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■野党06Ⅱ

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0301 送金メール:前原民主、再起険しく 野田氏引責辞任 [毎日]

 ライブドア事件をめぐる送金指示メール問題で民主党は28日党見解で偽メールと断定、前原誠司代表の右腕、野田佳彦国対委員長も辞任に追い込まれ、執行部は大きな打撃を被った。永田寿康衆院議員の謝罪会見で収拾しようとしたが肝心のメールの「真偽判定」が党と食い違ったうえ、メールの情報提供者の存在など、真相に不透明さが残った。鳩山由紀夫幹事長の進退問題もなおくすぶり、傷だらけの前原執行部の再起の道は険しい。【尾中香尚里、須藤孝】

 ◇「右腕」守りきれず

◆寝耳に水

 前原氏 「幹事長が辞めるというなら、私も辞める。一心同体じゃないですか」

 鳩山氏 「それは異体同心と言うんですよ」

 鳩山氏が前原氏に辞意を漏らしたのは、28日午前7時、党本部で2人だけでいる時だった。前原氏と鳩山氏は別室に入り、平野博文総合調整局長が行き来し両者を調整するはめに。玄葉光一郎幹事長代理らは「この党はどうなるのか。思いとどまってください」と鳩山氏に懇願した。

 前原氏は永田氏の議員辞職を封じることで野田氏への「辞任ドミノ」を食い止めようとしたが、逆にそれが傷口を広げ、裏目に出た。秋の代表選の続投戦略は大きく揺らいでいる。

 野田氏は中堅・若手グループで前原氏を支える中心であり、役員を退けば外交・安全保障政策などで厳しい調整を迫られる中、前原体制は事実上の「死に体」になりかねない。このため、28日午前の役員懇談会で野田氏が「ずっと責任をとりたいと思っていた」と辞意を表明すると、前原氏は強く慰留した。

 しかし、鳩山、野田両氏の二重の辞意表明で、「無傷」の収拾は不可能となった。もともと鳩山氏を幹事長としたのは、前原体制にとって脅威となりうる小沢一郎前副代表から切り離し、取り込むため。鳩山氏が辞任すれば、前原氏の代表の地位は一層、危うくなる。午後の役員会で前原氏は野田氏辞任を一転了承、一応慰留に応じた鳩山氏は辞意にふれなかった。

◆「辞任ドミノ」なお

 これまで「前原氏を支える」と繰り返してきた鳩山氏が急に距離を取ったことに、前原氏やその周辺には「党を混乱させ、小沢氏を(代表や幹事長に)引き出そうとしたのでは」(中堅議員)との疑念が広がった。しかも鳩山氏は28日夕の記者会見で「収拾されたあかつきに責任の取り方を考えていきたい」と留任は当面と強調、自らの「辞任カード」をちらつかせた。「辞任ドミノ」が封じられたとはとても言えない状況が続く。

 しかも、前原氏側は孤立気味だ。鳩山氏の対応が小沢氏への疑心暗鬼を強めているだけでなく、菅直人元代表も国対委員長起用を固辞。有力グループに「派閥均衡」で助けを求める動きは空振りに終わった。

 永田氏の会見を受けた両院議員総会では「(代表発言が)傷を深めた」(末松義規衆院議員)など、前原代表の対応の誤りを問う声が激しく噴出した。「総ざんげ」で幹部責任を棚上げする戦略自体が、世論の反発を読み損ねた結果だ。党内力学だけでなく、看板の「清新さ」のイメージも損ねた前原体制の前途は危うい。

 ◇真偽で「全面降伏」

 民主党の鳩山由紀夫幹事長が28日、記者会見で発表した党声明は、「堀江メール」を事実上偽物と認める「全面降伏」の内容だ。ただ、これに先立って行われた永田寿康氏の会見では、メールの内容について信ぴょう性になお期待をかける場面もあり、メールの真偽をめぐる党内の混乱ぶりをかえって露呈した。

 同日午後の会見に臨んだ永田氏は、メール自体の信ぴょう性を確認できないとして陳謝しながらも「内容が全くの事実無根なのか、一定程度の事実を含んだものか。現時点では話を控えたい」と語り、送金の内容自体については、解明になお未練を見せた。

