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イラン核問題:英仏独と交渉継続で合意 [毎日]

 【ウィーン会川晴之】英仏独とイランは21日、イランの核問題解決のための交渉を継続することで合意、来年1月に次回会合を開くことを決めた。ウィーンで開かれた協議には、双方の事務レベルが参加した。交渉終了後に会見した仏外務省のラブレー顧問は「建設的で友好的な交渉ができた」と評価、イランのアホンザデ原子力庁副長官も「新しい交渉の枠組みについて協議を継続することに双方が合意した」と述べ、4カ月の中断を経て、再び交渉を続けることに合意した。

 英仏独の交渉団に近い外交筋によると、イランは同日の協議で「ウラン濃縮作業と遠心分離機の組み立てを区別すべきだ」と主張、ウラン濃縮に使用する遠心分離機の組み立て作業を再開する用意があるとの考えを示した。これに対し英仏独側は強く反発、改めて核兵器製造につながるウラン濃縮の全面放棄を求めた。

 英仏独は、イランがウラン濃縮作業再開に踏み切った場合、国連安全保障理事会にイラン問題を付託する考えを繰り返し主張。一方、イランはウラン濃縮再開の可能性を探っており、交渉は難航するのが必至の情勢だ。

毎日新聞 2005年12月22日 9時53分
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20051222k0000e030019000c.html

イラン大統領の発言、国連安保理が非難声明採択 [読売]

 【ニューヨーク=白川義和】国連安全保障理事会は9日、イランのアフマディネジャド大統領がイスラエルの欧州移転を求め、ユダヤ人大量虐殺の事実を疑問視する発言を行ったことを非難する声明を全会一致で採択した。

(2005年12月10日11時55分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20051210id02.htm

イランが原発建設決定 南西部フゼスタンに [朝日]

2005年12月06日10時36分
 イラン政府は4日の閣議で、同国で2カ所目となる原子力発電所を、イラク国境にある南西部フゼスタン州に建設することを決定した。イラン国営放送などが伝えた。ラリジャニ最高安全保障委員会事務局長も5日、「入札を通じて原子炉を保有したい」と述べ、建設決定を認めたが、入札や着工の時期は明らかにしなかった。

 イランは20年までに2万メガワットの発電を原子力でまかなう長期計画を国会が承認している。第1号原発は南部ブシェールにロシアの協力で建設中。1000メガワット級で来年の稼働を目指している。ロイター通信は、政府筋の情報として、新原発は300メガワット級と伝えた。建設には国内の技術を用いるとしており、入札が国際規模になるかどうかは不明だ。

 イランは平和利用が目的だと主張してウラン濃縮を含む核燃料サイクル計画を進めているが、米欧は核兵器開発につながると反対している。8月のイランのウラン転換活動再開で米欧が批判を強めるなかでの原発建設決定は、核計画が平和目的だと強調する狙いがあるとみられる。
URL:http://www.asahi.com/international/update/1206/002.html

IAEA理事会:イラン核問題で現実的方策を選択 [毎日]

 【ウィーン会川晴之】イランの核開発問題を中心に討議した国際原子力機関(IAEA)の11月理事会は、国連安保理付託という強硬路線から一転、外交交渉による解決に望みを託す現実的な方策を選択した。前回の9月理事会では、イランの過去の核開発を「保障措置(核査察)協定違反」と断定し、安保理付託が秒読み状態にあっただけに、欧米諸国の戦略変更は唐突感がぬぐえない。

 イランは前回の9月理事会以後、理事会決議を無視する形でウラン転換作業を継続。西側外交筋は「今回の理事会では、安保理付託以外の選択肢はない」と繰り返し強調してきた。

 だが、ロシアが11月中旬にウラン転換を認める代わりに核兵器製造に転用可能なウラン濃縮をロシアに委託するとの新提案を提示。これを機に、欧米諸国は柔軟路線へとかじを切り始めた。

 安保理で拒否権を持つ中露両国の同意が得られないまま安保理に付託しても、審議に入れず実質的な効果が得られない。そればかりでなく、反発したイランが査察拒否などに出れば、かえって危機が深刻化する可能性があると判断したからだ。

 ただ、柔軟路線への転換は「イランへの圧力低下」「大幅な後退」と国際社会に受け止められ、交渉上手のイランにも足元を見られかねない。

 英米のウィーン国連代表部大使は24日、異例の会見を開き「イランの対応次第では来年3月の定例理事会前に緊急理事会の開催要求もありうる」(ジェンキンス英大使)などと強硬姿勢に変化がないことを強調した。だが、これが「演出」(西側外交筋)にすぎず、柔軟路線への転換は明白なことから、今後の交渉への影響を懸念する声が早くも上がっている。

毎日新聞 2005年11月25日 23時53分
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20051126k0000m030157000c.html

イラン核問題、安保理付託見送りへ IAEA [朝日]

2005年11月22日19時03分
 24日から始まる国際原子力機関(IAEA)定例理事会で、欧米諸国がイランの核問題について国連安全保障理事会への付託を求めない方針を決めた。欧州連合(EU)外交筋などが21日、明らかにした。イランのウラン転換・濃縮に関する妥協案をめぐり、ロシアとの交渉に時間を与え、核問題解決の糸口をつかむ狙いがあるとみられる。

 同筋によると、EUは同日開いた外相レベルの会議で、現時点での安保理付託を見送ることを決めた。IAEA筋によると、今回の理事会では、欧米は安保理付託を求めず、イラン側にさらなる圧力をかける内容の議長総括や議長声明にとどまる見通しだという。

 ロシアや欧米はウラン濃縮をロシアで行うことを条件に、転換作業をイランに認める妥協案を示しているが、イラン側は濃縮も国内で行うと主張している。西側外交筋によると、ロシアは交渉には時間がかかるとして、欧米などに安保理付託を急がないように求めているという。

 ロシアや中国、非同盟諸国が安保理付託に反対姿勢を示している中で、欧米側は、この妥協案を軸に、暗礁に乗り上げたままの英独仏とイランとの交渉再開を目指したい意向があるとみられる。
URL:http://www.asahi.com/international/update/1122/009.html

「核疑惑は誤解だ」イランがNYタイムズに全面広告 [読売]

 【ニューヨーク=大塚隆一】イラン政府は18日付の米紙ニューヨーク・タイムズに異例の全面広告を載せ、核兵器開発疑惑は「誤解とうそ」に基づくもので、米国や英仏独の欧州3か国は「不必要な危機」を作り出していると批判した。

(2005年11月19日23時51分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20051119id25.htm

イランが核爆弾資料を入手、70年代後半か [読売]

 【ベオグラード=石黒穣】国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は18日、イラン核開発に関し、同国が核爆弾以外に用途のない金属ウラン球形加工技術の説明文書を入手していたことなどを指摘した報告をまとめ、理事国に提示した。

