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■衛生・食の安全08Ⅰ

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■衛生・食の安全07Ⅱ より続く
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0221 ソースカツから基準超える農薬 神奈川などの6生協 [朝日]

2008年02月21日00時45分

 横浜市は20日、神奈川、静岡、山梨各県の6生協でつくる「生活協同組合連合会 ユーコープ事業連合」(横浜市)が販売する冷凍食品「レンジDEロールソースかつ(アスパラ入り)」(8個入り)から、食品衛生法で定められた基準値を超える有機リン系農薬「ホレート」が検出されたと発表した。アスパラの基準値は0.3ppmだが、4倍の1.2ppmが検出され、市は販売中止と回収を指示した。体重50キロの人が1日に5個以上食べると、神経系の症状が出る可能性があるという。

 輸入元と製造元は、大阪市が19日に業務用冷凍食品「青島ニラ肉焼まん」から「メタミドホス」が検出されたと発表した、「ニッキートレーディング」(大阪市)と同社関連会社が100%出資する「山東仁木食品」(中国山東省)。

 横浜市保健所やユーコープによると、20日に神奈川、静岡、山梨各県で753袋を配達しており、20日の配達分の回収を進めているという。

 ユーコープは、製造元が同じ「れんこんのはさみ揚げ(ポーク)」、「ニッキーフーズ プチ肉まん」についても販売中止と自主回収をすることを決めた。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0220/TKY200802200424.html

0219 中国産のニラまんからメタミドホス 大阪の業者が輸入 [朝日]

2008年02月19日23時08分
 大阪市は19日、「ニッキートレーディング」(本社・同市)が中国から輸入した業務用冷凍食品「青島ニラ肉焼まん」から、有機リン系農薬成分「メタミドホス」が検出された、と発表した。検出量は0.22~0.64ppm。商品全体からほぼ偏りなく検出された一方で、袋の内外からは検出されなかったことから、同市は残留農薬の可能性が強いとしている。

 問題の商品は、同社関連会社が100%出資する「山東仁木食品」(中国山東省)が06年8月2日に製造した。今年1月31日と2月1日に食べた広島県の男性(73)から「めまいが起きた」などと訴えをうけた同県が検査していた。男性に有機リン中毒の症状はなかったという。

 大阪市立環境科学研究所も、回収された06年8月2日製の商品を検査したところ、同様に検出。同市は同日製造の商品の自主回収を求めた。食品衛生法は、0.01ppmを超えた場合、流通を禁止することができるとしている。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0219/TKY200802190360.html

0218 サバ製品からジクロルボス 香川の食品会社、回収へ [朝日]

2008年02月18日17時06分

 香川県さぬき市鴨庄の食品販売会社「香西物産」(吉川晴夫社長)は18日、中国の工場で加工され、同社が取り扱っている冷凍サバ製品「炙(あぶ)りトロ〆鯖(しめさば)スライス」(20枚入り)のサバの切り身の部分から、有機リン系農薬成分の「ジクロルボス」が検出されたと発表した。同社は商品の回収を始める。健康被害の報告は今のところないという。

 同社によると、サバはデンマーク原産で、問題の製品は中国・山東省の食品加工会社で07年6月5日に製造された。商品を輸入したのは神戸市兵庫区の食品卸売会社「神港魚類」。香西物産が今月8日、サンプルとして2パックを検査機関に提出したところ、ジクロルボス0.14ppmが検出された。同じ日に製造された2250パックのほとんどはすでに販売され、回収できたのは18パックだけだという。

 香西物産はサバ製品をスシ用のネタなどとして販売している。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0218/TKY200802180363.html

0218 6万5千トンの牛肉回収 歩行困難な牛、食用に 米国 [朝日]

2008年02月18日11時40分
 米農務省は17日、歩行が困難な牛が食用に処理されていた疑いがあるとして、カリフォルニア州の食肉処理会社「ウエストランド・ホールマーク・ミート・パッキング」が過去2年間に出荷していた食用肉1億4300万ポンド(約6万5千トン)を回収するよう命じた、と発表した。米国での牛肉の回収としては最大規模という。

 歩行困難な牛は牛海綿状脳症(BSE)感染の兆候とされ、米国内でも食用が禁じられている。ウエストランド社はこの規定に違反し、出荷していた疑い。一部は小学校の給食用にも出回っていたという。同社で06年2月以降に出荷した製品すべてを回収する。

    ◇

 農林水産省は「問題の会社は日本に輸出できる指定工場ではない。処理された肉は日本には入ってきていない」(動物衛生課)としている。
URL:http://www.asahi.com/international/update/0218/TKY200802180121.html

0213 中国当局、中国での混入を否定 ギョーザ事件 [朝日]

2008年02月13日21時35分
 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件について、中国国家品質監督検査検疫総局の魏伝忠副総局長は13日記者会見を開き、「ギョーザの生産から輸出までの過程で人為的な破壊行為があった可能性はほぼない」と述べた。製造元の天洋食品(河北省石家荘市)の全従業員から公安当局が事情聴取をするなどした結果、有機リン系農薬成分を人為的に混入させた形跡が見つかっていないことも明らかにし、中国側での混入の可能性を強く否定した。

