【種別】
紅世の徒”、通称

【初出】
X巻

【解説】
紅世の王”。真名は“戎君”(じゅうくん)、の色は焦茶。
とむらいの鐘]の最高幹部である『九垓天秤』の一角にして遊軍首将。
牛の十倍はある巨体の、熊の十倍はある四肢と胴まで裂けた口を持つ狼の姿。“棺の織手アシズの回想部では「牙剥く野獣」と描写されていた。
戦いにしか興味のない性格で、自らを誇ることにすら関心がない。
喧嘩ができるという理由で[とむらいの鐘]に入ったことからも、それが窺われる。
両翼』のことは「メリヒムの旦那」「イルヤンカ爺さん」と呼ぶが、宰相モレク通称を呼び捨てであった。
音を自在に操り、惑わせた敵を巨大な口で食い千切る戦い方をしていたという。

中世での『都喰らい』事件後、その勢いのままにフレイムヘイズたちを完全殲滅するべく追撃戦に入っていたが、『都喰らい』を聞きつけて東方より来たマティルダと交戦し討滅された。
『九垓天秤』初の戦死者であった。

【由来・元ネタ】
バビロニア神話の巨大な怪物フンババ(Humbaba)の古名フワワ(Huwawa)と思われる。一つ目で、野牛の角、獅子の前足、禿鷹の爪、蛇の尾を持ち、視線は石化の力を持っているという。
杉林を守っていたが、英雄ギルガメッシュとエンキドゥに退治された。

「戎」は武器や軍隊、さらに戦争を意味し、また中国では野蛮な国やそこの民族のことを「戎狄」とも呼んだ。また、「君」は国を治める人や天子を意味する。
真名全体で「野蛮なる戦いの君主」「野蛮なる軍勢を治める君主」という意味だと思われる。
まだその能力は明らかになっていないので、どちらの訳が相応しいともいえないが、戦い以外に興味の無い性格も間違いなくこの本質から来ていると思われる。

「遊軍」は、適切な時期に投入するために待機させる戦力。
「首将」は、総大将・主将の意味。
首将の職名を与えられているので、『両翼』のような単騎戦力ではなく、指揮する軍勢を預かっていたことが推定できる。

【コメント】
アニメシリーズには未登場。
☆ほとんどまず敬語は使わない。アシズを目の前にしてものんきにあくびを噛み殺す辺り、かなり度胸がすわっている。
☆勇猛果敢な遊軍主将として常に第一線で戦い続けた。中世の『大戦』で出られず、その戦う姿が見られないのは残念。
☆名前でニーナのような可愛らしい生き物を想像してしまったな。
☆その性格が災いして深追いしすぎてマティルダ達に倒されたと思われる。
☆狼と言う点でマルコシアスと外見がダブっているが、どこか性格にも繋がった所が見られた。[仮装舞踏会]の“徒”のファレグは姿は人狼だったけどな。
☆外伝漫画『Eternal song ‐遙かなる歌‐』は、『都喰らい』後から始まるので、画像は出なかった。回想シーンに期待していたのにな。
☆戦闘に関する個人のポテンシャルが高かったのか、それとも率いる軍勢が恐ろしかったのか、『ES』の展開からいって一生判らないんだろうなあ…。
☆とりあえず『ES』に討滅シーンが登場(泣)。
☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[百鬼夜行]のギュウキパラゼミナセムルヴや[宝石の一味]の“瓊樹の万葉コヨーテフックストンサーイイナンナや[革正団]のサラカエルや[仮装舞踏会]の“祭礼の蛇伏羲とも絡んでいたら面白そうだったのにな。
☆番外編『かぐやひめのしゃな』では、10話の猿蟹合戦で蟹の一団の蛸として登場している。
☆番外編『おじょうさまのしゃな』では、トーテングロ家の猟場番人として登場している。
☆番外編『さんじゅうしのしゃな』では、序幕で観客の一人として登場している。

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最終更新:2023年11月10日 22:39