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自己啓発反省日記07年10月上

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07年10月の日記上 



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07年10月の日記上 

自己啓発反省日記07年9月下 より続く


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10月1日(月) アクセス急増の秘密は/福田さん始動/歴史の「記憶」と「記録」の問題

1100就寝、630起床。
昨夜は、Tシャツの寝間着とタオルケットだけでは寒くて、長袖のパジャマを来、冬の毛布を被って寝た。起きた時はすこし汗ばんでたけど、快適で、熟睡できた。

3日ぶりに店へ行き、ネットにつながると、dunpooの昨日のアクセス数が250余と出てきてびっくり。いつも30から60の間なのに。どこから視聴者が飛んできたのか、「リンク元の表示」を見て調べる。石けんの評判をあつめたサイトで、dunpooを「評判のまとめサイト」としてリンク貼ってあることがアクセス急増の原因とわかった。アクセスされたのはトップページだけで、そこからほかの、コンテンツのあるページへ飛んでくれた形跡はないので、「読者」が増えたわけではない。がっくり。

アマゾンの注文は4冊。3日前に出した本が早々に売れた。僕がたばこを吸ってた頃から持ってた本で、ビニールカバーがヤニで汚れているのを、一生懸命アルコールで落として発送。

NPO事務所では週初めの打ち合わせ。今週も皆大忙しだ。

カミさんは夜の仕事。順延で今日になった運動会にはカミさん一人で行ってもらい、夕方、僕がムスコを受け取って、カミさんを駅に送ってから、本屋に寄り、それから店に連れて行き、おばあちゃんちで晩ご飯(赤飯とぶりの塩焼き)を食べさせてもらって、夜7時からNPOの会議に二人で参加。ムスコは、このNPOの「副事務局長」ということになっており、参加するのが当然と受け止めている。

福田首相、国会で所信表明演説。野党との話し合いを強調し、ひじょうに低姿勢。テレビカメラに向かってコメントで、民主党の鳩山は「華がない」、社民党の福島は「内容が全くない」と切って捨てているが、どうかと思う。「対話路線」自体は評価して、「お手並み拝見」くらい余裕をもって言えないものかなあ。共産党の志位は、国民の審判のせいだ、としながら、ウルトラ右翼政治の転換がなされたことを評価しているみたいだったぞ。

本屋で立ち読みした週刊各紙の福田関連記事も厳しい。ポスト「福田がタニマチに「タダでもらった」1億円豪邸」など。福田さん、どうもカネの面ではあまりきれいではないような。
週刊現代は、ポストと週刊朝日に書きまくっている売れっ子の政治ルポライター上杉隆を返す刀で斬っている。経歴で「NHK報道局勤務」と書いているが、実はバイトで数年雑用をしていただけ、ということを暴露。「週刊現代」が自信満々に放った「安倍相続税脱税疑惑」スクープを「週朝」で上杉にけなされたからかな。

今日の朝日朝刊の保阪正康執筆の小論「昭和の歴史 薄れる記憶、ゆがむ記録」は出色である。
「侵略した側の行為は兵士しか記憶をもっていないが、侵略された側では幼児にも記憶が残っている」。歴史認識についての彼我のギャップはこの構図に起因すると、保阪は言う。
時代の流れとともに「記憶」を失う我々は、侵略した「記録」がない、虐殺したという「記録」がないなどと言いつのり、あまつさえ、「記録」の偽造までする輩たちのせいで、「記憶にもとづいた記録」が残されていた時代の真摯な姿勢を失いかけている。
沖縄の11万人集会はその我々の腐りかけた性根に対する覚醒の一撃だった、と思える。

10月2日(火) 自転車通勤/モーツアルト熱/秋の花粉症

1100就寝 3時に目が覚めたので起きて法律の勉強。6-8時二度寝。

カミさんを駅まで送って、ムスコと自転車で店へ。ムスコは運動会の振り替え休日のため。

今月から、節約のため、店の方の駐車場の契約をやめた。これからは自転車通勤だ。

NPO事務所の仕事、ムスコにも手伝ってもらう。

夕方カミさんを駅まで迎えに行き、ムスコを引き渡して、僕は今晩もNPOの会議。

10時帰宅。トンカツと、昨日の運動会の弁当の残り物。発泡酒と焼酎ロック。

ムスコのモーツアルト熱はますます高まっている。
ウィーンへ行きたい行きたいと言う。本屋では熱心にオーストリアの旅行ガイドブックを立ち読みしている。旅行店からオーストリア旅行のパンフレットをもらってくる。
今晩はムスコにねだられて、髙橋睦郎『モーツアルト366日』のいくつかの章を読んであげる。

