【種別】
紅世の徒”、通称

【初出】
XVII巻

【解説】
紅世の王”。真名は“糜砕の裂眥”(びさいのれっせい)。の色は桃色。
フレイムヘイズ輝爍の撒き手レベッカ・リードと契約し、閉じた目を意匠した金色のブレスレット型の神器クルワッハ”に意思を表出させている。
のんびり間延びした男の声で話し、相棒のレベッカとは対照的な印象を与えるが、中身は同じくらい適当で過激。

レベッカとの長い付き合いの故か、彼女に婉曲な言い回しが通じないことを知り抜いており、そのことをXVII巻で佐藤啓作に助言した。また、レベッカに佐藤を口実にして東京外界宿総本部と決別するよう吹き込んだのも、バラルである。

【元ネタ・由来推察】
ケルト神話に登場する、山羊頭の巨人族フォモール(異なった奇形的な体格の個体も多い)の王「魔眼のバロール(Balor the evil eye)」。その別名のひとつが「バラール(Balar)」。
この魔神の片目は邪眼で、その眼差しを浴びた者は全て死んでしまう。邪眼のまぶたを開くには、何人もの勇者の力が必要だった。もう一方の目は、なかった(隻眼だった)という説や、普通だったという説、後頭部にあったという説がある。神々を惨殺した竜クロウ・クルワッハを生み出したのも、この魔神だという。

「糜」は爛れる、または粉々になって潰えることを意味し、「砕」もまた細かく壊すことを意味する。そして「裂眥」はまなじりが裂けるほど大きく目を見開く、激しく怒ることを意味する。
真名全体で「粉々に破壊する憤怒の瞳」という意味だと思われる。これは神話の魔神バラールそのものの能力であり、またレベッカが得意とする自在法爆弾』と『地雷』も、桃色の光で出来た目の紋様を破壊したい場所に浮かび上がらせるという手順を経る。

【コメント】
☆「バラル」がケルトの魔神由来なら、ソロモン72柱を由来にしたバラムは登場しなかった。
☆因果の糸が少し掛け違っていたら、ハワイで[革正団]のサラカエル自在法呪眼』と邪眼対決が見られたかもしれないな。
ブリギッドケリドウェンルグタケミカヅチとは親しかったのかな。
☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の“棺の織手アシズや『九垓天秤フワワニヌルタソカルウルリクムミジャリモレクチェルノボーグや『両翼』のメリヒムイルヤンカやウルリクムミの副官のアルラウネや[百鬼夜行]のギュウキパラゼミナセムルヴや[革正団]のサラカエルとも絡んでいたら面白そうだったのにな。
アニメ第3期で登場した。
☆番外編『おじょうさまのしゃな』では、招待客の一人として登場している。
☆番外編『さんじゅうしのしゃな』では、幕間2で登場している。

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最終更新:2024年01月15日 18:34