dunpoo @Wiki ■原発08Ⅰ

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■原発07Ⅲ より続く
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0820 「もんじゅ」運転再開また延期、来年2月に [読売]

 1995年12月のナトリウム漏れ事故以降、停止している高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、日本原子力研究開発機構は20日、予定されていた今年10月の運転再開を断念し、来年2月に延期することを決めた。

 運転再開の延期は今回で3回目。長期の運転停止に伴い、核燃料の劣化が進んでおり、今年11月以降は核分裂反応が継続する臨界状態に達しない恐れも出ている。このため、原子力機構は新燃料の製造を急ぎ、12月に数本の核燃料を新品に交換したうえで、運転再開を目指す。

 運転再開がずれ込んだのは、今年3月にナトリウム漏えい検出器の施工不良が発覚、約4300か所もある類似機器の点検確認を迫られているため。やはり今年3月に見つかった敷地直下の活断層について、原子力機構は「地震が起きたとしても、重要機器への影響はないと見られており、今回の延期とは無関係」と説明している。

 もんじゅの運転再開時期は当初、08年2月だったが、試験の延長などの理由でまず5月に延期、さらに10月に延期されていた。

(2008年8月20日22時06分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080820-OYT1T00650.htm

0729 使用済み核燃料再処理工場、年内の操業開始困難に [読売]

 日本原燃は28日、青森県六ヶ所村で最終試運転中の使用済み核燃料再処理工場について、7月中に予定されていた完工時期を4か月延期し、11月に変更する方針を決めた。

 同工場は、全国の原子力発電所から出る使用済み核燃料を化学処理し、ウランとプルトニウムを抽出する国内初の商業用施設。今秋にも本格操業するはずだったが、今回の延期により、年内操業開始は困難になった。

 同工場では2006年3月に最終試運転を開始。ところが、昨年12月、再処理工程で出た放射性廃液をガラスに混ぜて固める「ガラス固化体」の製造工程で、廃液中のルテニウムなど白金族の元素が炉内にたまり、ガラスの粘度を高める不具合が発生した。今月2日に試運転を再開したが、今度は炉の出口付近にあるノズルが詰まる不具合が発生。再開からわずか1日で再中断に追い込まれた。

 原燃は今後、ノズル付近の部品を取り外して原因を分析するが、部品の再装着や試運転の期間などを考え、4か月の延期幅が必要と判断した。完工後は、青森県や六ヶ所村との安全協定締結に向けた手続きなどがあり、本格操業は年明けまでずれ込む見通しだ。

 完工時期の延期は、政府に事業指定申請をした1989年から数えると、今回が14回目。申請当時の完工時期は、97年12月だった。

(2008年7月29日03時10分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080729-OYT1T00046.htm

0604 原発の使用済み燃料 米政府、最終処分場の事業許可申請 [朝日]

2008年06月04日10時06分
 【ジョンソン宇宙センター(米テキサス州)=勝田敏彦】米エネルギー省(DOE)は3日、ネバダ州ヤッカマウンテンに原発の使用済み核燃料の最終処分場を建設する計画について、米原子力規制委員会(NRC)に事業許可を申請した。1987年に建設候補地としての調査が始まって以来、計画は20年越しで建設へと動き始める。

 処分場では使用済み燃料約7万トンと、核兵器関連の高レベル放射性廃棄物を地中に埋設処分する。NRCは3年ほどかけて審査し、認可するかどうかを決める。最終処分場の建設が具体化するのはフィンランドに次ぎ2カ国目だ。

 DOEは20年ごろの事業開始を目指している。ボドマン長官は会見で「今回の申請で計画は新たな段階に入る。原子力発電の拡大を促し、米国のエネルギー安全保障や環境保護のために極めて重要だ」と述べた。しかし、地元では反対運動が続き、NRCの許可が出ても、すんなり建設に入れるかどうかは不透明だ。

 建設予定地は同州で最大の都市ラスベガスの北西約120キロにある。丘陵地に多数の横穴を掘って保管庫にする。完成すれば、現在、米国内の39州121カ所に一時貯蔵されている5万トン以上の使用済み燃料が搬入されることになる。総工費はこれまでの調査費などを含め約80億ドル(約8400億円)の見通しだ。

 米政府は02年、ヤッカマウンテンを処分場の建設地に正式決定した。当初は10年に事業を始める予定だったが、地元の反対や安全基準の見直しなどが重なり、申請が大幅に遅れていた。

 日本は、使用済み燃料を再処理したあとに残る高レベル放射性廃液をガラスで固めて埋設処分する計画で、現在、電力会社などが出資する原子力発電環境整備機構が処分場の建設候補地を公募中。昨年1月に高知県東洋町が全国で初めて応募したが、その後取り下げたため、現時点で応募している自治体はない。
URL:http://www.asahi.com/international/update/0604/TKY200806040038.html

0522 柏崎刈羽原発、揺れ想定5倍に 東電が耐震補強へ [朝日]

