dunpoo @Wiki

政局05Ⅸ

最終更新:

匿名ユーザー

- view
管理者のみ編集可
政局05Ⅷ より
政局05Ⅹ へ
名前:
コメント:
↑ご自由にコメントをお書き下さい。


第3次小泉内閣、副大臣と政務官決定 [読売]

 政府は2日午後の臨時閣議で、第3次小泉改造内閣の副大臣22人と政務官26人を決めた。

 副大臣の政党別の内訳は、自民党18人、公明党4人。中野清厚生労働副大臣、宮腰光寛農林水産副大臣、江崎鉄磨国土交通副大臣は留任した。

 また、先の衆院選で初当選した自民党の片山さつき衆院議員を経済産業政務官に起用した。

 副大臣と政務官の顔ぶれは次の通り。(敬称略、党名なしは自民党、<>内の数字は当選回数、参は参院)

 【副大臣】▽内閣府 嘉数知賢<4>桜田義孝<4>山口泰明<4>▽防衛 木村太郎<4>▽総務 菅義偉<4>山崎力<2>=参▽法務 河野太郎<4>▽外務 塩崎恭久<4>金田勝年<2>=参▽財務 赤羽一嘉<5>=公明、竹本直一<4>▽文部科学 河本三郎<3>馳浩<3>▽厚生労働 赤松正雄<5>=公明、中野清<4>▽農林水産 宮腰光寛<4>三浦一水<2>=参▽経済産業 西野陽<4>松あきら<2>=参、公明▽国土交通 江崎鉄磨<4>松村龍二<2>=参▽環境 江田康幸<3>=公明

 【政務官】▽内閣府 後藤田正純<3>平井卓也<3>山谷えり子<1>=参▽防衛 高木毅<3>愛知治郎<1>=参▽総務 桜井郁三<3>上川陽子<3>古屋範子<2>=公明▽法務 三ツ林隆志<3>▽外務 伊藤信太郎<3>山中●子<2>遠山清彦<1>=公明、参▽財務 西田猛<3>野上浩太郎<1>=参▽文部科学 吉野正芳<3>有村治子<1>=参▽厚生労働 西川京子<3>岡田広<2>=参▽農林水産 金子恭之<3>小斉平敏文<1>=参▽経済産業 片山さつき<1>小林温<1>=参▽国土交通 後藤茂之<3>石田真敏<3>吉田博美<1>=参▽環境 竹下亘<3>(●は火ヘンに「華」)

(2005年11月2日14時20分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20051102it06.htm

内閣支持率60・1%に上昇 47・8%が自民支持 [共同]

 共同通信社が第3次小泉改造内閣が発足した10月31日夜から11月1日にかけて実施した全国緊急電話世論調査によると、小泉内閣の支持率は前回調査(10月17、18日)に比べ5・6ポイント上昇し60・1%だった。不支持率は7・6ポイント減の28・7%。支持率が60%を超えるのは、官房長官に就任した安倍晋三氏が自民党幹事長に抜てきされた2003年9月の自民党役員人事直後の調査以来。
 自民党の政党支持率は47・8%(前回比7・4ポイント増)と高く、政権は先の衆院選直後の勢いを維持しているもようだ。
 改造の顔触れ評価は、「代わり映えがしない」が23・8%で最も多かった。「改革に向けた意気込みを感じる」が19・5%で続いた。「派閥にとらわれず、清新だ」「重厚で安定感がある」といった肯定的評価は43・0%、「改革のイメージがない」「全く期待外れだ」などの否定的評価は48・3%と世論は二分されている。
URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=poli&NWID=2005110101003222

自民党旧橋本派、会長に津島氏が就任へ [読売]

 自民党旧橋本派は1日、都内で衆院議員だけの会合を開き、1年以上空席が続く同派会長に、事務総長の津島雄二・元厚相を充てることを了承した。

 衆院側としては、青木参院議員会長ら参院側の同意を得た上で、年内にも正式決定したい考えだ。

 派内では、若手・中堅から将来の党総裁候補に推す声がある額賀防衛長官の起用を求める意見もあった。だが、額賀氏が入閣したため、津島氏の会長昇格が決まった。後任の事務総長には、船田元・元経企庁長官を起用する方向で調整している。

 同派では昨年7月、日本歯科医師会側からの1億円ヤミ献金事件発覚を受けて橋本元首相が会長を辞任し、会長職が空席となっている。また、橋本氏辞任を機に衆参議員がそろった形での総会も開かれていない。

(2005年11月2日0時15分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20051101ia24.htm

野田聖子・元郵政相ら9人、自民党を離党 [読売]

 先の通常国会で郵政民営化関連法案に反対票を投じ、自民党から離党勧告を受けた保利耕輔・元文相、野田聖子・元郵政相ら9人が1日、離党届を党本部に提出し、受理された。

 離党勧告を受けた27人中、離党したのは亀井郁夫参院議員を除く26人となった。亀井氏は同日、処分を不服として、小泉首相(自民党総裁)あてに再審査を請求した。

 1日に離党届を提出したのは、保利、野田両氏のほか、山口俊一、今村雅弘、保坂武、江藤拓、武田良太の各衆院議員と、先の衆院選で落選した藤井孝男・元運輸相、森岡正宏・前衆院議員。田中英夫・前衆院議員も1日までに離党したことが明らかになった。

