詩』も、彼の能力の一つである 。
“徒”に対しては討滅の戦意も顕わに浮かれ騒ぐが、軽薄で凶暴な態度とは裏腹に実は情味に厚い性格。マージョリーやその子分、そして戦友などには優しい、案外深い性格のナイスガイだが、普段は神器をぶっ叩かれてバカマルコ呼ばわりされている。

キスのことを何故か「ベーゼ(フランス語)」と言う。

シャナたちが新世界『無何有鏡』へ旅立ってから二が月後の四月下旬、マージョリーと共に御崎市に戻って出迎えた吉田一美田中栄太にフレイムヘイズたちや外界宿の近況を伝え、故郷である“紅世”との繋がりが断ち切られた理由を説明した。

マージョリーに「我が○○なる××、マージョリー・ドー」と呼びかけることが多い(○○、××の部分は毎回変わる)。

  • II巻:麗しの酒盃(ゴブレット)/性急なる追っ手/ぶっちぎりの牙/優しき姫君/愛しきフレイムヘイズ/多情の花/玄妙なる詩人/眠れる美女/怒れる淑女/酔いどれの天使/尖鋭なる剣/高き誇り
  • III巻:腐った酔っ払い
  • IV巻:薄情なる同士/しおれた花/か弱き佳人/ものぐさな探索者/頑強なる生命/怠惰なる愚者/不死身の猛者/無様なる旅人/純情なるブッ(途中で殴られた)
  • VI巻:無道な運搬者/腕利きのシェフ
  • VII巻:麗しの酒盃/淑やかなる模範生/技巧の自在師/強烈なる爆弾/恋の旅人/猛き親分/妙なる歌姫/多忙の才媛
  • VIII巻:ものぐさなバラスト/低調なる眠り姫/鈍感なる美姫/厚き仁者/残酷なる師匠
  • IX巻:懇切なる世話人/非情なる相棒/神妙なる哲学者/ふしだらな泥酔者
  • 0巻:万能の魔女
  • XI巻:せっかちな復讐鬼/情厚き保護者
  • XII巻:情厚き女/涙の大盃/憂愁の淑女/短気な導火線/懇切な盾/鋭き鑑定士/寛容の慈母/麗しの酒盃
  • S巻:放埓なる投擲者/過酷なる命令者/執拗なる鯨飲者
  • XIII巻:篤実なる研究者
  • XIV巻:重厚なる盾/果敢なる重戦車/怪力の起重機/混濁の遠眼鏡
  • XVI巻:鋼の拳骨
  • XVII巻:
  • XVIII巻:
  • XIX巻:
  • XX巻:空疎なる哲学者/錆びた宝剣
  • XXI巻:曖昧なる道連れ/生粋の戦士
  • XXII巻:不器用な輓馬/短き導火線

【由来・元ネタ考察】
名前の元ネタは、ソロモン72柱の悪魔“第七座天使の侯爵”マルコシアス(Marchosias)。
序列35番の悪魔で、グリフォンの翼と大蛇の尾を持った狼の姿で現れ、常に炎を吐き続けているという。召喚の際は、あらゆる疑問に答え、戦術と兵法に長け闘争を助けると言う。
またマルコシアスは同じくソロモン72柱の女悪魔・グレモリーの騎乗獣であったという説もあり、その忠誠心は厚く、グレモリーを害する者は相手がたとえ悪魔王であったとしても、躊躇無く排除しようとするほどとされる。

「蹂躙」とは、暴力や権力により他者を踏みにじり、社会秩序を乱すことをいう。「爪牙」とは、文字通り獲物を殺傷する爪や牙であると共に、主君を守る信の置ける側近をも意味する。
真名全体では、「秩序をも無視して他者を踏みにじる暴虐の力を秘めた、頼もしい爪や牙」という意味だと思われる。敵に対しては限りなく恐ろしく、味方とすればこの上なく頼もしい(そして時にルールを無視する)マルコシアスの心根を、過不足無く表しきった真名であろうと思われる。

【コメント】
アニメ版から登場していた。
☆XIX巻では、佐藤啓作とマージョリーを二人きりにするなど粋な計らいを見せた。
☆[とむらいの鐘]のアシズや『九垓天秤フワワや[仮装舞踏会]の巡回士リベザルとの対決が見たかったな。
☆狼の姿をした“徒”は、他にフワワとファレグがいた。
☆[マカベアの兄弟]や[]や[狂気の城]や『色盗人』との戦いが見たかったな。
☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の“棺の織手アシズや『九垓天秤フワワニヌルタソカルチェルノボーグや[宝石の一味]のコヨーテフックストンサーイとも絡んでいたら面白そうだったのにな。
☆番外編『しんでれらのしゃな』では、魔法使いのマージョリーと共に登場している。
☆番外編『かぐやひめのしゃな』でも、桃太郎のマージョリーと共に登場している。
☆番外編『おじょうさまのしゃな』でも、マージョリーと共に招待客の一人として登場している。
☆番外編『さんじゅうしのしゃな』でも、マージョリー・ミレディーと共に登場している。

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最終更新:2024年01月03日 18:42