僕はモーツアルトとマリー・アントワネットが幼なじみだったとは知らなかった。彼がフランス革命前夜のパリに遊んだことも知らなかった。映画「アマデウス」に出てくる皇帝ヨーゼフ二世はマリー・アントワネットの兄だという。ムスコはあの映画に出てくる皇帝が大好きなので興味を示す。
「モーツアルトがもしも革命の時代に生きていたら、モーツアルトもベートーヴェンたらざるをえなかっただろう」という言葉が本にあり、僕が、「なるほどー!」とうなると、「どういうこと?」とムスコが聞く。
「その話をしたら長ーくなるけど、聞く?」というと、「うん」と言う。
それで、僕が帝政オーストリアのこと、フランス革命のこと、ベートーヴェンのことを講義。彼、興味深げに聞いていた。彼なりに、モーツアルトとベートーヴェンの音楽性の違いは把握しているみたいだった。
彼はいま、ピアノに向かうといつも、モーツアルトの交響曲25番の出だしのところか、ベートーヴェンの第9の「歓びのうた」を弾いている。

風邪はなおったけど、鼻水は引き続きひどい。目もかゆい。秋の花粉のせいみたいだ。

米シティ、日興コーディアルを完全子会社化する方針発表。今年5月に解禁になった三角合併方式を活用。買収される会社の株主に米国親会社の株を対価として渡す方式だ。これで外資の企業買収がいっそう加速されるという見られている。

10月3日(水)

NPO事務所は、今日から、省エネと節約のため、エアコンの電源を切り、電力の契約も中断。
窓からいい風は入ってくるのだが、すぐ裏の建物の解体工事が続いているので、騒音が酷い。鼻水はひょっとして現場から飛んでくる粉塵のせいかもしれない。のどもイガイガしてきた。契約を打ち切るのは早計だったかも。

NPO事業について新聞記者の取材受ける。これからの活動の発展のために、NPOの知名度を上げなければならない。そのためにメディア対策は重要と最近意識しはじめた。

夕食、ムスコが食べたいと言ったので、久々に鍋。鯛、牡蠣、ホタテ、と奮発する。

10月4日(木) 交通事故の補償交渉/我が「軍」のレベル

去年の交通事故の補償交渉を、加害者側の保険会社の人とする。向こうの提示額に、すこし注文をつけて、66000円増しで合意、サインする。
肩はまだすこし痛む。なのに、外見的な損傷が見られないということで「後遺障害」の認定は却下される。痛みが続いているにもかかわらず、過去の通院等に関わる慰謝料だけで、将来に向けての慰謝料がまったくないというのは納得できないのだが、まあこういうことになっているのなら、ほどほどの要求で引き下がるとするか。
幸い肩は、自分で体操を続けることで、徐々に良くはなっているみたいだから。

でも、サインしたあと、今日は一日、気のせいか肩が重かった。

夕食は家で焼き肉。カミさんが奮発し、僕が調理。

6か国協議、合意文書を発表。北朝鮮が年内に3つの核施設の無能力化、米国がテロ支援国家指定の解除を約す。

衆院で代表質問スタート。民主は解散求める。首相、インド洋給油活動の給油実績の訂正を陳謝。

政府の海自給油活動の嘘を暴いたのは、民間団体のピースデポだ。米国政府に情報公開請求で米艦の「航泊日誌」を出させ分析した結果わかったことだが、海自への同様の請求は「安全確保」と「他国との信頼関係」を理由に却下されたという[朝日]。笑うべき、そして哀しむべき我が国の「軍」の民主的コントロールのレベルである。

今週の週刊新潮と週刊文春、そろって、時津風親方、二瓶絵夢(政治家がらみの詐欺未遂で逮捕)、沢尻エリカ(高慢ちきらしい)を取り上げている。こういう人や事件にみんな興味あるの?

10月5日(金)

朝、NPOの仕事で他所に寄り、それからキャンプのために買い物。
僕はバーベキューコンロを持っていない。場所をとるから。でも、火遊びの好きなムスコを満足させるために、携帯用の七輪を買う。コーナンで1250円。

昼食後夕方までNPO事務所で仕事をし、帰ってばたばたと荷造りをして車に放り込み、おとといの鍋の残りにご飯を入れたおじやをかき込み、家族三人、カミさんの実家へ出発。

