【初出】
SII巻
【解説】
真名は“深隠の柎”(しんいんのふ)。
炎の色は唐紅。
パラや
ゼミナと共に、“徒”の運び屋集団[
百鬼夜行]を営む。団内での役割は頭目。
大きな布地に木彫りの角ばった獣の顔をつけた、獅子舞のような姿の異形の“徒”。
人化した姿は、がっしりした体格の大男。
フレイムヘイズや
外界宿の人間よりも「人間」を理解しており、その手腕で情報収集などを行い、事を避けている。
自分や他人に複数使用可能で、サイズも調節できる
気配隠蔽の
自在法『
倉蓑笠』を使う。他にも
幻術を扱う
自在師でもある。
最終巻では、
フィレスからの依頼で仲間二人と共に『
真宰社』の頂上に現れて、
吉田一美と『約束の二人』をタクシー型“
燐子”に乗せて離脱し、久しぶりに自ら戦闘に参加するまで苦労しながらも、新世界『
無何有鏡』が創造されるまで逃げ切った。新世界が創造された後は、仲間二人と共に
ドゥーグの事を話しながら『
天梯』を通って新世界へ旅立った。
【元ネタ】
名前の元ネタは日本の妖怪『牛鬼』。「ぎゅうき」または「うしおに」と読む。牛頭鬼身、または牛の頭に蜘蛛の身体を持つ異形の妖怪。非常に残忍で、毒を吐き、人を喰い殺すことを好む。海岸や湖沼地帯、森林などに出没する。
「深」は、日常的な「深さ」の他に、はなはだしい、奥深いなどの意味を持つ。「隠」は、表面に現れない、人目に触れない、知らない振りをする、重々しい様子という意味を含む。「柎」とは、欄干の脚、筏、弓柄(ゆづか)、花萼の房(花弁を支える部分)などのことであり、「支え」という共通点を持つ。
真名全体で考えれば、「とても深く隠れ、誰にも知られることのない土台」という意味だと思われる。ギュウキの、ひいては彼が率いる[百鬼夜行]そのものの本質を表した真名だといえる。
最終更新:2023年10月30日 00:17