【種別】
役職、眷属

【初出】
V巻

【解説】
盟主の下で[仮装舞踏会]を取り仕切る、三柱の強大なる“紅世の王”。
通常、組織に属する“”たちは、組織の目的への賛同、自身の目的のための利用、個人的感情からの協力、またはそれらの複合など、人間と同じようにそれぞれの事情によって組織に所属する。
しかし、『三柱臣』はそのような通常の“徒”とは違い、「成り立ちから属することを宿命付けられている」という特異な存在である。

その正体は、『盟主』たる創造神祭礼の蛇伏羲によって生み出された、“祭礼の蛇”を護り輔ける眷属である。
それぞれに盟約が課されていたようだ(シュドナイは八つ)。たとえ死亡しても、機が来れば再び同一人物として“祭礼の蛇”の力で新生することが出来る。
生みの親にして盟主たる“祭礼の蛇”に絶大な忠義を尽くす一方で、“祭礼の蛇”をただ盲信するだけでなく、それぞれの立場からも『大命』の実現に邁進していた。
彼らの本義は、用心を使命とするベルペオルが見晴らして図る、対処を使命とするシュドナイが戦って払う、そうして均した道をヘカテーが定め往くというものであった。
ダンタリオン教授曰く、「自ら守り謀り起動する、完成されたシステム」で、そこに余人が入り込む席はない。
それぞれに、専用の『大命』遂行用宝具を持ち、『大命』に関わる事態の時にだけ使用を許された。

役職、該当する“王”、『大命』遂行用宝具は、次の通り。

『参謀』: “逆理の裁者” ベルペオル :拘鎖型宝具『タルタロス
『将軍』: “千変” シュドナイ :剛槍型宝具『神鉄如意
『巫女』: “頂の座” ヘカテー :錫杖型宝具『トライゴン

ベルペオルは最初は『審神者(さにわ)』であったが『軍師』に変更し、近代における組織の改組にあたって、旧称の『軍師』を『参謀』に変更した。しかし、“祭礼の蛇”本人や巡回士オルゴンなどの古株は、いまだに『軍師』の呼称を用いていた。
最も多くの尊崇を受けるヘカテーは、『大御巫(おおみかんなぎ)』の尊称で呼ばれることも多かった。

『大命』が成就したとき、生き残って新世界『無何有鏡』へ旅立ったのはベルペオル一人だけだった(ヘカテーは生贄となって死亡。シュドナイは坂井悠二に付き合って御崎市に残り、マージョリー・ドーと死闘を繰り広げ、半ば自殺同然の戦死)。

【由来・元ネタ】
三つで一組になったもののこと。頭文字が大文字(the Trinity)の場合は、キリスト教の父と子と聖霊による三位一体を意味する。

キャラクター造形のモデルは、ヘカテーが地蔵菩薩、シュドナイが明王、ベルペオルが観世音菩薩とのこと。
ただの敵役でないのも納得のイメージである。

【コメント】
アニメ版から登場していた。
☆組織を支える「柱」の臣と「忠臣」をかけているのだろうか?
☆三柱の忠臣、かもな。「柱」は神や遺骨を数えるのに使う。
☆最新刊では“祭礼の蛇”が「三柱の眷属」と「渡り来た」となってたけど、この「三柱の眷属」は『三柱臣』のことである。「創造神」の眷属というくらいだから、ただの“王”とも違うような気がするな・・。
☆眷属には単なる配下って意味もあるし、当時は何も言えなかった。シュドナイなんかは態度を見る限り、利害で付き従ってる感じに見えたしな。
☆XVI巻の口絵では、ヘカテーとベルペオルのことを「三柱臣の一柱」という言い方してるんだよな。他の“徒”で「柱」で数えられてる奴っていたっけか?
☆天罰神には眷属はいない。
創造神“祭礼の蛇”が手ずから生み出したなら、彼の子供たちという捉え方も出来るはずだが、そうした面は見られなかった(“徒”の生まれ方自体、ひとつの謎ではある)。
☆↑ヘカテーには「親を恋い慕う」という文があった。まぁ義理の父みたいに、直接の子というわけでもないのかもしれないけどな。
☆[とむらいの鐘]の『両翼』や『九垓天秤』より凄かったかもな。
☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の“棺の織手アシズや『九垓天秤ニヌルタフワワソカルウルリクムミチェルノボーグや[宝石の一味]のコヨーテフックストンサーイとも絡んでいたら面白そうだったのにな。
☆番外編『しんでれらのしゃな』でも、三人の重臣として登場している。
☆番外編『かぐやひめのしゃな』でも、天人として登場している。
☆番外編『おじょうさまのしゃな』でも、[黒い蛇団]の幹部として登場している。
☆番外編『さんじゅうしのしゃな』でも、三銃士として登場している。

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最終更新:2024年04月06日 08:39