 報告によると、この文書は、1970年代後半から80年代中ごろにかけての日付がある一連の文書に含まれていた。遠心分離器での濃縮に適した6フッ化ウランから少量の金属ウランを取り出す方法および、金属にした濃縮ウランを鋳型や機械で球形に加工する手順を示している。

 イランは、最近になって、この文書をIAEAに見せた。入手の経緯については、核の闇市場の関係者が自主的にイランに提供したもので、イラン側から求めたものではないと主張している。

 文書は、イランが平和利用の権利を隠れみのに核兵器計画を進めているとの疑念を強める材料となる。

 米欧は、24日からの理事会で、イラン核問題の国連安全保障理事会付託も辞さない構えを示しており、イランに対する姿勢を一段と硬化させる可能性がある。
(2005年11月19日23時7分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20051119id24.htm

新たなウラン転換を開始 イラン、欧米と対立激化も [共同]

 【テヘラン17日共同】ウィーン発のロイター通信は16日、外交筋の話として、イランが中部イスファハンで、新たなイエローケーキ(ウラン精鉱)を使ってウラン転換作業を始めたと伝えた。
 同国は10月末に国際原子力機関(IAEA)に作業開始を通告していた。イランの核兵器開発の可能性を懸念する欧米は、イラン核問題の国連安全保障理事会付託をちらつかせており、24日に始まるIAEA定例理事会前に、双方の対立が激化する可能性がある。
 イランは8月、英国など欧州3カ国との合意に反し、ウラン濃縮に使用する六フッ化ウラン製造のための転換作業を再開。当時の作業は既に終了したとみられ、イランはIAEAに150缶分のイエローケーキで新たな作業を続ける意向を伝えていた。
URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2005111701000382

欧州新提案「議論できる」 イラン、核協議再開前向き  [共同]

 イランの核交渉責任者を務める最高安全保障委員会のラリジャニ事務局長は12日、ロシアの安全保障会議のイワノフ書記との会談後、欧州側から核問題解決に向けた新提案があれば「議論できる」と述べ、欧州側との協議再開に前向きな姿勢を示した。国営イラン通信などが伝えた。

 核問題解決を目指したイランと欧州3カ国の外交交渉は今年夏以降、事実上、中断したまま。事務局長の発言は欧州側が協議再開に備えて準備中の新提案に対し、イラン政府として初めて関心を示したもの。

 欧州側はイランに対し、国内でのウラン転換を認める代わりに、濃縮作業はロシアで実施するよう求める新提案を用意している。

 事務局長は「問題解決を促進する提案があれば留意できる。重要なのは、核技術がイラン国民の管理下にあることだ」と強調、条件次第で歩み寄る可能性を示唆した。(共同)
(11/13 01:11)
URL:http://www.sankei.co.jp/news/051113/kok004.htm

イランが猛反発、IAEAの核問題決議採択で [読売]

 【テヘラン=工藤武人】国際原子力機関(IAEA)理事会がイランの核問題を国連安全保障理事会に付託する必要性に言及した決議を採択したことに対し、イランのモッタキ外相は25日、「法的根拠がなく受け入れられない」と述べ、強く反発した。

 イランはIAEAの核査察受け入れを制限すると警告しており、この問題をめぐる緊張は一段と高まる見通しだ。

 イラン学生通信などによると、モッタキ外相は「数日中に(決議への)対応を明らかにする」として対抗措置を取る方針を明らかにした。同外相は「核拡散防止条約(NPT)の義務は履行し、交渉の窓口を閉ざすつもりはない」とも述べ、対抗措置はIAEAの強制的な査察を認める「追加議定書」の暫定適用を停止することなどが考えられる。

 イランは2003年12月に追加議定書に署名し、批准はしていないものの、核計画の「透明性」を高めるため自発的に適用してきた。決議採択を前に、イランがウラン濃縮再開や暫定適用の停止を警告する「無署名」の文書をIAEAのエルバラダイ事務局長に示したとも伝えられている。
(2005年9月26日0時28分 読売新聞)
TITLE:イランが猛反発、IAEAの核問題決議採択で : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
DATE:2005/09/27 10:42
URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050925i113.htm


IAEA:年次総会開幕 核不拡散体制の強化が焦点 [毎日]

 【ウィーン会川晴之】国際原子力機関(IAEA)の年次総会が26日、ウィーンの会議場で始まった。イランや北朝鮮の核開発など核不拡散問題や、原子力の平和利用など核を巡る問題を幅広く討議する。核不拡散体制の強化が問われる中、今年5月に国連本部で開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議は、核保有国と非同盟諸国の対立のため成果なく終わっており、強化策の論議が深まるかどうかも焦点となる。

 エルバラダイ事務局長(63)は冒頭演説で、核拡散問題はウラン濃縮やプルトニウム抽出など核兵器製造にも転用できる「機微技術」の拡散が背景にあると指摘。これらの核関連施設を国際的に共同管理するなど新たな体制構築の必要性を訴えた。

 IAEA理事会が24日にイランの過去の未申告の核開発を「保障措置協定違反」と断定する決議を採択したことに触れ、イランに対し「核開発が平和目的であることを証明するため、IAEAや国際社会と協力を続けるように」と一層の協力を求めた。

 米国や欧州連合(EU)も、イランが再開した、ウラン濃縮の前段階であるウラン転換作業の停止を求めた。

 これに対し、イランのアガザデ原子力庁長官は演説で、イランが査察に協力していると強調し、先の理事会決議を「政治的な決定」と改めて批判した。

 一方、各国は演説で、北朝鮮問題についても触れた。中国は6カ国協議で自ら共同声明をまとめるなど大きな前進があったと紹介、「(共同声明は)長い道のりの最初の一歩」と述べ、今後も厳しい道のりが続く考えを示した。共同声明については、各国代表団から高い評価が相次いだ。

 総会では、今年11月に任期切れを迎えるエルバラダイ事務局長の3選を正式決定した。任期は09年11月までの4年間。同事務局長の3選には米国が難色を示していたが、中国や非同盟諸国を中心に支持が高まり、6月の定例理事会で全会一致で3選を承認していた。
毎日新聞 2005年9月26日 21時59分
TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE 国際
DATE:2005/09/27 10:23
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20050927k0000m030106000c.html


IAEA:イラン非難決議案採択、中露棄権で包囲網は困難 [毎日]

 【ワシントン笠原敏彦】国際原子力機関(IAEA)理事会が24日に将来の安保理付託に可能性を開くイラン非難決議案を採択したことを、米政府はイラン孤立化への「重大な一歩」と評価している。しかし、安保理常任理事国のロシア、中国が棄権したことは、各国の国益が交錯するイランに包囲網を築くことの難しさを示すとともに、問題解決に向けた安保理の有効性を不透明にした。