2008年05月22日23時00分
 東京電力は22日、昨年7月に新潟県中越沖地震に直撃された柏崎刈羽原発について、耐震設計の前提となる直下の地震の揺れの想定「基準地震動」を現行の約5倍の最大2280ガル(ガルは加速度の単位)とする報告書を国に提出した。中越沖地震よりも大きな揺れを想定した。国内のほかの原発の約3~5倍で、突出して高い値となる。

 東電はこの新たな基準地震動をもとに、6月から配管などの耐震補強工事に入る。しかし、新潟県は運転再開に慎重な姿勢を示しており、運転再開のめどはたっていない。

 国内のほかの原発は、06年に改定された国の原発耐震指針にもとづき、3月までに基準地震動の見直しを発表していた。今回、東電が極めて高い値を報告したことで、他原発の見積もりが十分かどうかや、耐震補強のあり方が再び議論になりそうだ。

 東電はこの日、中越沖地震(マグニチュード〈M〉6.8)の後に観測された地震波や周辺の地下構造を調査・分析した結果を、経済産業省原子力安全・保安院の審議会の作業部会に報告した。

 それによると、震源とみられる活断層は将来、M7.0の大地震を起こす可能性があるとし、基準地震動は1~4号機の直下の岩盤で2280ガル、5~7号機では1156ガルと見積もった。現行は7基とも450ガルとしていた。震源とされる海底断層を新たに活断層と認めたことや、地盤の再評価などの結果としている。

 ただ、東電は、原発敷地の地表に近い地盤が比較的軟らかく、地震の揺れが弱まるため、原発の基礎部分に届く揺れは最大でも829ガル程度に減衰するとした。

 東電は安全性に余裕をもたせて、1千ガルの揺れに耐えるよう全7基で耐震補強工事に入るとしている。この揺れでは原子炉の強度には問題ないとし、原子炉の冷却水配管の支えなどを増やす。6月に7号機から始める予定だ。

 国内の他原発は3月までの基準地震動の見直しで、すべて値を上方修正した。それでも最大は東海地震の震源域にある中部電力浜岡原発の800ガルだった。他原発の新基準地震動は現在、国の保安院の審議会で審査中。東電の今回の報告が審議会での議論に影響する可能性もある。

 柏崎刈羽原発の総出力は821.2万キロワットで世界最大だが、地震で全7基が止まったままだ。運転停止が長引けば、夏季の電力需要を火力発電で代替することになり、国内の温室効果ガスの排出にも大きな影響が出る。(坪谷英紀、佐々木英輔)
URL:http://www.asahi.com/national/update/0522/TKY200805220316.html

0508 放射能量多くても影響小さい……日本原燃、再処理工場の安全性PR [読売]

 放射性物質(放射能)の量が多くても、被曝(ひばく)による人体への影響は小さい――。

 今夏の完成を目指して試運転が進む使用済み核燃料再処理工場(青森県六ヶ所村)について、日本原燃が、誤解による周辺住民らの不安を取り除くため、ホームページや説明会での安全PR作戦を本格化させた。

 商用としては、国内初の再処理工場が放出する放射能は年間約35万テラ・ベクレル(テラは1兆)。原子力発電所の年間約1900テラ・ベクレルよりかなり多い。そのため、「1日で原発1年分の放射能を出す」として反対運動の根拠のひとつにもなっている。しかし、放射能による人体への影響は、放射線の種類やエネルギーを考慮し、放射能量(単位はベクレル)を、被曝線量(単位はシーベルト)に換算して比較する必要がある。

 再処理工場から放出される放射性物質は、エネルギーが小さい「クリプトン85」が多いことがわかっている。日本原燃がこうしたデータをもとに被曝線量を計算すると、年間約0・022ミリ・シーベルトとなった。これは、原発の年間約0・014ミリ・シーベルトと大きく変わらないレベルという。

 再処理工場運転による被曝線量は、大地や食べ物、宇宙線など自然界から受ける放射線被曝(世界平均で年間約2・4ミリ・シーベルト)の約100分の1。法令で定められた、一般市民の被曝限度(年間1ミリ・シーベルト)と比べても十分に小さく、人体や環境への影響は無視できる線量だ。

 日本原燃は「1日で原発1年分の放射能というのは間違いではないが、人体への影響は被曝線量で評価してもらいたい」(広報グループ)という。

(2008年5月8日03時22分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080508-OYT1T00027.htm

0430 東京電力、28年ぶり赤字決算 原油高騰・原発被災で [朝日]

2008年04月30日20時42分
 東京電力が30日発表した08年3月期決算は、当期損益が1501億円の赤字に転落した。赤字は、第2次石油危機の影響を受けた80年以来28年ぶり。主力の柏崎刈羽原子力発電所が地震で被災して停止。原油価格が急騰するなかで、同原発で見込んでいた電力を火力発電に振り替えたため大幅な赤字になった。