 永田氏の会見を受け、玄葉光一郎幹事長代理は既に内容が固まっていた党声明にメールは偽物とする内容を書き加えた。「永田氏とは違うとはっきりさせなければ。けじめをつけないと」(幹部)。前原誠司代表は同日夕の会見で「何を謝罪するか明確でなかった。永田氏が(国会で)取り上げたメールは本物ではない」と述べ、永田氏の会見内容を事実上修正した。

 もっとも、永田氏の会見だけ見ても、メールの信ぴょう性は皆無に近い印象だ。永田氏はメールについて「間違いなく真正のものと『個人的な確信』を持った」と繰り返したが、「確証」の理由は(1)仲介者に全幅の信頼を寄せていた(2)仲介者が「情報提供者はライブドア関係者」と説明(3)仲介者から銀行口座の情報を示された--の三つだけ。すべて仲介者情報に寄りかかり、他の裏付けを取らなかった実情が浮かぶからだ。

 例えば、メールの入手時点で差出人と受取人の欄が黒く塗りつぶされていた問題では、永田氏は仲介者から「差出人は堀江氏、受取人は情報提供者。差出人のアドレスは堀江氏が使い分けているアドレスの一つで、メールの出所が容易に特定でき、情報提供者の身辺に危害が及ぶ可能性も否定できない」と説明を受け、「それ以上(アドレス開示を)要求しなかった」という。そもそも、情報提供者の存在自体が疑われているのだ。

 永田氏の会見は政府・自民党から「何のためにおわびするのかよくわからない」(小泉純一郎首相)と批判されている。永田氏の会見を受けて党声明が修正されたことで、執行部は結果的に永田氏1人を「悪者」にした形だ。「幕引き」を狙ったはずの会見での発言のズレは、危機的状況でも前原執行部がいかに一枚岩でないかを印象づけた。

 ◇永田氏 過激なヤジ、ミスター懲罰

 過激なヤジと派手なパフォーマンスで、「トラブル男」「ミスター懲罰」と呼ばれた永田寿康氏。東大を卒業後、大蔵省を経て、00年の衆院選で初当選したが、議員歴6年弱の永田氏に対する懲罰動議は今回の国会質問で5回に上った。

 00年11月、当時の保守党の松浪健四郎衆院議員が、国会壇上から野党席に向かって水を掛けた騒動も、永田氏のヤジに激怒したためとされる。

 04年6月の年金改革関連法の参院本会議採決をめぐって、永田氏は参院議長の議場入りを妨害したとして懲罰動議が出された。国対副委員長など国対畑を歩んできたが、党内では「永田の質問は危なっかしい」(幹部)と不安視もされていた。

 ◇解説 「裏取り・執念」言論に込めよ 

 一つの軽率な行為が、二つの修復不能なダメージと一つの重い教訓を残した。

 第一に、国会質問の権威を失墜させた。「送金メール」問題でこの日行われた民主党側の釈明は、つまるところ、質問者の永田寿康衆院議員が、情報提供者との間を仲介した、とされる元記者を全面的に信用した、の1点につきる。

 信用するのはいい。情報の間口が広いことも大切だ。が、この手の情報は裏取りが重要だ。まして、展開によっては小泉政権に大きな影響を与える爆弾質問になる。慎重に慎重を重ね、最低限でも大元の情報提供者への接触と存在の確認、協力要請が必要だった。仲介者のみを頼りに「メールの電磁的記録を依頼したがもらえなかった」と泣き言を言っても、「人を見る目がなかった」(渡部恒三前衆院副議長)と片付けられるだけだ。

 国会での質問は、野党にとって時の政権を追及する大事な手段だ。鳩山由紀夫幹事長の「野党の立場で常に100%保証が取れたものしか質問できないでは難しい」との反論はわかる。しかし、そこは政治家としての質問のテクニックと事実解明への執念で埋め合わせてきたのが、国会の歴史だ。今後このメール事件が尾を引き、国会質疑の権威と信頼感が失われることを恐れる。