 バーンズ国務次官は同日、決議採択について「イランを孤立化させる国際的な努力にとって重大な一歩であり、イランの核戦略には重大な後退の一歩だ」と語った。同次官は特に、決議採択に当初反対していたインドが賛成に回ったことを強調し、「問題を先進国と途上国の対立に変えようとするイランの試みへの打撃だ」と訴えた。

 しかし、米中首脳会談(9月13日)、米露首脳会談(同16日)での安保理付託への説得などブッシュ政権の外交攻勢にもかかわらず、中露両国は投票で棄権。石油輸入でイランを頼りにする中国、イランでの原発建設を支援するロシアとも今後も、安保理付託問題で態度を大きく変えることは期待できず、米国には厚い壁が立ちはだかった。

 米国は、イランが18年間もIAEAに未申告で核開発を続けてきたことから、「平和利用を隠れみのに核兵器開発を進めている」との不信を緩めない。英仏独の欧州3カ国による交渉を支持する一方で、交渉失敗の場合は安保理での経済制裁を求める姿勢を堅持しているものの、常任理事国である中露の協力抜きに、安保理での有効な圧力は期待できないのが現実だ。

 ブッシュ政権は、イランに「核兵器開発」を止めさせる最終的な手段として軍事攻撃の選択肢を排除していないが、その現実味は薄い。米国は当面、11月のIAEA次回理事会に向け、イランに欧州3カ国との交渉に復帰するよう圧力を強める一方で、中露を中心に同理事会でのコンセンサス作りを続けると見られる。

毎日新聞 2005年9月25日 22時14分
TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE 国際
DATE:2005/09/26 07:09
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20050926k0000m030100000c.html


安保理付託を先送り イラン核問題でEU決議案 [共同]

 【ウィーン23日共同】国際原子力機関(IAEA)理事会は最終日の23日、イラン核問題に関する協議を続け、英国が欧州連合(EU)を代表して、国連安全保障理事会への付託を当面は見送る内容の決議案を提出した。一方で決議案は将来の付託の可能性にも言及している。
 ロシアや中国、非同盟諸国は安保理付託への言及やイランの保障措置(査察)協定違反を明記した決議案に反対しており、多数決による採決に持ち込まれる可能性が高まった。
 決議案は「理事会は(今後のIAEA事務局長の報告を参考に)IAEA憲章に基づいた安保理付託の時期と内容を検討する」としている。
TITLE:北日本新聞:FLASH24:国際
DATE:2005/09/24 08:40
URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2005092401000047


イラン核問題:「IAEAに特別権限」英仏独の非難決議案 [毎日]

 【ウィーン会川晴之】英仏独3カ国が国際原子力機関(IAEA)理事会に提示したイラン非難決議案の全文が20日わかった。イランの核開発の全容を解明するため、疑惑が指摘される施設への査察や、科学者へのインタビューなどを実施する特別な権限をIAEAに与えるよう国連安全保障理事会に求めたほか、イランに対しウラン転換などの関連活動も含めたウラン濃縮活動の停止や、重水炉の建設再考などを求めている。

 毎日新聞が入手した決議案は5ページ。イランが過去18年間にわたり数多くの保障措置協定違反を繰り返したことに加え、国際社会の安全と平和を脅かすとして安保理への付託を求めた。また、イランがIAEAと締結している保障措置協定や、抜き打ち査察を可能とする追加議定書に定められた査察権限を上回る特別の権限をIAEAに与えることを求めた。湾岸戦争後にイラクで実施した核査察と同様の権限をIAEAに与えることで、全容解明を目指す考えだ。

 英仏独はじめ欧州諸国や米国は、同決議案採択を目指し調整を続けているが、中露や非同盟諸国が付託に反対の姿勢を示しており、調整が難航している。

毎日新聞 2005年9月21日 3時00分
TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE 国際
DATE:2005/09/21 11:38
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20050921k0000m030154000c.html


イラン「NPT脱退も」…核問題の安保理付託回避狙う [読売]

 【テヘラン=工藤武人】イランの核交渉の責任者ラリジャニ国家安全保障最高会議書記は20日会見し、同国の核問題をめぐる国際原子力機関(IAEA)理事会の結果によっては、「核拡散防止条約(NPT)から脱退し、中部ナタンツのウラン濃縮施設の稼働を再開せざるを得ない」と警告した。

 イラン当局者がNPT脱退の可能性に言及したのは初めて。核問題の国連安保理付託を回避するため、理事国に揺さぶりをかける狙いとみられる。
(2005年9月21日1時38分 読売新聞)
TITLE:イラン「NPT脱退も」…核問題の安保理付託回避狙う : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
DATE:2005/09/21 11:54
URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050920i318.htm


イラン大統領、国連演説でウラン濃縮計画推進を表明 [読売]

 【ニューヨーク=白川義和】イランのアフマディネジャド大統領は17日、国連総会一般演説で、核燃料サイクルの構築は「奪うことのできないイランの権利だ」と述べ、ウラン濃縮計画を推進する考えを表明。

 「脅迫的な言葉で(濃縮活動停止の)要求を押しつけられた場合」は、対話による解決を目指すこれまでの姿勢を全面的に見直すとの強硬な姿勢を示した。一方で、信頼性や透明性を高めるために外国政府、企業と「本格的なパートナーシップ」を結ぶ用意があると語った。

 これに対し、フランスのドストブラジ外相は記者団に対し、イランの核燃料サイクル構築に反対する立場を改めて示し、イラン核問題の国連安全保障理事会への付託は「選択肢に残っている」と言明した。

 一方、同日の米誌タイム(電子版)によると、アフマディネジャド大統領は同誌との会見で、安保理が核問題でイラン制裁の動きに出た場合、原油を「武器」とした対抗手段を検討すると語った。原油の輸出停止を念頭に置いた発言とみられる。

 国連総会の同日の演説では、ライス米国務長官や町村外相らがイランに対し核計画の停止、廃棄を求めたが、アフマディネジャド大統領は「実際に核兵器を使った国が生産、貯蔵、実験を続け、他国が平和的核エネルギーの生産技術を得るのを妨げている」と、米国を激しく非難。各国15分以内と決められた演説時間の倍以上を使って、核保有国と非保有国の「差別構造」を攻撃した。

(2005年9月18日18時59分 読売新聞)
TITLE:イラン大統領、国連演説でウラン濃縮計画推進を表明 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
DATE:2005/09/19 15:40
URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050918i111.htm


イラン核開発:大統領に安保理付託方針伝える 英仏独外相 [毎日]

 【ニューヨーク高橋弘司】イランの核開発問題について、英仏独3カ国外相は15日、国連本部で、アフマディネジャド・イラン大統領と初めて会談し、イランがウラン濃縮活動を本格再開した場合、安保理に付託するとの方針を改めて伝えた。3カ国は同大統領が17日の国連総会一般演説で明らかにするとされる新提案を待つ考えだ。

