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■政局07Ⅸ

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■政局07Ⅷ より続く


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1122 自民・増税慎重派、相次いで消費増税反対の提言 [朝日]


2007年11月22日00時58分

 自民党の増税慎重派は21日、消費増税に反対する提言を相次いでとりまとめた。竹中平蔵元総務相や自民党議員らでつくる「プロジェクト・日本復活」は増税の具体的な数値を打ち出すことに反対する提言を発表。最大派閥の町村派も「増税の規模や時期を検討する段階ではない」とする政策アピールをまとめた。

 竹中氏らの提言は、政策の最優先課題にデフレの脱却と経済成長率のアップを掲げた。さらに「無駄な歳出をギリギリまで削減した上で、足りない分を増税で補う」として歳出削減の重要性を指摘。「増税は財政健全化の最終手段」と位置づけた。

 町村派は「消費増税は民主党の合意なしに成立しない」などと指摘。増税実施の環境整備が進んでいないとした。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1122/TKY200711210414.html

1121 ガス田開発、解決に努力で一致 日中首脳会談 [朝日]

2007年11月21日00時17分

 福田首相は20日、シンガポールのホテルで、中国の温家宝(ウェン・チアパオ)首相、韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と相次いで就任後初の会談をした。日中首脳会談では福田首相が年内か来年早々に訪中する意向を表明。両首脳は東シナ海の天然ガス田の共同開発問題の解決に努力することで一致したが、具体的な時期には触れなかった。日韓首脳会談では、未来志向で両国関係を発展させることで合意。福田首相は拉致問題の解決と過去の清算を通じて日朝国交正常化を目指す意欲を示した。

 日中首脳会談で、温首相はガス田の共同開発を「高度に複雑で敏感な問題」としながらも、4月に温氏が訪日した際に合意した「比較的広い海域での共同開発」という共通認識に基づき、「双方が勇気を持って取り組み、解決のために努力したい」と述べた。福田首相は「日中関係発展のために解決したい」と応じた。ただ、今秋までに具体案を練ることになっていた共同開発問題の解決時期は示されなかった。

 両首脳はまた、安倍前首相の訪中時に合意した戦略的互恵関係の強化や、中国海軍と海上自衛隊の艦艇の相互訪問など安全保障分野での協力強化で一致した。温首相は福田首相の早期訪中を要請し、福田首相は国会の状況を見ながら、早期に訪中する考えを伝えた。

 温首相は「歴史と台湾について、適切に処理することが日中関係を維持する政治的基礎だ」と指摘。来年3月の台湾総統選を念頭に、「日本側が台湾問題を適切に処理することを希望する」と述べた。福田首相は「台湾については両岸の平和を維持することが重要であり、この考えは一貫して変わっていない」との考えを示した。

 日韓首脳会談では、盧大統領が、先の南北首脳会談の中で「金正日(キム・ジョンイル)総書記が、北朝鮮が平和と繁栄に向かうためには米朝、日朝の関係改善が必要だとはっきり認識していた」と指摘した。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1120/TKY200711200391.html

1119 選挙:大阪市長選 自公、広がる危機感 民主、国会論戦でも攻勢へ [毎日]

 18日の大阪市長選で民主、国民新両党推薦の平松邦夫氏が自民、公明両党推薦の現職、関淳一氏らを破って初当選したことで、「福田康夫首相の初陣で負けられない選挙」(古賀誠自民党選対委員長)と位置づけてきた与党には危機感が広がった。民主党は小沢一郎代表の辞意騒動を乗り越えての勝利だけに、余勢を駆る形で臨時国会での与党との対決姿勢を一層強めるとみられる。

 「終盤の追い上げが後一歩及ばず誠に残念」。公明党の北側一雄幹事長は18日夜、コメントを発表した。大阪市は衆院の6小選挙区を与党が独占(自民、公明両党が3議席ずつ)。特に「常勝関西」と呼ばれるほど強固な地盤を誇る公明党にはショックは大きかった。

 自民、公明両党は国政選挙並みの態勢で臨んだ。4日の告示日には伊吹文明、北側両幹事長がそろって大阪入り。自民党は大阪府選出の国会議員に地元入りを指示したほか、公明党も太田昭宏代表らが相次いでテコ入れに入った。総力戦を展開したうえでの敗北は、次期衆院選に黄信号がともった格好となった。

 新テロ対策特別措置法案をめぐる臨時国会での与野党攻防が激しさを増す中、与党内には「民主党が辞意騒動のダメージから回復し、攻勢を強める」(自民党幹部)との懸念が強まる。18日夜、伊吹氏が「自治体選挙は地域の特殊事情もあり、直ちに国政に影響を与えるものではない」とのコメントを発表し、あえて国政への波及に予防線を張ったのも危機感の裏返しだとみられる。