 08年3月期決算は、好調な企業業績を反映して産業向け大口電力が伸び、家庭向けも冷暖房需要が大きかったことから、売上高が07年3月期に比べ3.7%増えた。

 しかし、同原発分の穴埋めを、石油火力や液化天然ガス火力による発電や、他電力会社からの購入で賄うのに4200億円の費用が発生。経常利益は同9割以上減った。災害からの復旧工事費1925億円を特別損失として計上したため、当期損益は07年3月期の2981億円の黒字から1501億円の赤字に転落した。

 記者会見した勝俣恒久社長は、柏崎刈羽原発の再開時期について「夏までにというのは厳しい状況」と述べ、早くても今年秋以降にずれ込む可能性が大きいことを示唆。コスト上昇の転嫁へ、電気料金を本格的に引き上げるかどうかについては「徹底的にコストダウンして、それでも厳しい状況になったときに総合的に考える」と含みを残した。

 料金の本格引き上げは、発電にかかる費用をすべて洗い直す、ベース(基礎)部分の改定。3カ月ごとの燃料価格の上下動を半年後の料金に自動的に反映する「燃料費調整制度」による料金改定がこれに上乗せされる。
URL:http://www.asahi.com/business/update/0430/TKY200804300328.html

0430 原発強度「安全の問題なし」、電力各社による再計算の結果 [読売]

 日立製作所が、原子力発電所の再循環系配管などの強度計算を28年間にわたり間違えていた問題で、電力各社は30日、再計算の結果と「安全上の問題はない」との評価を経済産業省原子力安全・保安院に報告した。

 計算ミスがあったのは、東北、東京、中部、北陸、中国の5電力と日本原子力発電、日本原子力研究開発機構の7社10原発17基。

 地震発生時などに配管にかかる力を求める計算プログラムに配管自体の重さを入力していなかった。再計算では、いずれの原発でも強度が確保されていることがわかったという。

(2008年4月30日20時07分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080430-OYT1T00577.htm

0425 高レベル放射性廃棄物、青森を最終処分地にせず 国が確約 [朝日]

2008年04月25日13時19分
 青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場から排出される、放射能が強い「高レベル放射性廃棄物」の最終処分場の選定問題で、甘利経済産業相は25日、三村申吾同県知事に対し「青森県を最終処分地にしない」などとする「確約書」を手渡した。高レベル放射性廃棄物は同村に一時貯蔵されているが、国が将来的に他県に運び出すことを約束したものだ。

 最終処分場をめぐっては高知県東洋町が事前の調査に応募。だが、町民の反対が強まり、昨年、出直し町長選に発展し、誘致反対派が当選。同町では核物質の拒否条例も制定された。秋田県上小阿仁村も昨年、村長が検討を表明したが、住民の反対で撤回した。現在も、原子力発電環境整備機構が候補地選定を進めているが、難航している。

 今回、国が青森県を最終処分場にしないと改めて約束したことで、拒否条例制定の動きなど他の地域でも住民の反発が強まると予想される。

 青森県内には「(多額の収入をもたらす)処分場誘致という将来の選択肢は残すべきだ」との異論があり、経産省内にも「県が誘致に傾けば永遠に青森にできないという意味ではない」との声もあるが、三村知事は同日「国としての明確な約束。県民の安心につながる」と強調した。

 今春、青森県議会に最終処分場の拒否条例案が野党会派から提出されたが、自民党などの反対多数で否決された。国は94、95年に県に文書で同様の約束を示していたが、条例案否決後、県は「県民の不安をぬぐう必要がある」として、甘利経産相に新たな約束を求めていた。


0417 テレビ朝日に日本原燃が抗議、再処理施設「無断撮影し放映」と [読売]

 テレビ朝日の報道番組「報道ステーション」が放送した青森県六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場に関する特集について、同工場を所有する日本原燃(本社・六ヶ所村)が「許可していない場所を無断で撮影され、放映された」などとして、テレビ朝日に文書で抗議していたことが17日わかった。

 番組は11日夜に放映され、日本原燃によると、同社の敷地内で撮影を禁止している場所の映像が流されたほか、多量の放射能が放出されているかのような誤解を生じさせる表現があったという。

(2008年4月17日13時30分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20080417-OYT1T00461.htm

0414 中国電力・上関原発前進へ 反対派住民の敗訴確定 [朝日]

2008年04月14日17時14分
 中国電力が山口県上関町で計画する原子力発電所の建設予定地をめぐり、反対派住民3人が共同で使う権利(入会(いりあい)権)を持つことについての確認を中国電などに求めた訴訟の上告審で、最高裁第一小法廷(泉徳治裁判長)は14日、住民側上告を棄却する判決を言い渡した。住民側敗訴の二審・広島高裁判決が確定した。

 訴訟の影響などで延期が繰り返された計画は、判決により大きく進む見通しだ。

 問題の土地は、同町四代地区にある原発予定地内の約9500平方メートルの山林。地区の共有地として登記されていたが、中国電が98年に地区の役員会の合意を得て別の社有地と交換して取得した。反対派住民は「薪(まき)を採るなど山林原野を共同利用する入会権を持っている」と主張していた。