 一方、国営イラン通信は15日、アフマディネジャド大統領が「核開発を行うつもりはないが、もし必要があるなら、他のイスラム諸国に核関連技術を移転する用意がある」と述べたと伝えた。欧米諸国が「イスラム諸国への核拡散」を強く懸念する中、就任したばかりのイラン大統領がどのような新提案を行うのか注目される。

 国連本部で行われた英仏独3カ国外相とイラン大統領の会談にはアナン事務総長と欧州連合(EU)のソラナ共通外交・安全保障上級代表も同席した。会談後、フィッシャー独外相は「EUの立場は変わらないと改めて説明した」と述べ、今後の展開はイラン側の反応次第との立場を強調した。

 また、ストロー英外相は安保理付託になる可能性について「いろいろな展開がありうる」と述べた。国連側は「関係者が互いに合意できる解決策を求め、誠実な交渉を行った」と発表した。

毎日新聞 2005年9月16日 15時23分
TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE 国際
DATE:2005/09/16 18:06
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20050916k0000e030089000c.html


イラン制裁、米が包囲網 ライス長官「安保理付託を」 [朝日]

2005年09月10日10時08分

 ライス米国務長官は9日、来週から始まる国連総会を前に記者会見した。イランの核開発問題について「欧州3カ国との合意を破り、ウランの転換作業に入ったことは受け入れがたい結果だ」と指摘した上で「予想される次の措置は安全保障理事会への付託だ」と述べ、イラン制裁を安保理で議論する段階に入ったとの考えを示した。

 ライス長官は「イランは国際社会から結束したメッセージを受け取る必要がある」と述べ、イランとの外交交渉に当たる英仏独の欧州3カ国に加え、中国、ロシア、インドなどにも同調するよう求めた。イラン側は安保理への付託回避を目指し、インドなどに協力を求めている。

 来週からニューヨークで始まる国連特別首脳会合には、イランのアフマディネジャド大統領も出席するが、外交関係のない米政府側との接触は予定されていない。ライス長官は「出くわす機会があるかわからないが、会えばハローというだろう」と述べた。
TITLE:asahi.com:イラン制裁、米が包囲網 ライス長官「安保理付託を」 - 国際
DATE:2005/09/11 09:35
URL:http://www.asahi.com/international/update/0910/003.html


イランが濃縮ウラン原料10t生産…IAEA事務局長 [読売]

 【ウィーン=石黒穣】国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は2日、イランによるウラン濃縮関連活動再開を受けた報告をまとめ、理事国に配布した。

 報告では、濃縮関連活動の即時停止を求めた8月11日の緊急理事会決議に反し、イランが中部イスファハンの転換施設の運転を続行し、濃縮ウランの原料になる6フッ化ウランを約10トン生産したことなどを明らかにしている。

 本紙が入手した報告によると、IAEAの封印がはずされた転換施設では、新規にイエローケーキ(ウラン精鉱)から中間化合物の4フッ化ウランを作る工程と、在庫の4フッ化ウランから6フッ化ウランを作る工程が並行して進められている。

 今回イランが手にした6フッ化ウラン約10トンは、原爆1個を作るのに十分な30キロの兵器級高濃縮ウランを取り出せる量。ただ、報告では、遠心分離器を備えた濃縮施設は封印が保たれており、濃縮行為は停止が継続していることを確認した。

 イラン核問題をめぐっては、欧州連合(EU)を代表して英仏独が、濃縮活動の全面停止を前提に、経済協力などを見返りとする外交解決を模索してきたが、イランが濃縮活動全面停止要求を無視している実態がはっきりしたことで、英仏独も米国に同調し、IAEA理事会でイラン核問題の国連安保理付託を支持する方向に傾いている。

 だが、この問題を扱うIAEA緊急理事会の再招集は見送られ、議論の場は19日からの定例理事会に持ち越される見通し。安保理付託には、原子力の平和利用の権利を主張するイランの立場に理解を示す途上国ばかりでなく、エネルギー利権が絡むロシア、中国も慎重。このため、緊急理事会を開いても安保理付託に一気に持ち込める公算は低い。

(2005年9月3日10時51分 読売新聞)
TITLE:イランが濃縮ウラン原料10t生産…IAEA事務局長 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
DATE:2005/09/04 10:22
URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050903i403.htm


「ウラン濃縮の証拠なし」 イラン核問題、専門家が結論 [朝日]

2005年08月24日11時52分

 イランの核施設から兵器級に濃縮されたウランが2年前に検出された問題について、米政府を含む各国の核専門家らが、ウランはパキスタン製の遠心分離器に付着していたものでイランによる濃縮活動の証拠にはならないとの結論を出していたことが23日、明らかになった。

 濃縮ウランの検出は、イランの核開発が兵器目的だと主張する米国が最大の論拠に掲げてきた。イラン側の主張を裏付ける結果となったことで国連安全保障理事会での制裁を求める米国の主張にも影響を及ぼすものとみられる。米政府はなおイランの開発目的に対して疑念を示している。

 米紙ワシントン・ポストが同日付で報じ、米国務省が内容を確認した。調査は、国際原子力機関(IAEA)の理事会が求めていたもので、結論は中間報告として、9月初めにも同理事会に報告される見通しだ。

 イランの高濃縮ウランは03年8月にナタンズのウラン濃縮施設で検出されたことが発覚。翌9月、テヘランにある「カライ電気会社」から採取した環境サンプルからも検出したことが発覚した。米英仏ロ、日本などの専門家が検出された高濃縮ウランのデータを解析したところ、パキスタン政府が提出した遠心分離器に付着していたサンプルと一致したという。イラン側は発覚した際「外国から持ち込んだ機器に付着していた」と今回の調査結果に沿った主張をしていた。

 米国務省のマコーマック報道官は同日の会見で「これは小さな問題の一つに過ぎない。イランの活動全体を見る必要がある」と述べ、豊富な石油・ガス資源を持つイランが民生用の原子力技術を開発する必要を主張することになお疑念を示した。また証拠を示されるまでウラン濃縮計画の存在を否定していた点を挙げ「IAEAや世界を惑わせようとした」とイランの対応を批判した。
TITLE:asahi.com:「ウラン濃縮の証拠なし」 イラン核問題、専門家が結論 - 国際
DATE:2005/08/25 13:35
URL:http://www.asahi.com/international/update/0824/006.html


イラン核開発:「平和利用」どこまで容認 [毎日]


 11日、閉幕した国際原子力機関(IAEA)緊急理事会での論議を含めて、イランの核問題をめぐる最大の焦点は「原子力の平和利用」だ。北朝鮮による「平和利用」を拒絶する米国も、イランには認めている。しかし、その範囲について、交渉するイランと欧州連合(EU)の溝が埋まらない。それぞれの主張を支持する諸国が、2派に分かれて対立する構図にもなっている。