 魏副総局長によると、同総局の李長江総局長らが12日、天洋食品を視察。生産記録や管理状況を調べ、衛生面に異状はなく、農薬成分を人為的に混入させた可能性がほとんどないことを確認した。工場側からは「対日輸出で成長した会社なので日本に好感を持っており、従業員の給与も低くない」と説明があった。

 さらに魏副総局長は、中国の調査団が訪日した際、日本生活協同組合連合会から、中毒が起きた商品と同じ昨年10月20日製のほか、同19日、6月3日、11月1日製の計10袋の提供を受けたと明らかにした。調べた結果、メタミドホスなどは検出されなかったという。

 魏副総局長は事件を解明するため、日本の厚生労働省などと共同調査チームをつくる考えを示し、近く日本側に打診することを表明。捜査面での協力でも「中国公安当局も今回の事件を極めて重視しており、日本の警察当局との協力に前向きだ」と述べた。

 ただ、日本で未開封の袋の内側から農薬成分が検出されたことについては「一般人でも開封したものを再び密封できる。少数の事例で断定すべきではない」と述べ、「中国で混入した証拠」とみる日本側に反論した。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0213/TKY200802130307.html

0212 HIV感染者増加とまらず、初の年間1千人越え [朝日]

2008年02月12日21時06分
 厚生労働省のエイズ動向委員会は12日、07年に新たに報告されたエイズウイルス(HIV)の感染者数(速報値)が、前年より96人増えて過去最多の1048人だったと発表した。1000人を超えたのは初めて。新たに発症が確認されたエイズ患者も400人で過去2番目に多かった。

 委員長の岩本愛吉・東大医科研教授は、国内では男性間の性的接触による感染が7割を占めると指摘。「同性間感染を少なくする努力が必要だ」と話した。

 保健所などのHIV抗体検査は約15万4000件で、前年に比べ約3万7000件増えた。岩本委員長は「検査数の増加が、感染者の報告数の増加につながっている」との見方を示した。
URL:http://www.asahi.com/life/update/0212/TKY200802120277.html

0207 中国製ギョーザ:被害通報を保健所長に報告せず処理 千葉 [毎日]

 中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、千葉市保健所が稲毛区の女性(36)と販売元のコープから寄せられた健康被害通報を保健所長に報告せずに処理していたことが分かった。食品衛生法は、食中毒の疑いの有無を判断するのは、医師である保健所長と定めているが、市保健所は職員レベルで判断していた。所長に情報が伝わっていれば、もっと早く対応できた可能性もあり、市は報告義務を怠った職員と保健所長の計4人の処分を検討している。

 同法は「保健所長は、食中毒の疑いがある患者が発生した場合は知事に報告し、調査しなければならない」とし、保健所長に症例の判断を求めている。

 しかし、市保健所は▽「食中毒が疑われる人体被害発生」とのコープ側からのメール(昨年12月29日)▽女性からの現物ギョーザの検査要請(1月4日)▽「ギョーザに異臭がした」とのコープ側の検査結果(7日)の3件について、職員が「食中毒ではない」と判断し、保健所長に報告していなかった。厚生労働省監視安全課は「報告しないのは明確な違反」と話している。

 また、市は和歌山・毒物カレー事件(98年)をきっかけに00年、健康被害発生時の独自マニュアルを作成。このマニュアルも「健康危機発生を疑わせるような情報を入手した市の組織は、市健康部長に報告すること」と定めているが、部長への報告はなかった。

 高橋秀夫・市健康部長は「保健所長に知らせなかったのは問題だが、稲毛区だけの単発事案ではマニュアルにある健康危機とは判断できなかったはず」と話している。【駒木智一】

毎日新聞 2008年2月7日 2時30分
URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080207k0000m040167000c.html

0206 ギョーザ問題、給食での使用例は578校で確定 文科省 [朝日]

2008年02月06日23時16分
 文部科学省は6日、昨年11月以降に学校給食で中国・天洋食品製の冷凍食品を使用していたことが確認された学校・幼稚園は、34道府県の578校で確定した、と発表した。問題のギョーザの使用例や、健康被害の報告はなかったという。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0206/TKY200802060440.html

0206 ギョーザ薬物、人為的な毒物混入示唆 中国検疫幹部 [朝日]

2008年02月06日20時25分
 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件について、中国国家品質監督検査検疫総局の魏伝忠副総局長は6日、「人為的に行われた事件だ」とした上で、「中国での製造過程で毒物が混入された可能性はきわめて低い」とし、「中日関係の発展を望まない極端な分子によって引き起こされた可能性がある」と述べた。

 魏氏は、訪中している日本政府調査団と北京市内で会談した際に発言。「食品安全の問題ではなく人為的事件だ」と、故意の犯行との見方を中国当局者として初めて示した。製造元の天洋食品に問題はなかったとの考えを示し、「日本の調査団も異状はなかったと言っている」と、中国側の安全性の高さを強調した。