 これに対し、第一小法廷は「入会権の処分については地区の全員の同意は必要なく、役員会の全員一致の決議に委ねる慣習があった」として、中国電との土地交換は有効だと結論づけた。一方、二審判決が「入会権は時効により消滅した」と指摘していた点については否定した。

 5人の裁判官のうち3人の多数意見だった。泉、横尾和子の両裁判官は「慣習は成立しておらず、高裁判決を破棄して審理を差し戻すべきだ」と反対意見を述べた。

 一審・山口地裁岩国支部は03年3月、反対派住民が入会権を持つことを認め、中国電による木の伐採や整地を禁じる判決を言い渡した。一方、05年10月の二審・広島高裁判決は「役員会で処分を決める慣行があった」として逆転判決を言い渡していた。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0414/TKY200804140168.html

0404 プルトニウム3倍燃やせる「フルMOX」大間原発許可へ [朝日]

2008年04月04日23時07分
 Jパワー(電源開発)が青森県大間町で計画している大間原発(改良型沸騰水型炉、138.3万キロワット)について国の原子力安全委員会の原子炉安全専門審査会は4日、「安全性は確保し得る」とする2次審査の報告をまとめた。近く安全委が正式に答申をまとめ、経済産業省が原子炉の設置を許可する見通し。ウランとプルトニウムの混合酸化物(MOX)燃料だけを使う初の「フルMOX」原発で、使用済み燃料を再処理して使う国の核燃料サイクル政策の一翼を担うことになる。Jパワーは今年3月に、5月の着工を表明している。

 06年に改定された新耐震指針に基づく初の原発新設になる。フルMOXでは、通常の原発でウラン燃料とMOX燃料を燃やすプルサーマルに比べ、3倍のプルトニウムを燃やすことができる。運転開始は12年3月の計画で、当初はMOX燃料の割合を3分の1以下とし、徐々に割合を高めてフルMOXへ移行する。

 電力業界は10年度までに16~18基でのプルサーマル導入を目指しているものの、安全審査が終わり地元了解が得られたのは計5基にとどまり、プルトニウムの消費が課題になっている。青森県六ケ所村では、使用済み核燃料再処理工場(試運転中)で取り出したプルトニウムを加工するMOX燃料工場が12年に完成予定で、年5.5~6.5トンのプルトニウム利用量のうち1.1トンを大間原発が担うことになっている。
URL:http://www.asahi.com/science/update/0404/TKY200804040339.html

0403 東芝、米国でまた原発受注へ 1兆5千億円規模 [朝日]

2008年04月03日10時27分
 東芝が米国の電力会社2社から計4基の原子力発電所の建設事業を、総額約1兆5千億円で受注する見込みだ。06年に傘下におさめた米ウェスチングハウス(WH)が、正式契約に向けて交渉の最終段階に入っている。

 東芝は3月にも、別の米発電事業者から約8千億円分の原発受注に成功した。原発の「主戦場」である米国市場で、攻勢を強めている。

 受注する見込みの電力会社はスキャナ社とサザン社。それぞれサウスカロライナ州とジョージア州に2基の建設を予定している。4基ともWH社の最新型の加圧水型炉(PWR)を採用する見通しだ。

 79年のスリーマイル島原発事故以来、米国では原発の新規着工が途絶えていた。しかし、地球温暖化への危機感の高まりを追い風に、税制優遇措置のある原発支援法が05年に成立。新設ラッシュとなっている。
URL:http://www.asahi.com/business/update/0403/TKY200804030054.html

0402 低レベル放射性廃棄物、処分場候補地の公募を開始 [読売]

 原子力発電環境整備機構は2日、全国の市町村を対象に低レベル放射性廃棄物の処分場候補地の公募を始めた。

 同機構は既に、高レベル放射性廃棄物の処分場候補地を公募しているが、今後は<1>高レベルのみ<2>低レベルのみ<3>高レベルと低レベル両方――の3通りの応募を受け付ける。

 改正放射性廃棄物最終処分法が1日施行され、原子力発電所の使用済み核燃料を再処理した後に出る低レベル廃棄物の一部を、高レベル廃棄物と同様に地下300メートル以深の地層に処分することになったため。

 処分場に適しているかどうかの文献調査が始まると、経産省から自治体に対して交付金が出る。金額は、処分対象に高レベルが含まれていれば年間最大10億円、低レベルだけなら年間最大1億4000万円。

(2008年4月2日21時35分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080402-OYT1T00605.htm

0401 美浜原発直下に活断層 揺れ想定修正「もんじゅ」も [朝日]