 ◇国際社会、2派に分かれて対立の構図

 IAEA緊急理事会で採択されたイラン非難決議は、「原子力の平和利用」の権利を認めつつ、イランに自重を求めている。イランの核問題の難しさを反映した悩ましい論理だ。

 EUとイランは同国の核開発計画が明るみに出た03年秋以後、交渉による解決を目指してきた。しかし協議は、原子力の平和利用の範囲をめぐって難航した。

 核拡散防止条約(NPT)は、米英仏露中の5カ国以外に核兵器開発・保有を禁止する一方、IAEAの査察受け入れを条件にすべての国に原子力の平和利用の権利を認めている。イランはウラン濃縮の前段階であるウラン転換、そして濃縮、再処理などすべての活動は「条約で認められた権利」と主張、容認するよう求めた。

 それでは核兵器に使用可能な高濃縮ウランやプルトニウムの生産が可能となると、EUは反発。イランが建設中の原子力発電所への燃料供給や、原発関連の技術供与を保証する代わりに、転換、濃縮、再処理を放棄するよう5日に提案、平和利用の権利を一部制限する姿勢を鮮明にした。

 米国、日本、カナダ、豪州は同案を支持。イランに原発を輸出、核燃料供給契約を結ぶロシアも「独自の施設を持つのは経済合理性に合わない」と指摘、中国も「中止措置の継続」を求めるなど多くの国がEUの主張に賛意を表明した。

 一方、イランは事実上の「ゼロ回答」に強く反発。独自の核燃料サイクル構築を目指すブラジルなど非同盟諸国も、核兵器開発への懸念を共有する一方で「平和利用の権利が制限される前例を作れば自分たちにも影響が及ぶ」(非同盟外交筋)として、この権利を尊重するよう強く求めた。

 欧米や日本は、イランが03年まで18年間にわたり、ウラン濃縮やプルトニウム抽出実験など秘密の核開発を続けたことを重視、「信頼を損なう行動を続けた国には、一部制限はやむを得ない」(西側外交筋)との見解だ。イランが今後も活動を継続すれば「国際社会の平和と安全を損なう危険がある」(米代表団)として、国連安全保障理事会への付託の構えを示す。

 しかし、常任理事国の中国は「平和利用の権利に配慮が必要」と付託に反対の姿勢を明確にしており、イランが活動を続けた場合、対応に苦慮することになりそうだ。【ウィーン会川晴之】

 ◇イラン、政権交代で外交に自信

 核の平和利用推進はイランの最高指導者ハメネイ師の方針であり、保守派から改革派まで異論はないに等しい。公式方針は「IAEAの監視下で原子力開発を進める」ことで一貫している。

 それにもかかわらずイランが一時、ウラン濃縮関連技術の開発を停止したのは、欧州や日本との経済関係を重視するとともに、ハタミ前大統領が国際協調を外交の基本路線にしていたからだ。

 これに対し、3日に就任したアフマディネジャド新大統領は保守強硬派であり、「核の平和利用は独立国の当然の権利」だとして強引な姿勢に傾くのでは、という見方がある。新大統領が核交渉の責任者を、現実的な人物とされるローハニ最高安全保障委員会事務局長からハメネイ師に近い保守強硬派のラリジャニ前国営放送総裁に代えたことも注目されている。

 こうした状況に加え、原油価格の高騰がイラン経済再建に与える好影響、中国、インド、ロシアといった諸国との関係強化の成功など、追い風も目立つ。アフマディネジャド大統領は新内閣発足後、核問題で新提案をすると伝えられる。「平和利用の権利」貫徹への意欲と自信を深めている可能性が高い。【リヤド高橋宗男】

 ◇北朝鮮ほど脅威なく…米は強硬策温存

 ブッシュ政権は、イランに対して英仏独などが提示した民生用原子力開発協力を含む包括提案を支持しながら、北朝鮮の「平和的核利用」は認めず、「二重基準」となっている。

 ブッシュ大統領の9日の説明によると、理由の一つは、イランが「厳しい国際監視のもとで原発を運営し、核燃料が安心できる国(ロシア)から供給される」ことだ。ロシアは核兵器転用の危険がある使用済み燃料の回収も約束している。

 二つ目は、韓国が北朝鮮にエネルギー供給を提案しており、実現すれば北朝鮮に「原発は不要になる」ことだ。北朝鮮が兵器用ウラン濃縮を否定し続け「真実を言っていない」ため信用できない点も指摘した。

 より明快に言うなら、両国の「核の脅威」に対する切迫感の違いが大きいようだ。米情報機関は北朝鮮が「すでに複数の核兵器を保有している」と分析する。また、核の平和利用を認めれば兵器開発につながるという疑念も極めて深い。

 一方、イランは「核兵器保有まで数年以上かかる」との見方が支配的。まだ核拡散防止条約(NPT)体制に踏みとどまってもいる。このため米政府は、国際社会全体の枠組みで解決する余地があると判断、情勢を見極めている可能性がある。【ワシントン吉田弘之】

毎日新聞 2005年8月12日 3時05分
TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE アフリカ・オセアニア
DATE:2005/08/12 07:58
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20050812k0000m030175000c.html


IAEA:3カ国上程のイラン非難決議、全会一致で採択 [毎日]

 【ウィーン会川晴之】国際原子力機関(IAEA)の緊急理事会(日本など35カ国で構成)は11日、欧州連合(EU)を代表して英仏独3カ国が上程したイラン非難決議を全会一致で採択した。イラン寄りの立場を取るブラジルなど非同盟諸国は内容に不満を示していたが、最後は表現の一部修正で折り合った。決議採択後、イラン代表団は、今後もウラン転換作業を継続する考えを示唆した。

 決議は、原子力の平和利用の権利を認める一方で、イランの核開発計画にはなお未解明な点が残るとの現状認識を示した。その上で、イランが8日から転換作業を再開したことに「深刻な懸念」を表明。活動を即時停止し、10日に解除したIAEAの封印を再封印するよう求めた。国連安全保障理事会への付託には触れていないが、イランが活動を継続した場合に備えて再協議する必要性を明記した。

 また、IAEA事務局に対し、(1)イランの活動を監視して報告する(2)9月3日までにイランの核開発問題に関する詳細な報告書を提出する--よう求めている。

 決議には欧州諸国のほか日、米、カナダ、豪州、ロシア、中国が賛成の意向を示したが、非同盟諸国との調整に手間取った。

 イランは8日に中部イスファハンのウラン転換施設で第1段階の作業を再開したほか、10日にはIAEAの封印を解除、全面的に活動を再開する構えを示している。理事会では「イランは活動を継続するだろう」(西側外交筋)との見方が支配的で、緊急理事会を9月初旬にも再度開催する可能性も指摘されている。