 第二に、野党第一党・民主党と前原誠司代表に大きな傷を与えた。

 永田氏によるとメールについて、前原氏は一度、テレビスタジオで永田氏から説明を受けただけだった。にもかかわらず「信ぴょう性が高い」と主張、印象論としての「巨大な闇」を言い続けた前原氏ら執行部の発言の軽さが事態を深刻にしたのではないか。これでは、民主党がいくら「政権を奪取する」と主張しても、本当にその覚悟があるのか疑われる。

 処分問題でも民主党は、永田氏の半年間の党員資格停止と永田質問を許した野田佳彦国対委員長の辞任で幕引きを図った。野田氏は早くから辞意を示し、永田氏が立証を断念したのも「先週半ば」だったのに、前原氏ら執行部への責任波及を食い止めることばかりに気をとられ、数日間いたずらに決着を先延ばししたという格好だ。前原氏が求心力を取り戻すのは容易ではない。

 今回の一件では、ネット情報社会における政治のあり方についても考えさせられた。

 最近は、ネット上の匿名情報が国会質問の有力な情報源になっている。耐震データ偽造事件で、民主党はこうした情報を端緒に調査を進め、国会で質問することでさらに情報が集まる、という好循環で成果を上げてきた。匿名情報では、告発者は影に隠れているので、信用性をこれまで以上に慎重に確認する必要がある。

 ネットの活用が焦点になった昨年9月の総選挙以来、政治がネット時代にうまく追いついていない印象を受ける。自民党は、ネット時代の主役の一人であるライブドア・堀江貴文被告の選挙応援に走り、虚偽情報で株価つり上げを図った同社に対し「政府保証を与えた」と批判された。だが、その追及をした民主党も実態のないメールに国会質問で「保証」を与えようとした。

 だが、保証は、別のところに求めたい。健全な国会論戦の復活と、自民に取って代わりうる野党第一党の立て直しとして。【政治部編集委員・丸山昌宏】


0228 前原代表が謝罪 「メールは本物ではない」

2006年02月28日23時46分
 民主党の前原代表は28日、「送金メール」問題で記者会見し、真偽が焦点になっていたメールについて「(メールが)本物ではないという認識を下した。国会で取り上げたことを心からおわび申し上げる」と謝罪し、信憑(しんぴょう)性は高いとして始めた追及をめぐる説明を全面的に撤回した。前原氏は一時、代表辞任も検討したが、結局は見送った。同党は野田佳彦国会対策委員長と藤村修国対委員長代理の辞表を受理、永田寿康衆院議員は党員資格停止6カ月の処分とした。前原氏は執行部の責任問題に区切りをつけたい考えだが、鳩山由紀夫幹事長は時機を見て辞任する意向で、求心力の低下は確実だ。

 前原代表は28日夜、党本部の会見で「メールは(ライブドア前社長の)堀江(貴文)容疑者の発信したものではない、本物ではないという認識を下した」と指摘。22日の党首討論でメール問題を取り上げたことについて「本物ではない情報で質問したことは深く反省し、おわびしなくてはいけない」と謝罪した。

 これに先立ち、永田氏は国会内での会見で「私人の名前を挙げて質問、追及したことは大変申し訳ない」と述べ、自民党の武部勤幹事長の次男を名指ししたことを謝罪した。一方で、送金メールの真偽については「全く事実無根なのか、一定程度の事実を含んだものなのかは現在も様々な調べが残っている」と述べたが、前原氏の発言はこれを修正し、党としてメールが偽物と最終判断したことを強調したものだ。

 また、前原代表は会見で、自らの進退について「職を辞することも真剣に考えたが、辞することが党のためにならないと思い、あとは真摯(しんし)に民主党を応援してくださっている皆さんに説明責任を果たしたい」と語った。

 堀江前社長が送金を指示したと民主党が指摘した武部幹事長の次男名義の銀行口座を調べる国政調査権の発動を党首討論で要求したことについても、「いったん取り下げる」と表明。今後は党内に調査委員会を立ち上げ、党員や支持者の理解を求める考えを示した。

