【解説】
“
紅世の王”。
真名は“盤曲の台”(ばんきょくのだい)。
炎の色は憲房色。
女性を模った等身大の球体関節人形に
意思総体を宿し、人形の踊る舞台を頭部とする巨大な機械人形がその全形である男性の“王”。
幻術で相手を惑わし、実物である巨体の拳で叩き潰す戦い方をしていた。また、巨体との動きは同調しないが、巨体の損傷が人形にも影響していた。
16世紀初頭、[
巌楹院]の首領として『
君主の遊戯』に参加し、北仏にて勢威を振るっていた。
一人称は「儂」で、尊大な権威主義者。『君主の遊戯』中で有力者となれるだけの、実力と統率力を備える。しかし、恐怖で統率する部下を容赦なく使い捨て、[
仮装舞踏会]の
布告官ストラスに『
大戦』への加勢の見返りを暗に要求するなど、かなりの俗物でもあったようだ。
【由来・元ネタ】
『新約聖書』「ヨハネの黙示録」第20章第8節に登場する、神に逆らう勢力マゴグ(国名)と、その王であるゴグだろうか。ゴグ+マゴグ=ゴグマゴーグ。イギリスには昔、ゴグマゴグ(Gogmagog)という巨人がいたらしい。ゴグとマゴグの兄弟という説もある。
「盤曲」とはまがりくねることである。一方で「盤」自体は、ものを乗せる台や大石、楽しむなどの意味も含む。「台」は、ここでは高い建築物、たかどの、櫓などの意味であろうと思われる。真名全体で「遊びを楽しむ、曲がりくねった大きな高殿」という意味だと思われる。
その本質は、舞台上の彼女の芝居じみた婉曲な物言いや、曲面で構成された巨体という姿に現れている。
最終更新:2024年04月17日 18:24