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1228 福島県発注工事、指名競争入札を廃止へ…談合で改革 [読売]

 県発注工事を巡る談合事件を受け、福島県は28日、県発注の全工事で指名競争入札を廃止し、原則として条件付き一般競争入札を導入することを柱とする入札制度改革の基本方針をまとめた。

 同県は2007年度から、一定金額以上の工事で一般競争入札の導入を進め、来年10月からは金額にかかわりなく原則として一般競争入札を全面導入する方針。

 県によると、一般競争入札では、1件の入札で50社程度が参加できるようにするなど、競争性に配慮した地域要件を設定。談合があった場合、業者に請求する損害賠償の額を請負金額の10%(現行)から20%に引き上げたり、入札参加資格の制限期間の上限を18か月(同)から24か月に延長したりするとした。

 また、職員から不正に関する情報を受け付ける「内部通報制度」を整備。通報者が保護されるよう、通報窓口は弁護士ら外部に委託する。

 一方、職員の再就職の問題では、再就職後の県の関係部署への営業活動の自粛期間を「(現行の)1年間から3年間に延長する」としたが、全国知事会が18日に打ち出した「課長級以上の職員の退職後2年間の再就職制限」には踏み込まず、天下り規制は見送った。
(2006年12月28日12時9分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061228i303.htm

1228 宮崎談合、前知事・安藤容疑者を競売入札妨害罪で起訴 [読売]

 宮崎県の官製談合事件で、宮崎地検は28日、前知事の安藤忠恕(ただひろ)容疑者(65)を競売入札妨害(談合)罪で宮崎地裁に起訴した。

 起訴状によると、安藤容疑者は、昨年11月と今年7月に行われた2件の県発注橋梁(きょうりょう)設計業務の入札で、ヤマト設計(本社・東京)が有利な価格で落札できるよう談合した。

 安藤容疑者は、昨年10月の入札でも談合を主導したとして、今月20日に競売入札妨害容疑で再逮捕され、捜査が続いている。

 このほか、同地検は28日、藤本坦(ひろし)・前県土木部長(59)、柴岡博明・前県土木部次長(58)と業者5人を処分保留で釈放した。
(2006年12月28日19時18分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061228it11.htm

1220 福島県検証委、条件付き一般競争入札全面導入へ報告書 [読売]

 福島県発注工事を巡る談合事件を受けて設置された「福島県入札等制度検証委員会」は20日、指名競争入札を廃止し、条件付き一般競争入札を全面導入することなどを求めた最終報告書をまとめた。

 報告書では、談合が発覚した場合、入札参加資格を制限する期間の上限を18か月から24か月に、損害賠償請求額を請負金額の10%から20%に、それぞれ引き上げるよう求めた。
(2006年12月20日12時10分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061220ic02.htm

1212 東急建設元副支店長、初公判で罪状を認める…福島談合 [読売]

福島汚職
 福島県発注の下水道工事談合事件で、競売入札妨害(談合)の罪に問われた中堅ゼネコン「東急建設」東北支店の元副支店長・門脇進被告(63)の初公判が11日、東京地裁であった。門脇被告は起訴事実を全面的に認めた。

 検察側は冒頭陳述で、門脇被告が、談合の仕切り役だった会社社長・辻政雄被告(60)を通じ、佐藤栄佐久前知事(67)の実弟に工事受注の謝礼などとして計1000万円を渡した経緯を詳述した。

 検察側の冒頭陳述によると、門脇被告は2002年ごろ、知人に200万円を支払って辻被告の紹介を受けた。04年1~2月ごろ、辻被告の示唆を受け、元県土木部長で当時の県建設技術センター理事長(65)と会い、工事の詳細な情報を教えられた。門脇被告は同年6月25日、福島県郡山市のホテルで、辻被告に「流域下水道工事を受注できるよう、よろしくお願いします」と言って500万円を支払い、辻被告はこの全額を佐藤前知事の実弟、佐藤祐二被告(63)に渡した。

 同年8月20日の入札で東急建設と地元建設大手「佐藤工業」の共同企業体が工事を落札。門脇被告は同月31日、辻被告に「おかげさまで受注できました。これどうぞ。選挙の費用です」などと言って300万円を支払い、辻被告は同日中に祐二被告に渡した。また05年8月には、辻被告から翌9月の衆院選での支援を要請され、祐二被告に200万円を届けた。

 被告人質問で、門脇被告は、辻被告に資金提供した理由について、「福島県の発注工事は8年間受注できておらず、やらなければ100%取れなかった」「受注額の2~3%を謝礼として支払うのは業界の不文律」などと説明。福島県以外の東北地方の公共工事を受注した際にも、辻被告のような“仲介者”に金を渡したことも認めた。

(2006年12月12日9時18分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061211i215.htm

1209 宮崎の安藤前知事を逮捕 談合容疑、贈収賄も捜査へ [朝日]