 民主党は28日の常任幹事会で、永田氏の進退について「党の名誉を傷つけ、品位を汚す行為に該当する」との理由で党員資格を半年間停止する処分を決定。同時に、野田国対委員長の辞任を認める一方、鳩山幹事長は厳重注意にとどめた。2人はこの日午前の役員懇談会で辞意を示していた。

 鳩山幹事長は同日夜、党本部で会見し、「この問題が収拾されたあかつきに自分なりの責任の取り方を考えていきたい」と語った。

 小泉首相は同日夜、永田氏の会見について「何のために会見したのか、おわびしたのか、わかりませんね」と指摘。また、武部幹事長も同日、記者団に対して「民主党も永田氏も何を謝り、何を反省し、誰に謝罪すべきか全くわかっていないのではないか」と述べた上で、今後の対応について「次男は司法の場で民事、刑事の両面で準備をしている」と指摘した。

 自民党は衆院予算委員会でメール問題が取り上げられた翌17日、永田氏の懲罰動議を提出。28日の衆院議院運営委員会理事会で民主党は懲罰委員会への付託を受け入れる姿勢を示しており、与党側は懲罰委で「除名」から「戒告」まで4段階ある懲罰内容に向けた手続きに踏み込む方向だ。

 民主党は28日夜、送金メール問題についての「党声明」を発表した。メールは「ホンモノではないと判断する状況に至った」としたうえで、「大きな判断の間違いを犯した」と認めた。今後の疑惑解明については「教訓をかみしめつつ慎重な吟味、チェックに万全を期し、国会運営にあたる」としている。

 党声明は、鳩山由紀夫幹事長が党本部での記者会見で明らかにした。メールについては(1)永田議員が真偽などを慎重に吟味せず、情報仲介者の提供情報をそのまま質問素材として使用した(2)党の対応も永田氏の説明と資料を十分に吟味することなく組み立てられた――として、永田氏にも、党にも不手際があったと説明。メールにかかわる銀行口座についても「同じ情報仲介者からの提供に基づくものであり、信頼に足りる裏付けがとれなかった」としている。

 この状況を踏まえ、党として「遺憾の意」を表明するとともに、永田氏と担当役員を処分し、永田氏の懲罰動議については「院議に従う」と述べている。また、国民や支持者に対し、「真摯(しんし)におわびする」としている。

 鳩山幹事長は会見の中で「メールソフトのバージョンが堀江(貴文ライブドア前社長)氏使用のものとは異なること、(堀江氏の通常の署名の書き方と異なり)アットマークが署名の前についていることなどの点で、堀江氏が発したものではないと評価せざるを得なかった」と説明した。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0228/012.html

0228 野田氏、国対委員長を辞任 永田氏は党員資格停止半年 [朝日]

2006年02月28日18時56分
 民主党は28日の常任幹事会で、メール問題に関連し、不確かな証拠に基づいて衆院予算委員会で質問したことを記者会見で謝罪した永田寿康衆院議員を、党の名誉を傷つけ、品位を汚したとして「党員資格停止6カ月」の処分とすることを決めた。

 また、野田佳彦国会対策委員長は本人の申し出に基づき辞表を受理。辞任の意向を示していた鳩山由紀夫幹事長は慰留に応じ、厳重注意の処分となった。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0228/009.html

0228 民主・永田議員、送金メール問題で「おわび」会見 [朝日]

2006年02月28日15時59分
 民主党の永田寿康衆院議員は28日、国会内で記者会見し、ライブドアの堀江貴文前社長から自民党の武部勤幹事長の次男に3000万円を送金するよう指示する内容のメールをもとに、不確かな裏取りで追及したことについて「誠に申し訳ありませんでした。国会を混乱させたことをおわび申し上げます」と深々と頭を下げた。

 自らの処分については衆院の懲罰動議には「真摯(しんし)に従わせていただく」とする一方で、議員の身分は「鳩山由紀夫幹事長と、衆議院にお任せする」と述べた。

 会見で、永田氏は「仲介者に全幅の信頼を置いていた」とし、元のメールの提供者はライブドアの関係者で送金にもかかわっているとしていることや、銀行口座を示していることなどから信用したと説明した。

 しかし、現在は、「メールの信憑(しんぴょう)性を立証できない」とし、先週半ばから立証を断念していることを明らかにした。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0228/007.html