政府がインド洋給油活動を続けるため、テロ特措法に代わる新法の骨子を決定。活動内容を給油・給水に絞ることと期限を2年にし国会の事後承規定を削除。

韓国盧武鉉大統領が訪朝して南北共同宣言。朝鮮戦争の休戦状態の終結のための首脳会談を提起。大規模な経済協力を約す。統一・核には深入りせず。

創価学会の御用雑誌「潮」11月号に佐藤優が「SGI会長の「民間外交」が果たす意義」を寄稿。佐藤が池田をヨイショしているのか?これは読まねば。   

10月6日(土) 伊那谷キャンパーズビレッジ

予定よりすこし寝坊して、朝7時過ぎに十三を出発し、車で信州伊那へ。
途中3箇所で休憩して、中央道松川インターで高速を下りて30分、目的地の伊那谷キャンパーズビレッジに着いたのは1時半。
谷間の起伏の多い樹林の中に、キャンプサイトが50くらいあるだろうか。小さな谷川が一本場内を走っている。すべてのサイトがオートキャンプ用で、お互いに離れていて独立性が高い。管理棟はじめ施設は手作りで質素だが、「できるだけ自然に親しむキャンプを」という経営者・スタッフの高いプロ意識が感じられる。
僕らはAC電源なしのキャンプサイトで、1泊4000円。
マウンテンバイクで遊べるということを事前に調べていたので僕は自分のマウンテンバイクとヘルメットを持参。ムスコはキャンプ場のをレンタルして、二人でキャンプ場内を走り回る。ムスコは夢中になった。

ほかのキャンプサイトは、立派なテント、タープ、テーブルセット、バーベキューコンロ、ランタン。
うちは、テントはカミさんの姉からの借り物、タープなし、テーブルはミカンのコンテナをひっくり返して使い、椅子は景品かなにかでもらった簡単な床几式のもの、調理は小さなストーブと七輪で、食器は僕が学生時代から使っている山用のアルマイト食器だ。寝るときは、一番寒がりのカミさんは僕の30年来使っている冬山用の羽毛シュラフ、僕はだれかにもらったかびくさい、めちゃくちゃ重い三季用のシュラフ、ムスコはカミさんが10年前に買った夏用シュラフ(チャックがしまらない)とシュラフカバーだ。ランタンはなしで、やはり景品でもらった懐中電灯をテントにつるしてる。

夕食はバーベキュー。七輪の炭を完全にいこらせる前に肉を焼きはじめたのではじめはしょぼい焼き肉だった。
夕食後、キャンプ場全体でキャンプファイヤー。子どもたちがたくさん参加して、スタッフがゲームや話術で盛り上げてくれて楽しいひとときだった。
風呂は無料で入れる。
カミさんは風邪ひいたみたい、と、夕食後はテントの中で寝てる。僕とムスコ、七輪の火に手をあぶりながら、満天の星空を仰ぎ、酒とお茶を酌み交わした。

10月7日(日) 陣馬形山/まつかわ温泉

朝、雲は多いけど一応は青空も見えている。
陣馬形山にハイキング。登山道は別にあるみたいだけれど、キャンプ場裏から続く、送電線工事用の林道を二時間すこし歩いて頂上。頂上近くまで立派な車道もついていてちょっとがっくり。でも、頂上は広くて展望のいいところ。南アルプスと中央アルプスが一望できる。これらの山、僕はほとんど学生時代に二度三度と登っている。無料の望遠鏡があって、それで南アルプスをのぞくと、登山道までわかる。懐かしさに胸が締め付けられる。
同じ道を下山。樹林はほとんど松林で、陽がよく射すなだらかな道を軽快に歩く。ススキがきれいで、僕はカミさん、ムスコと語らいながら陶然として歩いていた。
ところが、帰りの分岐を見逃し、違う道を1キロほど歩いてから間違いに気がつく。ちょうどキノコ取りの人の軽トラックがやってきたので、道を尋ねると、その人はキャンプ場に帰る山道のことは知らないで、「このまま林道を通っていくとものすごい遠いよ」と言い、トラックの荷台に乗っていけという。そこでお言葉に甘えて、トラックでキャンプ場まで送ってもらう。「大人だけならほっとくけどな、子供がかわいそうだから」と。感謝感謝。カミさんとムスコは、トラックの荷台に載せてもらったことがないらしく、初めての経験でものすごく楽しかったらしい。

キャンプもハイキングも堪能した。もう一泊する予定だったが、カミさんは体調がすぐれないし、ムスコも夜が寒いのでもう帰りたいと言う。僕は実は、今日帰れれば、明日、四天王寺の古本市に行けるという思いがあるから、帰るのに賛成。
今日の夕食のメニューだったカレーを昼につくって食べてから、ゆっくりとテントを撤収し、3時にキャンプ場をあとにした。
このキャンプ場は、チェックアウトが3時、チェックインが11時という良心的な設定なので、1泊で2日めいっぱい遊べるのだ。