2008年04月01日03時05分
 原発5基と高速増殖原型炉「もんじゅ」が集中している福井県敦賀半島で、関西電力美浜原発やもんじゅの直下数キロや横数百メートルに、昨年の新潟県中越沖地震(マグニチュード〈M〉6.8)並みの地震を起こす恐れのある活断層が走っていることを31日、関電など関係の3原子力事業者が認めた。原発の耐震性再評価を国に報告した中でのことで、3事業者とも「耐震安全性に問題はない」としているが、想定する地震の揺れは従来を大幅に上回った。

 関電と日本原子力発電、日本原子力研究開発機構の3事業者による共同地質調査で、美浜原発の西3キロの活断層が長さ18キロになることがわかった。M6.9の地震を引き起こす恐れがあるという。この活断層は東の地下に延びており、美浜原発の直下4キロ、もんじゅの直下5キロを通っていた。もんじゅの直下1キロには別の活断層も確認された。

 事業者は、強い揺れは深さ4キロより下の部分で生じる地域特性があるとして地震を仮定。その結果、美浜原発、もんじゅとも基準地震動(安全評価の基準とする揺れ)の最大加速度を600ガル(ガルは加速度の単位)に引き上げた。設計時は美浜原発405ガル、もんじゅは466ガルだった。中越沖地震で柏崎刈羽原発1号機の原子炉建屋最下階では680ガルを記録した。同原発は120ガルで自動停止する設計だった。

 日本原電は敦賀原発の東200メートルを通る断層が長さ25キロに及び、M6.9の地震を起こす活断層であると認めた。従来、活断層とする専門家の指摘を認めていなかった。日本原電は基準地震動を532ガルから650ガルに引き上げ、さらに南に断層が延びていて最大39キロが同時に動いたとしても耐震安全性に問題がないと確認したとしている。

 このほか、東京電力、北海道電力、九州電力の各事業者も、いずれも耐震安全性には問題ないとする報告書を国に提出した。これで、新耐震指針に基づく原子炉など重要機器の耐震再評価は、中越沖地震で直撃を受け、まだ調査が続いている東電の柏崎刈羽原発を除いて出そろい、今後、国が再評価の妥当性をチェックしていくことになる。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0331/TKY200803310280.html

0315 臨界隠しの志賀原発、運転再開申し入れ 今月にも試運転 [朝日]

2008年03月15日08時18分
 石川県志賀町の志賀原子力発電所2号機(出力135万8000キロワット)について、北陸電力(本店・富山市)は14日、同県と志賀町に運転再開を申し入れた。県と町は各団体の代表らでつくる会合を16日にも開き、運転を容認する見通しだ。2号機は昨年3月に発覚した臨界事故隠しの影響で、停止が長期化していたが、早ければ今月中にも試運転が始まる。

 北電は臨界事故の再発防止策が完了し、能登半島地震を踏まえた耐震安全性を確認したことなどから、再開の環境が整ったと判断した。県と町を訪れた永原功社長は「了解を得たわけではないので、緊張した思いだ」と述べた。

 志賀原発は1号機で99年に臨界事故を起こしていたことが昨年3月に発覚し、運転停止。2号機は06年7月、タービン羽根の損傷で停止し、1号機の事故隠しの影響で運転を再開できない状況が続いていた。

 また、北電は14日、申し入れに先立って、新耐震指針に基づいて志賀原発の耐震安全性を再評価した中間報告書を経済産業省原子力安全・保安院に提出した。昨年の能登半島地震で過小評価が指摘された活断層などを長く見積もり、運転差し止め訴訟が続く2号機について原子炉など主要設備への影響を解析したが、「安全性は確保されている」と結論づけている。

 原発から20キロ北の海底にあり、能登半島地震(マグニチュード〈M〉6.9)の震源になった断層帯は、全長43キロで全部動けばM7.6の地震を起こすと評価。これまでは長さ12キロと11キロの断層に分け、それぞれM6.6としていた。

 2号機をめぐっては06年3月、金沢地裁が想定を超える揺れのおそれを理由に、全国で初めて営業運転中の原発の運転を差し止める判決を出し、控訴審の審理が続いている。判決で問題になった「邑知潟(おうちがた)断層帯」については、従来の長さ8キロ(M6.3)より長い、34キロ(M7.4)と10キロ(M6.9)とした。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0315/OSK200803140150.html

0314 高レベル廃棄物の処分場、選定を最大5年間延期 [読売]

 政府は14日の閣議で、原子力発電所の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物の地層処分について、処分場選定の時期を最大5年間延期し、2028年前後にすることを決めた。

 国は2002年から処分場候補地を公募中だが、応募は昨年1月の高知県東洋町だけ。東洋町はその後、応募を撤回、候補地選びは暗礁に乗り上げている。

(2008年3月14日23時05分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080314-OYT1T00901.htm

0229 東芝とIHI、原発で提携へ…エネルギー事業統合も [読売]

 東芝と、造船重機大手のIHIが、原子力発電所の設備を含むエネルギー・プラント事業で包括提携交渉に入ったことが明らかになった。

 IHIの同事業部門を別会社にして、東芝が出資する案などを検討している。将来は東芝の原子力関連などの部門をこの別会社に合流させる形で事業統合も視野に入れている。統合されれば、同事業の売上高は単純合計で1兆円規模になり、三菱重工業を抜いて国内トップになる。

