【種別】
紅世の徒”、通称

【初出】
V巻

【解説】
真名は“琉眼”(りゅうがん)。の色は藤色。
仮装舞踏会]の一員で、兵科は捜索猟兵。鋭敏な知覚を持ち、知覚の伝染視界撹乱といった知覚に関する能力を用いていた。
捜索猟兵の中では優秀な方で、力は戦闘向けではないものの頭脳を駆使してフレイムヘイズを三十人ほど発見して、その内十人を自分の手で倒し、外界宿や大物の発見・通報などで功績を挙げていた。

比較的若い“徒”で、この世に渡り来てからも半世紀程度しか過ごしていなかった。
姿はフルフェイスのヘルメットをかぶった黒いライダースーツの男。ヘルメットのシールド下部がギザギザに刻まれており、落書きのような目が描かれていた。この目は彼が力を使う時や張り切った際には、見開かれた大きな一つ目へと変わっていた。
乗っているバイクは宝具ではなく、この世で彼が趣味で手に入れた一般的なバイクで、手入れを欠かさないこだわりの品だった。

三柱臣ベルペオルに愛情を抱き、彼女に近づくための手柄を欲して、かつて布告官ストラスから聞かされた『炎髪灼眼の討ち手』の発生を防ぐために様々な計画を練った末に、本編開始の数年前に遂に『天道宮』を発見するも、オルゴン、“天目一個”などの乱入により計画が崩壊。
その後、『炎髪灼眼の討ち手』候補の少女を『天道宮』の奥まで追うが、シャナの一言で“天目一個”に斬られ、吸収されてしまった。
最期には、ベルペオルに勲章と偽って渡されていた宝具非常手段』に残り火を使われ、自分が使い捨ての駒程度にしか思われていなかったことを知った絶望の中で消滅した。

かつて、“愛染の兄妹(ティリエルソラト)”に訓令を受けさせるため、『星黎殿』へと案内したこともあり、その際に彼らに“徒”の別れの挨拶「因果の交差路でまた会おう」を教えた。
また、ストラスを通して、シュドナイに便利に使われていたことで「使える奴」とシュドナイに認識され、ストラスもウィネの能力と姿勢を買っており、フェコルーからもその情熱を好意的に受け取られていたなど、肝心な相手以外からの評価は結構高かった。

アニメ版
アニメ版では『知覚の伝染』や『視界撹乱』などの描写などの多くがカットされ、彼の有能な面はほぼ無くなって典型的小物として描かれていた。

原作と違い、何故か“天目一個”に縦に斬られ(原作では腹から斜線に真っ二つ)、頭が裂けたシュールかつ設定無視の醜態を晒した挙句に“天目一個”にゆっくりと(原作では一瞬)喰い殺された。

『非常手段』は原作と違ってその際に“天目一個”に取り込まれておらず放り出され、ベルペオルとの会話でウィネが絶望することも無かったので、そういう意味ではまだ幸せな最期だったのかもしれない。

【由来・元ネタ】
名前の元ネタは、ソロモンの72柱の悪魔 “獅子頭王”ウィネ(Vine)と思われる。序列45番の悪魔で、黒い馬に乗った獅子の姿をしていて、片手に毒蛇を纏わりつかせていると言う。
召喚の際は、召喚者には堅牢なる塔を与え、敵には嵐で城砦を薙ぎ倒すとされ、また未来を教えると言う。

「琉」は「瑠」と同じく、貴石の一種であるラピスラズリ(瑠璃)を意味する。この石は古代より強力な邪気祓いの霊石とされている他、様々な効果を持ち、特に脳に関する働きを持ち、洞察力や直観力、物事の内実を見極める力やイメージを視覚化する力を強化するとされる。
真名の意味を考えると「物事を見極め視覚によって働きかける霊視」という意味だと思われる。
視覚に関する自在法を持つ彼に相応しい真名だと思われる。

【コメント】
☆愛すべき雑魚キャラだった。雑魚さ加減ではウコバクザロービメア海魔ラハブギヴォイチスや[マカベアの兄弟]のカルンダーインや[]のギータケレブスや[狂気の城]や『色盗人』と大して変わらなかったな。
ピルソインレライエハボリムより、戦闘力は低かったのだろうな。
☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の“棺の織手アシズや『九垓天秤フワワニヌルタソカルウルリクムミや[百鬼夜行]のギュウキとも絡んでいたら面白そうだったのにな。
☆『狩人のフリアグネ』に混線したり、番外編『しんでれらのしゃな』ではソラトにぶった切られたりと、意外とまだ活躍していた。
いとうのいぢが一番大好きなキャラであった(メガミマガジン2006年5月号インタビューより)。
☆番外編『かぐやひめのしゃな』では、廷臣の一人として登場している。
☆番外編『おじょうさまのしゃな』には登場しなかった。
☆番外編『さんじゅうしのしゃな』では、護衛隊長のウィネ・ジュサックとして登場している。

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最終更新:2024年03月01日 01:30