2006年12月09日03時07分
 宮崎県発注工事の入札をめぐる官製談合事件で、県警は8日、談合を主導したとして、前知事の安藤忠恕(ただひろ)容疑者(65)を、競売入札妨害(談合)容疑で逮捕した。前知事は容疑を否認しているという。県警は、前知事側と今回逮捕されている元国会議員秘書との間の不明朗な金銭の流れを把握しており、今後は贈収賄容疑も視野においた捜査が進められる見通しだ。
任意同行を求められた安藤忠恕前知事を乗せ、知事公舎を出る車


 知事の逮捕は、10月の佐藤栄佐久・前福島県知事(67)、11月の木村良樹・和歌山県知事(54)に続いて3人目。50日足らずの間に相次いだ知事の逮捕で、地方自治に対する信頼が大きく揺らいでいる。

 調べでは、安藤前知事は、知事選などを通じて親しくなった二本木(にほんぎ)由文容疑者(56)=談合容疑で逮捕=が社長をしている設計コンサルタント会社「ヤマト設計」(東京)への発注を増やす狙いで、部下らに受注調整を指示した疑い。指示を「天の声」と受け取った県幹部らの働きかけにより、業者らが談合したという。

 県警は8日、知事室や知事公舎を家宅捜索した。一連の事件での逮捕者は、前知事のほか、前出納長の江藤隆容疑者(63)ら県幹部6人を含む16人となった。

 県警は、前知事と二本木社長、前知事の「政治の指南役」だった元国会議員秘書の石川鎮雄容疑者(68)=談合容疑で逮捕=との間で、1000万円単位の金銭の動きが複数あることを把握。その趣旨と時期などについても調べている。
URL:http://www.asahi.com/national/update/1208/TKY200612080311.html

1207 談合防止策:入札改革など問題提示 知事会が中間報告骨子 [毎日]

 談合防止策を話し合う全国知事会の「公共調達に関するプロジェクトチーム」(PT、座長・上田清司埼玉県知事)の第2回会合が7日、東京都内で開かれ、中間報告の骨子案を明らかにした。PTは今月中に中間報告をまとめ、年明けにも最終報告を完成させて07年度からの実施を目指す。

 骨子案は「入札制度改革」「官製談合防止」「倫理順守」「選挙協力と見返りの関係一掃」の4点の問題点を提示。「電子入札の拡大」「情報公開」「ペナルティー強化」など検討項目計16点を整理し、方向性や課題を指摘している。

 また、7日のPTでは、国土交通省の官僚や全国市民オンブズマン連絡会議の代表ら5人から、入札や物品調達の問題点、改善策などの意見を聞いた。【清水隆明】

毎日新聞 2006年12月7日 10時35分 (最終更新時間 12月7日 12時55分)
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20061207k0000e010019000c.html

1201 東大病院:新たに係長逮捕へ 入札妨害容疑で警視庁 [毎日]

 東京大学医学部付属病院(東京都文京区)の空調設備メンテナンス業務を巡る競売入札妨害事件で、警視庁捜査2課は1日、同病院発注の別のメンテナンス業務でも予定価格を漏えいした疑いが強まったとして、同病院管理課元技官、松本一祐(かずすけ)被告(30)=競売入札妨害罪で起訴=と、新たに東大職員の係長を競売入札妨害容疑で取り調べを始めた。容疑が固まり次第逮捕する。

 また談合に加わっていた業者6人も同容疑で取り調べている。同課は、他にも官公庁が発注する工事などで予定価格が漏えいされ、談合が行われたとみており、業界を巡る談合の実態解明を急ぐ。

 調べでは、松本被告は、同病院が今年発注した空調設備メンテナンス業務で、予定価格を業者側に漏らした疑い。松本被告は情報提供の見返りに業者側から飲食接待を受けていたという。

 松本被告は先月、同病院の業務で予定価格を漏らしたとして、空調設備メンテナンス会社「新日空サービス」(東京都中央区)課長、石川浩二(39)=同罪で起訴=らとともに逮捕、起訴されていた。

 同課は他にも官公庁や独立行政法人の発注業務でも、同社を中心とした談合組織が存在し、予定価格の漏えいを受けたうえで受注調整していたとの情報を得ており、内偵捜査を進めていた。【石丸整、鳴海崇】


1128 知事に聞く「不祥事の原因」 しがらみ・入札欠陥… [朝日]

2006年11月29日10時23分
 福島や和歌山、宮崎の各県で官製談合事件が相次ぎ、知事や県幹部が逮捕される中、朝日新聞社は一連の不祥事の原因について全国の知事にアンケートを行った。「業者とのつきあい方」が16人と約3割を占める一方、10人が「入札制度」の欠陥を、6人が「費用のかかる選挙」を挙げ、制度のありようを問題視する回答が目立つ。選挙での「借り」を業者に返すため、入札のしくみが使われる危険性が高いことをうかがわせる結果となった。

■「選挙の借り」穴埋め

 知事が逮捕された和歌山県を除く46都道府県の知事に、対面による取材や会見などで尋ねた。一連の不祥事の原因として「入札制度」「費用のかかる選挙」「業者とのつきあい方」「多選」「知事に権限が集中」「その他」の6項目のうち、当てはまるものすべてを挙げてもらった。