0226 民主・鳩山氏「軽率だった」 「自民党議員関与」発言 [朝日]

2006年02月26日21時28分
 民主党の鳩山由紀夫幹事長は26日のフジテレビの報道番組で、自身が講演などで、ライブドアが実質支配していたとされる投資事業組合と自民党議員の関与の可能性を指摘していたことについて、「100%裏(付け)が取れていないことに対して申し上げたことは軽率だった」と、根拠が不十分だったことを認めた。

 鳩山氏は講演やテレビ番組で「(事業組合と)自民党の国会議員がかかわっていた可能性が極めて濃くなっている」などと発言。根拠などを問う自民党からの質問状に対し、「可能性の問題は私の心証の問題。情報の裏付けや確認には相当期間がかかる場合がほとんどだ」などと回答していた。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0226/005.html

0226 民主メール問題「謝罪収拾」に批判拡大、行方は不透明 [読売]

 民主党執行部が25日、「送金指示メール」問題について、永田寿康衆院議員の謝罪による収拾を目指す方向で検討に入ったのは、永田氏が議員辞職すれば、前原代表や野田佳彦国会対策委員長らの進退問題に発展しかねないためだ。

 しかし、一連の執行部の対応に対する批判は、党外ばかりか、党の地方組織にも広がっている。前原氏らの思惑通り、事態が収束できるかどうかは不透明だ。

 前原氏は25日、静岡県連大会や京都市内の集会で、「メールの信憑(しんぴょう)性を実証できていないことは率直に認めて、おわびする」と謝罪した。一方で、堀江被告と武部氏周辺をめぐる疑惑について「闇の部分を徹底的に追及していく」と語り、強気の姿勢を崩さなかった。

 さらに、「野田氏には引き続き先頭に立って頑張ってもらいたい」と野田氏の責任論を否定し、現執行部の体制を維持する考えを強調した。

 だが、党内には、「誰も首を差し出さないままでは、責任をあいまいにした印象を残す。最低でも永田氏の議員辞職は避けられない」(ベテラン議員)といった意見が根強い。

 25日も、全国各地で執行部批判が上がり、前原氏らを取り巻く環境は厳しさを増している。

 静岡県連大会では、来賓の平野哲司・連合静岡会長が「責任が取れなかったら、国民から『やっぱり駄目だ』と思われるだけだ」と苦言。岡本護県議も「攻めているつもりが、オウンゴールになっていた。地方議員にも大変な風当たりだ。改めるべきは改めてほしい」と公然と注文した。

 岐阜県連も同日の大会で、メール問題の事実関係を早期に明確にするよう求める要請文を採択し、党本部に送った。県連代表の園田康博衆院議員は「党本部は説明責任を果たしていない」と執行部を非難した。

 前原体制に批判的な党内勢力の発言も相次いだ。

 小沢一郎・前副代表は兵庫県尼崎市の集会で、メール問題への言及は避けながら、「政府・与党の敵失の中、大いにアピールしようと始まった国会だが、最近、立場が逆転したかのような状況になっている」と執行部に不満を唱えた。

 小沢氏に近い達増拓也衆院議員は盛岡市内で記者会見し、「(メールの確証が得られなければ)体制の立て直しをしないと政党として立ちゆかなくなる。前原氏は自分に責任があると言っている」とし、前原氏の責任を問う考えを示した。

 赤松広隆副代表も高知県連総会で、「爆弾を投げる時は、戻ってきて自爆しないようにしないといけなかった。態勢が整わない間に突っ込んでしまった」と述べ、永田氏と、質問を許可した執行部を批判した。さらに、「メールの真相ははっきりさせ、責任を取らなければならないなら、そうなる」と執行部の責任問題に言及した。

(2006年2月26日0時55分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060225ia21.htm

0225 小沢、菅氏「代表責任」触れず 前原体制維持で収拾図る [朝日]

2006年02月25日21時07分
町田市長選候補者の応援に駆けつけた菅直人元代表。演説で「送金メール」問題には一言も触れなかった。=25日午後0時48分、町田市のJR町田駅前で