 一方、民主党は今回の勝利で大連立騒動に区切りをつけ、次期衆院選への態勢を整える構えだ。

 小沢氏は15日に大阪入りした際、辞意騒動について記者団に「大連立という言葉だけが先走ったが、選挙戦で戦って勝つこと自体は何も変わらない」と釈明していたが、勝利によって対決姿勢が明確にできた形。勝利を受け、菅直人代表代行は「心配をかけたが、民主党が参院で多数を持った意味が理解してもらえた」と語った。

 また、鳩山由紀夫幹事長は「大連立を断ったことが『自民党に負けるな』という有権者の意思表示につながった」と指摘。赤松広隆選対委員長も「小沢代表が続投を決めてから初の大きな選挙で勝った意味は大きい。今後の選挙にも弾みがつく」と述べており、民主党は国会論戦の主導権を握るための攻勢をさらに強めていく方針だ。【野口武則、渡辺創】


1117 首相「早期成立に全力」 補給支援法案 日米首脳会談 [朝日]

2007年11月17日15時04分

 福田首相とブッシュ米大統領は16日午前(日本時間17日未明)、ホワイトハウスで初の首脳会談を行い、日米同盟の強化で一致した。首相はインド洋での海上自衛隊による給油活動を早期に再開するため、補給支援特別措置法案の「早期成立に全力をつくす」と約束。大統領も活動再開に期待感を示した。北朝鮮問題を巡っては、首相が「テロ支援国家指定解除問題を含め、日米の連携が重要」と指摘。大統領は拉致問題について、「決して忘れることはない」と述べた。

 首脳会談はライス国務長官らも同席して約1時間。米国側関係者によると、会談終了後に短時間、両首脳だけの話し合いがあったという。両首脳は共同記者会見後、ゲーツ国防長官も交えた昼食会に臨んだ。

 給油活動の再開について、首相は「法案の早期成立」という表現で、強い意欲を示した。ただ、特措法案は衆院を通過したものの、野党が多数を占める参院では、いまだ審議入りできず、12月15日までの会期を延長することなしに成立は困難な情勢に変わりはない。大統領は会見で、日本のこれまでの活動を「非常に重要な貢献」と評価。活動再開に向けた首相の努力にも謝意を表した。

 両首脳は北朝鮮の完全な核放棄に向けた緊密な連携で一致。米国が年内にも解除の構えを見せているテロ支援国家指定を巡る具体的なやりとりについては、日本政府は「米国側との了解」として公表しなかった。

 ただ、米国側関係者によると、大統領は指定解除を判断する条件として、(1)核の無能力化(2)核計画の申告(3)拡散問題――の3点をあげた。拉致問題に配慮はするものの、解除の条件とはしない考えを示したものだ。首相からは「拉致問題の進展まで」といった直接的な表現で指定解除をしないよう求める要請はなかったとしている。

 大統領は会談で、「日本国内に、米国が拉致問題を置き去りにして、北朝鮮と取引するという心配があるのは理解している」と述べ、会見でも、「拉致問題が日本人にとっていかに重要かは理解している。拉致犠牲者、家族を決して忘れない」と語った。この点について、米国側関係者はテロ支援国家指定解除に関する米国政府の方針に変わりはなく、大統領の表明は、今後も引き続き北朝鮮に対し拉致問題の解決を働きかけ続けるという趣旨だと説明した。

 米国産牛肉の輸入問題では、大統領が「国際的なガイドラインにのっとって日本の市場が全面的に開放されることを望む」と述べ、月齢制限の撤廃を求めた。これに対し首相は「国民の『食の安全』を大前提に、科学的な知見に基づいて対応する」と、日本政府の従来の立場を繰り返した。

 一方、日本側が厳しい財政事情を理由に減額を求め、米国側が反対している在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)の特別協定再締結について、ゲーツ国防長官は「日米同盟にとって大事。ぜひ決着させよう」と呼びかけた。首相は「担当閣僚にしっかり交渉させ、早期にまとめたい」と応じた。米軍普天間飛行場の移設を含む在日米軍の再編問題については、「ロードマップに従って着実に実施」する方針を確認した。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1117/TKY200711160380.html

1117 民主、額賀氏を追及へ 補給支援法案審議より優先 [朝日]

2007年11月17日02時10分

 守屋武昌・前防衛事務次官が軍需専門商社「山田洋行」元専務との宴席に額賀財務相が同席していたと証言したため、民主党は19日の参院決算委員会などで額賀氏に説明を求め、業者との関係を追及していく構えだ。疑惑解明を補給支援特措法案の審議より優先させるとしており、会期内の同法案成立は困難な情勢。与党からは同法案成立のため臨時国会の再延長を示唆する声も出始めた。

 「李下(りか)に冠を正さずという言葉を全くわかっていない」。民主党の簗瀬進参院国対委員長は16日の記者会見で、額賀氏が元専務と宴席に同席したとの指摘について福田首相が「会食はよくあることだ」と語ったことを批判。「防衛省の構造的癒着」として国会で追及する姿勢を打ち出した。

