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■地方政治

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■地方政治07 より続く

140115 都知事選、脱原発が争点に 細川・舛添氏が立候補表明 [朝日]

 23日告示、2月9日投開票の東京都知事選で、元首相の細川護熙(もりひろ)氏(76)が14日、立候補を表明した。小泉純一郎元首相(72)が支援し、「脱原発」を前面に打ち出す。自民党が支援する舛添要一・元厚生労働相(65)や、原発再稼働に前向きな安倍晋三首相(59)と向き合う構図が鮮明になってきた。

2014東京都知事選
 細川、小泉両氏は14日、都内のホテルで約50分会談。会談後、細川氏は「原発の問題は国の存亡に関わるという危機感を持っている」と説明。17日に記者会見をするが、周辺によると「原発ゼロ」を5項目の公約の冒頭に掲げ、「原発ゼロを成長戦略のテコに」と訴える。

 小泉氏は「東京が原発なしでやるという姿を見せれば、必ず日本を変えることができる」「原発ゼロでも日本は発展できるというグループと、原発なくして発展できないというグループの争いだ」と、脱原発を最大の争点に構える考えを示した。民主党都連は14日、勝手連として細川氏を支援する方針を決めた。

 対する舛添氏は14日、記者会見で立候補を正式に表明。東京五輪や防災、社会保障の充実などを主要政策に掲げた。原発政策について問われると「私も脱原発と言い続けている」「原発か反原発で知事を選ぶのは違和感がある」と答えた。舛添氏を支援する自民党は、安全性の確認された原発の再稼働を進める方針だ。

 細川・小泉連合の登場に安倍政権は神経をとがらせる。原発ゼロを「無責任」とした安倍首相に対し、小泉氏が11月に記者会見して原発即時ゼロの方針を打ち出すよう迫った経緯がある。政権は年内にも原発の再稼働を目指しており、仮に「脱原発」に支持が集まれば、影響は避けられそうにない。

 「身内」の反乱に自民党内が動揺し、結果次第では首相の求心力が弱まる可能性もある。首相は14日のエチオピアでの記者会見で「原発依存度を可能な限り低減させていくのは私たちの方針でもある」と述べ、原発の是非が争点化するのを避けようとの思いをにじませた。

 だが、東京都は東京電力の株の1・2%(昨年9月時点)を持つ4番目の株主。経済産業省の統計によると、47都道府県で最大の電力の消費地でもある。原発は都知事選の争点となりうる。

 共産、社民両党の推薦を受ける日本弁護士連合会前会長の宇都宮健児氏(67)は「原発再稼働、原発輸出を認めず、原発の無い社会と経済を目指す」と掲げる。14日、細川氏の表明について「弁護士を続けてきた私の方が実行力がある」と述べ、立候補の取り下げを否定した。ただ、社民党の吉田忠智党首は「脱原発を主張される候補者が一本化されることが望ましい。票が割れると相手を利する」と呼びかける。

 元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄氏(65)は「原発は豊かな生活を送るために必要。安全を確保して使うことは可能だ」、発明家のドクター・中松氏(85)は「原発技術は19世紀の技術。21世紀の新しい発明を東京に実施する」と話している。

130914 減税・河村代表、不祥事を陳謝 「悲しい事態が続いた」 [朝日]

 所属議員の不祥事が続く地域政党・減税日本が14日、名古屋市天白区で説明会を開いた。代表の河村たかし市長は「悲しい事態が続いた」と陳謝し、党幹部らも新人への指導不足を認めて、わびを重ねた。参加者からは、党のあり方や代表の責任を問う声が続いた。
 河村氏は市民ら約60人を前に、8月に辞職した錦見輔(たすく)県議=同区選出=の政務調査費不正受給について「大ショック」と吐露。一部市議による同様の疑惑や当て逃げ事故などもふまえ「(市議会を解散させた)署名運動から3年近く、みなさんの期待を受けながら申し訳ない」と語った。
 広沢一郎幹事長も「不祥事続きで、いただいたチャンスを摘んでしまい、万死に値する」と反省。「1年半後に市議選、県議選もあるが、こんな状態ではほとんど議席がいただけない」と危機感をあらわにした。
 政務調査費の不正受給について、広沢氏は「本人(錦見氏)の順法意識の低さは否めないが、党の指導不足もあった」と認めた。新人議員が大半の党内に同様の問題がないか、弁護士らによるチームを設けて調査中だと説明した。
 参加者からは「署名運動以降、減税日本は何もしていない」「どれだけ名古屋の金を浪費するのか」と厳しい意見が出た。批判する人と河村氏の支持者の間で怒号も飛び交った。河村氏は「庶民革命は進めている」などと理解を求めたが、普段よりは言葉少なに市民らの苦言に聴き入った。(原知恵子)

130617 静岡県知事選:川勝氏大差で再選 浜岡、県民投票を公約 [毎日]