 日本側調査団長の原嶋耐治・内閣府消費者企画課長は「原因究明はできていない。再び調査団を派遣することもありうる」と述べた。

 日本側では、中国での製造過程で毒物が混入したとの見方が強まっており、日中間で見方の対立が表面化した形だ。

 ただ、同総局の王大寧輸出入食品安全局長は会談後、「魏副総局長が話したのは一つの可能性。極端分子は日本側かもしれないし中国側かもしれない」と釈明した。

 また王氏は、新たに混入が発覚した農薬成分ジクロルボスについても天洋食品の工場で07年6月3日製造のサンプルを調査し、検出されなかったことを明らかにした。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0206/TKY200802060392.html

0206 回収ギョーザ、自治体も農薬検査を 厚労省が指示 [朝日]

2008年02月06日06時07分
 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、厚生労働省は5日、回収された商品について都道府県も有機リン系農薬成分の「メタミドホス」と「ジクロルボス」の検査をするよう指示した。二つの農薬成分が検出された商品と同じ製造日の検査を優先させ、結果は直ちに報告するよう求めている。

 メタミドホスは、兵庫で07年10月1日製造の「中華deごちそう ひとくち餃子(ギョーザ)」、千葉で同20日製造の「CO・OP 手作り餃子」から、ジクロルボスは千葉と同じ商品の同年6月3日製造のものから検出された。

 厚労省は輸入業者に自主回収と自主検査を指示している。業者に加えて自治体も検査に乗り出すことで、問題の商品の流通状況を把握し、原因究明につなげる考えだ。

 厚労省は自治体に対して、同一製造日の商品の検査終了後は、可能な限りすべての商品を検査するよう指示した。

 また、中国製冷凍食品による下痢や腹痛などの健康被害の訴えが保健所などに寄せられた製品も順次、検査する。厚労省は「有機リン系農薬が混入している可能性が高い商品から徐々に広げ、全体像をつかんでいきたい」としている。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0205/TKY200802050405.html

0206 日中の警察、情報提供など捜査協力 ギョーザ事件 [朝日]

2008年02月06日07時53分
 中国製ギョーザ事件をめぐり、日中両国の警察当局は5日までに、双方の情報の提供などで捜査協力をする方針を固めた。中国側は薬物混入の捜査状況を、日本側は被害者の状況を情報提供することや捜査員の派遣についても検討している。

 ギョーザを製造した河北省の天洋食品の工場に残されたサンプルや回収した商品の検査、従業員からの聞き取りの結果、中国の検疫当局は有機リン系農薬成分のメタミドホスは使用されていなかったと断定。何者かが外部から持ち込んで混入させた疑いがあるとして地元公安当局が捜査を進めている。

 関係筋によると、中国当局が調べたギョーザのサンプルの鑑定結果や従業員らの供述調書を日本側に提供し、日本側からは、ギョーザを食べて中毒症状が出た被害者の調書を提供することが検討されているという。日本の警察庁と中国当局がすでに協議を始めている。

 中国外務省の劉建超報道局長は5日の定例会見で「事件の原因究明を進めるためにも、日本側から提案があれば中国は協力する考えはある」と前向きな姿勢を示した。

 日中両国は昨年12月に刑事共助条約に署名しているが国会で承認されていないため、国際捜査共助法に基づき外交ルートを通じて情報提供をする。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0205/TKY200802050404.html

0205 中国の日本大使館に「食の安全担当」 厚労相が新設表明 [朝日]

2008年02月05日12時44分
 中国製冷凍ギョーザによる薬物中毒事件に関連し、舛添厚生労働相は5日の参院予算委員会で、中国の日本大使館に「食の安全」の担当官を置く考えを示した。舛添氏は「政府として担当を置くべき時期に来ている。首相と相談し、政府としてきちんと対応をとるべきだ」と述べた。民主党の平野達男氏の質問に答えた。

 一方、舛添氏は同日の閣議後の記者会見で「状況証拠からみると、犯罪性がかなりあると考えざるをえない」と述べた。舛添氏は「警察の捜査を待たなくてはならない」としつつ、「製造工程で(薬物が)入ったのならギョーザの中身の肉や野菜にあるはずだが、そのケースは見あたらない」と指摘した。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0205/TKY200802050177.html

0205 6月製から別の農薬 11月回収、高濃度 ギョーザ事件 [朝日]

2008年02月05日21時44分
 中国・天洋食品製の冷凍ギョーザによる中毒事件で、日本生活協同組合連合会(東京都渋谷区)は5日、福島県喜多方市で販売された同社製冷凍ギョーザから有機リン系農薬成分「ジクロルボス」を検出したと発表した。千葉、兵庫両県の被害者が食べたギョーザから検出された「メタミドホス」とは別成分で、一連の回収商品から検出されたのは初めて。皮部分から110ppmが検出されており、日本生協連は「通常では考えられない高濃度」としている。