 一方、亀井氏は再審査請求で「衆院選で、実弟の国民新党の亀井静香・元建設相が出馬した広島6区には自民党候補がいなかったので応援した。規律を乱していない」などと主張した。

 党則に基づき、亀井氏の再審査は党総務会で行われるが、離党勧告の結論が覆るのは難しいとみられる。
(2005年11月1日18時56分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20051101i111.htm

特別国会が閉幕、巨大与党誕生も法案成立率は低め [読売]
 第163特別国会は1日、42日間の会期を終え、閉幕した。

 先の衆院選の結果、衆院で3分の2を超す勢力となった与党の国会運営が注目されたが、「巨大与党のおごりと言われないように、野党に審議時間を与えるように配慮した」(自民党国会対策委員会幹部)こともあり、政府提出法案の成立率は87・5%と通常よりも低めだった。

 政府提出の24法案のうち、成立したのは、小泉首相が最優先課題とした郵政民営化関連法など21本。「共謀罪」の新設を柱とする組織犯罪処罰法などの改正案など3本が継続審議となった。

 成立率は、衆院解散となった先の通常国会の84・3%は超えたが、ここ数年の通常国会や臨時国会での9割超には届かなかった。

 一方、民主党は、政府提出法案に対抗して独自法案を提出する「対案路線」を掲げ、郵政改革法案など15法案を提出した。

 このうち、委員会に付託されたまま審議されなかったた5法案を含め10法案が廃案になった。民主党内には、対案を作っても審議もされない現実に「政調スタッフや法制局との調整を含め、時間とエネルギーの消耗も大きい」(中堅議員)との不満も漏れている。

 前原代表は1日の記者会見で、「今後も対案提出の姿勢は貫きたいが、徹底追及という野党としてのチェック機能も果たしていきたい」と語り、対案として提出する法案を絞り込んでいく方針を示した。
(2005年11月1日21時36分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20051101i213.htm

42日間の特別国会に幕 改造絡みで衆参委員長が交代 [朝日]

2005年11月01日14時13分
 第163特別国会が1日閉会した。小泉首相が内閣改造と自民党役員人事を行ったのに伴い、衆参両院の常任委員長の一部が交代。衆院では午後の本会議で、厚生労働相に就任した川崎二郎氏の後任の議院運営委員長に党筆頭副幹事長の佐田玄一郎氏、政調会長代理に内定した甘利明氏の後任の予算委員長に大島理森元文相ら6人の常任委員長が選出された。

 参院では同日午前の本会議で自民、公明両党から7人の常任委員長が選任された。自民党では総務委員長に総選挙で党のメディア戦略を担った世耕弘成氏が、外交防衛委員長に自民党新憲法草案づくりに携わった舛添要一氏が選ばれた。郵政法案の採決で2度にわたり造反した亀井郁夫文教科学委員長の後任には中島啓雄氏が就いた。

 公明党からは弘友和夫氏が法務委員長、荒木清寛氏が行政監視委員長に就任した。

 今特別国会は、小泉首相が通常国会で否決・廃案になった郵政民営化法の成立を最優先させたため、42日間という長い会期になった。

 9月の総選挙で自民党が圧勝し、与党は衆院で「3分の2」超の勢力となった。郵政民営化法は衆院で200票の大差で可決され、通常国会では自民党内の造反により否決した参院本会議でも可決、成立した。

 政府提出の法律は郵政関連法のほか、障害者自立支援法など21本が成立した。議員提案の法律は、この日の参院本会議で成立した高齢者虐待防止法など7本が成立した。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1101/006.html

「新施設で靖国問題解決せず」 参拝は適切に判断と外相  [産経]


 麻生太郎外相は31日夜、初閣議後に外務省で記者会見し、韓国などが求めている新たな戦没者追悼施設建設について「新しい施設ができたからといって、靖国問題が解決するだろうか」と疑念を表明した。自らが任期中に靖国神社に参拝するかどうかについては「適切に判断したい」として明言を避けた。

 麻生氏は総務相当時の4月22日、春季例大祭に合わせ靖国参拝している。

 日本の国連分担金が米国に次いで多いことについて「公平感に欠けるという考え方が常識的だ。日本は黙って、敵国条項が付いたまま払い続けてきた」と不満を表明し、国連改革の必要性を強調した。

 北朝鮮との国交正常化の条件については「6カ国協議をやっている最中に日本だけフライング気味に先に出るというのはいかがなものか。共同歩調が大事だ」として、拉致問題に加え、核問題などの進展も必要との認識を示した。(共同)


民主代表、改造内閣の人事を好意的に評価 [読売]

小泉新内閣 第3次小泉改造内閣と自民党三役の人事について、野党の評価は分かれた。

 民主党の前原代表は「実力者が多く、奇をてらう人事もあまりない。首相の本気が出ているのではないか。真の改革を競う形で負けないように頑張りたい」と好意的に評価した。

 安倍官房長官が靖国神社参拝を表明したことについては、「A級戦犯が合祀されている限り謹んでもらいたい」と注文した。

 社民党の福島党首は新内閣を「大増税・改憲内閣」と呼び、「アジアとの関係は悲惨になり、国民の生活も圧迫される。国民に良くないことが、どんどん進む」と切り捨てた。共産党は「大増税、憲法改悪、基地の強化で反国民的改革を押しつける内閣だ」とするコメントを発表した。