松川町内で、昨日買いそびれたリンゴを無人販売所で買う。二個100円という安さなので10個買って、早速皮ごとかぶりつくが、じつに美味い。

帰りの道中にどこかの温泉に入ろうと思ってはいたが、何にも調べてこなかった。カミさんが鉄道駅に寄って駅員さんから聞き込んできた「まつかわ温泉 清流苑」という町営の施設に飛び込む。これがまた素晴らしい温泉施設。露天風呂から南アルプスが一望できるのだ。入浴料400円はめっちゃお得だ。

さらに道の駅「華の里飯島」まで足を伸ばし、そばを食って土産を買ってから、ようやく帰路につく。

松川インターに7時に入り、途中3箇所のSAで休憩し、吹田インターまで、運転を僕とカミさんで交代しながら飛ばす。ムスコは前半はカーステレオでモーツアルトのCDを繰り返し繰り返し聞き、後半はぐっすり。高速料金は6600円のところ、ETCの時間割引で5300円に。でも途中のSAで補給したガソリンはリッター144円で、これは僕らは普段入れいているところに比べるとずいぶん高い。
11時15分、十三のカミさんの実家に無事帰還。ビールで一息つく。

10月8日(月) 四天王寺の古本市/3日間の新聞から/福田首相は南京70周年に参加せよ

早朝目覚めると、雨。昨日幕営しなくてよかった。
でも雨だと、四天王寺の古本市はお休みだろうか?

気がもめたが、9時半には雨があがったので、電車で四天王寺に出かける。
着いて本を選びはじめたところで雨。天幕なしの百円均一本の台には無情にビニールシートがかけられ、見ることができなくなった。均一本以外の書棚はテントの下で販売されている。中に一店だけ、テントの中で百均セールをやっていたので、そこで集中的に本を買ったあと、ほかの全店を一巡。
本日の収穫-----まずは百円本。
「ゴンクウルの日記Ⅱ」、「ゲーテ評伝 上」(ビルショウスキー)、「日本政治社会思想史」(内田繁隆)、「近代文藝十二講」(生田長江ほか)-----以上は戦前・戦中の本。内田という学者の名前は聞いたことがない。丸山真男以前に日本政治思想史はないように思っていたが、どうなのだろうか。
「宗教とは何か」(西谷啓治」、「日米安保条約 その解説と資料」(渡辺洋三ほか)、「戦争と科学」(武谷三男)、「セクシュアル・レボリューション」(ライヒ)、「無思想時代の思想」(清水幾太郎)、「アインシュタイン 上・下」(クズネツォフ)、「ルネッサンス的人間像」(下村寅太郎)。以上は戦後の本で、読んだことのある本、すでに持っている本もあるが、100円は超お買い得なので買ったちゃった。
ほかは、「ラムぜー・クラークの湾岸戦争」300円、「第二の罪 ドイツ人であることの重荷」(ジョルダーノ)1500円、「戦争の記憶 日本人とドイツ人」(ブルマ)500円、「戦後日本共産党史」(小山弘健)500円。
以上で計4100円の出費。
買ったのはほとんどが単行本なので、持って行った山用のザックはこれだけでもう一杯。重さは17キロくらいだろうか。もし雨がやんだら、百均本の棚から手に提げられるだけの本をまだ買いたいところだが、今日はこれであきらめる。

十三に帰り着いたら雨がやんでた。お義母さんが、豚しゃぶを昼に用意してくれたので、ビールを飲んで汗をかきながら大食。休みの日の昼の贅沢はいいねえ。

一眠りして、4時頃十三を出発、途中道草をして、8時頃和歌山の自宅に帰還。
明日にとっておくとやる気がなくなるので、キャンプ用品など持って行ったものをカミさんと手分けしてすぐに整理。
夕食はソーメンとスーパーで買ってきた寿司。ビールと焼酎ロック。

以下、3日間の新聞から。

書籍広告。『タイガーフォース 人間と戦争の記録』マイケル・サラほか著、WAVE出版。知られざるベトナム戦争最悪の住民虐殺を小さな新聞社が調べ上げた、2004年のピュリッツァー賞受賞作。

05年に機密指定解除となっていた米公文書で、沖縄返還交渉時の「核持ち込み密約」の存在が確認された。ただし、密約の存在は、若泉敬の著書ですでに明らかにされていた。外務省は、「密約は存在しない」と言い張っている。
これについては、国会で野党は強く追及して白黒をはっきりしてもらいたい。が、民主党では無理かな。