 民主党は国会での質疑で疑惑が晴れなければ政府の補給支援特措法案の参院の審議入りに応じない構えだ。鳩山由紀夫幹事長は「防衛省がスキャンダルまみれの時に、簡単に法案を審議する状況になり得ない。国民は当然理解する」と語った。簗瀬氏は16日の与野党参院国対委員長会談で、与党が求める19日の審議入りを拒否。福田首相の外遊があり、審議入りは早くても26日以降になる。

 一方、自民党の伊吹文明幹事長は16日の記者会見で「説明が不十分だと言われるなら何度でも説明すればいい。国会の審議時間をそのためにとって、さらに法案審議を遅らせるタネにするものではない」と述べ、審議引き延ばし策にもみえる民主党の対応を批判した。

 ところが、補給支援特措法案の審議入りが遅れたことで、党内にはすでに12月15日までの会期内成立は難しいとの見通しが広がっている。ある党幹部に会期内成立を迫られた参院幹部は「参院としてはもたない」。

 そんななか、山崎正昭参院幹事長は16日の記者会見で「成立をあきらめるとか、廃案にするとかは絶対にあり得ない。新しい方法を考え、全力を挙げる」と語り、会期を再延長する必要性を示唆した。一方、公明党幹部は「(再延長には)基本的に消極的だ。予算編成に影響が出るし、何が起きるかわからない」と漏らしており、今国会の先行きは不透明さを増している。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1117/TKY200711160379.html

1116 守屋氏喚問で「宴席に額賀・久間氏」 民主、問責も視野 [朝日]

2007年11月16日00時56分

 防衛省の守屋武昌・前事務次官(63)は15日、参院外交防衛委員会での証人喚問で、軍需専門商社「山田洋行」元専務の宮崎元伸容疑者(69)=業務上横領などの容疑で逮捕=との宴席に額賀福志郎財務相と久間章生元防衛相が同席していたことを明らかにした。額賀、久間両氏は防衛庁長官経験者で、喚問終了後、いずれも「記憶にない」などと話した。民主党は衆院で両氏の証人喚問を求めるなど、国会での説明を要求。同党は現職閣僚である額賀氏の問責決議案の提出も視野に入れており、進退問題に発展する可能性もある。海上自衛隊の給油活動再開のための補給支援特措法案を、12月15日まで延長した今国会の会期内に成立させることは厳しい情勢となった。

 2度目となった証人喚問で守屋氏は、宮崎元専務との宴席に同席した2人の政治家の名前を初めて明らかにした。10月29日の衆院テロ対策特別委員会での証人喚問では、「名前をはっきり言うだけの自信と日付もわからないので、答弁を控える」として、名前は出さなかった。

 守屋氏の証言によると、額賀氏が出席した会合は一昨年くらいで、米国防総省のジェームズ・アワー元日本部長が来日した時に東京・神田の料亭で開かれた。守屋氏が出向くと、すでに宮崎元専務がおり、次いで額賀氏が顔を見せたが、最初に帰った。他の政治家も同席したという。

 久間氏が参加した宴席は2、3年前。旧防衛庁近くの東京・六本木の料亭で開かれた。日米の国防族議員らによる年2回のシンポジウムを主催する「日米平和・文化交流協会」の秋山直紀・常務理事から「大臣と飲むから来ないか」と誘われ、出向いたという。守屋氏が到着して間もなく久間氏は引き揚げ、その後は守屋氏、秋山氏、宮崎元専務の3人で飲んだという。話した内容は「覚えていない」と述べた。

 額賀氏は15日夕、財務省で記者団に「全く記憶にない。これまで宮崎氏や守屋氏から接待を受けたことはない」と全面的に否定。一方、久間氏は朝日新聞の取材に対し「3年ほど前の話なので、記憶に自信がない」としながらも、4人の会合については「あり得るかもしれない」と含みを持たせた。

 この日の喚問で守屋氏は、ヘリコプター装備品納入代金を山田洋行が水増し請求したとされる問題で、当時防衛局長だった守屋氏が担当課に電話をしていたとされる点について「記憶が一切ない」と述べた。

 また、次期輸送機(CX)のエンジン調達に絡み03年8月に開かれた装備品審査会議の段階で、山田洋行が米ゼネラル・エレクトリック社の代理店だったことを前回の証人喚問で「知らなかった」と答えていた問題についても改めて「当時の認識として一切記憶がない」と語った。

 ゴルフや飲食などの過剰な接待を受け続けていたことについては「それが刑事罰に該当するということであれば、逃れる考えは全くない」と述べた。そのうえで、石破防衛相から自主返納を求められていた退職金について「受け取る資格はない。返納する覚悟でございます。申し訳ございません」と返納に応じる考えを示した。

 政治家から契約関係で何らかの圧力を受けたことがあるかどうかも問われた。守屋氏は、建設関係で政治家から相談を受け、担当部署を紹介した記憶はある、と述べた。

 前回の証人喚問後に明らかとなった、同氏の側近とされる防衛政策局の課長(47)との不透明な資金のやり取りについても質疑があった。

 守屋氏の証言によると、10年前、父親から相続した山を売ってできた資金があり、この課長から「少し増やしてあげますよ。貸してください」と言われて、2500万円と2000万円の2回に分けて貸したという。