 ◇決議の要旨◇

 英仏独3カ国が国際原子力機関(IAEA)緊急理事会に上程した決議の要旨は以下の通り。

 一、イランの核開発については未解明な点がなお残っている。

 一、核拡散防止条約(NPT)の規定のもとで、すべての国に原子力の平和利用の権利があることを認識する。

 一、イランが8月1日にIAEAにウラン転換施設の再開を決定したと通知し、8日に活動を再開、10日にはIAEAの封印を解除したことに、最大限の懸念を表明。

 一、イランが8月1日以前の状況に復帰することが重要と強調するとともに、この問題に関して、今後、(理事会で)さらなる協議の可能性を与えるよう求める。

 一、イランに対し、これまでの理事会決議に基づき、ウラン転換活動を含むウラン濃縮にかかわるすべての活動を自発的に中止するとともに、転換施設で解除した封印をIAEAが再封印することを求める。

 一、イランの活動監視と理事会への報告を事務局長に要請。

 一、イランの核開発状況について、9月3日までに詳細な報告書を提出するよう事務局長に要請。【ウィーン会川晴之】

毎日新聞 2005年8月11日 22時11分 (最終更新時間 8月12日 1時57分)
TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE ヨーロッパ
DATE:2005/08/12 08:03
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/europe/news/20050812k0000m030119000c.html


イランがウラン転換施設の封印解除 交渉難航は必至 [朝日]

2005年08月11日00時39分
 イランは10日、中部イスファハンのウラン転換施設で、国際原子力機関(IAEA)が設置した封印を解除した。すでに封印のない初期工程での一部作業は8日から始まっているが、これにより、ウラン濃縮に必要な六フッ化ウラン(UF6)ガスの生産にさらに一歩近づいたことになる。イランが対応をエスカレートさせたことで、核問題をめぐるイランと英独仏との交渉はいっそう厳しくなりそうだ。

 イラン原子力庁のサイディ次官は10日、「IAEAの監視の下に、転換施設の封印解除を始めた」と述べ、同日夕までに施設のすべての封印を解除した。IAEAも確認した。

 封印は、昨年11月のパリでの交渉でウラン転換作業停止に合意した際、イラン側が受け入れた。今月5日にイランが転換作業再開を通告し、IAEAは査察官を派遣。イランは8日に初期工程施設内で一部の作業を始めたが、転換作業の中核を成す施設の封印解除は、IAEAによるカメラやモニターなど監視装置の設置完了を待っていた。IAEAの査察は引き続き受ける方針だ。IAEA筋によると、実際の化学的な転換工程を始めるには1週間程度かかる見込みだ。

 「平和利用」目的の核開発を求めるイランは、独自のウラン濃縮活動の放棄を求める欧州の提案に反発。核不拡散条約(NPT)によるIAEAの監視下では独自の活動が可能だとして、核兵器の材料となる高濃縮ウラン製造には直結しないウラン転換作業の再開を求めてきた。転換作業の停止は、欧州との合意に基づく信頼醸成のための自発的な措置で、イランの要請で解除できるとしており、転換再開自体に違法性はないと主張している。

 IAEA理事会では、英独仏が封印解除を見越した形で、転換活動再開に「最大限の懸念」を示す非難決議の採択を目指している。だが活動再開が直接の核査察協定違反ではないことや、NPTが認める非核保有国の「核の平和利用の権利」の侵害の恐れがあるとして、一部の非同盟諸国が決議採択に抵抗。採択は11日以降になる見通しだ。
TITLE:asahi.com:イランがウラン転換施設の封印解除 交渉難航は必至 - 国際
DATE:2005/08/11 08:59
URL:http://www.asahi.com/international/update/0811/002.html


イランがウラン転換再稼働、英仏独の「包括提案」拒否 [読売]

 【テヘラン=緒方賢一】イランは8日、中部イスファハンにあるウラン転換施設を再稼働させた。原子力庁のサイディ副長官が明らかにした。

 強硬派のアフマディネジャド大統領が就任したばかりのイランが国際社会の警告を無視し、昨年11月から凍結してきた核関連活動に踏み切ったことで、核問題をめぐる緊張は一気に高まった。交渉による問題解決をめざしてきた英仏独が従来の対話路線を見直すのは必至で、米国が主張するこの問題の国連安全保障理事会への付託を欧州主要国が支持する可能性が高まった。

 稼働を再開したのは粉末状のウラン(イエローケーキ)を気体の6フッ化ウランに転換する施設。イランは昨年9月から約1か月にわたり同施設で37トンのイエローケーキを使い量産試験を行ったが、同11月、英仏独との合意に基づき「信頼醸成の一環」として稼働を停止し、施設を封印した。

 しかし、イランは欧州との交渉で核活動の凍結に対する見返りを得られず不満を募らせ、7月中旬には最高指導者ハメネイ師やハタミ前大統領ら首脳部の総意として、転換再開の方針を決定した。

 同施設の再稼働にあたって、イランは国際原子力機関(IAEA)に通告し、IAEAも査察官が立ち会いモニターカメラを設置するなど監視体制を整えた。このため、今回の措置は国際的な取り決めに違反するものではない。また、国営通信によると、再稼働させたのは封印から除外されていた部分だという。

 核活動の再開とともに、イランは8日、英仏独が今月5日に示した核問題解決に向けた包括提案を正式に拒否した。アセフィ外務省報道官は「ウラン濃縮や核燃料サイクル構築の権利を否定しているため」とその理由を説明した。ただ、イランはあくまで欧州との協議継続を望んでいる。

 IAEAは9日、イランの核疑惑問題を討議するための緊急理事会を開く予定だ。

(2005年8月9日1時33分 読売新聞)
TITLE:イランがウラン転換再稼働、英仏独の「包括提案」拒否 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
DATE:2005/08/09 14:57
URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050808i314.htm


イラン大統領、核問題で強硬姿勢鮮明に 就任演説 [朝日]

2005年08月06日22時09分

 イランのアフマディネジャド大統領は6日、テヘランの国会議事堂で開かれた就任宣誓式典で演説し、「イランはいかなる脅しにも屈しない」と述べ、同国の核開発を巡る英独仏との交渉に強硬な姿勢で臨む方針を示した。イラン外務省も同日、欧州側の提案への拒否を表明した。

 同大統領は演説で「国際合意を尊重するが、その合意を超えて我々の正当な権利を奪う圧力には屈しない」と繰り返し、ウラン濃縮活動継続の姿勢を鮮明にした。5日に提示された欧州案が、イランに長期的な核燃料の供給を保証するとの口実を設けながらも、実質的には独自のウラン濃縮の権利放棄を求める内容だったことに反発したとみられる。

 アセフィ外務省報道官も6日、国営イラン通信に対し「欧州提案はイランの要求の最低限も満たしておらず、受け入れられない」と述べた。一方で「欧州との交渉継続には関心がある」とも語り、交渉の余地があることを示唆した。