 地球温暖化問題を背景に温室効果ガスを排出しない原子力発電の需要が高まっており、提携によって世界市場での占有率(シェア)の拡大を目指す。

 複数の関係者によると、東芝が28日までにIHI側に包括提携を打診した。IHI側も前向きに検討する見通し。IHIは業績悪化による決算修正への対応などに追われているため、これらの問題にメドがつく今春から本格交渉に入り、来年度の経営陣が固まる6月以降に早期合意を目指す。

 東芝は、原子力発電プラントの設計、製造、販売を手がけている。2006年10月には米原子力大手のウェスチングハウス(WH)を買収、子会社化(出資比率67%)した。

 エネルギー事業部門の連結売上高は、WHと合わせて約8000億円(07年度予想)で、原発プラントの世界シェアは3割程度(設備容量ベース)とトップに立つ。IHIと関係を深めることで、ライバルの三菱重工業―仏アレバ、日立製作所―米ゼネラル・エレクトリック(GE)の両陣営に対抗する。高画質DVD「HD DVD」からは全面撤退したが、世界的に成長が見込める原発プラントや半導体事業の競争力を一段と強める戦略だ。

 一方、IHIは原子力発電の主要部品である熱交換器や、原子炉などを覆う格納容器などの製造を手がけており、東芝は大口の取引先だ。海外プラント工事の失敗などで、エネルギー・プラント事業で、06年度以降計約890億円にのぼる多額の損失を出していることから、東芝の出資をエネルギー部門に受け入れ、事業の立て直しを急ぎたい考えと見られる。

 IHIのエネルギー・プラント事業は原子力機器、石炭なども手がけ、連結売上高は約3500億円(07年度予想)にのぼる。

(2008年2月29日03時14分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080229-OYT1T00138.htm

0229 原発停止基準、静岡県が強化要請へ 浜岡プルサーマル [朝日]

2008年02月29日06時10分
 29日に静岡県が受け入れを正式表明する中部電力浜岡原発4号機(御前崎市、出力113.7万キロワット)のプルサーマル計画について、県は中電に対して、地震を感知して制御棒を自動挿入して原子炉を停止させる揺れの基準を、今よりも厳しくするよう求めることを決めた。浜岡原発は東海地震の想定震源域の中央にあり、県はプルトニウムを燃やす同計画について一層の安全配慮を求めた上で、容認する。

 電力各社によると、自治体が原子炉停止の基準にまで踏み込んで、対策を要請するのは極めて珍しいという。

 原発は、ある一定の揺れの加速度(ガル)を地震計が記録すると、制御棒が自動挿入され原子炉が停止する仕組みになっている。浜岡原発は150ガル(震度5強程度)で挿入されるよう設定されてきた。しかし、新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原発が被災するなど、地震による原発災害の不安が県内で高まっていることを受け、県は中電に120ガル(震度5弱程度)以下の揺れで挿入するように要請する。地震時の制御棒の挿入は、各電力会社が日本電気協会の原子力発電所耐震設計技術指針に基づいて、独自に決めている。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0229/TKY200802280474.html

0227 健康被害の補償求めた住民の請求棄却 JCO臨界事故 [朝日]

2008年02月27日12時05分
 99年9月に茨城県東海村で起きたウラン溶液の臨界事故で、被曝(ひばく)した住民が事故のショックで心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの健康被害を受けたとして、核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)と親会社の住友金属鉱山を相手に、計約5800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が27日、水戸地裁であった。志田博文裁判長は「事故ないし事故による被曝が健康被害を発生させたとはいえない」として請求を棄却した。

 訴えていたのは、同県日立市に住む元自動車部品会社経営、大泉昭一さん(79)と妻の恵子さん(68)。

 事故とPTSDとの因果関係が主な争点で、原告側は「(恵子さんの症状は)強い外傷的出来事による」と主張していたが、志田裁判長は「診断基準を充足しておらず、事故以前からうつ状態が疑われる状況だった」などと判断した。原告は控訴する方針だ。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0227/TKY200802270092.html

0221 浜岡原発4号機のプルサーマル計画、受け入れ正式決定 [朝日]

 静岡県御前崎市の中部電力浜岡原発4号機のプルサーマル計画について、地元4市でつくる浜岡原発安全等対策協議会(会長=石原茂雄・御前崎市長)は21日、計画実施を受け入れることを正式に決めた。

 石川嘉延知事は地元からの報告を受け、来週中にも県として受け入れる考えを中部電力に伝える見通し。

 中電はその後、経済産業省原子力安全・保安院に、プルトニウムを含む混合酸化物(MOX)燃料の製造開始に必要な「輸入燃料体検査申請」を提出し、3月中にフランスの工場で製造に着手。2010年度のプルサーマル運転開始を目指す。

(2008年2月21日22時37分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080221-OYT1T00655.htm