 しかし、返済が困難となり、5年ほどかけて何回かに分けて返済された、と説明した。上司・部下の間の巨額な貸し借りについて守屋氏は「金を増やしてあげるという言葉に乗った甘さがあった」と釈明した。

     ◇

 守屋氏が額賀、久間両氏の宴席同席を明らかにしたことを受け、民主党は15日夜、衆院テロ対策特別委員会で両氏の証人喚問を求める考えを自民党側に伝えた。民主党など野党は、現職閣僚である額賀氏が「記憶にない」と、守屋氏の証言と食い違う説明を繰り返してきたことを特に重視、額賀氏が財務相を続ければ「予算編成に支障が生じる」などとして、自発的な辞任も求める構えだ。

 これに対し、福田首相は15日夕、首相官邸で記者団に「額賀氏から『宮崎、守屋両氏から接待を受けたことはない。仮にその会合に出席していたとしても、誰が出席していたか覚えていない』という報告があった」と明らかにした。そのうえで「そういう会合に出ることは政治家としてよくあることだ」と述べ、説明責任を果たせば同席自体は問題ないという認識を示した。

 自民党は両氏の証人喚問には応じず、国会の委員会などで説明すればよいとの立場だが、与野党逆転の参院に舞台を移した補給支援特措法の審議に大きな影響を与えることは必至だ。

 与野党は19日の参院本会議での審議入りに向けて協議をしていたが、民主党は15日、証人喚問後の与野党の参院国対委員長会談で、「証人喚問の結果を受けて疑惑解明を徹底しなければ、給油新法に話が行ける状況でない」として、19日の審議入りには応じられないとの考えを伝えた。

 審議入りは早くても26日以降にずれこむ見通しで、12月15日の会期末までに十分な審議時間を確保することは困難な情勢だ。年末には来年度予算編成が控えており、政府・与党は疑惑の行方を見定めたうえで、再延長してでも今国会成立をめざすのか、継続審議などの道を探るのか、難しい判断を迫られることになる。

 民主党は額賀氏が辞任に応じない場合には、参院で問責決議案の提出も検討する構え。額賀氏は防衛庁長官時代の98年10月、同庁の装備品調達を巡る不祥事に絡み、参院で問責決議を可決され、辞任したことがある。額賀氏の進退問題に発展すれば、福田政権に深刻なダメージとなることは避けられない状況だ。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1115/TKY200711150037.html

1115 消費税、見送り方針 政府・自民、景気を懸念 [朝日]

2007年11月15日06時05分

 政府・自民党は14日、08年度中の消費税率引き上げ実施を見送る方針を固めた。自民党の伊吹文明幹事長が同日、「来年度は、消費税を上げることはやらない」と明言。12月中旬に与党がまとめる08年度税制改正大綱には、税率引き上げを明記しない方向で調整する。これまで「07年度をめどに実現する」としてきた消費税を含めた税制の抜本改革が先送りされることで、09年度までの基礎年金の国庫負担割合の引き上げにも影響する可能性がある。

 福田首相も14日の全国都道府県知事会議で「消費税を上げて、というのも短絡的すぎる。来年1年間は何とか、やり繰り算段できないかを思案中だ」と述べた。首相は社会保障給付の維持とセットで消費税率の引き上げを検討する考えを鮮明にしていたが、米国の低所得者向け(サブプライム)住宅ローン問題や原油高などの影響で景気の先行きが不透明なことから、この時期に引き上げ方針を明示することは国民の理解を得られないと判断した。

 伊吹氏は14日の日本記者クラブでの会見で、消費税について(1)08年度税制改正での取り扱い(2)09年度の基礎年金の国庫負担増への対応(3)11年に基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化するための措置(4)それ以降の方向性――と4段階に分けて検討する必要性を指摘。そのうえで「08年度は、消費税を上げることは、我が党としてはやらないつもりだ」と述べ、第1段階での増税を否定した。

 ただ、伊吹氏は「民主党のように、あれもこれもやるけれども増税はしないと言うことはできない」とも述べ、第2、3段階での増税の可能性は否定しなかった。

 政府・与党は、09年度までに基礎年金の国庫負担割合を2分の1に引き上げる財源を確保するため、08年の通常国会での消費税率引き上げを視野に入れてきた。しかし、参院で第1党となった民主党が当面の消費税の引き上げに反対、国会での増税論議が難しいことなどから、先送りに傾いた。ただ、08年中に衆院選があった場合、その後の政治状況次第では、08年の臨時国会や09年の通常国会で引き上げを実現する余地はあり、09年度中の国庫負担引き上げに間に合わせることは不可能ではない。

 一方、自民党では、財政再建を重視する財政改革研究会(会長=与謝野馨・税制調査会小委員長)が今月21日に財政健全化に向けた取り組みの中間報告をまとめる。増大する社会保障費に対応するため、消費税率引き上げに踏み込む方向で検討を進めている。

