【種別】
フレイムヘイズ

【初出】
外伝『ヴァージャー』

【解説】
『戈伏の衝き手』(かふくのつきて)の称号を持つ、“利鋭の暗流”ノートのフレイムヘイズ。の色は消炭色。神器はランプ型の“マーニ”。
不可視不可知の力を自在に操る攻撃に特化した討ち手で、その能力故に集団戦には向いておらず、中世の『大戦』では連絡将校の任にあった。その際、後方に配備されていた『荊扉の編み手』セシリア・ロドリーゴと知り合う。
中世の『大戦』の終結後、一人で行く道に迷っていたセシリアに声をかけて相棒とし、共に旅をする間に彼女から慕われるようになる。そしてある時、彼女につい自分の故郷のことを少し話してしまい、すぐにそれを後悔する。

かつてクレメンスは、故郷のオーストリアの村で妻とそのお腹の中にいた子供を“”に喰われてしまう。その怒りでフレイムヘイズとして契約した彼は、後に妻子への手向けとして妻の名を刻んだ子宮奉納物を製作して、故郷に残してきた。その子宮奉納物をセシリアに決して見られたくないと願うほどに、セシリアのことを大切に思っていたようだ。

『ヴァージャー』より一年前。幾度も交戦してきた“皁彦士”オオナムチに致命傷を負わされたクレメンスは、前述の後悔の念から、自分が故郷に残してきた物をセシリアに見せるな、見つけて壊してくれ、とオオナムチに言い残して死亡した。

かつてクレメンスは、セシリアに真っ白な獣毛の襟巻きを贈り、彼女はそれをとても大切にしていたが、遺品となったその襟巻きや子宮奉納物(彼女はそれをクレメンスの宝と考えていた)などクレメンスにまつわる物への強い思慕が、結果的にセシリアの命取りとなった。

クレメンスはオオナムチとの戦いの最中に『理法の裁ち手ヤマベの名を呟いていたが、それはヤマベがかつてオオナムチを住処から追い出し、オオナムチと幾度もの交戦を経た末に討ち果たされた最初の宿敵たるフレイムヘイズだったからであった。

【由来・元ネタ】
「クレメンス(Clemens)」はドイツ系の男性名。慈悲深い、優しいという意味を持つ。この名を持つ音楽家は、ウィーン出身の指揮者クレメンス・クラウス(Clemens Heinrich Krauss)などがいる。
「ロット」は、ウィーンの作曲家ハンス・ロット(Hans Rott)だと思われる。学友マーラーから高く評価されていたが、若くして精神に異常を来し、結核で早世した。

【コメント】
アニメシリーズには未登場。
☆セシリアのことを、妹のように思っていたのかもな。
☆クレメンスも「ゾフィーの子供たち」の一人だったのかもな。
☆中世の『大戦』の時点で、おそらく彼独自の不可視不可知の攻撃系自在法(名称不明)を行使できたようだから、独自の技も磨いていない新米の討ち手「ゾフィーの子供たち」ではないだろう。
フランソワアレックスドゥニザムエル・デマンティウスや『儀装の駆り手カムシンとも、知り合いだったのかもな。
☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の“棺の織手アシズや『九垓天秤フワワニヌルタソカルチェルノボーグモレクや[革正団]のサラカエルドゥーグや[宝石の一味]の“瓊樹の万葉コヨーテフックストンサーイイナンナや[百鬼夜行]のギュウキパラゼミナセムルヴや[仮装舞踏会]の盟主創造神祭礼の蛇伏羲や『三柱臣』のベルペオルヘカテーシュドナイ禁衛員フェコルーオルゴンとも絡んでいたら面白そうだったのにな。
☆ノートも新世界『無何有鏡』へ渡り来て、秩序派の“王”の一人として活動しているかもしれないな。
☆番外編『おじょうさまのしゃな』では、招待客の一人として登場している。
☆番外編『さんじゅうしのしゃな』では、観客の一人として登場している。

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最終更新:2023年12月26日 04:28