0215 原発停止で歳入激減 新潟県柏崎市、財政「非常事態」 [朝日]

2008年02月15日22時45分
 昨年7月の新潟県中越沖地震の被災地・同県柏崎市が15日、約486億円の新年度一般会計当初予算案を発表した。地震で東京電力柏崎刈羽原子力発電所が停止したため、原発関連の歳入が激減。市は「非常事態」として、4月から2年間、市4役の給料や管理職手当を10%、職員給料を3%削減するほか、道路の新設を凍結。また、国に約82億円の特別交付税を要望している。

 予算案によると、原発の長期停止により新しい核燃料が原子炉に装填(そうてん)されないため、同市に配分されていた前年度約4億8000万円の交付金がゼロに。東電が約28年ぶりに赤字に転落する見通しとなったことで、同約5億円の法人市民税も見込めなくなった。

 同市の今年度の当初予算は約466億円。その後、地震の発生で補正予算を組むなどして総額は824億円余に達した。そのうち災害関連事業費だけで当初予算に近い約394億円に上る。補助金や起債でも対処しきれない状況で、市は「財政状況が警戒水準を超えた」としている。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0215/TKY200802150346.html

0213 ふげん廃止計画を認可 保安院 28年度までに解体 [朝日]

2008年02月13日00時31分
 経済産業省原子力安全・保安院は12日、日本原子力研究開発機構の新型転換原型炉ふげん(福井県敦賀市)の廃炉計画を認可した。同機構は同日、「ふげん発電所」を「原子炉廃止措置研究開発センター」に改称、今後は廃炉研究を進める。

 ふげんはふつうの原発と違い、燃え残りのウランなどさまざまな燃料が使える。次世代原子炉として開発され、79年に本格運転を始めたが、経済性がないなどの理由で廃炉が決まり、03年に運転をやめた。計画では13年度までに使用済み燃料を搬出。18年度ごろ原子炉の解体に着手し、28年度までに解体を終える。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0212/TKY200802120275.html

0212 もんじゅの燃料交換、安全委が「妥当」の答申まとめる [朝日]

2008年02月12日19時26分
 国の原子力安全委員会と原子力委員会は12日、運転再開の準備が進む高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の燃料の一部を取り換える計画について、妥当とする答申をまとめた。経済産業省は文部科学省の同意を得て、近く認可する。

 もんじゅは95年のナトリウム漏れ事故で長期停止が続き、燃料が劣化。日本原子力研究開発機構は198体の燃料集合体のうち、運転再開までに78体を交換する予定だ。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0212/TKY200802120248.html

0205 低レベル放射性廃棄物 研究・医療用の保管「もう限界」 [朝日]

2008年02月05日12時55分
 研究施設や医療機関など原子力発電所以外から出る低レベルの放射性廃棄物の各施設での一時保管が限界に近づいている。原発から出る低レベル放射性廃棄物の最終処分場に一緒に埋設処分することができないからだ。研究や放射線治療などに使われ、半世紀にわたり蓄積された低レベル廃棄物は、国内に200リットルドラム缶換算で約51万本に上る。文部科学省は処分場を確保するための関連法案を今月中に国会に提出することを決めた。

 同省によると、低レベル放射性廃棄物は、研究施設の建物のコンクリートや配管、ゴム手袋、放射線治療用の注射器など。全国の病院や研究所、企業など約2500カ所に分散して一時保管されている。

 各施設では、ドラム缶に入れて倉庫に保管するなどしているが、毎年1万本ぐらい増加している。すでに容量の9割以上になり、あと数年分の余裕しかない研究所もあるという。

 このため、新たな廃棄物が発生する古い研究用の原子炉など老朽施設を解体できなかったり、ある企業では研究開発用に使い終わった後も年間数千万~数億円の費用が保管のために必要だったりしている。

 原発から出る低レベル放射性廃棄物は、92年から青森県六ケ所村の埋設センターで処分が始まっている。海外では米国や英国、フランスでは原発の廃棄物と同じ処分場に埋設しているが、日本は立地時の地元との約束で埋設できるのは原発などから出る廃棄物に限定されている。

 文科省が提出する法案は、廃棄物の8割を持つ日本原子力研究開発機構を処分実施主体として本来業務に位置づける。事業費は約2000億円を想定、同機構に毎年約40億円を交付し、その他の機関からは処分する廃棄物の量に応じて費用を徴収する計画だ。

 処分場は10年後の完成をめざす。その後、50年間で廃棄物を埋設、300年間管理する。埋設前に焼却したり、金属を押しつぶしたりして容積を半分ほどに減らし、埋設するのは最終的に53万本になる見通しだ。

 それでも、処分場の面積は約1平方キロ必要になる。枠組みができれば新年度から候補地の選定を始めるが、住民の反対運動も予想される。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0205/TKY200802050185.html