インドネシア泥炭火災多発で、日本の総排出量上回るCO2が排出されているという。こわいこわい話だ。

内閣府調査によると、「環境に関心」9割、環境税「賛成」4割。
年金とか、政治とカネの問題とか、格差とか、景気とか、そんなもんたいした問題と違うで、地球温暖化問題に比べたら!
「温暖化みんなで死ぬから恐くない」という川柳があるらしい。まあ、そういう気イなら、ほっといたらええけどな。みんなちょびっと心配しはじめてんねん。ここで一気に、ぐっと、「環境」改革にアクセルを入れてほしいなあ。

朝日読書欄から。
『生のあやうさ 哀悼と暴力の政治学』ジュディス・バトラー著
著者のことは知らなかったが、ジェンダー論ですごい影響を与えてきた社会哲学者らしい。56年生まれ、僕と同年齢じゃないか。
「「テロリズム」という語の使用はこうして国家に基盤をおかない政治団体が行使する暴力行為を非合法化する機能を果たしており、それはまた同時に既存の国家による暴力的な対応にお墨付きを与えているのだ。」

その通り。そして日本国憲法第9条は、国家による戦争という暴力を非合法化したんだよ。小沢一郎が言うように、それが国連憲章と理念的に同じだなんて、笑わせるぜ。対テロ戦争の泥沼に日本をいっそう引っ張り込むのが民主党の役割なのか?(って、最近の小沢の悪のりにほんとに頭に来て、戦争関連のもの読むたびに小沢のこと罵倒したくなる)

朝日朝刊、ビル・エモットの連載コラム「世界をよむ」を楽しみにしている。今朝は、「福田首相は70周年に南京訪問を」に、うならされた。
南京事件という個別の事件についてはっきりと首相が謝罪することで日本は中国に対して歴史問題で主導権をとれるというのだ。
実現したら、僕は福田政権を断固支持する。9条を変えずに壊そうとする小沢民主よりはね。

10月9日(火) 来年の仕事/なれ鮓/市井のえらい人

わがNPOに、ほかのNPOと某メディア会社が共同イベントの話を持ち込んでくる。来年度の実施に向けて協議継続することに。僕は来年事務所に勤めているかどうかわからないので最初のうちは黙っていたのだが、「事務局長どう思います?」と代表に問われて、ついついまた前向きの発言をしてしまって、あとで後悔する。

みかんの仕入れ先の有田の人から、郷土料理、鯖のおしずしである「なれ鮓」をいただき、家族で夕食に食べる。
僕は青年期まで生臭いものが苦手で、なれ鮓なんか、見るのも気持ち悪かったのだが、最近はうまさがわかるようになってきた。ムスコなんかほんの小さい頃から大好きで、それを僕は不思議に思う。

自殺防止NPOの代表茂幸雄さん。東尋坊管轄の元福井県警の警察官だ。退職間際に保護した男女を救えず自殺されてしまったことから、退職後はこの仕事に身を捧げている。
「「しからず、励まさず、いさめず、笑わず」が相談の基本だ。どうすれば前向きになれるか。本人に代わって実家や勤務先に電話をかける。仕事も世話する。縁もゆかりもない者が必死になればこそ、凍り付いた心もとけていく。」[日経]
できんことだなあ。僕には無理だ。宗教者とか公務員は、本来こうあるべきだ。が、望むべくもない。市井にえらい人はいっぱいいる、と改めて思う。

10月10日(水) 会議と考えることとしごと/気象の勉強


初めて、朝、半袖では寒いと感じた。でも昼からはやはりTシャツに。

今日は環境省主催の会議、県との打ち合わせ、NPOの例会、と3つも会議があった。

会議が続くと仕事をしている気になるが、実は事前に仕込んだものを消化しているだけだったり、新たな仕込みのための準備だったりする。一人で、頭を使ってじっくり考えること(じっくりと言っても時間をかけることじゃない、集中することだ)、決断すること、これが仕事の基本だと思う。

日経夕刊の「人間発見」はきのうから新シリーズで、アサツーディ・ケイという広告会社の会長稲垣正夫の巻。タイトルは「躊躇する者は敗者なり」だ。

素早く決断をするのは、やはり一人でじっくりと考えることが必要だ。あっちにもこっちにも相談をかけたりみんなの意見を聞いたりしていてはできないだろう。

先日から知人に頼まれていること、やらなきゃやらなきゃと思いながら、気が進まず一日延ばしにしている。明日はかならずやろう。

例会で和歌山地方気象台の方の話を聞く。この9月の和歌山市の平均気温は観測史上最高であったという。エルニーニョとラニーニャの説明を聞き、わかった気になる。

夕食は今季初のおでん。

カミさん、ムスコ寝たあと、法律の勉強1時間、新聞整理2時間。
最近ようやく、ムスコは僕が起きていても一人で寝られるようになって、僕に深夜の勉強時間がとれるようになった。

