【初出】
外伝『アンフィシアター』
【解説】
真名は“頒叉咬”(はんさこう)。
炎の色は、老竹色。
人化した姿は作業着姿の貧相な小男で、本性は巨大な三つ頭の烏。使用する
自在法は『
ストマキオン』。
[
轍]の一員で、
両界の狭間へと消えた“探耽求究”
ダンタリオンを新世界『
無何有鏡』に迎え入れる為に、伴添町で[轍]の『同門』たちと自在法『ストマキオン』と「転移の出口」となる誘導の
自在式が込められた
我学の結晶の一つである『
伝令の短剣』と伴添町にばら撒いた無数の
狭間渡りの自在式を使って『
神門』の模造品を作り出す計画を発動するが、
シャナによってあっけなく三つ頭を斬り飛ばされて討滅された。
【由来・元ネタ】
ソロモン72柱の24位ナベリウス(Naberius)の異称の一つ「Cervus」と思われる。黒い鶴か雄鶏、烏の姿をとり、人化した場合は三つ首であるとも言われる。
彼はまた、ギリシア神話の冥界の番犬ケルベロスに所以のある悪魔であり、三頭という部分にその由来が認められる。
「頒」とは広く分け与えること。「叉」とはふたまたになったもののことで、その三つ首をさしていると考えてよいであろう。「咬」は狭義には、「歯の間に押し込んで噛むようにさせること」であり、全体としては、「広範な事物について噛みつくもの」という意味だと思われる。
「頒」が「
教授」のあだ名と関わることにも留意したいところである。
最終更新:2023年12月18日 08:59