 任期満了に伴う静岡県知事選が16日投開票され、中部電力浜岡原発(同県御前崎市)の再稼働の是非について、県民投票で判断する方針を掲げた無所属現職の川勝平太氏(64)が、自民が支持する新人候補ら2人を破り再選した。中部電は東海地震など南海トラフを震源とする巨大地震に備え安全対策を2015年春までに終える方針だが、再稼働には今後、県民投票という高いハードルが立ちはだかる。当日有権者数は302万6955人、投票率は49.49%(前回61.06%)。

 川勝氏は県民投票の実施時期を明らかにしていないが、実現すれば米軍基地の整理・縮小と日米地位協定見直しの賛否を問う沖縄県民投票(1996年)以来で、原発再稼働の是非を問うのは全国初。

 浜岡原発は東日本大震災後の11年5月以降、政府要請で停止している。選挙戦で川勝氏は再稼働の前提として(1)徹底的な安全性の検証(2)使用済み核燃料の処理方法確立(3)県民投票の実施??を挙げた。前回は民主などの推薦を受けたが、今回は「脱政党」で臨み、一部経済界など自民支持層も取り込み優位に選挙戦を展開。民主と連合静岡が水面下で組織票を固めた。再選を決めた川勝氏は再稼働について「最終的にどうするかは主権者である住民に聞くべきだ」と約束した。

 自民党県連は川勝氏の対抗馬として、県民投票に否定的な元多摩大教授の広瀬一郎氏(57)を擁立。しかし、参院選への影響を考慮して党本部は推薦せずに支持にとどめ、自民の組織は空回りした。公明も推薦を見送った。高支持率が続く安倍晋三内閣だが、5月のさいたま市長選では与党推薦候補が敗北し、千葉市長選は不戦敗。「地方での地力はまだ回復していない」(自民党幹部)と懸念する声も広がり、参院選での与党戦略に微妙な影響を与えそうだ。

 共産新人の島津幸広氏(56)は県民投票に触れず、浜岡原発の廃炉を主張したが及ばなかった。【樋口淳也】

 ◇静岡県知事選確定得票数

当1,080,609川勝 平太<2>無現

   345,617広瀬 一郎 無新=[自]

    61,980島津 幸広 共新

130613 自治体半数が公務員給与カットへ 交付税減で [東京]

 総務省は13日、地方自治体の49・7%が公務員給与を減額する方向になったと発表した。政府が国家公務員と同様の給与カットを実現しようと地方交付税を減額し、地方公務員にも給与削減を要請したことが要因。
 5月の調査で89・3%だった「減額するかどうか検討中」の回答は、今回の6月調査では48・2ポイント減っており、多くの自治体が給与減額にかじを切った形だ。
 都道府県と市区町村を合わせた全国1789自治体のうち、減額に前向きなのは889自治体。そのうち166は既に国と同程度の減額をしていると回答。関連条例の改正までしたのは、福井県あわら市や鳥取県米子市など8市町。
(共同)

130326 「慰安婦に謝罪と補償を」 京都府議会が意見書可決 [朝日]

 京都府議会は26日、旧日本軍の慰安婦とされた女性に謝罪や補償をするよう国に求める意見書案を賛成多数で可決した。市民団体によると、同様の趣旨の意見書が可決されるのは都道府県議会では初めてという。

 府議会会派の公明が「『慰安婦』問題の早期解決を求める意見書」を提案し、民主と共産が賛成、自民は反対した。意見書は、「被害女性の声を聞き、調査分析を進め、理解ある補償を行い、名誉と尊厳を回復することは日本政府の残された責務」と指摘。これらを「誠実に急ぎ行うこと」や、「歴史の事実と教訓の継承に取り組むこと」を求めている。

 従軍慰安婦問題に取り組む市民団体「日本軍『慰安婦』問題・関西ネットワーク」によると、2008年3月から昨年9月までに全国39の市町村議会が同趣旨の意見書などを可決。京都府内では6市議会が可決している。同府議会の各会派には市民団体が10年から働きかけていた。

130302 河村氏の求心力低下か…減税市議、離脱止まらず [読売]

 河村たかし名古屋市長が代表を務める地域政党・減税日本の市議会会派「減税日本ナゴヤ」に所属する片桐栄子市議(61)が1日、会派離脱と離党を届け出た。

 離脱者はこの1週間で3人目となり、2011年の市議選直後に28人いた議員は第2会派の自民党市議団と並ぶ18人となった。市長選を控えたこの時期の相次ぐ離脱に、党内からは河村市長の求心力低下を指摘する声も上がっている。

 片桐氏は記者団に「減税日本ナゴヤには政策を進める力がなく、自分の政策や思いを実現できない」と語った。市長選への再出馬に意欲を見せる河村市長についても「応援するかどうかはこれから考えたい」と消極的だった。当面は無所属の1人会派として活動する。

 減税日本は、議会の解散請求(リコール)成立に伴う11年3月の出直し市議選(定数75)で28議席を獲得して第1会派となったが、不祥事や会派運営への不満などで計10人が離脱したことになる。