 新たに薬物が検出された商品は、中毒事件と同じ「CO・OP 手作り餃子(ギョーザ)」。中毒を起こした商品が07年10月20日製だったのに対し、今回のは07年6月3日製だった。製造日が異なる商品の袋内から高濃度の農薬2種が相次いで検出されたことで、汚染の範囲はさらに広がり、製造段階での混入の疑いはより強まった。

 新たな検出について、日本生協連は5日、千葉県警に連絡した。

 日本生協連によると、ジクロルボスが検出されたのは、07年11月10日にコープあいづ(本部・喜多方市)の「コープバリューぷらざ店」で同店従業員が自家用に買った商品1袋。中毒事件の発覚を受けた今月4、5両日の再検査で、ギョーザ全体から10ppm、皮部分から110ppm、中身部分から0.42ppmを検出した。この製造日の商品に関する健康被害は寄せられていないが、今回検出された濃度は2個で体重50キロの人の1日の許容摂取量を超えるレベルという。

 問題の商品は、同店従業員が「オイルのようなにおいがきつくて食べられない」と言って、購入日のうちに返品。近くの店の同一製造日の商品からも異臭がしたため、コープあいづは全店から238袋の商品を回収したという。

 日本生協連には昨年10月にも、みやぎ生協(本部・仙台市)から、同一製造日の商品の袋から異臭がするとの届け出が2度あったため、商品輸入元のジェイティフーズ(東京都品川区)に苦情商品の詳細な調査・検査を要請。昨年11月20日までにトルエンなどの化学物質を検出したが、ジェイ社も日本生協連も「工場が原因ではない」などと判断し、輸入・販売を継続していた。

 この製造日の商品735ケース分(1ケース12袋入り)は、昨年6月8日に中国・天津の港を出港。同15日に横浜港に陸揚げされた。川崎市の日本生協連物流センターから北海道を除く全国5エリアに搬送。東北エリアに入ったのは111ケースだったという。

 農林水産省などによると、ジクロルボスは中国でも07年時点で、殺虫剤として、小麦、野菜、果樹の栽培などに使用されている。国内での残留農薬基準は、キャベツやニラ0.1ppm、小麦0.2ppm。毒性はメタミドホスと同程度かやや弱いという。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0205/TKY200802050384.html

0205 健康被害訴え、全国で2316人に 中国製冷凍食品 [朝日]

2008年02月05日22時29分
 中国製冷凍食品による健康被害を訴える人が5日、全国で新たに330人増えて計2316人になったことが厚生労働省のまとめで分かった。下痢や腹痛などで医療機関で受診したのは計741人。有機リン系農薬の中毒症状が疑われる患者はいなかった。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0205/TKY200802050391.html

0205 異臭騒ぎ生かせず 毒入りギョーザから別の農薬 [朝日]

2008年02月05日23時32分
 中国製の冷凍ギョーザによる中毒事件で、メタミドホスが検出されたのと同じ工場で作られた同じ商品から、今度は別の農薬成分「ジクロルボス」が検出された。どこでどう混入したのか。メタミドホスの混入と関係があるのかないのか。被害を防ぐためのシグナルは見逃されていなかったか。ギョーザへの不信が、また深まった。

 「防ぎきれなかったことについて、販売者としての責任を感じる。原因究明は精いっぱいやってきたが、そこまでたどりつけなかった」

 日本生活協同組合連合会の飯村彰常務理事は5日夜の記者会見で、苦渋の表情で語った。

 生協連は昨年10月、2度にわたって「CO・OP 手作り餃子(ギョーザ)」の異常について報告を受けていた。翌11月に改めてクレームが寄せられたことも把握しながら、なぜ全国的に回収をせず出荷をやめなかったのか――。「工場の製造工程に問題があればもっと苦情があるはず」「商品が入っていた段ボールに油染みがあったとの情報が1件目の苦情報告の際に寄せられていた。その染みがにおいの異常の要因と判断した」。飯村常務理事はそう釈明した。

 生協連は、複数の苦情がありながら回収はコープあいづが実施した程度だった。「(全国での回収は)被害が多発的なものにつながるおそれや、人的被害がでるおそれがあるケースで実施する。食べて下痢をしたという報告もなかったし、昨年11月の時点では他の地域で同様の報告もなかった」と説明した。

 結果的に、ジクロルボスが入ったギョーザは、家庭の食卓にまで届いていた。様々な調査の過程で、ギョーザそのものまで点検するなどしていれば、その後のメタミドホスによる中毒も防げたのではないか――。そう問われると、生協連側は「農薬が入り込むことも意識して検査をやっていかないといけないかもしれない」と話した。

 一方、輸入元のジェイティフーズの親会社・日本たばこ産業(JT)も5日深夜、岩井睦雄・食品事業本部長らが緊急に記者会見。異臭の苦情について「検査の結果、トルエンのような有機溶剤が流通段階で付着し、(袋の)中に浸透したものと判断した。農薬についての検査はしなかった」と述べ、製造工程の混入とは考えられなかったと釈明した。