 首相は13日に谷垣禎一政調会長や与謝野氏らと会談した際、財革研の中間報告について「中長期的な方向性はいいが、足元をよくみて判断してほしい」と指示。消費増税を盛り込む場合には、国際的な株価下落が続く経済動向などを勘案して慎重な書きぶりを求めた。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1114/TKY200711140359.html

1114 内閣提出の法律、やっと成立 改正消安法など [朝日]

2007年11月14日12時30分
 ガス瞬間湯沸かし器などによる製品事故を防ぐため、メーカーへの規制強化などを盛り込んだ消費生活用製品安全法(消安法)と電気用品安全法(電安法)、大きな揺れが来る前に地震の発生を伝える緊急地震速報を警報にする気象業務法の各改正案が、14日午前の参院本会議で全会一致で可決、成立した。今国会で内閣提出の法律が成立したのは初めて。

 改正消安法は、家庭で長く使われる製品の経年劣化による事故防止が狙い。ガス瞬間湯沸かし器など9種類の「特定保守製品」のメーカーに対して、持ち主に点検時期を知らせたり、求められれば点検に応じたりすることを義務づける内容だ。

 改正電安法は、携帯電話などで発火事故が相次いだリチウムイオン電池について、メーカーに国の安全基準に合った自主検査を義務づける。電気用品の安全性を示す「PSEマーク」制度も、中古家電などの販売業者の反発に配慮し、マークのない中古品でも販売を認めるように見直した。

 一方、改正気象業務法は、10月から一般提供が始まっている緊急地震速報を、大雨や津波の警報などと同様、警報に位置づけ、NHKに放送を義務づける。火山噴火も警報の対象とし、自治体や住民に伝える。

 9月10日に召集された臨時国会は、安倍前首相の辞任に伴う福田首相の選出などで約3週間にわたって空転。7月の参院選後、参院で野党の議席数が与党を上回る「逆転国会」になったこともあって、当初の会期の11月10日までに成立した法律は、与野党の議員が共同提案した改正被災者生活再建支援法だけだった。

 国会の事務局などによると、秋の臨時国会で当初の会期内に内閣提出の法律が一本も成立しなかったのは、東京佐川急便事件の真相解明が焦点となり、「佐川国会」と呼ばれた92年以来。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1114/TKY200711140139.html

1114 国会同意人事、56年ぶり「不同意」 次は日銀総裁焦点 [朝日]

2007年11月14日12時15分

 政府が今国会に提出していた国会同意人事案件14機関28人分のうち3機関3人分が、14日午前の参院本会議で、民主党など野党の反対多数で否決された。投票総数229のうち、賛成105、反対124だった。同意人事が「不同意」になったのは、51年に参院で電波監理委員会(当時)の委員1人が否決されて以来56年ぶり。来年3月には同意人事の対象となる福井俊彦・日銀総裁の任期切れが控えており、与党と民主党が協調可能な人選ができるかどうかが焦点になる。

 「不同意」になったのは、労働保険審査会委員の平野由美子・元国家公務員倫理審査会事務局長、運輸審議会委員の長尾正和・元運輸省海上技術安全局船員部長、公害健康被害補償不服審査会委員の田中義枝・元国立感染症研究所企画調整主幹の3人。野党のうち民主、社民、国民新の各党はいずれも反対、共産党は賛成した。その他の13機関25人は同意された。

 同意人事をめぐっては13日の衆院本会議で、28人全員が同意されたが、予算案や法案で認められている衆院の優越の制度はなく、両院のいずれかで否決されれば不同意となる。不同意となった田中、平野両氏は各機関の設置法に基づき、後任人事が国会で同意されるまで暫定的に職にとどまる。長尾氏は任期満了日だった今月1日付で退任の扱いになる。

 本会議後、民主党の輿石東・参院議員会長は記者団に、「参院選で私たちに第1党を与えて頂いた結果だ。天下りを許さない、というわが党の意思表示だ」と述べ、反対した人事が官僚OBの天下りポストになっているとの認識を示した。

 一方、町村官房長官は14日午前の記者会見で、「なぜ3人がだめなのか、一人ひとりの理由をはっきりうかがいたい。省庁出身者ということでだめだというのであれば、法の下の平等に反する。行政経験があることは、むしろプラス要素ではないか」と強調した。

 国会の同意人事案件は休眠状態の1機関を除き35機関232人。今後も任期切れのたびに、政府・与党は野党との事前調整を迫られる。

 とくに日銀総裁人事では、福井氏の後任に元財務事務次官の武藤敏郎副総裁の名前が挙がっており、今回、官僚出身者を理由に「不同意」に回った民主党の対応が注目される。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1114/TKY200711140120.html

1113 政策協議は国会の場で 民主・小沢代表が党幹部と確認 [朝日]

2007年11月13日19時34分
 民主党の小沢代表は13日の記者会見で、与党との政策協議のあり方について「特定の政党間であたかも談合しているかのごとく見られるもの、連立政権を結果として目指すように見られるものはしない」と語り、こうした方針を党幹部と確認したことを明らかにした。