 河村市長は「支援してくれた市民への裏切り。市長選もあるのに考えられない」と不満を漏らした。

121216 猪瀬氏得票400万票超 都知事選、美濃部氏上回り最多 [朝日]

 猪瀬氏の得票は400万票を超え、都知事選で過去最多となった。前回57.80%だった投票率が都選管の推計では4ポイント程度上がっており、投票総数が増えたことも後押しした。

 都選管によると、これまでの都知事選で最多得票は1971年の美濃部亮吉氏で、361万5299票だった。当時の有権者は現在より3割近く少ない約780万人だが、投票率は過去最高の72.36%。得票率は64.77%だった。

 続いて得票数が多かったのは、2003年に石原氏が再選した際の308万7190票だった。投票率は過去2番目に低い44.94%で投票者数は約444万人だったが、得票率は歴代トップの70.21%だった。候補者が過去最低の5人と少数にとどまったことも影響した。

 国政選挙では、得票数1位は68年の参院選・全国区で石原氏が獲得した301万2552票だった。婦人参政権運動をリードしてきた市川房枝氏が80年に獲得した278万4998票、元NHKアナウンサー宮田輝氏が74年にとった259万5236票と続いている。

111223 地方交付税17.5兆円 5年連続増 来年度予算案 [朝日]

 野田政権は22日、来年度予算案で、地方自治体の財源不足を穴埋めするために配分する地方交付税の総額を、前年度当初に比べ800億円増の17兆4500億円とすることを決めた。増額は5年連続。川端達夫総務相と安住淳財務相が合意した。

 地方交付税は特別会計から地方自治体に配分される。来年度予算案の一般会計に計上される金額は、前年度より1900億円減の16兆5900億円で、2年連続の減額となった。ただ、今年度使い切れなかった分の繰り越しなどを加算し、実際に地方に配分される金額は増やす。

 また、東日本大震災の被災自治体にわたす特別交付税として6900億円を用意。来年度から新しく設置する震災復興費の特別会計に計上する。復興事業に関する被災自治体の負担をゼロにしたり、震災による地方税の減収を補ったりすることに使われる。

 野田佳彦首相は「地域主権改革」を掲げており、総務省は財源不足に悩む地方自治体への手当てを確保するため、地方交付税が前年の水準を下回らないよう求めていた。

111223 大阪市、現業職員の給料削減へ 12年度から民間並みに [朝日]

 大阪市の橋下徹市長は23日、交通局や環境局などの現業職員約1万2千人の給料を、来年度から民間水準に合わせて引き下げる方針を示した。すでに表明した市の総人件費の2割カット方針に沿ったもので「経過措置は考えるが、来年4月に実施しなければ納税者の理解は得られない」と意欲を見せた。労使交渉が難航した場合は、自ら協議に乗り出す考えも示した。

 橋下氏は23日、市幹部を集めた戦略会議で、改革方針の検討結果を各部局から聴取。新たな指示を出した。交通局長らとの協議では、市営地下鉄・バスの運転士ら現業職員の給料水準について「来年4月に民間水準に合わせる。先延ばしの理由は何もない」と指示。激変緩和のため、段階的に給料を下げる経過措置についても「長い期間は考えていない」とした。

 交通局によると、地下鉄の運転士など鉄道部門の職員の平均年収は734万円で、関西の私鉄5社の平均664万円を上回る。バス運転手も平均739万円で、民間バス5社の544万円より3割以上多い。

111222 名古屋の市民税5%減税条例案可決 来年度から実施 [朝日]

 名古屋市の河村たかし市長が提案した市民税5%減税条例案の一部修正案が22日、名古屋市議会本会議で可決、成立した。共産党を除く減税日本、自民、公明、民主各党が賛成した。減税は来年度から実施される。

 名古屋市は来年度から、市民税を個人、法人ともに一律5%を減税する。市によると、法人住民税を含めた恒久的な住民税減税の実施は全国初で、来年度の減税総額は、法人市民税も含めて79億円になる。

 市の試算では、5%減税の減税額は、夫婦と子ども2人の世帯で、年間減税額は年収500万円で5800円、1千万円で1万7500円となる。

111206 名古屋の7%減税条例案否決 市議会委、自公民など反対 [朝日]

 名古屋市議会財政福祉委員会が6日開かれ、減税日本が提案した市民税10%減税条例案の減税幅を7%とし、所得と関係なく徴収される「均等割」を3千円から千円に減額する修正案が、自民、公明、民主、共産の反対多数で否決された。

 修正案は、7日の本会議でも否決される見通しだ。

 この日の委員会では、修正案で示された減税を実施すれば、見通しの立たない財源不足額が約30億円にのぼることなどから、減税日本を除く全会派が反対を表明した。

111128 維新の会の橋下氏・松井氏が当選 大阪ダブル選 [朝日]