    ◇

 昨年10月の別の日に製造された冷凍ギョーザに続いて、その4カ月前の6月に同じ工場で製造されたギョーザからも農薬成分、しかも別の種類の成分が検出された。これにより、一連の事件で製品に毒物が混入したのは、中国の工場での製造段階だった可能性が強まった。

 5日にジクロルボスが検出された福島のギョーザは、皮と具のいずれからも農薬成分が検出されたが、濃度は皮の方が圧倒的に高く、皮が最初に汚染されたとみられる。皮の方がより汚染されている傾向は、千葉県で見つかった10月20日製、兵庫県で見つかった10月1日製とも共通だ。

 しかし、今回の福島のケースで見つかったのは、これまでに千葉・兵庫・大阪で見つかったギョーザからは検出したと報告されていない新たな毒物ジクロルボスだった。

 10月製造のギョーザに入っていたメタミドホスは中国でも使用禁止扱いで、中国側も「現場の工場では殺虫剤として使用していない」と明言しているのに対し、ジクロルボスについて、農水省は中国で農薬・殺虫剤として一般的に使用されていたことを確認している。

 国立医薬品食品衛生研究所毒性部はギョーザの袋の中からジクロルボスが高濃度で検出されたことについて、「凍結状態で密封されたためではないか」とみており、密封前の混入の可能性が強いことを示唆している。

    ◇

 新たに検出されたジクロルボスは、メタミドホスと同じ有機リン系農薬成分。しかし、メタミドホスと違って国内で農薬として広く使われ、乳化剤の状態で販売されている。中国でも広く使われているという。

 中毒症状としては、下痢、息苦しさなどがあり、重症の場合はけいれん、全身のまひなどもあるという。

 財団法人日本中毒情報センター理事の内藤裕史・筑波大名誉教授(中毒学)は、ギョーザの外側から何らかの理由でジクロルボスが浸透した可能性を示唆。「汚染された床から段ボールに染みこみ、包装前の袋に付けば、ギョーザの濃度も高くなる可能性はある」と話す。

 食品衛生法に基づく残留農薬の基準値はニラだと、0.1ppm。今回ギョーザの皮から検出された濃度は、その1000倍にもなる数値だ。内藤さんによると、体重60キロの大人がこの濃度のギョーザを約440グラム(推定値)食べると、中毒を起こす可能性がある。問題になったギョーザは40個入り560グラムだった。

 ジクロルボスの食品からの検出例は過去にも何度かあり、04年には国産の食用菊、03年にはブラジル産コーヒー豆、02年には中国産マツタケで安全基準を上回った。ただし、濃度は0.2~2.8ppmだった。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0205/TKY200802050403.html

0205 薬害C型肝炎集団訴訟、大阪・福岡両高裁で全国初の和解 [読売]

 薬害C型肝炎集団訴訟で、原告と国の初めての和解が4日午後、大阪高裁(横田勝年裁判長)と福岡高裁(丸山昌一裁判長)で成立した。

 1月11日の被害者救済法成立を受けて双方が締結した基本合意書に基づく和解で、この日福岡簡裁で調停が成立した患者1人を含めた計29人に総額5億7600万円の給付金(弁護士費用を除く)が支払われる。残る原告の和解も各地・高裁で順次成立する見通し。国とともに被告になっている製薬会社とは和解の合意に至っておらず、今後は、製薬会社側の対応が焦点になる。

 両高裁とも午後3時から口頭弁論を開いた後、非公開で和解協議に入った。

 大阪高裁では、大阪訴訟原告代表の武田せい子さん(56)と、共同代表の桑田智子さん(48)ら13人、福岡高裁では、全国原告団代表の山口美智子さん(51)ら15人の和解が成立。控訴しなかった元原告の患者1人も同日、福岡簡裁で調停が成立した。

 同訴訟の原告は計238人。救済法では、死亡した患者の相続人や肝がん・肝硬変患者に4000万円、慢性肝炎患者に2000万円、未発症者には1200万円が給付される。和解・調停が成立した29人の症例別内訳は肝硬変1人、慢性肝炎25人、未発症者3人。

 血液製剤を製造した旧ミドリ十字を引き継いだ被告の田辺三菱製薬(大阪市)は大阪高裁でのこの日の口頭弁論で、和解について、「次回期日(3月6日)に間に合うよう努力したい」と表明した。給付金の国との負担割合などについて調整の必要があるとみられる。

(2008年2月5日00時28分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080204-OYT1T00431.htm

0204 外装べたつき、返品 毒物付着見通せず 冷凍ギョーザ [朝日]

2008年02月04日00時47分
 警察や生協の検査で新たに見つかった農薬成分に汚染された中国製冷凍ギョーザ。いったんは店頭に並んだものなどだった。輸入元の「ジェイティフーズ」と輸入代行の「双日食料」、生協はそれぞれ3日夜、東京都内で緊急会見した。見通せない「毒物汚染」の広がりに、困惑を見せた。