10月11日(木) ブックオフ

12時就寝630起床。
朝は小雨で肌寒い。はじめて長袖を着て出勤。でも今日も昼からは晴天で暑くなる。

昨日はラジオ局と、今日はテレビ局と番組でのNPOの広報の打ち合わせ。

友人と夕方会う約束だったが、すっぽかされてしまった。おかげで予定が狂って、今日やると誓っていた用事もできなかった。

来月東京へ家族で行くので、東京と鎌倉のガイドブック、それにレストランガイドを本屋で買う。カミさんとムスコに行くところ決めろと言ってある。東京のガイドブックというのは初めて買った。

夜、平和運動の市民団体の会議。僕が司会をして早く終わらせる。
12月8日終戦記念日&ジョン・レノン暗殺記念日&僕の誕生日、なんかイベントしようよ、イマジンでも歌って、ということになる。
会議中、抜け出してボクシングの亀田戦見に行くやつがおった。

会議後、ブックオフへ寄り道。100円本ばかり26冊購入。
文庫----「レ・ミゼラブル 1」岩波、「モーツアルトの手紙 上」同、「決定的瞬間」(中公)、「モラトリアム人間の時代」(同)、「響きと鏡」(同)、「児玉大将伝」(同)、「前略、人間様。」(新潮)、「もっとソバ屋で憩う」(同)、「マシアス・ギリの失脚」(同)、「司馬遼太郎が考えたこと 1」(同)、「星の牧場」(角川)、「海は甦える 5」(文春)、「長征」(潮)
新書----「国語のできる子どもを育てる」(講談社)、「これがニーチェだ」(同)、「続セルフ・コントロール」(創元社)、「美の構成学」(中公)、「湛山座談」(岩波同時代ライブラリー)
単行本----「冬の鳥」(小学館)、「ブルース世界地図」(晶文社)、「大仏破壊」(文春)、「大国の興亡 上・下」(草思社)、「オウエンのために祈りを 下」(新潮)、「20世紀からの決別」(白帝社)、「シャガール わが回想」(朝日新聞)
すでに持っている本が11冊もある。売れると思って買った。

夕食は昨日のおでんの残り。遅くに帰ってきて一人で食べる。
友人が旅先から送ってくれた北海道産ジャガイモ焼酎。ビミョーな味。

今日もまず、カミさんがゴー・トゥ・ベッド。ムスコは僕としばらくおしゃべりして盛り上がったが、僕がパソコンに向いだすと、あっさりと「寝るわ」といって退場。
静かな秋の夜長。本はあるが、うまい酒がない。秋はやっぱ日本酒のぬる燗かな。明日買うてこー。

来年4月からの導入を決めていた高齢者医療負担増(75歳以上の被扶養高齢者の保険料負担、70歳から74歳高齢者の自己負担1割から2割へ)を、半年ないし一年凍結することで与党が調整中。不足する財源2000億円は補正で手当。

10月12日(金) 男を下げた亀田/時事用語の基礎知識/タレント候補/二階

1230就寝640起床。
新聞見て、ゆうべ、亀田大毅が負けたってあるから、テレビ「朝ズバ」みると、こればっかりやってる。
亀田がくりだすレスリング技、逆上してやったのか?それとも苦し紛れのウケねらいか?理解できん。記者会見での「切腹」発言といい、男を下げたの~。

朝食中、カミさんが、「モーダルシフト」って知ってる?と聞くので説明してやる。そいで、僕が逆に「プレカリアート」知ってるかって問題を出すと、知らんと言う。説明してやると、「おとうちゃんって、プレカリアート?」って聞くから、「そんなもんやろ」と答えた。「それでもなんで幸せそうやの」と聞くから、「ええカミさんとムスコに支えられてんのや」と、この前と違う答え。

夕食は、北海道産ハタハタの干物、野菜炒め。
ハタハタの干物、12尾入ったパックが半額になって150円で高島屋に売ってたので珍しくて買った来たが、あんまりうまくなかったな。これだったらめざしの方がいいな。
焼酎と発泡酒。