 また、野党3党は31日の国会対策委員長会談で、「所信も聞かないまま、新閣僚に職務は遂行させられない」(野田佳彦民主党国対委員長)として、年内の臨時国会の開催を要求することで一致した。

(2005年10月31日21時9分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20051031i113.htm

小泉首相「改革続行内閣だ」 記者会見で語る [朝日]

2005年10月31日23時10分
       ◇
 今までの改革を止めることなく、さらに自公連立の安定した基盤に立って改革を続行させていきたいと思い、適材適所を心がけて、本日の内閣改造人事を行った。改革続行内閣という気持ちだ。

 新鮮さと重厚さを兼ね備え、全体のバランスを考えながら配置できた。先の総選挙での国民の力強い大きなご支持を真剣に受け止め、改革を続行していきたい。

 ――安倍官房長官の起用と竹中総務相、麻生外相の横滑りが注目点。3閣僚についてなぜこのような配置をしたのか。

 官房長官の安倍さんは私の総理就任以来官房副長官として陰で私を一生懸命に支え、自民党幹事長にも起用し、多くの国民からも将来を期待されるような活躍を今までしてきた。そして幹事長代理として党務と選挙の両面を戦ってきた。

 私の任期の来年9月まで、官房長官は小泉内閣を支えるうえでも、安倍さん自身の将来を考えても適所ではと思った。各省庁との調整、自公両党との連携協力、この経験をふまえることが将来大きな財産になる。

 外相の麻生さんは総裁候補としてともに戦ったが、私の総理就任後は党政調会長、総務相を担当した。党内の強い反対もあったが、私の足らざる配慮を補ってくれた。外交問題も非常に詳しい。これからの外交は内政と分けられない。内政で一番重要なポストを経験している人が外交に当たるのはいいのではないかと考えた。

 総務相の竹中さんは民間から慣れない政界に入っていきなり重要な経済財政担当相で、自民党内から民間の素人が、とたたかれながらよく耐えて構造改革の推進役だった。政界の批判を耐え抜いて参院選にも立候補し国民の支持を得た。郵政民営化法案が成立したがまだまだスタートで、成功裏に進めるにはいま一番大事な時期だ。

 総務相は郵政公社を担当し、公務員改革も進める。民間にできることは民間に、地方にできることは地方に、その地方の意見を十分聴いていける立場だ。竹中さんはいまやタフさと改革意欲に富んだ、総務相にふさわしい政治家だ。

 ――福田康夫元官房長官が入っていないのはなぜか。

 福田元官房長官も(ポスト小泉の)有力候補の一人だ。内閣に入ったから、党役員に就いたから、それだけしか将来の総裁候補がいないかというと、そうではない。私だって総裁、総理になる前は無役だった。党内のバランスを考え、全体の人材を眺めていると、限られたポストに人材を幅広く起用しようとなると全部を入れるわけにはいかない。活躍の場は自民党にたくさんある。ぜひがんばってほしい。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1031/013.html

第3次小泉改造内閣(平成17年10月31日発足)の顔ぶれ  [産経]