 民主党の前原代表は25日、「送金メール」問題に関連して、「我々が闇の部分を解明していくために引き続き頑張っていく」と語り、代表を引責辞任する考えのないことを改めて強調した。前原氏と距離を置く小沢一郎前副代表と昨秋の代表選で惜敗した菅直人元代表も、同日の講演で前原氏の責任問題に言及しなかった。前原氏は、最悪の場合でも、永田寿康衆院議員の議員辞職にとどめ、現執行部体制で事態を収拾する考えだ。

 前原氏の発言は、京都市内で党所属議員が開いたパーティーでのもの。前原氏は永田氏にメール問題で質問をさせた責任を問われている野田佳彦国会対策委員長については「徹底的に先頭にたって引き続きがんばっていただきたい」と語った。

 一方、小沢氏は兵庫県尼崎市での講演で、「民主党も、もう少しピリッとしっかりとして、若い人たちもきちんとした考え方を持って(ほしい)」と、若手・中堅中心の執行部に苦言を呈したが、前原氏の責任論には言及しなかった。菅氏も東京都町田市内で街頭演説したが、メール問題には一切触れなかった。

 前原氏側は、政府・与党内から執行部責任を追及する動きが出ていないことに加え、9月に代表選を控えて小沢、菅両氏らもここで性急に代表交代を求めてこないと判断している。

 鳩山由紀夫幹事長は25日、北海道壮瞥町で支持者にあいさつし、「国民に素直な心で謝る機会を週明けの遅くない時期に作ることが重要だと思う」と述べた。06年度予算案が衆院を通過する3月上旬までに、党としての謝罪と一連の経過の説明を柱にした対応策を決める考えだ。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0225/005.html

0224 「メール問題」で苦境深まる民主 責任論の拡大阻止懸命 [朝日]

2006年02月24日23時46分

 真偽が問われた「送金メール」問題を取り上げた永田寿康衆院議員の進退判断を先送りした民主党執行部は、責任論がドミノ式に広がることを避けるのに懸命だ。前原代表は強気の発言を続けるが、党に向けられる国民の視線は厳しい。自民党は迷走する野党第一党をあえて追い込まずに、国会運営を優位に進める戦術も視野に入れ始めた。

 「私は偽物だと思っていません」

 永田氏の辞職騒動から一夜明けた24日朝も、前原氏は強気だった。

 永田氏の処遇を一任されている鳩山由紀夫幹事長は同日の記者会見で、「永田氏が休養している間に調査を進めて、国民に信頼していただける情報を提供したい。あと数日間、猶予の時間をいただきたい」と理解を求めた。党執行部は永田氏の進退問題を棚上げし、国会対応の現場責任者である野田佳彦国対委員長、さらには前原代表へと責任論が波及することは避けたい考えだ。

 野田氏は24日、国会内で記者団に「現場で発言をする議員ではなく、その上の者の責任が重い」と強調する一方、「それ以上はない。私の責任が一番重い」と述べて前原氏の責任を否定した。

 鳩山氏は「責任はみんなで取らなきゃならない」としつつも、方法については「役職は辞するかどうかは分からない。いろんな取り方がある」と執行部の辞任論が広がるのを牽制(けんせい)する。

 与党内では「厳しく徹底追及する」(自民党の武部勤幹事長)という意見の一方で、墓穴を掘り続ける前原執行部に「続投してもらった方が国会で戦いやすい」との見方が広がり始めている。「追及の手も鈍るし、追及しても説得力がない」(自民党の国対副委員長の一人)との計算だ。

 自民党の細田博之国対委員長は24日、「今後の対応を、週末の新聞、テレビでの論調を見守りたい。幹部に責任があるだろうと今言う必要はない」と記者団に語った。国会対策の経験が豊富な川崎厚生労働相も24日の会見で「こういうときは黙って見ているのが鉄則だ」と述べた。

 「送金メールが偽物だったなら、まずは謝るべきだ」

 24日夜、川崎市内であった民主党の若手衆院議員、笠浩史氏の地元の会合。集まった約30人の関心はメール問題に集中した。笠氏は「1週間だけ時間を下さい」と返すのが精いっぱいだった。