 この日の常任幹事会で、前原誠司副代表が「政策協議をどう進めればいいのか」、岡田克也副代表が「もっと政策協議に向けた方針を党内で徹底したらどうか」とそれぞれ質問したのに対し、小沢氏がこうした方針を説明したという。

 一方、小沢氏は会見で「政策協議の言葉の解釈、定義によるが、国会の場、委員会の場で各党が議論して結論を得るのは一向に構わない」と述べ、国会論戦の結論として法案の修正協議に応じることには柔軟な考えを示した。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1113/TKY200711130413.html

1109 被災者支援法改正案が成立 今国会初の法律成立 [朝日]

2007年11月09日13時22分

 地震や台風などの大規模災害に被災した住宅本体の再建費用を支給する被災者生活再建支援法改正案が、9日午前の参院本会議、同日午後の衆院本会議で相次いで全会一致で可決され、同法が成立した。今臨時国会での法律成立は初めて。

 改正被災者生活再建支援法は、今年に入って発生した石川県能登半島地震や、新潟県中越沖地震など4件を「特定4災害」とし、被災した住宅本体への再建支援などのため、最大で300万円まで支給する内容。衆参両院に別々の改正案を出していた与党と民主党が修正協議を行い、修正案を共同提出していた。

 今国会は9月10日に召集されたが、所信表明後に安倍前首相が辞任。福田首相の選出と組閣のため、約3週間にわたって空転したうえ、参院で与野党の勢力が逆転したことも影響し、これまで成立した法律はなかった。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1109/TKY200711090223.html

1113 民主党幹部、小沢代表と連日会合「もう独りにしない」 [朝日]

2007年11月13日23時20分

 民主党執行部が、小沢代表との連携強化に懸命だ。辞意撤回騒動をめぐり、「小沢氏を孤独にしたこと」が原因とみているためで、党首会談に至る経緯を知らず意思疎通を欠いたと悔やむ鳩山由紀夫幹事長は「小沢代表の真意をくみとる工夫」を宣言。小沢氏を含む会合をひんぱんに開き、さながら「代表を独りにさせない作戦」だ。

 13日夜、東京都港区内のふぐ料理店に小沢氏、鳩山氏、菅直人代表代行、輿石東参院議員会長が顔をそろえた。懇親を深めるためで、小沢氏を囲んでふぐ料理に舌鼓を打った。

 「『おやじ』に恥をかかせないのが幹事長の役割。信頼関係が醸成されていなかった」という鳩山氏の反省からだ。側近重用で知られる小沢氏を「腫れ物扱い」する空気もあり、党幹部は「代表にみんな嫌われたくなくて独りにしてしまった」と振り返る。

 党執行部は騒動後、小沢氏が出席する会合をほぼ連日開いている。平日はもとより土曜日の10日も菅氏、鳩山氏らとの緊急会合を開いた。鳩山氏は「急きょ決まった会談に代表が参加したことが大きい」と周辺に語る。

 ただ、小沢氏が本当に変われるかどうかは未知数だ。「小沢氏離党」の悪夢をひとまず回避した党内にはなお、与党がいつまた分断工作を仕掛けるかわからないという警戒感が根強く、執行部も気の抜けない日々が続きそうだ。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1113/TKY200711130448.html

1113 補給支援特措法案、衆院通過 民主の造反なし [朝日]

2007年11月13日20時42分

 インド洋での海上自衛隊の給油・給水活動を再開させるための補給支援特別措置法案が13日、衆院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決され、参院に送られた。参院第1党の民主党の反対姿勢は強く、参院での審議入りのめどは立っていない。与党は衆院の3分の2による再議決も検討しており、解散・総選挙もからむ与野党の攻防は激しさを増しそうだ。

 衆院本会議での採決では、「造反」の可能性も指摘された民主党から4人が欠席したが、いずれも海外出張や病気などが理由だった。7月の参院選で民主党と選挙協力した新党大地の鈴木宗男代表は賛成に回り、一線を画したほか、参院で民主党と統一会派を組む国民新党の議員は反対せず、採決の際、退席した。

 一方、自民党からは外国出張中の小泉元首相、入院中の久間章生元防衛相ら13人が欠席した。

 補給支援特措法案の衆院通過を受け、福田首相は13日、首相官邸で記者団に「良かったと思う。参議院でもよく説明していかなければいけない」と述べた。民主党の小沢代表も同日の記者会見で「当面の必要性だけで軍隊を派遣するやり方は国を危うくする。防衛省の不明瞭(ふめいりょう)な疑惑を明らかにせずに、採決強行はやってはいけない」と述べ、政府・与党を批判した。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1113/TKY200711130437.html

1108 最低賃金法案が衆院通過 自公民賛成、今国会成立へ  [共同]

 労働関連3法案のうち、最低賃金の底上げを図る最低賃金法改正案と、働き方の基本的なルールを定める労働契約法案が8日午後の衆院本会議で、自民、公明の与党と民主党などの賛成多数で可決される。