 大阪市長、大阪府知事の同日選は27日に投開票された。一騎打ちとなった市長選は、大阪維新の会代表で前府知事の橋下徹氏(42)が、民主、自民両党府連が推す現職の平松邦夫氏(63)に圧勝し、初当選した。知事選は、維新の会幹事長の松井一郎氏(47)が、民・自両党府連の支援を受けた前大阪府池田市長の倉田薫氏(63)、共産推薦の梅田章二氏(61)ら6人を大差で破り初当選。維新の会がダブル選で完勝した。市長選の投票率は60.92%で前回2007年の43.61%を17.31ポイント上回り、1971年4月(61.56%)以来40年ぶりに6割を超えた。

 当選を決めた橋下、松井両氏は27日夜の記者会見などで、公約に掲げた大阪都構想について「詳細な制度設計に入る」と表明し、今後4年で実現をめざす目標を改めて示した。

 前段階として、松井氏を本部長、橋下氏を副本部長とし、府市双方の幹部や専門家が加わる「統合本部」を府咲洲(さきしま)庁舎に設置。成長戦略や大型インフラ整備などの広域行政を一元化する方針を示した。橋下氏は「市長が大阪全体のことに口を出すのは、おかしな構造だった。広域行政に関しては府知事が決定権と責任を持つ」と語り、大阪市がもつ広域行政を府市共同で進める構えを見せた。

111104 共産推薦の渡司氏が立候補見送り 大阪市長選 [朝日]

 13日告示、27日投開票の大阪市長選で、共産党推薦で立候補を表明していた前大阪市議の渡司(わたし)考一氏(59)が4日、出馬を見送ることを決めた。支援団体「大阪市をよくする会」の幹部は「橋下徹氏の『独裁』を阻むための名誉ある決断」と説明。市長選は現職の平松邦夫市長(62)と、前大阪府知事の橋下徹氏(42)との一騎打ちになりそうだ。

 渡司氏は4日夜、朝日新聞に対し「私の出馬で『反独裁』の票が割れ、橋下氏の当選を許すことを避けたかった」と不出馬の理由を語った。大阪市をよくする会は、支持者に対し橋下氏に投票しないよう呼びかける方針という。

 共産は、戦後初となる1947年の大阪市長選に公認候補を擁立するなど、推薦や公認候補を立てることにこだわってきた。今回、特定候補の当選阻止を掲げ、告示直前になって出馬撤回に踏み切ることは「前代未聞」(共産関係者)と言える。支持者にも波紋を広げそうだ。

100515 「大阪維新の会」最大会派へ 自民ベテラン府議が離団届 [朝日]

 大阪府議会(定数112)の自民党府議団(27人)に所属し、幹事長も務めた奥田康司氏(当選5回、高石市選出)が、会派に離団届を出したことがわかった。橋下徹知事とともに「大阪都」を目指す府議会会派の大阪維新の会(26人)入りを希望している。離団が認められれば、維新の会は自民党府議団と並んで最大会派になる。

 同府議団は14日の議員団総会で奥田氏の扱いを協議する方針。同氏が離団し、維新の会に入会することになれば、自民党府議団は約半世紀ぶりに最大会派から転落する。

 同氏は取材に「(自民の)会派運営が不透明で理念が見えない」と説明。大阪都構想に賛同しているという。

 府議会事務局によると、自民党府議団は保守合同を受けて1956年4月に結成。60年代前半から最大会派を維持してきた。昨年4月の時点で49人いたが、橋下知事が唱える府庁移転をめぐって内部の対立が激化し、若手らの離団が相次いだ。(池尻和生)

0927 堺市長に竹山氏初当選 橋下府知事の応援受け支持拡大 [朝日]

2009年9月27日21時39分
 堺市長選は27日投開票され、元大阪府政策企画部長で新顔の竹山修身氏(59)が、多党相乗りの支援を受けて3選を目指した木原敬介氏(69)らを破り、初当選を果たした。知名度で劣る竹山氏だったが、橋下徹・大阪府知事の応援を得て相乗り批判を展開し、支持を集めた。投票率は43.93%(前回32.39%)だった。

 橋下知事が進める府政改革の主要ポストに就いていた竹山氏は、7月に辞職して立候補を表明。「府市連携がやりやすい」として支援に乗り出した橋下知事は木原氏が自民と公明の推薦のほか民主と社民から地元レベルの支援を受けたことを「なれ合い」と攻撃。人気知事の「参入」が選挙戦に大きな影響を与えた。

0518 全国知事会に「自公か民主か表明を」 橋下知事が初出席 [朝日]

2009年5月18日22時56分
 大阪府の橋下徹知事が18日、就任後初めて全国知事会議に出席した。「国民から見れば、霞が関も自治体も目くそ鼻くそ。国に文書提出やアピールしても何も動かない」と述べ、これまでの知事会の活動を厳しく批判。近づく総選挙を前に、知事会は国を動かす「政治パワー」に脱皮すべきだと主張した。

 口火を切ったのは宮崎県の東国原英夫知事。「知事会がより近い政党、政治家の応援に踏み込まないと、いつまでたっても地方分権はできない。直接行動に移るべきだ」と主張。次いでマイクを握った橋下知事も「知事会は自公なのか、民主なのか態度表明すれば、自公も民主も必死になって地方分権の取り組みが進む」と訴えた。