 この週末、地元に戻る民主党の国会議員を迎える視線は厳しい。あるベテランは「帰ったら大変だよ」。地元事務所には「上り調子で来ていたのに何をやっているんだ」などと批判の電話が相次いでいる。妻でさえ「民主党は二度とはい上がれないんじゃないの」。

 国対幹部は「追及ネタは集まりつつある」と言うが、「この状況ではよほどしっかりした話でないと質問できない」と悲観的な空気が漂う。

 前原氏は24日、執行部への責任論は「マスコミからしか出てきてない」と語った。しかし、民主党が常設している「国民電話」には24日、この件に関してだけで114件の電話があり、永田氏の辞職を求める意見が20件、執行部の責任を問う声も10件あった。

 4月の衆院千葉7区補選の様相も一変しかねない。自民党議員が陣営の公職選挙法違反(買収)事件で辞職したことを受けた選挙で、「4点セット」に乗じて議席を奪い返す好機のはずだった。「先週実施した千葉7区の世論調査の(支持率の)数字は悪くなかった。でも、今週末は下がるかもしれない」(民主党幹部)。民主党の「責任ドミノ」は、世論に押され始めている。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0224/007.html

0223 「永田騒動」で自滅の民主党、抗議電話も殺到 [読売]

 「ガセネタ」とまで批判されたライブドア前社長の堀江貴文被告(33)の「送金指示メール」問題。メールの存在を指摘した民主党の永田寿康議員(36)が突如、議員辞職の意向を示し、同党に23日、激震が走った。

 前原代表ら執行部は国会内の控室で協議を重ね、党本部にも抗議電話が殺到。同僚議員も、いらだちを隠せない様子だった。

 民主党の野田佳彦国会対策委員長が、午前10時から国会内で会見を予定していたため、100人近い報道陣が詰めかけたが、野田国対委員長が姿を見せたのは2時間近くたった午前11時50分ごろ。永田議員の進退問題について、「昨日、話を聞いた」と厳しい表情で永田議員が辞職の意向を示していることを認めた。また、鳩山由紀夫幹事長は「メールの真偽について(本物だと)補強する材料がそろっていない事態を深刻に考えている」と述べた。

 同党議員の一人は「メールの真偽に焦点がぼやかされている。本来なら金の流れがあるかどうか調べれば分かることなのに」と不満そうだった。

 永田議員が16日の衆院予算委員会で、堀江被告が自民党の武部幹事長の二男への送金を電子メールで指示したと指摘した際、民主党内でも事前に把握していたのは前原代表、野田国対委員長ら一部の幹部だけ。党内では、前原代表らの責任に言及する声も出ていた。

 東京・永田町の民主党本部にはこの日朝から、「民主党はうそつき」「22日の党首討論にはがっかりした」などの電話がひっきりなしにかかり、最も電話が多い選挙期間中と同じぐらいあったという。

 一方、国会の「爆弾男」として知られた元衆院議員の楢崎弥之助さん(85)は、今回の事態を「大変残念」と語った。

 ◆「民主が間違いで自民が正しいという風潮になるのは避けるべき」◆

 楢崎さんは、2000年6月に永田議員が初当選した際、祝賀の席で、永田議員から「私も国会で爆弾質問をしたい」と話しかけられたことが忘れられない。

 「そんな生やさしいものじゃない。十分に裏を取らないと自分がやられるぞ、と忠告したのだが……」と楢崎さん。今回の質問についても「ネタ元を『場合によっては表に出てもらう』と説得し、質問に臨まなければならなかったのに、あまりに幼稚。騒ぎになることは想定できた。執行部が若い永田君を指導しなければならなかった」と話した。

 また、ジャーナリストの櫻井よしこさんは、「永田議員のやる気は分かるが、民主党はこのメールのあやふやさを分かっていたはず。それでも強気に徹した前原代表の政治手法は未熟と言わざるを得ない。ただ、この問題は、武部幹事長らが堀江被告を選挙で公認並みの応援をしたことへの批判でもあった。一連の騒動で、民主が間違いで自民が正しいという風潮になることは避けるべきだ」と語った。

(2006年2月23日14時59分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060223it05.htm
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