 ■総理
 ◎小泉純一郎(こいずみ・じゅんいちろう)
 首相・厚相・郵政相・大蔵委員長・慶大・63歳・神奈川11区・衆12【無】

 ■国土交通
 ◎北側一雄(きたがわ・かずお)
 国土交通相・党政調会長・大蔵政務次官・創価大・52歳・大阪16区・衆6【公】

 ■総務・郵政民営化  
  竹中平蔵(たけなか・へいぞう)
 経済財政担当相・金融担当相・慶大教授・一橋大・54歳・比例・参1【無】

 ■環境・沖縄北方 
 ◎小池百合子(こいけ・ゆりこ)
 環境相・経済企画政務次官・カイロ大・53歳・東京10区・衆5参1【森】

 ■法務   
 ○杉浦正健(すぎうら・せいけん)
 官房副長官・外務副大臣・国土政務次官・東大・71歳・愛知12区・衆6【森】

 ■官房
 ○安倍晋三(あべ・しんぞう)
 党幹事長代理・党幹事長・官房副長官・成蹊大・51歳・山口4区・衆5【森】  

 ■外務    
  麻生太郎(あそう・たろう)
 総務相・経済財政担当相・経企庁長官・学習院大・65歳・福岡8区・衆9【河】

 ■国家公安・防災
 ○沓掛哲男(くつかけ・てつお)
 党参院政審会長・環境副大臣・通産政務次官・東大・76歳・石川選挙区・参4【森】

 ■財務   
 ◎谷垣禎一(たにがき・さだかず)
 財務相・産業再生機構担当相・科技庁長官・東大・60歳・京都5区・衆9【小】

 ■防衛 
  額賀福志郎(ぬかが・ふくしろう)
 党安保調査会長・経済財政担当相・防衛庁長官・早大・61歳・茨城2区・衆8【橋】

 ■文部科学   
 ○小坂憲次(こさか・けんじ)
 党国対副委員長・財務金融委員長・総務副大臣・慶大・59歳・長野1区・衆6【橋】

 ■金融・経済財政 
  与謝野馨(よさの・かおる)
 党政調会長・通産相・文相・党広報本部長・東大・67歳・東京1区・衆9【無】

 ■厚生労働   
  川崎二郎(かわさき・じろう)
 議運委員長・運輸相・郵政政務次官・慶大・57歳・三重1区・衆8【小】

 ■規制改革 
 ○中馬弘毅(ちゅうま・こうき)
 党人事委員長・国土交通副大臣・外務委員長・東大・69歳・大阪1区・衆9【河】

 ■農林水産   
  中川昭一(なかがわ・しょういち)
 経済産業相・党組織本部長・農水相・東大・52歳・北海道11区・衆8【亀】

 ■科学技術・食品安全 
 ○松田岩夫(まつだ・いわお)
 元経産副大臣・文部政務次官・東大・68歳・岐阜選挙区・参2衆3【橋】

 ■経済産業   
  二階俊博(にかい・としひろ)
 党総務局長・運輸相・運輸政務次官・中大・66歳・和歌山3区・衆8【二】

 ■少子化・男女共同参画 
 ○猪口邦子(いのぐち・くにこ)
 外務委員・大学教授・国連軍縮委員会委員・上智大・53歳・比例東京・衆1【無】

文部科学相は国民スポーツ、経済産業相は国際博覧会、国土交通相は首都機能移転・観光立国、環境相は地球環境問題、国家公安委員長は有事法制、規制改革担当相は行政改革・構造改革特区・地域再生、科学技術担当相は情報通信技術(IT)をそれぞれ担当する
                    ◇
 〇は初入閣、◎は留任。略歴末尾の数字は当選回数。【森】は森派、【橋】は旧橋本派、【亀】は旧亀井派、【小】は谷垣派、【河】は河野グループ、【二】は二階グループ、【無】は無派閥、【公】は公明党の略

≪自民党三役略歴≫

 【幹事長】
 武部勤氏(たけべ・つとむ)早大卒。北海道議、農水相、党政調副会長、衆院議運委員長。64歳。北海道12区、衆院当選7回。

 【総務会長】
 久間章生氏(きゅうま・ふみお)東大卒。長崎県議、防衛庁長官、党幹事長代理。64歳。長崎2区、衆院当選9回。

 【政調会長】
 中川秀直氏(なかがわ・ひでなお)慶大卒。科技庁長官、衆院議運委員長、官房長官、党国対委員長。61歳。広島4区、衆院当選9回。
URL:http://www.sankei.co.jp/databox/gakubuchi/0409/gaku0409.html

第3次小泉改造内閣が発足 実務型、外交路線は継続 [朝日]

2005年10月31日23時25分
 小泉首相(自民党総裁)は31日午後、内閣改造を行い、自民、公明両党による第3次小泉改造内閣を発足させた。「ポスト小泉」候補の安倍晋三自民党幹事長代理を官房長官に起用する一方、同じ森派の福田康夫元官房長官は入閣させなかった。「ポスト郵政」の政策課題を担う経済財政担当相に与謝野馨党政調会長を充て、谷垣財務相を留任させるなど経験者を多く入閣させ、「実務重視」の布陣を敷いた。外相には、首相の靖国参拝に賛成するなど、主張が近い麻生総務相を据え、外交路線の継続性を重視した。

 首相は31日夜の記者会見で「『改革続行内閣』という気持ちで人事を行った。適材を適所に配置できた」と語った。

 首相は昨年9月に発足させた第2次改造内閣を「郵政民営化実現内閣」と位置づけ、関連法成立まで陣容を変えなかった。今回の改造は残り1年を切った任期で構造改革を仕上げ、後継者に引き継ぐ布陣となる。

 ●「ポスト小泉」

 首相は記者会見で、安倍氏を充てた官房長官について「非常に難しいポストだ」と指摘。そのうえで「この経験を踏むことは将来どのような立場に立とうとも政治家として非常に大きな財産となる」と述べた。公明党幹部は「首相は安倍氏が本命なのだろう」と語る。

 麻生総務相を外相に横滑りさせた理由について、首相は「内政に詳しい人が外交に当たるのがいい」と説明した。

 政府系金融機関の統廃合に慎重姿勢を見せ、首相から一喝された谷垣財務相は留任した。首相は、組閣本部で谷垣氏に「あれは叱責(しっせき)でなく、激励だった」と語った。

 3人とは対照的に福田氏は入閣しなかった。首相は「(ポスト小泉の)有力候補の一人」と会見で語ったが、自民党内には「福田氏は当初から入閣に消極的だった」(幹部)との見方がある。

 ●改革競争

 「今回は、サプライズではないよ」

 小泉首相は組閣本部で閣僚リストを配りながら、そう語った。自民党参院幹部も「若手より中堅・ベテランを入れた実務型内閣」と指摘する。

 新閣僚の平均当選回数は6.9回と最も多く、平均年齢も60歳を超えた。総選挙での「初当選組」から起用したのは猪口邦子氏の1人だけだ。

 一方、国と地方の税財政改革(三位一体改革)や政府系金融機関の統廃合といった「ポスト郵政」の課題を官邸主導で進める体制を敷いた。

 政権発足時から経済財政諮問会議を取り仕切ってきた竹中経済財政相の後任に、党政調会長だった与謝野氏を充てた。与謝野氏は総選挙でのマニフェスト(政権公約)づくりのほか、党側で政府系金融機関改革や財政改革を主導した。今後は、政府側で経済財政政策の「司令塔」を担う。