 他の知事からも「政治的メッセージをはっきり出すべきだ」(嘉田由紀子・滋賀県知事)、「知事会の主張をぶつけ、賛成、反対を明らかにさせるべきだ」(松沢成文・神奈川県知事)などと賛同意見が相次いだ。国直轄事業負担金についての決議も当初案では「負担金の支払いにも影響が生じかねない」だったが、「支払えない」という強い表現に修正された。

 橋下知事は知事会が都道府県に負担金を課す一方で、30億円を内部留保している問題も取り上げ、「地方がカネがないといっている中で国民の支持が得られるのか」と批判。麻生渡会長(福岡県知事)は7月の知事会議までに留保金のあり方について検討するプロジェクトチームを設置すると表明した。

 橋下知事は会議後、「知事会は事務連絡会議、対霞が関の協議機関で終わっている。民意の後押しを受ける存在になるには、これからの振る舞いが重要」と報道陣に語った。(春日芳晃)
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0518/OSK200905180130.html

0427 「市民税の10%減税」河村氏宣言 名古屋市長選 [朝日]

2009年4月27日7時20分
 「庶民革命で市民税10%減税だ」。26日に投開票された名古屋市長選で初当選した河村たかし前衆院議員(60)は、高らかに宣言した。同日午後9時15分、開票開始と同時に名古屋市東区の事務所前で開いた祝勝会では、トレーラーの荷台の上で跳び上がって万歳を繰り返し、当選を祝った。

 「河村たかし」という強烈なキャラクターの勝利だった。インパクトがある名古屋弁。反発覚悟で繰り返す役人・議員批判。市民税総額の10%にあたる約260億円分を減税する「市民税10%減税」の公約は、相手候補からの批判だけでなく、味方のはずの民主の市議団からも抵抗を受けた。

 それでも圧勝したのは、衆院5期連続当選で培った候補者本人の圧倒的な知名度と個性にほかならない。28年続いた相乗り選挙によるなれ合いや「トヨタ・ショック」と呼ばれる未曽有の不況といった閉塞(へいそく)感を吹き飛ばしたい市民の思いが後押しした。

 自民、公明が支援する細川昌彦氏陣営は「反河村勢力の結集」を旗印に河村氏の批判を展開したが、受け皿にまではならなかった。秋田県知事選や千葉県知事選では現職の「後継指名」を受けた候補が相次いで敗れており、現職の松原武久市長の全面的な支援表明も裏目に出た。

 圧勝という形で市民の期待を背負って船出する河村市政だが、批判の矢面に立たされた職員や市議には根強い反発がある。職員の総人件費10%カット、議員定数1割削減といった火種も残る。市民税減税も、約260億円と見積もる財源を無駄遣いの見直しだけで本当に確保できるのか。掲げた公約への市民の期待が大きいだけに、安易な妥協は許されない。(寺西哲生)
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0427/NGY200904260016.html

0127 橋下知事就任1年、支持率82%でノック氏上回る [読売]

 2月6日で就任1年を迎える大阪府の橋下徹知事への支持などについて、読売新聞社は府内の有権者を対象に電話による世論調査を実施した。

 橋下知事を「支持する」とした回答は82・3%で、「支持しない」の9・5%を大きく上回った。「無党派知事ブーム」を起こした横山ノック元知事の就任1年時点(1996年4月)の支持率(64・4%)を大きく上回り、「橋下人気」の高さを示した。

 調査は23~25日、無作為に作成した番号に電話をかけ、1627世帯のうち1008人から回答を得た(回答率62%)。

 政党支持別にみると、全体の4割強を占める無党派層で79%となり、府議会で知事与党の自民支持層は92%、公明支持層も9割近い。野党も民主支持層が83%で、共産支持層も5割が支持した。

 支持理由(複数回答)では「指導力がある」(59%)が最も高く、不支持は「政策に期待できない」(45%)が1位だった。

(2009年1月27日03時04分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090126-OYT1T01152.htm

0313 橋下知事が初朝礼 女性職員、発言にかみつく一幕 [朝日]

2008年03月13日12時29分
 大阪府の橋下徹知事は13日朝、府庁で30歳以下の若手職員約330人を集め、初めての朝礼を行った。普段、知事と接する機会の少ない非管理職の職員が対象。自らの改革姿勢を若手職員にも共有してもらうという狙いだが、橋下知事の発言に怒った職員がかみつく一幕があった。

 橋下知事はあいさつで子育て支援や教育に取り組む姿勢を強調。「10年後、大阪がガラッと変わるような基礎をつくりたい」と熱弁をふるった。

 職員が反論したのは、あいさつの途中。橋下知事が当初、始業前の朝礼を提案したものの、府幹部から「始業前の朝礼は超過勤務になる」と指摘されたことを披露。「ならば勤務時間中のたばこ休憩や私語は全部減額させてもらう」と迫った。

