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[超われわれ史] ホモサピエンスまで

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ホモサピエンスが生まれるまで

我々現代人は、生物学的な種でいうと、ホモ・サピエンス(ラテン語で「知恵ある人」の意味)である。それ以前に存在した人類は、猿人類、原人類、旧人類の3種を数える。

猿人類

最古の猿人類の化石は約200万年前のもので、1924年、アフリカで発見されアウストラロピテクス(「南の猿」の意味)と名付けられた。彼らは、直立歩行し、道具(礫石器・骨角器)を使っていた点で、類人猿(ゴリラやチンパンジーの仲間)とは区別される。

原人類

およそ60~40万年前に、もっと進化した原人類が現れる。ジャワで発見されたピテカントロプス・エレクトゥス(「直立猿人」の意味)、北京郊外の周口店で発見された北京原人(シナントロプス・ペキネシス)、ヨーロッパのハイデルベルク人、アフリカのアトラントロプスなどで、猿人類より進んだ打製石器(石を打ち欠いてその芯の部分を使った核石器、石材から剥がしとった剥片を使った剥片石器)をつくり、北京原人は火を使用していたことが確認されている。

旧人類

1856年にドイツのネアンデルタールで最初に発見されたネアンデルタール人は、ヨーロッパ・アジア・アフリカ各地で発見され、死者を埋葬していた形跡があることから、宗教心の芽生えがあったと見なされる。約10万年前の出現である。彼らを旧人ではなく、ホモサピエンスと同種の新人類とする説もある。

新人類

最後の氷期が終わりに近づく約5万年前に、現代の人類と体格的にほとんど違いのない新人類が出現した。フランスのクロマニヨンで発見されたクロマニヨン人ほか、世界各地で化石が発見されている。いろいろな用途に利用できる小型軽量の石刃や精巧な骨角器をつくって狩猟や漁労に利用してたらしい。スペインのアルタミラやフランスのラスコー・フォン・ド・ゴームなどの洞窟内に描き残された動物の彩色画や彫刻は彼らの作品である。

約1万年前に氷河期が終わり、人類は洞窟を出て生活するようになった。石器づくりは著しく進歩し、鋭い小型の細石器に木や骨の矢じりや柄をつけ、狩猟や採集に利用した。

石器時代

今日、人類の発展段階を、道具の進歩によって区分し、石器時代、青銅器時代、鉄器時代と分けたのは、デンマークの考古学者クリスチャン・ユルゲンセン・トムセンである。その後、打製石器の時代を旧石器時代、磨製石器の時代を新石器時代とする区分が普及したが、両者の過渡期として中石器時代という区分も存在している。そして今日では、石器の形式ではなく、人類が食料採取から生産に、放浪から定住に移った社会経済上の新しい発展段階を示す区分として新石器時代という用語が使われている。
石器時代は、時間的には人類文化史の99%を占め、また旧石器時代がそのほとんどの期間を占めている。
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