【初出】
V巻
【解説】
先代『炎髪灼眼の討ち手』
マティルダ・サントメール固有の自在法。
彼女の知覚範囲内に、紅蓮の
炎で構成された異形の軍勢を
顕現させる。『炎髪灼眼の討ち手』の能力と、マティルダの闘争心と強さを象徴するイメージの産物であった。
騎士や獣で構成された軍勢は、それぞれが自立的に戦闘をすることができ、その能力は一体一体が並の
フレイムヘイズと同等の力を有する強力この上ない軍団であった。また、マティルダそっくりの姿に生み出すことも出来た。
この自在法の応用として、マティルダが振るう炎の大剣や斧槍、槍衾や弓兵の弓矢と両腕のみ、飛行も可能な悍馬すら顕現させていた。
他にも「破城鎚」や「大殲滅密集突撃(ヴォーパルファランクス)」といった形態を顕現させることができ、炎に変換して爆弾のように使うことも可能だった。
また、外伝漫画『
Eternal song ‐遙かなる歌‐』において、炎の翼のようなものを出して飛行もしていた。
現代で、『
万条の仕手』
ヴィルヘルミナ・カルメルは[
仮装舞踏会]の
巡回士“千征令”
オルゴンの自在法『
レギオン』を、『騎士団』の薄っぺらな猿真似だとして怒りを見せていた。
しかし、『レギオン』は“千征令”の本質に基づいた本人の存在そのものであるのに対して、『騎士団』は彼女の強さのイメージが顕現したもので、両者は似て非なるものであった。オルゴンがわざわざ模倣したわけではない。そして、そもそも他者の固有の自在法をコピーするのは容易ではない。
よって、ヴィルヘルミナの言い分は結構な言い掛かりと言わざるを得なかった。
最終更新:2023年12月05日 17:55