 これに対し女性職員(30)が立ち上がり、「どれだけサービス残業をやっていると思っているのですか。あなたはきれいなことを言っているが、職員の団結をバラバラにするようなことを言っている」と不満をぶつけた。橋下知事は「ありがたい意見。ぜひ議論を起こしてほしい」と応じた。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0313/OSK200803130060.html

0309 新銀行東京、石原知事の責任が焦点に 都議会追及へ [朝日]

2008年03月09日03時03分
 東京都が1000億円を出資し、経営難に陥っている新銀行東京で、都が400億円を新銀行に追加出資する議案の審議が11日の都議会予算特別委員会で最大のヤマ場を迎える。銀行の経営実態の開示や石原慎太郎知事の説明が不十分で、都議会は追及を強める構えだ。追加出資の妥当性や再建策の実効性、石原知事の責任が大きな焦点となる。

 「情報不足で評価しようがない」「説明を聞いても謎ばかりだ」。石原知事が提出した追加出資案について、都議会や都庁内で不信の声が広がっている。

 追加出資について、石原知事は(1)事業清算(2)破綻(はたん)(3)追加出資の選択肢のうち「(他に)方法がない。店じまいすれば1000億円以上かかる」と訴えたが、追加出資を選んだ経緯や数字の算定根拠は示していない。

 400億円という出資額の根拠についても、都側は「国際決済銀行(BIS)規制で事業展開の上で避けられないリスクに対応する資本を確保する」と説明するだけで、算定方法は示していない。再建策でも、銀行側は3年後に単年度黒字にする再建計画を発表したが、資産を約4分の1に縮小するのに業務粗利益を2倍以上にする内容で、専門家からは「実現困難」との声が上がる。

 経営悪化の責任論をめぐっては、石原知事は「常識では考えられないような運営をした」と旧経営陣の責任を強調する。だが、旧経営陣からは「都の計画に沿っただけ」との反論があがり、互いに責任を押しつけ合う構図となっている。

 都議会は自民、公明、民主3会派が04年、銀行設立に向けた1000億円の出資を認めた。だが今回、与党幹部も「追加出資しかないと知事が言っても都民に理解してもらえない」と話す。「債務超過を避けるためだけの出資。銀行側からは当初300億円で足りるとの提示もあった」(都議)との声もあり、与野党とも石原知事を厳しく追及する構えだ。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0309/TKY200803080241.html
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0214 「橋下節」修正連発 府庁批判影潜める 初の定例会見 [朝日]
2008年02月14日10時21分
 大阪府の橋下徹知事が13日、就任以来、初めての定例記者会見に臨んだ。激烈な府庁批判はすっかり影を潜め、自らの教育論を「机上の空論だった」と後退させ、発言のぶれについても「独裁者じゃない」と語るなど、これまでの発言の軌道修正ぶりが目立つ。知事就任から1週間が過ぎ、強気の「橋下節」にも変化が見えてきた。

■教育論、机上の空論

 「現場を見ずに頭で考えていた。自分の教育論は『机上の空論』だったと反省している」

 会見の冒頭、橋下知事が反省の弁を述べた。この日、初めて公立学校を視察、その「成果」を強調したのだ。

 選挙中から「高校の学区撤廃」「学力別クラス編成」を提唱し、学力上位層の競争力を強化する教育改革に意欲を示してきた。9日には府の独自施策である公立小学校1、2年生の35人学級制について「効果に疑問がある」として府教委に見直しの検討を指示した。

 13日に視察した柱本小では、子どもの理解の度合いに応じてクラスを半数ずつ2カ所の教室に分け、少人数で指導する様子を見守った。橋下知事は「40人、50人でも授業は可能と思っていた。現場を見て、少人数で手取り足取り教えることも必要だとわかった」。

 その後の会見では、「ただちに持論が変わったわけではない」と語りつつ、「あまりの世間知らずに恥ずかしさを感じました」と反省。府教委などと議論を重ねていく考えを示した。方針変更の可能性についても「独裁者じゃありませんし。結論が妥当ならそういう政策になる」と話した。

■府債ゼロ、必要な号令

 当選後、「原則認めない」と表明している府債も実態は発行する方向だ。橋下知事は会見で「原則は発行ゼロ」と譲らなかったが、08年度当初予算案で約160億円を計上することが明らかになっている。先月30日には、後年度に地方交付税で補われる府債について「僕の知識不足でした」と容認している。

 ただ、どこまで本気で府債発行ゼロを目指しているかは不透明だ。会見でも「必要なものだけ府債は認めますなんて言ったら、職員からどんどん必要性の議論が出てきて、1週間で暫定予算なんて組めるわけがない」と説明。「原則ゼロという号令は組織マネジメントとして必要。収入の範囲で予算を組むという目標達成のための指揮のやり方」と解説した。

■発言に波紋「計算ずく」

 「計算していなければ、単なる馬鹿でしょう」。会見で橋下知事が語気を強めたのは、議論を巻き起こすことを計算したうえで発言しているのかと問われた時だった。自らの発言で「おおいに世間で議論してもらいたい」というのが橋下知事の立場のようだ。