 両法案は直ちに参院に送付。政府、与党は10日までの会期を延長する方針で、今国会中の成立が確実となった。

 衆参両院のねじれ現象となった今国会で、政府提出法案をめぐって与党と民主党が修正で合意した初のケース。政府、与党は先の通常国会で、労働基準法改正案を含む3法案を重要法案と位置付けていたが、社会保険庁改革関連法の審議を優先した影響で継続審議となっていた。

 最低賃金法改正案は賃金の最低限度額の底上げを図り、違反企業が支払う罰金額を引き上げる内容。労働契約法案はパートや派遣労働者など就業形態の多様化を踏まえ、労働者と企業側の労働契約のルールを整備するのが狙い。
2007/11/08 11:00 【共同通信】
URL:http://www.47news.jp/CN/200711/CN2007110801000261.html

1108 政策協議引き続き求める・官房長官 [日経]

 町村信孝官房長官は8日午前の記者会見で、続投が決まった民主党の小沢一郎代表が連立協議を考えないと明言したことに関し「必要な政策協議まで否定するものではないと受け止めている。これからも必要な与野党の政策上の協議はお願いしていきたい」と述べ、引き続き民主党との政策協議を求めていく考えを明らかにした。(12:31)
URL:http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20071108AT3S0800E08112007.html

1108 小沢代表「総選挙に政治生命」 続投を正式に表明 [朝日]

2007年11月08日01時33分

 民主党の小沢代表は7日、党両院議員懇談会で「政治生命を総選挙にかけると決意した。もう一度、代表を務め、最後の決戦にあたりたい」と述べ、辞意撤回を正式表明した。続く記者会見で総選挙前の連立協議入りを否定し、対決路線に戻る考えを示した。これを受けて、政府・与党は今国会の会期を12月半ばまでの35日程度延長する方向で最終調整に入った。自衛隊の給油活動を再開するための補給支援特措法案は衆院で再議決して成立させるべきだとの意見が強まっている。

 小沢氏は懇談会で「党首会談をめぐり、国民、民主党支持者らに多大の迷惑をかけたことをおわびする」と陳謝。福田首相との党首会談を踏まえて「大連立」を党執行部に提案した理由については「政権の一翼を担えば主要政策が実現し、政権担当能力を目に見える形で国民に示し、総選挙で勝つ可能性が高まると考えた」と説明した。

 そのうえで小沢氏は、今後は次の総選挙での勝利に党代表として政治生命をかける考えを表明。7日に衆院選挙対策本部を立ち上げ、党の選挙態勢作りを本格化させる方針を明らかにした。

 続く記者会見では「連立問題のことは考えずに総選挙で頑張る、と。みんなの総意もそうだったので、ただひたすら総選挙に向けて全力で頑張る」と述べ、総選挙前に再び連立構想を持ち出す考えはないことを強調。首相との党首会談についても「基本的には今後、やるようなことにはならないと思う」と否定した。また、当面の焦点となる補給支援特措法案への対応は「基本的な考え方の違いだから、足して2で割る考え方は通じない」と述べ、反対する考えを改めて示した。

 一方、与党は民主党が対案をまとめたことを踏まえ、7日の衆院テロ対策特別委員会理事会で特措法案の修正協議を民主党に呼びかけたが、民主党側は拒否。これを受けて特措法案の今国会成立に向け、審議を急ぐ方針を固めた。

 提案していた7日の衆院委員会採決は先送りしたものの、10日に会期末を迎える国会を延長し、週明けに衆院通過を図る構えだ。参院での審議時間を確保するとともに、参院否決後に衆院で再議決し、3分の2以上の賛成で成立させることも見据え、延長幅は12月半ばまでの35日前後を軸に最終調整をしている。当初は1カ月程度の延長を検討していたが、衆院の通過が1週間程度ずれ込んだことが影響した。

 小沢氏の辞任騒動で民主党が党勢立て直しを迫られることから、衆院で再議決を強行しても「参院で首相の問責決議案を出す余裕はない」(首相周辺)との見方が政府・与党内で強まっている。問責決議案が提出されれば解散に踏み切る構えを見せつつ、民主党の対応を見極め、再議決に踏み切るかどうか政府・与党は最終的に判断する。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1107/TKY200711070275.html

1108 渡辺読売会長と森元首相が仲介 小沢氏に「大連立を」 [朝日]

2007年11月08日03時02分

 民主党の小沢代表は7日の記者会見で、福田首相との党首会談に至るまでの経緯を詳しく説明した。小沢氏は仲介者の名は明かさなかったが、首相や小沢氏の関係者らの証言で補うと――

 小沢氏は約2カ月前、ある人物から誘われ、食事をした。双方の関係者によると渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長のことだ。「お国のために大連立を」と訴えられた小沢氏は「民主党は参院選で国民に力を与えてもらった。衆院選も力を合わせて頑張ろう、勝てるという雰囲気の中にある」と説明。「連立は政権を担っている人が判断する話。私どもの方からとやかくいう話ではない」と丁寧に断った。

