【種別】
組織(集団)
【初出】
外伝『ホープ』
【解説】
新世界『
無何有鏡』が創造された後に、“
紅世”から新世界へ渡り来た大量の新来の“
紅世の徒”たちの一部が結成した集団群の中でも、極めて厄介な集団。
新来の“徒”たちの中に、新世界『無何有鏡』創世の「神話」に対する羨望と嫉妬から導きの
神“覚の嘯吟”
シャヘルの偽りの神託(偽託)を騙る者たちがおり、蔓延した偽託の中で「人間を殺せ」という偽託を掲げた者たちが結成した。
組織といえるほどのリーダーを持たない不特定多数の集団という点では[
革正団]に似ているが、掲げる思想は真逆である。
ただし、明確な思考の末にたどり着いた結論ではなく、ただ何となく考えついただけの軽佻浮薄な連中でもある。
[マカベアの兄弟]の中で司祭的な立場にある者たちは“王子”と呼ばれており、その意味は「古き“
王”たちに先駆ける、『無何有鏡』にて殺す者」という意味であるようだ。外伝『ホープ』では、“潜逵の衝鋒”
ダーインと“紊鎚毀”
カルンが登場した。また、他の構成員を「兄弟」と呼んでいる。
新世界が創造されてから一年後の春までの間に、チェンマイで[マカベアの兄弟]の一派が
坂井悠二と
オロバスと
レライエたちによって殲滅されたようだ。
外伝『ホープ』では、新世界が創造されてから一年後の春、新世界の
外界宿の情報操作によって、ダーインとカルンたちが日本のとある古びた陸上競技場に誘き出され、待ち構えていた坂井悠二と
シャナによってダーインとカルンが討滅され、残りの構成員たちにシャナが『
真紅』で天罰神“天壌の劫火”
アラストールの擬似神体を
顕現させて、天罰神の『神託』を告げて解放した。
この疑似神託により、[マカベアの兄弟]内部に人間との共存を掲げる小さな一派[真なる神託]派が生まれ、内部紛争に突入した。[
仮装舞踏会]は、その内紛を利用して、[マカベアの兄弟]の勢力を更に削ぐつもりでいる。
新世界が創造されてから数年後には、最終的には[真なる神託]派が組織を乗っ取り、組織の名そのものを[真なる神託]に改め、掲げる主張も真逆の「“徒”による人間の殺害を止めること」となったが、あまりにも簡単に組織の理念を一変させたことで、今度はそのことにより周囲からの信用を失っている。
【由来・元ネタ】
『旧約聖書』外典及び偽典「マカベア書(Books of the Maccabee)」。第一から第四まで存在する。内容は、セレウコス朝シリアに対するユダヤ人の独立闘争であり、最終的にユダヤ人の王国が成立する。書名のマカベアとは、紀元前二世紀にエルサレムに居住した祭司の一族マカベア家のことである。
最終更新:2024年01月13日 09:04