大阪市長選に民主党が毎日放送元アナウンサーの平松氏擁立へ。
首長選で民主が自民との相乗りを禁じたことに僕は、疑問を感じている。そもそも地方政治において長年自民と相乗りしてきた民主党に、独自の地方政策は、ない。政策的対立軸がないところに無理矢理対立候補を立てようとすると、とにかく勝てる候補を担ぎ出そうということになるだろう。勢い、相手を上回る知名人、現代ならテレビ的知名度のある人、ということになる。平松氏の擁立はそのことを証している。
一定の政治的見識を有しているとか、これまで政治的行動なり発言をしてきた、という人ならわかる。だけど、アナウンサーというのは、極端に言えば、原稿を読んできた人だ。政治的発言がタブーの世界に住んできた人だ。そういう人を、知名度があるからということだけで、地方政治においても二大政党制を確立して対立軸をつくっていこうという政党が担ぎ上げていいのだろうか?
これでは、なんのための相乗り否定かと思ってしまう。政党政治の自己否定ではないか。

二階衆院議員が跡地譲渡について政治介入したのではないかという疑惑の「グリーンピア南紀」問題。那智勝浦町職員が作成した経過記録文書が、故意に廃棄されていたという。朝日和歌山支局のスクープ。豪腕政治家で裏もなかなかすごいといわれる二階さん、転ぶのはいつだろう。

イラクでの要人警護を請け負う米軍事会社による乱射・殺人事件がイラクと米国で波紋

化学・製紙・セメントなど13業界、CO2削減で新目標。「自主目標」と歌っているが実質は官主導。「削減すればするほど追加目標を背負わされる」という不満ももっとも。排出増加に歯止めがかからない民生業務部門(店舗やオフィス、輸送)に対してもっと強力な手を打つべきだ。
「炭素税」を導入すべきだ。そうすれば不公平感もなくなるのでは。

地方オーケストラの危機 アウトリーチ(団員による出張演奏)で限界を突破せよ 札幌交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団の例 [朝日]山田真一(文化創造研究所所長)

「「瀕死自民」が下野する日」と週刊文春が特集。民主党がチョンボしない限り、時期衆院選での自民敗北は免れない、という雰囲気。

10月13日(土) 墓参り/日本酒/黒川紀章/ゴアにノーベル賞

1100就寝600起床。
母と姉二人、ムスコを乗せて丹波の創価学会墓苑まで、父の墓参り。1年ぶりだ。墓前に父の好きだったコーヒーとアメを供え、家族で声を合わせて読経・唱題。
雲間から柔らかい日差しが射し、ほんとうにさわやかな天気で、紅葉にはまだ間があるのが残念だったが、ドライブも墓参りも楽しかった。
片道正味3時間。3時半に和歌山に帰還。途中篠山の料理屋「和食膳 丹南茶寮」で丹波牛のたたき1500円を食う。とても柔らかく新鮮な生肉で、量も多く、皆満足。

和歌山に帰ってから、日本酒を買おうとスーパーへ寄るが、紙パックの安い酒しか置いていない。焼酎はおいしそうなのいろいろ置いてるのに。日本酒はめっきり人気がなくなったなあ。僕自身、日本酒を買うのは昨冬以来。置いてある酒で妥協してカートに入れようとすると、ムスコが「紙パックはあかんやろ」と言うので思いとどまり、ほかの店に寄ってちゃんとした日本酒を買うことにした。

ムスコがアマゾンで注文した「アマデウス」のDVD届く。今日からしばらくは毎日観るにちがいない。ほんまにへんなもん好きやなあ。

黒川紀章死亡。
和歌山市には、黒川設計の県立美術館・博物館がある。道を挟んで和歌山城に接しており、その建物が巨大で、自己主張があまりに強いため、和歌山城の景観を殺してしまうという論争が建った当時にあったと記憶している。黒川は、城の景観と調和させるというより、自分自身の設計の建物は城と拮抗しうるものにしたかったのだろうし、して当然だと思っていたのだろう。
大規模プロジェクト大好きだったのに「共生の思想」なんてことをいけしゃあしゃあと書いたり語ったりして、自己顕示欲が強いな、という印象である。
晩年の政治活動は、その自己顕示欲と、儲けすぎてカネの使い所がなくなったんで散財したかったのが動機じゃないだろうか。

ノーベル平和賞にアル・ゴアとIPCC。
ゴアのこと僕は好感をもってるけど、いくらなんでもこのごろは太りすぎだろう。

ジュリスト10月号は、「特集 日本と国際公秩序 集団的自衛権・国際刑事裁判所の原理的検討」だ。小沢一郎理論を破折するためにも読まねば。

夕食は、家で秋生鮭のムニエル。めっちゃおいしかった。特に皮が。
日本酒「土佐鶴 本醸辛口」を冷やで。サントリー「ジョッキ生」にしたのは、景品の「笑点Tシャツ」をカミさんもムスコも欲しいというからだけど、味もまあまあいけると思う。