 だが、威勢のいい「橋下節」はトーンダウンしたものも多い。1月の公開討論会で「僕が立候補した最大の理由」と言い切った情報公開の徹底は、府側との予算折衝や議会との意見交換を冒頭部分しか公開せず、「初めからの公開では改革は進まない」と後退した。

 赤字隠しが発覚した際は「職員性悪説」と府庁をやり玉に挙げたが、この日の会見では職員をねぎらい、暫定予算を編成した財政課への賛辞を繰り返した。

 橋下知事が初当選した際、戦々恐々だった府幹部は胸をなで下ろす。「表で無理なことをぶち上げても、裏では落とし所を考えてくれている。仕えやすい上司や」
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0214/OSK200802140001.html

0212 民主・ガソリン値下げ隊が宮崎視察 東国原知事が要望 [朝日]

2008年02月12日20時25分
 道路特定財源の暫定税率の延長に反対する民主党国会議員らでつくる「ガソリン値下げ隊」が12日、宮崎県延岡市で建設中の東九州道などを視察した。同党は19日に東国原英夫・同県知事らと公開討論することが決まっており、「県内の実情を見てほしい」との知事の要望を受ける形で実施したという。

 同隊は分担して全国の現場を見て回っている。今回は鈴木克昌、福田昭夫、津村啓介、田名部匡代の各衆院議員が参加し、東九州道のインターチェンジが計画されている付近に市が整備を進める工業団地などを訪れた。

 出迎えた首藤正治市長は「延岡の有効求人倍率は隣の大分県の半分しかない。格差の要因は高速道の整備状況だ」と主張。「地域が自立するためにインフラ整備は不可欠。現状で自立しろと言われれば、死ねと言われているようなものだ」などと声を荒らげる場面もあった。一方、議員らは「必要な道路を造らないとは言ってない」と述べるにとどめた。

 東九州道は北九州市と鹿児島市を結ぶ総延長約440キロで、宮崎県内は約190キロ。同県内の整備は93年11月に始まったが、開通済みは約40キロにとどまっている。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0212/SEB200802120034.html

0128 メディア縦横、橋下流 芸能プロ活用 大阪知事選 [朝日]

2008年01月28日03時00分
 大阪府民が27日、全国初の女性知事の後に選んだ「ナニワの顔」は、全国最年少知事となる橋下徹氏だった。過激な発言を売りにする異色の弁護士が選ばれた背景には、タレントでもある橋下氏のしたたかな選挙戦術があった。選挙戦を通じて、これまでの府政に厳しい意見を浴びせてきた橋下氏。府庁内には早くも警戒感が広がっている。

 「一から大阪を立て直したい」。27日午後9時前、橋下氏は支援者にもみくちゃにされながら、大阪市中央区の事務所に設けられたステージに立った。府立北野高校ラグビー部時代の仲間や自民、公明両党の国会議員らに囲まれて万歳。あいさつの途中、目に涙を浮かべ、言葉に詰まると「がんばれー」と支援者から大きな声が飛んだ。

 報道陣の質問に対し、「(公約の実現に向け)かなりハードにやる。やり抜きます」「なれあいではないから、府議会のみなさんとは是々非々で、激論していく」と顔を紅潮させながら言い切った。

 ステージを囲むようにテレビ局や新聞社、女性週刊誌のカメラ約60台が並んだ。支援者ら数十人に対して報道陣は約200人にのぼり、事務所内は満員電車並みの混雑。自民党のベテラン衆院議員は「これだけマスコミが集まった選挙は見たことがない」。橋下氏の相談役を務めた自民党衆院議員は「やっと大阪から全国に情報発信できる知事を得た。これからしっかり政策を勉強してほしい」と語った。

 橋下氏は、タレントのやしきたかじんさんから届けられた大きな鯛(たい)を手に万歳を繰り返した。

 午後9時半すぎには大阪市の平松邦夫市長が事務所を訪れ、橋下氏と握手して当選を祝った。

 当選後の約24時間で約40のメディアから取材を受ける。28日午前0時半~4時すぎまで在阪メディア14社の個別取材に応じ、同6時前からテレビとラジオに生出演。同7時前~9時にかけて東京の民放キー局も含めたニュースやワイドショーなど9番組に登場――。

 こうしたスケジュールを管理し、橋下氏の選挙を中枢で支えたのは芸能プロダクション「タイタン」(東京・杉並)だ。漫才コンビ「爆笑問題」が所属し、橋下氏が業務委託契約を結んでいる。

 選挙期間中、橋下氏の日程表は前日夜にスポーツ紙や週刊誌、在京キー局なども含め、最大約40社にファクスで送られていた。「爆笑問題」のマネジャーも務める選挙統括本部長の劉昇一朗(りゅう・しょういちろう)さん(43)は「一般紙は選挙報道でバランスをとるが、スポーツ紙や夕刊紙はそうじゃないと計算した」。