 東京・虎ノ門のJT本社で会見したジェイティフーズの勝浦秀夫社長と親会社JTの岩井睦雄食品事業本部長らは冒頭、「心よりおわび申し上げます」と10秒余り頭を下げた。

 今回新たに毒物汚染がわかった商品は昨年12月27日、ジェイ社大阪支店に返却されてきた。いったん店頭に並んだが、外装がべたついていたためだ。外部に検査依頼したのは翌年1月9日。「東京の本社の品質管理に送った」「年末年始もあって」などと釈明した。

 パッケージに付いていたのは、同社検査で脂肪酸エステルなどを含むものと判明したが、猛毒の有機リン系化合物とまでは突き止められなかった。「合成洗剤などに広く使われるもので、何らかの原因で付着した『油状の汚れ』と認識していた」と説明した。

 同じ夜、東京・赤坂の双日食料本社で、武田浩文社長は悔やんだ。「問題のギョーザとの関連性を考えるべきだった。所有権を持つJTとも相談すべきだった」と硬い表情で話した。

 新たに汚染が確認された6袋は、同社業務用冷凍庫に保管されていた。初めて問い合わせを受けたのは2月1日で東京都から。翌日には兵庫県警が取りにきたが、「(中毒と)関連があると思わなかった」と武田社長。

 1月18日に届いた検査機関の分析に「リン」という言葉があったが、「毒性がある可能性は低い」「工業用の油と見られる」。以前に、社員がギョーザ5、6個を食べ、異常がなかったこともその理由に挙げた。

 同社の基準による苦情のレベル判定で、「外装の汚れ」だけだと5段階で一番低い「レベル1」。武田社長もこの問題を把握していなかった。

 一方、天洋食品へパッケージ2袋分を送って原因を問うたが、「包装工程に油は置いていない。箱詰め工程で一つずつ印字を確認し、外観検査をしている」と回答。工場段階での問題を否定してきたという。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0204/TKY200802030190.html

0203 薬物検出、新たに6袋 外側から1袋に穴 ギョーザ事件 [朝日]

2008年02月03日22時25分
 中国製冷凍ギョーザによる薬物中毒事件で、兵庫県警は3日、輸入仲介商社「双日食料」(東京都港区)から提出を受けた、同種商品の未開封の6袋を調べたところ、いずれもパッケージの表面から有機リン系農薬成分「メタミドホス」が検出されたと発表した。うち1袋のパッケージの裏と表には穴(直径約1ミリ)が開いていた。6袋は兵庫県で中毒を起こした商品と同じ製造月日。中毒被害にあった家族が食べたもの以外の商品からメタミドホスが検出されたのは初めて。

 県警は、パッケージの表面から検出されたことから、「天洋食品廠公司」(中国河北省)の工場でギョーザが袋詰めされた後に一度に付着した可能性があるとみて、千葉県で中毒を起こした商品との製造・運搬過程などの共通点についても調べている。

 調べなどによると、ギョーザは「中華deごちそう ひとくち餃子(ギョーザ)」(20個入り)。昨年10月1日に製造され、11月2日、ほかの商品のギョーザとともに計2.13トン(約8200袋)が段ボール箱に梱包(こんぽう)されて中国・天津港から船便で出荷され、11月6日に大阪港に陸揚げされた。その後、段ボール箱のまま各地の卸業者に届けられ、小売店に並んだ。

 メタミドホスが検出された6袋は、大阪府枚方市内のスーパーに卸された。しかし、パッケージの表面が「ベトベトしている」「異臭がする」などというクレームがあり、昨年12月下旬、輸入元の「ジェイティフーズ」の大阪支店(大阪市北区)に返品され、1月8日に輸入を仲介した双日食料に戻された。

 今回見つかった穴はパッケージ左端にあり、針のようなものが貫通したような形だった。兵庫県高砂市の親子3人が中毒を起こした商品のパッケージでも幅約3ミリの穴が見つかっているが、場所や形状が異なっているという。

 県警は双日食料が冷凍庫に保管していたこの6袋の提出を受け、鑑定していた。中身のギョーザはまだ鑑定中で、別に提供を受けた20袋についても調べている。千葉県警は生協側から提供を受けた約90袋を現在鑑定している。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0203/TKY200802030099.html


0203 新たな健康被害訴え273人、計1232人に 中毒事件 [朝日]

2008年02月03日19時05分
 中国製冷凍食品が原因の健康被害を訴える人が3日、全国で新たに273人増えて計1232人になったことが厚生労働省のまとめで分かった。下痢や腹痛などで医療機関で受診したのは計379人、入院したのは計9人となった。有機リン系農薬の中毒症状が疑われる人はいないという。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0203/TKY200802030142.html

0131 政府関係閣僚会議「被害拡大防止に各省連携」 中毒事件 [朝日]

