BFT妄想記

HEISSE MARRONI」が休業中の理由





ちょっと聞いてくれ。

この事件が起こったのはちょうど3週間ほど前のことだ。
キミはうちの目玉のショーを知ってるかい?
知らないなら教えてあげよう。
そのショーは毎回うちのジャックがボーイやコック、はたまたお客になりすましていて

「ボクはこんな仕事はしたくなかったんだ~!ボクは木こりになりたかったんだ!!」

と叫びながらステージに上がる。
そして彼は上に来ていた服を脱いで赤いチョッキになって歌い始めるんだ。もちろんバック・コーラスつきさね。
彼は木こりがどんなに素晴らしく男らしい仕事かを歌うのだが、途中からいつのまにかおカマの歌になっていくという趣向だ。
この時の彼のアドリブには毎回見ている私でも笑わされたもんだ。
ハイヒールを履いていたり、ブラジャーをつけてみたり、まぁ、良くネタがあるものだと思ったよ。

最初は手紙だった。

「私の知り合いの木こりにはその手の趣味は少ない」

変な手紙だろう?宛名はクーリィ准将。私の知らない男だ。
当然私は無視をした。
私の知り合いの木こりにだってそういう趣味のヤツはいないからな。

そうこうしているうちに事件は起こったのだ。

あの日はコックになっていたジャックが厨房から飛び出してステージに上がり、ショーが始まってしばらくしたときのことだ。

それまで普通にビアマグを傾けていた一人の軍服を着た男が立ち上がって、いきなりズボンを脱ぎはじめた。
なんとそいつは軍服の下にチュチュを着込んでおったのだ。

上半身軍服下半身バレリーナのチュチュの准将が狂ったように怒って

「私の知り合いの木こりにはその手の趣味は少なーーーーーーーーい!!」

と叫びながらジャックに向かってうちの名物料理、エッグ・ベーコン・スパム・ソーセージを投げたのだ。

なんということ!!
もちろんその後は大乱闘さ。

それからは合唱団はSPAMの歌しか歌わなくなるは、ジャックは怯えて変な歩き方になってしまうはでどうにもならん。
やむなくもう少し落ち着くまで、店は閉店ということになったのだ・・・。

ジャックの歩き方はおもしろいのでそのままでもかまわんのだが、新しい合唱団を雇おうにも、応募してくるのはSPAM SONGしか歌わないバイキングばかり。
あぁ、私の店はどうなってしまうのだろう!!

と、いうわけでビール党の諸兄には今しばらくお待ちいただきたい。




text shinob

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最終更新:2009年06月03日 17:40