 橋下氏が提唱する「小学校校庭の芝生化」にスポットをあてるため、小学校で橋下氏と子どもたちに鬼ごっこさせるなど「絵」になる場面も演出し続けた。

 その一方で、タレントからの応援は一切断った。陣営幹部は「好き放題言っていたタレント時代と違う。当時の橋下を思い起こさせるタレントの応援弁士は逆効果と考えた」と打ち明ける。

 ただ、橋下氏が選挙戦でしばしば挙げたのは宮崎県の東国原英夫知事の名前だ。「タレントで活躍していた方が政治の世界で成功しているのは大変参考になる」。東国原知事が最終日に橋下氏の応援をしたのは例外扱いだった。

 陣営幹部は「勝因は空中戦と地上戦の二正面作戦」と振り返る。街頭では自民、公明の議員がマイクを握らずひたすら政党色を薄め、個人演説会などでは議員が後援会員を動員して、組織票を積み上げていった。

 どこでも黒山の人だかりができる「橋下人気」は、衆院の解散・総選挙を控え、自民、公明には大きな魅力だ。「次は自分の選挙で橋下知事が応援してくれる」(自民党衆院議員)との下心ものぞく。

 正式に知事に就任するのは2月6日の予定だ。知事のメディア対応を担う大阪府広報報道課は、すでに東京事務所を通じて宮崎県のノウハウについて情報を集めている。メディアの取材は故・横山ノック元知事の初当選の時よりも過熱しているという。同課職員は「府にはすべてのメディアをさばくノウハウはない。タイタンに相談するケースも出てくるかもしれない」と話す。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0128/TKY200801270137.html

0128 大阪知事に橋下氏 38歳、現職で最年少 民主敗れる [朝日]

2008年01月28日00時52分
 大阪府知事選は27日投開票され、自民党府連推薦、公明党府本部支持のタレントで弁護士の橋下徹氏(38)が、民主、社民、国民新の3党推薦の元大阪大大学院教授の熊谷貞俊氏(63)、共産党推薦、新社会党支持の弁護士の梅田章二氏(57)らを破り、初当選した。38歳での知事就任は現職では全国最年少。33年ぶりに国政の与野党第1党の対決構図となった選挙戦は橋下氏が知名度の高さに加え、自民、公明両党の支援に支えられ、昨年の参院選と大阪市長選で勝利した民主党の攻勢を抑えた。投票率は48.95%で過去最低の前回40.49%を8.46ポイント上回った。

 午後9時前に事務所に姿を見せた橋下氏は「責任の重さを感じている。大阪を変えるためにがんばっていきます」とあいさつし、支持者から盛大な拍手を浴びた。

 今回の知事選では「政治とカネ」の問題で太田房江知事が3選立候補を断念したことを受け、府政与党だった自民、民主、公明の枠組みが一気に流動化した。次期衆院選もにらみ自民党は知名度の高い橋下氏擁立に動き、昨年来、勢いに乗る民主党も直後に熊谷氏を立てて総力戦で臨んだ。

 橋下氏は「子どもが笑う」をキャッチフレーズに出産や子育て支援に重点を置くマニフェストを発表。無党派や女性の厚い支持を得た。5兆円の府債残高、巨額の「赤字隠し」という危機的な府財政への取り組みでは、「エネルギーと爆発力」という若さをアピールし、府政の解体的な立て直しを訴えた。

 告示前の公開討論会では対立候補と政策の議論を戦わせていたが、告示後は街頭演説に立ってもほとんど政策に触れず、政党色も薄めて「大阪を変える」と訴えるイメージ選挙を展開した。その一方で自民、公明両党議員の後援会員を集めた個人演説会では政党の支援を求め、組織固めも着実に進めた。

 これに対し、昨年7月の参院選や11月の大阪市長選の勝利で勢いのあった民主党は小沢代表ら党幹部が続々と応援に入り、政党色を前面に打ち出した。だが、立候補表明から1カ月足らずでの選挙戦となった熊谷氏の知名度不足は否めず、橋下氏には及ばなかった。

 政策面では太田府政の産業政策を引き継ぐ内容のマニフェストをまとめ、太田知事寄りの財界が評価。だが、橋下氏優位が伝えられると、中立の姿勢だった関西経済連合会の下妻博会長が自民党の古賀誠選挙対策委員長に「自民党に負けてもらっては困る」と述べ、財界の橋下氏支援の動きも加速した。

 共産党などが推す梅田氏は前回に続いて2回目の挑戦。70年代の革新府政を念頭に「福祉都市」を目指す政策を示したが、自民・公明対民主という国政の与野党対決の構図のなかで埋没し、支持を広げることができなかった。

   ◇

当 橋下  徹  無新  1.832.857

  熊谷 貞俊  無新    999.082

  梅田 章二  無新    518.563

  高橋 正明  無新     22.154

  杉浦 清一  無新     20.161

                (確定得票)
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0127/TKY200801270107.html
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