 竹中氏は総務相に横滑りさせた。郵政民営化や三位一体改革、公務員改革を担う「小さな政府担当大臣」(竹中氏)とする狙い。留任した谷垣氏を含め諮問会議メンバーは経験者で固めた。中川農水相と額賀防衛庁長官はともに「再登板」だ。

 一方、当選9回の中馬弘毅氏を初入閣させるなど「入閣待望組」への配慮も見せた。「今までにない細かいところまで気を配った人事」(森派幹部)との見方もある。

 ●「毅然」に重き

 麻生総務相は31日の組閣本部で、尋ねた。

 「私や安倍さんなどタカ派が多いが大丈夫か」

 小泉首相は「(タカ派色が強いとされた)福田(赳夫)内閣のように毅然(きぜん)とした対応を取った方がアジア外交はうまくいく」と答えたという。

 首相の靖国神社参拝でこじれた中国、韓国との関係改善などアジア外交を打開するため、外交に明るい福田康夫氏の起用を求める声が与党や財界から出ていた。しかし、福田氏は首相参拝に慎重姿勢を唱えるなど、アジア外交では首相と異なる立場。一方、外相に起用された麻生氏、官房長官の安倍氏はともに、首相の靖国参拝に賛成の姿勢だ。首相は、閣内で足並みをそろえることを重視したと見られる。

 一方、首相は組閣本部で沖縄・北方担当相を兼ねる小池環境相に「沖縄の方を頼む」と指示。額賀防衛庁長官にも「小池さんと一緒に沖縄をしっかりやってくれ」と語るなど、沖縄の在日米軍基地再編への取り組みを強化する考えを示した。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1031/012.html

政調会長に中川秀直氏、武部・久間氏は留任 自民党三役 [朝日]

2005年10月31日21時52分
 小泉首相(自民党総裁)は31日、新たな党三役人事を行い、武部勤幹事長(山崎派)と久間章生総務会長(旧橋本派)を留任させ、入閣した与謝野馨政調会長の後任に中川秀直国会対策委員長(森派)を起用した。

 中川氏は02年10月から3年間、党の国会運営を取り仕切り、先の通常国会以来、郵政民営化法案の成立に向け公明党や野党との調整に当たった。

 武部、久間両氏は昨年9月に就任。武部氏は9月の総選挙で自民党を大勝に導き、郵政法案の造反者に対する処分問題に取り組んだ。久間氏も党総務会で郵政法案の了承を取り付けるなど、いずれも郵政法案の成立に貢献したことが首相の信頼を得たとみられる。

 また自民党は柳沢伯夫政調会長代理の後任に甘利明衆院予算委員長、安倍晋三幹事長代理の後任に逢沢一郎外務副大臣をあてる人事を内定した。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1031/011.html

「まず基本政策合意を」 小沢氏が「対案路線」に注文 [朝日]

2005年10月29日10時54分

 中国訪問中の民主党の小沢一郎前副代表は28日夜、同行記者団に対して、前原代表が掲げる「対案路線」をめぐり「対案を作るには、民主党の基本的な考え方を早くまとめるべきだ」と述べた。党内の基本政策の合意がないのに対案の取りまとめを急いだことを批判したものだ。

 小沢氏は、前原執行部に対して「55年体制は対立の時代だったから今度は協調の時代だ、というのは間違いで、旧来の自民党とはまったく違った理念と、それを実現する手法を打ち出さなければいけない」として、与党との対立軸を明確にするよう求めた。その上で、郵政改革法案など今国会に民主党が提出した政府案の対案について「政府案に毛の生えたようなもの」と指摘。「朝から晩まで議論してでも、基本の考えは合意して作れ」と語った。

 また、小沢氏は07年の参院選について「本気でやれば過半数を取れる。過半数を取って、自民、公明両党の(衆院議席で占める)3分の2の壁を破らなければいけない」として、参院の議席で比較第1党を目指す考えを示した。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1029/005.html

内閣改造、31日に前倒し 再び小泉サプライズ、改革加速へ布陣着々 [産経]

 内閣改造人事を前に、サプライズ好みの“小泉流”がまた始まった。いったんは、特別国会閉会直後の十一月二日に改造・自民党役員人事を行う腹を固めていた小泉純一郎首相だが、二十八日、会期中の三十一日に前倒しする考えを唐突に与党幹部に示した。前日は政府系金融機関の統廃合問題をめぐり、有力閣僚を叱責(しっせき)したばかり。だれの介入も許さず、力の源泉である人事を政権維持のため最大限に生かす一方、構造改革を加速させる気迫すら感じさせる。(佐々木類) 

 「異例ではない。早くやった方がいいんではないかと。党の意見も考えて時期的にいいかなと思った」

 首相は二十八日夜、人事断行を三十一日に決めた理由を記者団にこう語った。

 組閣方針は「改革意欲に富んだ人」。「土日にゆっくり考え、適材適所(で起用する)」と言葉を選んだ。

 昭和六十年の中曽根内閣、六十三年の竹下、平成二年の海部、七年の村山の各内閣が国会会期中の組閣を断行。今回も参院先議の障害者自立支援法が三十一日の衆院本会議で可決、成立する見通しが立った。会期中の改造自体が特に異例ではないが、日程の前倒しについて事前に党幹部らへの打診はなかった。