0128 IAEAの2度目の調査始まる 被災した柏崎刈羽原発 [朝日]

2008年01月28日10時28分
 昨年7月の新潟県中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原発をめぐる国際原子力機関(IAEA)の2度目の調査が28日、始まった。昨年8月以来で、原子炉など原発の心臓部の被災状況を初めて調べる。31日に現地を視察する予定だ。

 調査団はフィリップ・ジャメ原子力施設安全部長ら12人。28日は経済産業省原子力安全・保安院の担当者から調査の現状を聞いた。現地調査では原発敷地内のボーリングで得られた岩石を見て、直下の地盤の状態がどうだったのかも調べる。報告書をまとめ各国の原発の耐震対策に生かす。

 ジャメ団長は「地震が原発機器に及ぼした影響、地震のメカニズム、防火態勢の3点を中心に調べたい」と話した。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0128/TKY200801280043.html

0114 柏崎刈羽原発停止半年 東電、復興マネー全開 地元複雑 [朝日]

2008年01月14日18時34分
 震度6強を観測した昨年7月16日の新潟県中越沖地震で被災した東京電力・柏崎刈羽原発。運転再開に向けて急ピッチで復旧作業を進める同社は、一方で、風評被害を受けた地元に巨額のカネをつぎ込む。「ありがたいが、これでいいのか」――。地元の受け止め方も複雑だ。原発をめぐる半年を追った。

買い物客でにぎわう被災地・柏崎の特産品展=東京・表参道の新潟館「ネスパス」で

 「がんばれ新潟プラン」。そんな観光バスツアーに参加して、東京から被災地・新潟県を目指すのは、東電の社員や家族たちだ。同社が昨年8月、福利厚生の旅費補助などを、新潟への旅行に限って最高14万円に倍増するなどの「特例措置」を始めると、県内の観光業界は色めき立った。

 同社社員は約3万8000人。家族を含めれば10万人近い。柏崎観光協会は加盟の宿泊施設に「東電や原発の非難をしないように」。佐渡観光協会は担当者を東電に派遣し、「佐渡にも来てほしい」と懇願した。柏崎市の春日俊雄・観光交流課長は「非常に助かっている。彼らは一部が壊れたままの施設にも泊まってくれる」と話す。

 柏崎商工会議所が震災後に立ち上げた特産品販売のネットショップ「がんば716ショップ柏崎」の売り上げが予想の5倍を超えたのも同じ構図だ。発送先などを見ると、半分以上が東電関係者だった。

 東電によると、今回の特例措置で新潟入りした社員らは延べ約7万8000人。特産品購入額も約4億円に上る。東電立地地域部の星野武彦課長は「原発を置いていただいている地域の皆様に、できる限りの応援をしたかった」と話す。

 これに対し、柏崎市内のある宿の経営者は「涙が出るほどありがたかった」としながらも、「これでいいのか」と悩みを漏らす。東電社員の宿泊は、市のあっせんだったからだ。市によると、東電は9月末まで社員の宿泊のあっせんを市に依頼し、市は約2000人分を各宿泊施設に割り振った。

 「市を使うのは、『東電はやってますよ』というポーズ。結局、原発再開に向けた地ならしに過ぎないのではないか」

 下請け対策も入念だ。同原発で働く約5700人(1月現在)のうち、社員は1000人余。他は下請け・孫請け企業が占める。

 昨年8月、運転停止で約150人の自宅待機者が出ると、草むしりなど「普段ならやらない仕事」(東電)を発注。その後、「解雇や待機はない」としている。

 同12月5日には現金30億円を新潟県に寄付すると発表。同社の現金の寄付は、阪神大震災で日本赤十字社へ贈った義援金1億円が最高額だった。

 東電はその日に緊急記者会見を開いた。「長さは約7キロで活動性はない」としてきた原発沖合の断層について、「再評価の結果、長さ約20キロの活断層の可能性がある」という内容だった。東電はこの事実を03年に把握していたが、中越沖地震後も住民やメディアに公表しなかった。東電は「寄付と発表が重なったのは偶然」と釈明する。

 一方、経済産業省は11月、「復興支援」を目的に、柏崎市と刈羽村に電源三法交付金を約41億円上乗せすると発表した。

 柏崎市の本間敏博・企画政策課長は驚いた。電源三法交付金は本来、発電所の設置や運転の円滑化を図るために使われるからだ。

 福島大の清水修二教授(財政学)は「原発や核燃施設の立地が進まないので、使い切れずにだぶついている交付金を回しただけだ」と解説する。

 資源エネルギー庁の担当者は取材に「本来は地震の復興に使えるカネではない」と認めた上で、「07年度に使い切れずに余っていた予算をシフトした。再開とは切れた話だが、再開の際に地元の理解が得られないと困る」。

 原発に反対し続けている田辺栄作・元柏崎市議は「そんな大金を善意でくれる人がどこにいる? 東電や国はカネを使ってなんとか再開したいんだろうが、人の顔を札束でなで回すのはもうやめてくれ」と、憤りをあらわにする。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0113/TKY200801130161.html