 アフマディネジャド大統領は近く組閣に着手する。同時に、03年10月以来英独仏と折衝を続けてきた交渉団も一新させるとみられ、イラン側の強硬姿勢が強まる可能性がある。
TITLE:asahi.com:イラン大統領、核問題で強硬姿勢鮮明に 就任演説 - 国際
DATE:2005/08/07 11:25
URL:http://www.asahi.com/international/update/0806/013.html


米国務省:EUなどの包括提案を支持 イラン核開発問題 [毎日]

 【ワシントン和田浩明】英独仏と欧州連合(EU)が5日、イランに対し、民生用原子力開発での協力を盛り込んだ包括提案を提示したことについて、米国務省は同日、「提案を支持する」と明言した。「核兵器開発を目指している」とイラン非難を続ける米国が、民生用とはいえ核関連計画を許容したのは従来の政策の転換といえ、イラン側の反応が注目される。

 国務省当局者は提案について「(イランの核開発)問題を外交的に解決し、イランの核兵器計画を終結させるためのもの」と評価し、支持を表明した。一方でイランに対し、ウラン濃縮活動の凍結を維持し、ウラン濃縮の前段階となるウラン転換作業を再開しないよう求めた。

 AP通信などが報じた国務省高官の発言によると、米政府はEU側提案が、核燃料などの核兵器開発への転用に対する十分な抑止力があると判断しているという。

毎日新聞 2005年8月6日 11時48分
TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE ヨーロッパ
DATE:2005/08/06 15:07
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/europe/news/20050806k0000e030042000c.html


イラン核問題で英独仏が新提案 [朝日]

2005年08月05日20時51分
 英独仏3カ国は5日、イランの核問題の包括的な解決を目指す新提案を行った。米紙ニューヨーク・タイムズやロイター通信によると、イランに軽水炉の利用とウラン燃料の供給を保証するが、核兵器開発につながるウラン濃縮は事実上認めない内容とされる。イラン側は7日までに回答するとしているが、ウラン濃縮の前段階となるウラン転換施設の再開準備は続けるという。

 また、国際原子力機関(IAEA)の報道官は5日、イランの核問題で緊急理事会が9日に開かれることが決まったと明らかにした。イランがウラン転換施設での活動を再開する姿勢を崩さないため、英独仏が理事会の招集を議長に求めた。活動再開を思いとどまらせる狙いと見られる。

 ニューヨーク・タイムズによると、英独仏の提案は初めて公式に燃料の供給保証に触れる一方、プルトニウムの抽出が可能になる再処理は認めず、使用済み核燃料はすべての国外移送を義務づけている。核不拡散条約(NPT)が定める「原子力の平和利用の権利」は認めるが、濃縮・再処理施設などの建設は認めないという。

 さらにアラクの重水実験炉の建設を中止するなど、軽水炉以外の核燃料サイクルの放棄を求めているという。

 ロイター通信によれば、英独仏はウラン濃縮関連活動を凍結する見返りとして、中央アジア諸国の石油・ガスを欧州へ運ぶ主要なパイプラインのルートを、イラン経由にすることを支持する提案も行ったという。

 イランは「ウラン濃縮はNPTで認められた権利」とする従来の主張を崩すことはないと見られる。
TITLE:asahi.com:イラン核問題で英独仏が新提案 - 国際
DATE:2005/08/06 15:18
URL:http://www.asahi.com/international/update/0805/011.html


イランの第6代大統領が就任 核交渉で緊張高まる可能性 [朝日]

2005年08月03日18時38分

 イラン大統領選で6月に当選したマフムード・アフマディネジャド氏が3日、最高指導者ハメネイ師の認証を受け、第6代大統領に就任した。対外融和や市民の自由拡大を唱えた穏健派のハタミ前大統領と異なり、革命理念への復帰を唱える保守強硬派。核開発をめぐり摩擦が懸念されている欧州勢との交渉でも「対決色」が強まる可能性がある。

 最高指導者府で開かれた認証式で演説したアフマディネジャド新大統領は、欧米から批判を受けている自国の核開発には直接触れなかったが「新政権は核兵器のない世界を求める」と主張。イランの核開発を非難する米国を牽制(けんせい)する姿勢を見せた。

 施政方針として「純粋にイスラム的文化を追求する」「重要な規範は腐敗と差別の根絶だ」と強調。女性の服装や欧米文化の規制を緩和してきた前政権の8年間の改革路線からの転換と、貧富の差の是正に着手する意向を示した。

 イランは7月末、核兵器の材料となりうるウランの転換作業を再開する方針を表明。この決定には新大統領もかかわっている模様だ。国際的に孤立する可能性もあり、新政権が従来より強硬な姿勢を取る可能性が指摘されている。これまでの記者会見で新大統領は「穏健な政府を目指す」と柔軟な態度を示していた。

 ハメネイ師は認証式で、新大統領に対して「外交問題のいくつかは1、2年かかるものがある。決定をあまり急がないでほしい」と、交渉で拙速な結論を出すことを戒めた。
TITLE:asahi.com:イランの第6代大統領が就任 核交渉で緊張高まる可能性 - 国際
DATE:2005/08/04 14:38
URL:http://www.asahi.com/international/update/0803/008.html


イランがウラン転換再開通告…強硬派大統領の就任控え [読売]

 【テヘラン=緒方賢一】イランは1日、国際原子力機関(IAEA)に対し、同国中部イスファハンにあるウラン転換施設の運転を再開すると通告した。

 これにより、核関連活動の着手に向け条件が整った。転換に踏み切れば、英仏独が反発を強めるのは必至で、核問題をめぐる危機が再燃する公算が大きくなった。

 イランでは3日に最強硬派のアフマディネジャド氏(48)が大統領に就任する。同氏は核関連活動の長期凍結に反対で、今後、転換の次の工程である「濃縮」を主張する可能性もある。こうした立場は、英仏独との交渉を軸に問題解決を目指す従来の路線とは異なる。このため、欧州との交渉担当者が総入れ替えになるとの観測も出ており、政権交代を機に、核問題を巡るイランと国際社会との対立が深まる、との見方が強まっている。

 国営放送によると、イランのハラジ外相は31日、欧州連合(EU)のソラナ共通外交安全保障上級代表と電話で会談し、欧州側が核問題解決に向けた包括提案を示す期限を1日延長し、8月1日に定めた。期限内に提案がなければ、転換を行うイランの立場に変更はないという。

(2005年8月1日22時39分 読売新聞)
TITLE:イランがウラン転換再開通告…強硬派大統領の就任控え : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
DATE:2005/08/02 17:40
URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050801i315.htm



アルカーイダ3000人摘発 イラン [産経]

 イランのユネシ情報相は16日、国営テレビに対し、アフガニスタンのタリバン政権が崩壊した2001年末以降に、同国が国際テロ組織アルカーイダのメンバー約3000人を拘束あるいは追放したことを明らかにした。

