このページでは、MacPortsを利用して手元のMacに最新版のWineを自分でコンパイルして導入する方法を紹介する。
このページは書きかけです。詳しい人、だれかこのページを加筆・修正してください。
準備1:Xcodeをインストールする
XcodeとはMacのアプリやiPhoneのアプリを開発するためのツールである。MacPortを使うためにこいつが必要なので先にインストールしておく。
- MacOSX のインストールDVDをマウントし、オプションインストールフォルダを開く。
- Xcode.mpkgを実行する。
準備2:MacPortsをインストールする
MacPortsとは、UNIX用のアプリをMacOSXに簡単に導入・管理するためのツールである。いわばUNIX版のAppStoreみたいなもの。これで最新版のWineを導入する。
- http://www.macports.org/に行き、左側のメニューのInstalling MacPortsからファイルをダウンロード
- 普通のMacOSXアプリと同様にインストールする。
インストールできない場合は、Xcode,X11がちゃんとインストールされていることを確認する。(MacOSX10.5以降ではX11はデフォルトでインストールされているはず。)
MacPortsでインストールできるUNIXアプリの一覧は
こちら
。
Wineの導入
MacPortsからWineをインストールする。
- ターミナル.appを起動する。
$sudo port install wine-devel
と入力し、Retern(Enter)。
ここでパスワードを尋ねられるので、入力して再びRetern(Enter)する。Wineとその関連ファイルのインストールがぞろぞろ開始されるので気長に待つ。(やたらと時間がかかって不安になるかも知れないが、そんな時はアクティビティモニタを起動して、システムのプロセスが動いていることを確認する。うっかりターミナルを終了しないこと。)
Wineの設定
- ターミナルを起動する。
$ winecfg
と入力、Retern(Enter)。しばらく待つと、Wineの設定画面が起動する。起動すれば無事にWineがインストールされている。ここでWindowsXPやVISTAの設定を行う。
Windowsアプリケーションの実行
ターミナルに
$ wine
と入力。(wineと入力して、半角スペースをひとつ開ける。)そのままターミナルのウィンドウに実行したい.EXEファイルやインストーラーをドラッグ&ドロップする。ドロップした場所にファイルのパスが表示されるので、Reternする。最初からファイルのパスを手書きしてもOK。例えばこんな感じ。
$ wine ~/Users/名前/Downloads/game.exe
これでも同じ。
$ wine ~/Downloads/game.exe
これでダウンロードフォルダの中のgame.exeが起動する。簡単なゲームはこれだけで動く。インストーラーも同様にして起動することができる。インストーラーの場合はダイアログの支持に従ってインストールを行う。
通常インストーラでWindowsアプリがインストールされる場所は、~/.wine/drive_c/Program Files/になる。このフォルダーは隠しフォルダになっているので、普通はみえない。そこでFinderのメニューの移動>フォルダへ移動で、~/.wineと入力する。drive_c、Program Filesとインストールされた.EXEファイルを探す。ファイルが見つかったら$ wine にドラッグ&ドロップすればよい。もしくは、直接ファイルのパスを書いて実行する。例えばOffice2007のPowerPointならこんな感じになる。半角スペースの前には\を入力。
$ wine /Users/名前/.wine/drive_c/Program\ Files/Microsoft\ Office/Office12/POWERPNT.EXE
これでも同じ
$ wine ~/.wine/drive_c/Program\ Files/Microsoft\ Office/Office12/POWERPNT.EXE
もしWineでOffice2007がインストールされていたら、おもむろにPowerPointが起動するはず。
※ただし、製品化されているCrossOverMacとは違い、正常に作動しないソフトが多い。例にあげたPowerPointも実はそのままでは動作しない。そういう場合はこのWikiや、本家データベース
WineHQ
に行って使いたいソフト名を検索し、そもそも動作可能なのか、どうすればよいのか情報収集を行う。必要な.dllなど見つけてきてぶっ込むと解決することが多い。ターミナルのエラーメッセージを読むのも有効。もしくはcross-over-gamesの導入を試みるページ下参照。
WineアプリをDockに登録する
Appleスクリプトを使って、ターミナルを起動するミニアプリを作ることで対応する。
- Apple Script エディターを起動する
- 次のように入力する。~/.wine/drive_c/Program\ Files/Microsoft\ Office/Office12/POWERPNT.EXEは起動したいソフトのパスに置き換える。ここではPowerPoint。半角スペースの前には\を入力。
tell application "Terminal"
do script "/opt/local/bin/wine ~/.wine/drive_c/Program\ Files/Microsoft\ Office/Office12/POWERPNT.EXE"
end tell
- 保存するときに、ファイルフォーマットで「アプリケーション」を選択する。
- 生成されたミニアプリに好きなアイコンを付け加えてDockに登録する。
Wineの導入(ゲームなど)
MacPortでWineという名前のついたソフトを検索してみる。
$port search wine
と入力し、Retern(Enter)。
何種類かヒットするはずである。
wine @1.2.2 (x11)
Wine Is Not an Emulator
wine-crossover-games @9.2.0 (x11)
Wine Is Not an Emulator (1.2.1 with CodeWeavers modifications)
wine-devel @1.3.9 (x11)
Wine Is Not an Emulator
winetricks @20101106 (x11)
downloads and installs various redistributable runtime libraries
などと表示される。一番上がWineの安定版。Wine-develはWineの開発版であるが、安定版よりもより開発が進んでると期待される。一番下のwinetricksは、これをインストールすることでOfficeなどが動くようになることもあるが、最近は流行らない。ゲームをする人は2番目のwine-crossover-gamesのインストールを考慮する。Wine-develと同様に
$ sudo port install wine-crossover-games
でインストールできる。ただし、既にWine-develがインストールされるとErrorが出るので、Wine-develは先にアンインストールしておく必要がある。ソフトのアンインストールは
$ sudo port uninstall ほにゃらら(例えばWine-devel)
今までにMacPortsでインストールしたUNIXアプリの一覧は、
$ port installed
で表示される。
最終更新:2010年12月24日 02:35