 青木幹雄参院議員会長は二十八日午前「恐らく一日」と発言し、ばつの悪い思いをさせられる。だが、この後国会で首相と会談し、首相から「参院枠は従来通り二人でお願いする。約束は守る」との言質をとって面目を保った。

 党首会談で「公明枠は任せる」と言われた神崎武法代表は、北側一雄国土交通相の留任を求める方針だ。

 着々と布陣の枠組みを考える中で、首相の頭の中に次なる改革課題である政府系金融機関の統廃合があるのは確かだ。

 前日の経済財政諮問会議で、首相は慎重論を口にした閣僚らを一喝。その相手は「ポスト小泉」にも数えられる谷垣禎一財務相と中川昭一経済産業相で、「首相は両手で机をバンバンたたきながら激しく責めた」(出席者)。

 一夜明け、抵抗勢力のレッテルを張られたくない二人は「胸に手を当てて考えたい」(谷垣財務相)、「しっかり取り組みたい」(中川経産相)と殊勝な態度を見せた。ここでも小泉流の効果はてきめんだ。
(10/29 05:00)
URL:http://www.sankei.co.jp/news/morning/29iti001.htm

自民党処分:野田聖子元郵政相ら27人に離党勧告 [毎日]

自民党の党紀委員会後、処分決定の会見で挙手する記者を指名する森山委員長=自民党本部で28日午後5時21分、川田雅浩写す 自民党は28日、党紀委員会(森山真弓委員長)を開き、先の通常国会で郵政民営化法案に反対した50人(衆院30人、参院20人)の処分を決めた。衆院では、衆院選後に郵政反対派が結成した新党の衆院会派に加わり、首相指名選挙で綿貫民輔・国民新党代表に投票した野呂田芳成元農相を同日付で最も重い除名処分とした。首相指名選挙で小泉純一郎首相に投票するなどした野田聖子元郵政相や平沼赳夫前経済産業相ら26人は次に重い離党勧告処分とし、衆院選不出馬の3人は2番目に軽い戒告処分とした。

 一方参院は、今国会で郵政法案の採決を棄権した亀井郁夫氏を離党勧告処分にした。田中直紀、中川義雄両氏は、衆院選で自民党候補以外を応援したとして党員資格停止1年の処分とした。残り17人は党役職停止1年。亀井氏以外はいずれも執行猶予(2年)付きで、参院は衆院に比べて軽い処分となった。

 同委員会は処分審査の中で、(1)郵政法案への反対投票(2)自民党公認候補のいる衆院選選挙区への出馬(3)反対派候補の参院議員の応援行動--を反党行為と認定した。

 委員会終了後、森山氏は記者会見し、「衆院の場合は候補者として出馬したが、参院は出たわけではない」と述べ、衆参で処分内容に差が出た理由を説明した。

 自民党規律規約によると、処分は8段階ある。離党勧告を受けながら、10日以内に離党届が提出されない場合は除名処分となる。

 同委員会は21日、衆院解散後に新党を結成した綿貫氏ら計9人に対し、離党届を受理せず除名処分を決めており、これで郵政反対派全員の処分が確定した。【中西拓司】

 ◇古賀誠元幹事長ら20人を戒告処分 幹事長権限で

 自民党の武部勤幹事長は28日、党紀委員会の処分とは別に同日付で、先の通常国会での郵政民営化法案採決にあたり、棄権・欠席した古賀誠元幹事長、高村正彦元外相ら衆院議員12人(落選1人含む)、大仁田厚氏ら参院議員8人の計20人について、幹事長権限で戒告処分にした。
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20051029k0000m010036000c.html

小泉内閣改造:「サプライズ」大胆予想 [毎日]

小池百合子氏 小泉純一郎首相は11月1日の特別国会閉会後、最後の内閣改造・自民党役員人事に取りかかる。衆院選圧勝の勢いに乗ってどんな「サプライズ人事」があるのか。ベテラン政治記者の岩見隆夫・東京本社特別顧問と松田喬和・専門編集委員が予想した。

 ■組閣のポイント

 岩見 この4年間の小泉人事で一貫していたのは、派閥にこだわらなかったことと、年功序列でなく若手・女性を抜てきしたことの2点。この路線を踏襲するだろうが、今回は特殊事情がある。郵政民営化や選挙の論功行賞、首相の後継者問題も絡んでくる。

 松田 安倍晋三幹事長代理ら人気の高い人をどう処遇するのか。07年の参院選に向けてどんなシフトを敷くのかも注目点だろう。

 ■女性の登用は

 岩見 小泉首相は第1次内閣で5人の女性閣僚を誕生させた。第2次以降、4人、3人、2人と減ったが、今回は最後だから5人を目指すのでは。小池百合子環境相が横滑りで他の閣僚になる可能性が高い。次が川口順子前外相の再入閣。あとは新人か。