 いつ拘束したのかなど詳細は不明。一部は裁判を受け、刑務所に収監されたという。

 情報相によると、アルカーイダのメンバーは、アフガニスタンやイラクなどからイランに不法入国し、反体制派や麻薬密売組織と手を結ぶなどして浸透、イラン国内にテロ組織を創設しようとしていた。イランは、イスラム教スンニ派の聖職者の協力も得て組織を確認し、摘発したという。
(共同)
(07/16 21:43)
TITLE:Sankei Web 国際 アルカーイダ3000人摘発 イラン(07/16 21:43)
DATE:2005/07/17 09:53
URL:http://www.sankei.co.jp/news/050716/kok079.htm


イラン新大統領:核問題解決に早くも暗雲 協調路線停滞か

 24日のイラン大統領選で保守強硬派のアフマディネジャド・テヘラン市長が当選し、97年のハタミ現政権誕生から続いた改革の流れが途絶えた。世論のすう勢が改革志向で定着しつつあるにもかかわらず、改革が進まないことへの失望と国内経済への不満がうっ積して起きた揺り戻し現象といえる。しかし、国際的影響は大きい。「文明間の対話」を呼びかけたハタミ政権下での国際社会との協調外交が停滞することが予想され、核開発問題の行方に早くも暗雲が漂っている。

 ◇強硬姿勢強め、核交渉で緊張局面も

 イランの保守強硬派政権誕生で、焦点の核開発問題解決について「状況は厳しくなった」(外交筋)との悲観的見方が広がっている。

 イランは昨年11月、英仏独との交渉でウラン転換など関連作業を含めたウラン濃縮活動の一時停止で合意。同12月以降、英仏独はイランにウラン濃縮計画の放棄を求める交渉を継続している。

 イラン側の核交渉はハメネイ師ら保守指導層の専権事項だが、今回選挙で敗れたラフサンジャニ師は故ホメイニ師のイラン革命(79年)を支え、ハメネイ師に意見できる立場にいたとされる。金権腐敗のイメージから国民の不信が強かったラフサンジャニ師だが、英仏独との交渉団代表のローハニ最高安全保障委員会事務局長を陰で支え、核問題の「外交的落としどころを探る現実志向派」(消息筋)といわれる。

 一方、ハタミ大統領は核交渉を指揮する実質権限はなかったが、「国際協調派の窓口」としてのイメージが英仏独に忍耐強く交渉のテーブルにつかせた側面があった。

 英仏独3カ国は先月25日のジュネーブでの欧州連合(EU)とイランの外相級協議で、「7月末か8月初旬」に新たな政治・経済支援策を示すのと引き換えに、イランからウラン濃縮活動の凍結継続を取り付けた。新提案はアフマディネジャド氏の大統領就任のタイミングと重なる。

 アフマディネジャド氏はかねて「交渉団は(英仏独の)言い分を聞き、譲歩しすぎだ」と非難を繰り返してきた。それだけに、ハタミ大統領の退陣に加えて、ラフサンジャニ師が選挙敗北で影響力が低下すれば、今後、イランが強硬姿勢を強めるのは確実で、核交渉が緊張局面を迎えるのは不可避の情勢だ。

 米国のライス国務長官は今年3月、イランが核開発計画を放棄すれば、イランの世界貿易機関(WTO)加盟反対の撤回など経済的見返りを与えると発表した。同時に、EUもイランが濃縮活動を再開すれば国連安保理に付託することで米国と合意した。これは、「悪の枢軸」「圧政国家」と非難し、イランの原子力平和利用を認めない米国と、ハタミ政権下でイランとの関係を拡大したEUとのバランスの上で成立した対イラン外交交渉継続の確認だった。

 しかし、米国とイランの関係が一段と冷え込むことが確実とみられる中、EUが米国と一線を画す影響力を行使することが難しくなることが予想され、その場合、安保理付託の流れが一気に強まりそうだ。【テヘラン高橋宗男、ロンドン小松浩】

 ◇「第3極」接近も

 「有権者は米国の(対イラン)政策に対する明確な不満を示した。米政府はイラン有権者の声に耳を傾け、ごうまんな態度を取るべきではない」

 イラン外務省報道官はアフマディネジャド氏の大統領当選が確定した25日、そう強調して米国をけん制した。

 現職のハタミ大統領が97年8月の就任式で「すべての国と友好関係を築く」と述べたのとは対照的に、アフマディネジャド新政権は発足前から対米強硬路線を明確にした。

 ハタミ大統領は外交の基本を国際協調に置いた。欧州とは相次いで関係を改善。それ以前に関係が冷え込んでいた中国、日本との関係も回復した。「革命の輸出」を恐れていたサウジアラビアやヨルダンなどとの関係を改善。欧州、日本、アフリカなど活発な外遊を行い、国連では「文明間の対話」を提唱。イランのイスラム原理主義的なイメージを大きく変えた。

 しかし、アフマディネジャド氏には国際舞台での経験がなく、海外では保守強硬派大統領誕生に対して「大きな驚き」(英テレビ各局)との受け止め方が支配的だ。ハタミ大統領誕生の時のような歓迎ムードがなく、今後、国際社会とイランの外交は当面、停滞することは間違いない。

 現地ジャーナリストは「新政権は(対米関係悪化を念頭に)中国やインドなど第3極への接近を強めるだろう」と語り、石油などエネルギーの利害を軸に孤立を避ける後ろ向きの外交になると予測する。【テヘラン高橋宗男】

 ◇戸惑う日本政府

 イランとの友好関係を重視する日本政府は、国連安保理でのイラン制裁を目指す米国の強硬姿勢とは一線を画し、ハタミ大統領の改革路線を支援してきた。原油輸入の1割以上をイランに依存しているエネルギー安全保障上の理由からだ。

 このため今回大統領選では穏健派ラフサンジャニ師の当選とハタミ路線継続を望んでいたが、保守強硬派アフマディネジャド氏の登場に、外務省幹部は「実際の政策を見極めないと評価は難しい」と戸惑いを隠せない。25日発表した外務報道官談話は「新大統領が引き続き国内改革に努め、国際社会との関係を重視しつつ核問題への対応など諸施策を進めることを期待する」と呼びかける内容となった。

 日本としては、いくら友好重視とはいえ、北朝鮮の「核の脅威」を抱える立場もあり、イランの核兵器開発疑惑を軽視するわけにはいかない。新大統領がウラン濃縮再開に動けば、苦しい対応を迫られることになる。

 日本はイランのアザデガン油田開発について、米国から強く反対され板挟みに苦しんできた。今後、米国がイランへの締め付けをさらに強化することも予想されるため、新大統領が核問題で柔軟姿勢をとるよう、働きかけを強めていく構えだ。【平田崇浩】

毎日新聞 2005年6月26日 1時42分
TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE アメリカ
DATE:2005/06/25 09:36
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20050626k0000m030116000c.html
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