 しかし、小沢氏は首相との会談に傾く。しばらくして渡辺氏が「首相の代理と会ってほしい」と提案。小沢氏も「今の段階では首相とは会えない。首相が信頼し、自分も親しく話せる人が良い」と乗った。首相の代理は、渡辺氏と連立構想を語り合ってきた森元首相だった。

 10月下旬、都内で小沢氏と森氏は顔を合わせた。

 森氏 「首相もぜひ連立したいと言っている」

 小沢氏 「あなたも本気か」

 森氏 「おれも本気だ」

 小沢氏も、政治の停滞が続くことへの懸念を口にし、連立へ意欲をにじませた。ただ、次の総選挙で政権交代をめざしていた立場から、党内の理解を得られるかどうか不安ものぞかせたという。こうしたやりとりの末、小沢氏は「そういう考えなら、首相から直接話を伺うのが筋ではないか」と返答。首相側から党首会談の申し入れがあったのは、その直後だった。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1108/TKY200711070387.html

1106 民主、給油新法に対案 「国連決議」条件を明記 [朝日]

2007年11月06日13時29分

 民主党は6日、海上自衛隊のインド洋での給油活動を継続するための補給支援特措法案への対案をまとめた。アフガニスタン復興を通じてテロを根絶することをめざし、民生分野に限った支援を実施。そのために、停戦合意後か、合意前でも民間人への被害が生じない地域に自衛隊を派遣し、人道復興支援やインフラ整備にあたる。小沢代表が「政権を取れば参加を実現したい」とした国際治安支援部隊(ISAF)参加は見送る。給油活動などの海上阻止活動は今後、国連決議に基づく活動と位置づけられた場合に参加を検討するとしている。

 政府・与党は民主党の対案が提示され、給油活動の再開で合意できれば同党の主張を盛り込む法案修正を視野に入れている。しかし、9月の安保理決議でも、自衛隊が参加する海上阻止行動などへの「謝意」が盛り込まれるにとどまっており、給油再開の条件とされた決議が整う見通しは立たない。打開策として福田首相との党首会談で議論された恒久法の検討は頓挫しており、再開で折り合うのは困難な情勢だ。

 同党の対案は、アフガニスタン支援・テロ根絶特措法案の仮称で、6日午前に開かれた外務防衛部門会議に骨子が示された。

 骨子では、ISAFについて「効果をあげていない」とし、ISAF本隊やその後方支援活動への参加を見送る方針を示している。

 一方で、ISAFの指揮のもと軍民一体で復興支援にあたっている「地域復興チーム」(PRT)への参加をはじめ、民生部門に限定した支援を実施する。

 具体的には、農地の復興による食料生産の確保▽医療の提供▽被災民への援助物資の輸送▽治安維持改革――の4分野を挙げた。活動形態は自衛隊、警察官・医師などの文民、自衛隊と文民の共同作業の3形態を組み合わせる。活動実施の基本計画は国会の事前承認を得るとし、活動期間は原則1年。武器使用基準は緩和し「国際標準」とする。ただ、政策担当者は「自衛隊は民間人の警護はしない」と説明している。

 また、国連改革のなかで議論されている「国連緊急平和部隊」(UNEPS)設立に向けて日本が主導的役割を果たすことにも触れている。

 同党は今週いっぱい党内議論を進め、法案要綱として来週にも党内で了承される見通し。

     ◇

 民主党が6日に発表した「アフガニスタンでの人道復興支援活動と国際テロリズム根絶に関する特別措置法案の骨子」の主な内容は次の通り。

 ●日本は、アフガニスタン旧国軍の武装解除・動員解除・社会復帰の経験を生かして、自衛官を含む専門家を文民として派遣し、これらの改革を支援する。

 ●自衛隊は、戦闘部隊は一切含まず、人道復興支援やインフラ整備等にかかわるものに限って派遣する。国際治安支援部隊(ISAF)本隊への参加はしない。その後方支援に係る活動にも参加しない。

 ●日本の活動は、地域復興支援(PRT)活動をはじめとする民生部門に限定して行う。なお、活動は停戦合意後もしくはアフガニスタン民間人への被害の生じない地域に限定して行う。

 ●農地の復興、灌漑(かんがい)施設の整備による食料生産の確保、国民への医療の提供、被災民に対する援助物資等の輸送、警察、行政など治安維持のための改革の4分野を重点に行う。

 ●活動実施の基本計画は国会の事前承認を得ることとし、人道復興支援の活動期間は原則として1年に限る。

 ●部隊規模の戦闘が発生し、もしくは発生するおそれのある場合は、人道復興支援の継続が不可能なので、自衛隊、文民とも直ちに全員撤退する。国会の決議ある場合は撤退する。

 ●インド洋での海上阻止活動が国連の決議に基づく国連の活動として行われることとなった場合には、参加することを検討する。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1106/TKY200711060113.html
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