カミさんの大好きな「ブロードキャスター」を見る。亀田を持ち上げていた番組が一転して勝った内藤を持ち上げる。TBSって恥知らずやな。

10月14日(日) ノーベル賞学者の講演/信濃庵/黒川さんの話続き

昨夜は法律の勉強10分で眠くて1130就寝。630起床。

わがNPO主催の温暖化に関する研修会の第一回目。
講師は、国立環境研究所の参与・西岡秀三氏。IPCCに設立当初から関わり、第三次報告書の執筆メンバーでもあるという。日本では右に出る者のいない地球温暖化に関する専門家だ。IPCCのノーベル賞受賞おめでとうございます、と言ったら、うれしそうだった。

講義は、1時間の予定が1時間30分に及び、質疑のあとの捕捉説明がまた45分に及んだ大熱弁で、それがだんだんと調子が良くなり熱を帯びて、もうすこし聞きたいと思ったほどだ。
気温上昇は、2度までで止められればなんとか人類は生き延びられる可能性が高い、そのためには、2050年までに世界中の二酸化炭素排出量を半分にしなきゃいかん。日本は70%削減が必要だ、そしてそれは可能だ、という、怖ーい、でも勇気と希望もわいてくるお話だった。

夕食は、まずは回転寿司の「弥一」へ行ったが、6時前ですでに駐車場は満杯、80分待ちといわれあきらめる。チェーンの外食店はどこも一杯だろうと思い、地元の老舗そば屋「信濃庵」へ。つい1年ほど前にMさんに教えてもらった店だが、昼のそば定食は、そばもうまいがだし巻きがたいそううまい。先日ムスコを初めて連れて行って、ムスコはたいそう気に入った様子。夜に行くのは初めて。入ったときは空いてて、大丈夫かと思ったが、その後続々客が入ってきて満員に。カミさんは初めてで、うまいと言っていた。僕は初めてソバ以外、親子丼をとったが、うまかった。これからは家族のひいきの店になりそう。

帰ってから風呂上がりに「ジョッキ生」を飲むが、昨日うまいと書いた自分を恥じる。やけに酸っぱく感じたので成分を見ると、クエン酸と書いてある。ビール(じゃないか)にクエン酸かあ・・・。

偶然か故意か、昨日黒川紀章の追悼記事を載せた朝日新聞の文化面、今日は、黒川が去った旧師・西山卯三の住宅を撮った写真集が出版されたことを大きく報じている。庶民の視線から住宅建築に打ち込んだ西山から、正反対のモダニスト(っていっても建築流派的にはポストモダニスト?)の丹下に鞍替えした黒川を暗に皮肉っているのだろうか。
僕は昔、黒川といっしょに西山研究室で学んだ建築家から裏話を聞いたことがあるから、どうもそのへんに興味を感じてしまう。

10月15日(月) カミさんのもみおこし/ムスコと藤本まり子

1100就寝630起床。寝過ぎやな。夢をたくさん見た。

和歌山県立医大に、NPOのメンバーのMさんを見舞う。お元気そうで安心した。資料好きのMさんなら喜ぶだろうと、昨日の西岡先生の講義レジュメをおみやげに渡す。

ゆうべ、カミさんが異様に首が凝るというので、注文されるがままに首をもんでやったら、今朝になって痛くて首が回らないという。もともと人より長くて繊細なカミさんの首を素人がもむんじゃなかった。
仕事で大阪へ行くついでに実家近くのかかりつけの整骨院で見てもらうと、しばらく毎日通院せよとのこと。

というわけで今晩からムスコと二人の夜が続く。
ムスコが「アマデウス」を観るのは一日一時間以内という約束。それを過ぎてテレビを消すと、今度は世界史の教科書を読んでくれという。「チャート式高校世界史」のフランス革命のところを読んであげる。
ルイ16世が処刑されたのが自分の誕生日の日だとわかって、ムスコは興奮。「僕の誕生日は有名な人の生まれた日とか死んだ日が多いなあ」と誇らしげだ。
「ほかに誰?」と聞くと、「藤本まり子」。彼はパンフレットで彼女の誕生日を知っていたのだ。
「ああ、そういえば、藤本まり子が民主党和歌山県連の代表になったって今日新聞に出てたで。たしかに有名人や、和歌山では。これからもっと偉なるかもしれへんな。」
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