 松田 衆院選で小選挙区を戦わずに比例代表で当選した猪口邦子氏は、小泉チルドレンの中でも別格の扱いだった。

 岩見 選挙結果だけで見れば、小選挙区で勝った片山さつき氏は猪口氏よりランクが上。猪口氏だけを入閣させたら不満が出るかもしれない。

 松田 女性の党三役はどうだろう? 過去に例がないだけに、サプライズそのものだ。女性党首出現のステップになるかもしれない。あれば小池氏の幹事長か。

麻生太郎氏 岩見 今回の幹事長人事は「ポスト小泉」の筆頭と目される。女性は座りにくいのでは。

 ■小泉首相の後継者

 松田 有力視されているのは「4人組」。すなわち麻生太郎総務相、谷垣禎一財務相、福田康夫前官房長官、それと安倍氏だ。安倍、麻生両氏は三役を経験済み。「ポスト小泉」を狙うなら福田、谷垣両氏は三役をやりたいところ。安倍氏は重要閣僚が願望だろう。

 岩見 「4人組」に限定しないほうがいい。小泉首相は意表を突いてくるから。竹中平蔵郵政民営化・経済財政担当相、与謝野馨政調会長、二階俊博総務局長、山崎拓前副総裁、それに小池氏を加えた9人の誰が処遇されても驚かない。

 ■注目の外相ポスト

 松田 第1候補は山崎氏だろう。

 岩見 確かに、靖国問題や北朝鮮外交ですぐに動けるのは彼だけ。小泉首相も、心の友の山崎氏に最後の組閣で報いるなら防衛庁長官より外相だろう。

山崎拓氏 松田 小泉首相も外交史に名を残したいはず。過去の長期政権は、佐藤栄作氏が沖縄返還、吉田茂氏もサンフランシスコ講和条約調印をやっている。今なら北朝鮮との国交正常化だろう。となると中国や韓国との関係改善が必須だ。山崎氏が組閣目前に訪韓し、韓国統一相と会談したのもこの布石だろう。

 岩見 小池氏、安倍氏も可能性がある。小泉首相は日中関係をすでに投げているから、中国外交に強硬な安倍氏でも、来年9月までならありうる。

 ■好みのタイプ

 岩見 小泉首相は能力主義ではない。彼が好きなのは竹中氏、武部勤幹事長のような便利な補佐官タイプ。有能でも首相をしのぐ発言をする人を嫌う。

 松田 すねに傷を持つ人をうまく使う。武部氏は農相当時、BSE(牛海綿状脳症)対策で失敗した。総務局長の二階氏も自由党からの「出戻り組」。追いつめ、最後に温情を示し、相手をホロリとさせて忠誠を誓わせる。これが小泉流人事術の神髄だ。
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/feature/news/20051028k0000e010090000c.html

高齢者虐待防止法案 一転、成立へ [朝日]

2005年10月25日18時22分
 自民党内で異論が出たため、いったんは今国会への提出が見送られた「高齢者虐待防止法案」が一転、成立する見通しになった。25日開かれた同党厚生労働部会で了承されたためで、今後、与野党で法案を一本化し、厚生労働委員長提案の形で提出する。法案の先送りに対し、超党派での提出を目指してきた公明党や民主党、法案の早期成立を求める関係者から強い反発が出ていた。

 法案は、高齢者に対し、身体への暴行や放置、財産の不当処分などの虐待が行われている場合、市町村長による自宅などへの立ち入り調査ができるほか、施設職員らに通報義務を課す内容。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1025/004.html

川口順子氏加わり自民113人に 参院新勢力分野 [朝日]

2005年10月25日19時14分
 参院自民党は25日、23日の参院神奈川補選で当選した川口順子前外相の会派入りを参院議長あてに届け出た。参院の新しい勢力は次の通り。

 自民党113▽民主党・新緑風会82▽公明党24▽共産党9▽社民党・護憲連合6▽国民新党・新党日本の会3▽無所属5
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1025/009.html

参院神奈川補選、自民・川口順子氏が当選 [朝日]

2005年10月23日23時24分
 自民党が大勝した9月の総選挙後、初の国政選挙となった参院神奈川選挙区補選(被選挙数1)が23日投開票され、自民党新顔で前外相の川口順子氏(64)=公明党推薦=が、民主、共産両党の候補を破って初当選した。総選挙に続く勝利で、小泉首相の掲げる改革路線に弾みがつき、年末の予算編成に向けても官邸主導がより色濃くなりそうだ。しかし、投票率は32.75%にとどまり、総選挙で自民党を押し上げた無党派層の多くは棄権したとみられる。

 川口氏は、民主党新顔で米国弁護士資格を持つ牧山弘恵氏(41)と、共産党前職で党中央委員の畑野君枝氏(48)を引き離した。当日有権者数は706万6277人。任期は07年7月まで。

 今回の補選は総選挙で、首相の地元、横須賀市などを含む神奈川11区から立候補した前参院議員の斉藤勁氏(民主)の失職に伴い行われた。

 自民・公明の連立与党は総選挙の圧勝を受け、首相の主導で、閣内で政権を支えたことのある川口氏を擁立。「勝って当然の選挙」と位置づけ、首相自ら2度応援演説に入るなど手堅く戦った。川口氏は子育て支援策や環境政策を訴えの中心に据え、高い知名度を生かした。