2008年01月31日12時43分
 中国製冷凍ギョーザによる薬物中毒を受け、政府は31日午前、国会内で関係閣僚が集まり、農薬の混入経路の解明や輸入時の検査態勢の確認、国の各機関を通じて消費者に積極的に情報提供することなどを申し合わせた。最初の被害発生から公表まで1カ月余りかかったことから、行政機関の間の情報伝達に問題がなかったかも検証する。

 町村官房長官、岸田国民生活担当相、舛添厚労相、若林農水相、泉食品安全担当相兼国家公安委員長の5閣僚が対応を協議。厚労省や警察庁などを中心に各省が連携して原因究明に取り組む。

 被害の拡大を防ぐため、厚労省を中心に全国の保健所や消費生活センターを通じ、消費者に製造業者名や商品名などの情報を提供することも確認。相談窓口の設置やホームページでの注意喚起も検討する。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0131/TKY200801310122.html

0131 全品の販売中止要請 天洋食品製取り扱い 厚労省 [朝日]

2008年01月31日15時09分
 千葉・兵庫両県で有機リン系薬物が混入された中国製ギョーザを食べた計10人が下痢や嘔吐(おうと)などに見舞われた薬物中毒事件で、メーカーや流通を含む食品業界各社は31日、問題となった冷凍ギョーザを製造していた中国の食品会社「天洋食品廠公司」の商品を一斉に回収し始めた。厚生労働省も安全性が確認されるまでの間、冷凍ギョーザだけでなく天洋食品の全製品の販売を中止するよう業者に要請。一方、各社の回収対象は同社製以外の中国産食材にも広がり、学校給食の現場でも食材の差し替えが相次いでいる。

 被害者が出たのは、「CO・OP 手作り餃子(ぎょうざ)40個」と「ひとくち餃子」(20個入り、260グラム)。いずれも天洋食品製で、日本たばこ産業(JT)の子会社ジェイティフーズ(東京都品川区)が輸入していた。

 事態を重く見た厚労省は31日、07年1月から今月30日までに天洋食品の食品を扱っていた輸入業者が19社になると発表。全輸入量は、ギョーザ、ビーフジャーキー、ロールキャベツ、トンカツなどで計3845トンに達するという。

 30日夜から始まった各社の自主回収の動きは一夜明けた31日、さらに加速。天洋食品製造の23品目の自主回収を発表していたジェイティフーズに加え、加ト吉(香川県観音寺市)が20品目、味の素冷凍食品(東京都中央区)が2品目、江崎グリコ(大阪市)も1品目の回収を決めた。

 さらに、水産大手のマルハ(東京都千代田区)や食肉加工大手の日本ハム(大阪市)も31日、それぞれ2品目の自主回収を公表。カネテツデリカフーズ(神戸市)も4品目、日本食研(愛媛県今治市)も1品目の自主回収を決めた。

 回収の動きは、コンビニエンスストアやスーパーといった小売業界にも広がっている。

 ローソン(東京都品川区)は31日、天洋食品製の業務用冷凍食品3品の販売を中止。「白木屋」など居酒屋1380店舗を展開するモンテローザ(東京都武蔵野市)は、ジェイティフーズから仕入れている加工商品すべての販売を中止した。大手スーパー西友(東京都豊島区)も、ジェイティフーズの回収対象商品を撤去したうえで、同社の冷凍食品の販売中止を決めた。いずれも暫定的な措置という。

 危機感は、教育現場にも飛び火。静岡県や富山県などで学校給食から中国産食材を除いている。

 天洋食品からの輸入業者19社は次の通り(所在地は商品を扱う事業所)。

 【東京都】ハイキクトレーディング、ジャパンフード、住金物産、双日、太洋物産、シンポインターナショナル、日協食品、ジェイティフーズ【静岡県】東海澱粉【愛知県】天野食品【大阪府】ワントレーディング、インターグローバル、KH通商、タニインターナショナル、豊田通商、日佳食品、西食産業、イメックス【兵庫県】神戸物産
URL:http://www.asahi.com/national/update/0131/TKY200801310117.html

0131 すかいらーく、中国製加工食品すべて中止 [朝日]

2008年01月31日15時59分
 ファミリーレストラン最大手のすかいらーく(本社・東京)は31日、「すかいらーく」「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」などグループの全店舗で、中国で調理した加工食品の使用を中止することを決めた。冷凍ギョーザによる中毒発生で、「中国産食品への信頼が低下した」(広報担当)ための措置という。

 同社では、フライ類など約300品目の中国製加工食品を使用。冷凍ギョーザなど、自主回収の対象になったジェイティフーズ社製品は扱っていないが、一部店舗で、回収対象外の同社製品2品目を使用していた。

 すかいらーくは今回の事態を受け、ジェイティフーズ社製品の扱いを中止するとともに、全食材の供給量の約1割を占める中国製加工食品の取り扱いについても検討。「本社のバイヤーを定期的に中国に派遣して工場や産地の状況を確認するなど安全には自信があるが、消費者の不安を考えて念のため中止を決めた」という。ただし、紹興酒など一部の製品については「現地で安全性を確認できている」として使用を継続。中止するのは約300品目の半分に達する可能性があるとしている。