 民主党は牧山氏を公募で擁立。総選挙惨敗後に新代表となった前原氏が、9日間も神奈川入りして党再生のきっかけにしようとした。

 同党は特別国会では国家公務員の給与水準を引き下げる法案を提出、選挙戦でも支持労組の幹部を前面に出さずに「脱労組」の姿勢を強調した。しかし、明確な争点を作れず、党の存在感は最後まで示せなかった。今後も「しがらみ」からの決別を目指す路線は変わらないが、都市部の無党派層の支持を取り戻す戦略の練り直しを迫られそうだ。

 共産党は知名度のある畑野氏を立て、米軍再編問題などを争点に掲げたが、議席は取り戻せなかった。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1023/005.html

総選挙「おもしろかった」52% 本社世論調査 [朝日]

2005年10月25日06時19分
 自民党の「歴史的大勝」はなぜ起きたのか。総選挙から1カ月半。有権者の意識を改めて探るため、朝日新聞社が22、23の両日、全国世論調査(電話)を実施した結果、自民候補に投票したと答えた人は、メディアの選挙報道から「影響を受けた」と答えた比率が他党候補に投票した人より高く、一番参考にしたメディアとしてテレビを挙げる割合も高かった。与野党とも、世論を突き動かす「メディア選挙」の深化とともに、その怖さも感じ始めている。

 今回の総選挙を「おもしろかった」と答えた人は52%で、「そうは思わない」の39%を上回った。とりわけ20代では「おもしろかった」が男女とも6割以上だった。

 メディアの選挙報道から「影響を受けた」人は「大いに」と「ある程度」を合わせ53%。影響を受けた人は、70歳以上(49%)を除く各年代で過半数を占めた。自民候補に投票した人では、「影響を受けた」が63%と目立つ。

 総選挙で一番参考にしたメディアは、「テレビ」が51%、「新聞」が40%、「インターネット」が4%だった。自民候補に投票した人では「テレビ」が56%と多く、「新聞」は39%。一方、民主候補に入れた人は「新聞」が48%、「テレビ」が44%と、対照的な結果となった。

 女性では「テレビ」が58%で、「新聞」の34%を引き離し、すべての年代で「テレビ」が上回った。これに対し男性では、「新聞」46%、「テレビ」44%と伯仲。20代~40代では「テレビ」が多いが、50歳以上では「新聞」が「テレビ」を上回る。

 総選挙でメディアが特定の政党や選挙区ばかりを取り上げている印象を持ったかどうかを聞くと、50%が「持った」と答え、「持たなかった」の41%を上回った。「持った」は民主候補に投票した人で60%と高いのに対し、自民候補に投票した人では「持った」46%、「持たなかった」44%と見方が割れた。

 一方、選挙区の投票先を明らかにした人に、決めた時期を聞くと、68%が「投票日の1週間以上前」と回答。「投票日の少し前」は23%、「投票日当日」は8%だった。この割合は自民候補に投票した人も、民主候補に投票した人もほぼ同じで、急な選挙にもかかわらず、有権者は早々に投票態度を決めていた様子が浮かんだ。

    ◇

 内閣支持率は50%、不支持率は33%。小泉首相の靖国神社参拝直後の緊急調査(17、18日に実施)の支持率55%、不支持率30%と比べ、支持が減った。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1025/001.html

郵政「争点設定に失敗」 民主が総選挙大敗で総括案 [朝日]

2005年10月25日06時22分
 9月の総選挙で大敗した原因などをまとめた民主党の「総選挙総括案」が24日、明らかになった。郵政民営化論議を避けたことを「争点の設定に失敗」と指摘。通常国会での郵政民営化法案への対応のまずさを列挙する厳しい内容で、前原代表の対案路線を下支えするものだ。25日の常任幹事会に素案を示し、12月の党大会で決定する。

 総括案は(1)候補者擁立(2)選挙戦略(3)国会対応(4)都市無党派層の変化への期待感(5)マニフェスト選挙(6)選挙宣伝――の6項目で敗因を分析した。

 総選挙を郵政国会の延長と位置づけ、国会対応にさかのぼって総括したことが特徴。郵政国会での審議拒否や対案を出さなかった対応は「『改革抵抗勢力』と批判する根拠」を与党側に与えたとし、「選挙戦に大きく立ち遅れ、受け身となる要因をつくった」と記す。

 さらに、郵政法案反対を決めた党内の意思決定過程を「党内合意を優先した内向きの意思統一」とした上で、「『労組依存体質』による『抵抗勢力』とのレッテル張りを許す『隙(すき)』を与える」結果になったとしている。総選挙の争点に関しては「郵政民営化よりも『大事なことがある』と主張したが、むしろ争点外しと受け取られた面もあった」と反省する。

 こうした課題を踏まえて、今後の国会対応で「骨太の対案で政策を競い、改革の成果を厳しくチェックする」ことを掲げ、前原氏の対案路線を進める姿勢を強調。「国民の立場を代弁」することが、党再生に欠かせないという考え方だ。

 今国会では、政府の郵政法案や給与法改正案、障害者自立支援法案などに対案を提出。来年の通常国会に向けて、医療制度改革や特別会計改革、三位一体改革の対案の検討も進めている。

 また、「風頼み」にならないよう、後援会組織の整備など日常活動の徹底も促す。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1025/002.html
目安箱バナー