 ビアホールや居酒屋などを展開するニユートーキヨー(本社・東京)は、一部店舗でジェイティフーズの自主回収品や、回収対象品を製造した天洋食品(中国・河北省)の食材を使っており、店舗に使用中止と回収を指示。居酒屋「白木屋」などを展開するモンテローザ(東京都武蔵野市)は、ジェイティフーズから仕入れている加工食品の販売を中止した。

 近畿を中心にファミリーレストランを展開するフレンドリー(本社・大阪府大東市)も、グループ内の和食レストラン「ボンズ」29店舗で、ワントレーディング(大阪市)の天洋食品食材「好好焼餃子」を扱っており、30日夜から販売を中止した。同社は天洋食品製以外でも、中国製ギョーザはグループ約130店舗で販売を中止し、国産だけを販売する。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0131/OSK200801310057.html

0131 中国製ギョーザで10人中毒症状 農薬検出 千葉・兵庫 [朝日]

2008年01月31日03時11分
 日本たばこ産業(JT)子会社の「ジェイティフーズ」(東京都品川区)が輸入した冷凍ギョーザを食べた千葉、兵庫両県の3家族計10人が下痢や嘔吐(おうと)などの中毒症状を訴え、このうち、女児(5)ら3人が一時重体になっていたことが30日、わかった。いずれも中国の食品会社「天洋食品廠公司」の製造。両県警がギョーザを鑑定したところ、メタミドホスなど有機リン系農薬の成分が検出されたため、ジェイティフーズは同公司製造の23品目、約58万点の自主回収を始めた。

 厚生労働省は、同公司から冷凍ギョーザを輸入した実績がある業者に対し、都道府県を通じて輸入自粛と販売中止を要請。事態を重く見た中国の国家品質監督検査検疫総局も「早急に事実解明したい」として調査に乗り出した。

 厚労省によると、同公司の食品は、ギョーザのほかにも、ビーフジャーキーや塩蔵ニンニク、トンカツ、肉まんなどがあり、07年の輸入量は3535トンに達している。

 同公司から商品や原材料を輸入していたとして、ジェイティフーズ以外で自主回収を決めたのは、「加ト吉」(香川県観音寺市)市販用「Sごっつ旨(うま)いチャーシュー6枚入りラーメン」「ごっつ旨いチャーシューメンとんこつ」など18種▽「味の素冷凍食品」(東京都中央区)市販用「ピリ辛カルビ炒飯」など2種▽江崎グリコ(大阪市西淀川区)レトルト食品「DONBURI亭かつとじ丼」。こうした企業から製品を仕入れていた大手コンビニエンスストアでも販売中止が相次いでいる。

 両県警などによると、中毒症状が出たのは千葉県市川市の女性(47)ら家族5人と、千葉市稲毛区の女性(45)と女児(3)の母子、それに兵庫県高砂市の男性(51)ら親子3人。

 市川市の5人は今月22日、同市内の「ちばコープ コープ市川店」で購入した「CO・OP 手作り餃子(ギョーザ)40個」を食べて吐き気や下痢の症状を訴えたという。女性と長女(18)、長男(10)、次男(8)が重症、次女(5)が意識不明の重体になった。5人とも快方に向かっているが、現在も入院している。

 千葉市の母子2人は昨年12月28日、同市花見川区の「コープ花見川店」で買った同じ商品を食べて吐き気などをもよおし、入院や通院をしたという。

 高砂市の3人は今年1月5日、スーパーで購入した「ひとくち餃子」(20個入り、260グラム)を食べた後、同じ症状で入院。次男(18)ら2人は重体になったという。

 警察当局によると、市川市と高砂市の被害者が食べたギョーザなどからはメタミドホスが検出された。千葉市のケースでは、メタミドホスとは特定できていないものの有機リン系農薬の成分が検出された。冷凍ギョーザは、原材料がキャベツ、ニラといった野菜と豚肉などで、中国内でパッケージされて輸入されているが、市川市と高砂市のケースではパッケージからも成分が検出されており、中国の製造過程で混入した可能性があるという。

 厚労省などによると、同公司製造の冷凍ギョーザは、昨年1月から今年1月28日までに約1300トン輸入され、約1230トンをジェイティフーズが、残り約70トンを日協食品(東京都中央区)とワントレーディング(大阪市)の2社が扱ったという。

    ◇

 〈メタミドホス〉 主に殺虫のために使用される有機リン系の農薬の一つ。日本では農薬として登録されていない。中国では使用されていたが、厚労省によると、今月に入って製造と使用が禁止された。中毒症状としては、神経が異常に興奮状態となり、吐き気や発汗、瞳孔の縮小などが現れる。ひどい時には呼吸障害から昏睡(こんすい)となり、死亡に至る。内閣府食品安全委員会によると、一度に口から与えて半数が死ぬ「半数致死量」は、ラットの場合、体重1キロ当たり16ミリグラムで、急性毒性は毒物劇物取締法の毒物に相当する。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0130/TKY200801300289.html
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