 最多の「業者とのつききあい方」の回答の中では、新潟県の泉田裕彦知事は「業者との個別のつきあいが癒着などの不正を生みやすい」と現状を危惧(きぐ)した。

 ある知事は、選挙で業者の支援を受ける有利さについて「例えば建設業界は親分肌で一家意識が強く、まとまりがいい。だからよく票が出る」と話した。「見返りを求めない人なら支援してもらいたい」と本音を漏らす。

 寺田典城・秋田県知事も「組織と業界に頼った選挙」を問題視し、上田清司・埼玉県知事は選挙時の費用の肩代わりが不祥事の原因だとして「お願いをすれば、その穴埋めをしなければならない」。石原慎太郎・東京都知事も会見で「選挙での借りのトラウマがあって、ああいう挙に出たのは分からないでもない」と述べた。

■個別の関係、癒着生む

 「入札制度」を挙げた中では増田寛也・岩手県知事が現状を「談合を許すような制度」と指摘、不特定多数の業者を募って競争させる一般競争入札の拡大の必要性を強調した。石川嘉延・静岡県知事は「入札制度に問題があるから不祥事が起き、背景に費用のかかる選挙、業者とのつきあい方があるのだろう」と回答。実際、談合事件で前知事が収賄容疑で逮捕された福島県は、一般競争入札をほとんど導入していないなど、入札制度の改善が遅れていた。

 「多選」の回答は5期目の知事が逮捕された後の出直し福島県知事選で選出された佐藤雄平知事ら4人。広瀬勝貞・大分県知事は「長期政権は良くも悪くも(業者との)関係が生じやすくなる」と答えた。

 「知事の権限集中」を挙げた嘉田由紀子・滋賀県知事は「しがらみの中で、知事の権限を県民に中立、公正に行使する毅然(きぜん)とした態度を貫けなかったのだろう」とみる。

 「その他」と答えた知事のうち、「知事の資質」を挙げた人が12人と目立ったが、片山善博・鳥取県知事は「知事の個人的なモラルの問題にするのは間違いだ」と反論、問題は「行政の透明性の低さとチェック機能の欠如にある」とした。

■談合防止へ検討チーム始動

 「我々が社会から求められているのは、一般的な談合というより、官製談合の仕掛けをどうなくすのかということ」

 相次ぐ官製談合事件を受け、全国知事会は24日に談合防止策を話し合うプロジェクトチームを発足、初会合を開いた。メンバーは、上田清司・埼玉県知事を座長に、増田寛也(岩手)、斎藤弘(山形)、太田房江(大阪)、古川康(佐賀)の5知事。来年度の予算編成に反映させるため、来年1月までに報告書をまとめる。入札制度の改善だけでなく、官製談合の背景と指摘される地方公務員の天下りの規制制度や、上司から不正の指示が出たときの内部通報制度導入も提案された。

 検討チームの提言を受け入れるのかは各都道府県の判断次第だが、上田知事は「選挙を通じて、様々なしがらみができた知事もいるが、『知事会でこう決めたから』と言えれば改革がやりやすくなる」と話す。

 知事会の動きとは別に、入札制度の改善や職員の懲罰強化などに踏み切るところも出始めた。

 愛知県は12月から官製談合にかかわった職員は免職か停職の処分を下す不祥事の懲戒規定を新たに導入する。これまで処分項目に「官製談合」は入っていなかった。

 また、鳥取県では、予定価格に占める落札価格の割合(落札率)が高いときは談合の有無を調べる制度を検討中だ。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1129/006.html

1126 国交省発注工事、安値落札が倍増…談合摘発で拍車 [読売]

 国土交通省発注の予定価格1000万円以上の工事のうち、落札価格が予定価格の60%を切る安値落札が9月末現在、昨年度同期の2倍以上となる計69件に達することがわかった。

 安値落札は特に、大型工事で目立つ。昨年以降、談合事件の摘発が続いた影響で、ゼネコンなどが入札での「たたき合い」に走っていることが背景にあると見られる。ダンピングは「下請け泣かせ」や「手抜き工事」につながりかねないとして、国交省は、材料費や人件費など積算根拠を提出する義務を業者側に負わせるほか、ダンピングに対する契約拒否のルールを明文化する方針だ。

 同省発注の予定価格1000万円以上の工事(港湾関係を除く)のうち、落札率(予定価格に占める落札価格の比率)が60%未満の案件は昨年度、112件だったが、9月末現在では30件で、今年度より大幅に少ない。また今年9月末現在の安値落札69件のうち、10件は海外企業も入札できる7億2000万円以上の工事で起きており、大型工事で目立っている。

 このうち、今年7月に入札が行われた「第2京阪倉治中地区橋梁(きょうりょう)工事」(大阪府)は、予定価格が約59億1876万円の大型工事だったが、入札した15社(JV含む)中9社が60%を下回るという激しいたたき合いの末、大手ゼネコン「大成建設」が落札率52・4%の31億円で受注した。

 また今年4月の「国道45号新米谷大橋上部工工事」(宮城県)の入札では、橋梁メーカー「駒井鉄工」が予定価格の24億8801万円を大幅に下回る13億9800万円(落札率56・2%)で落札した。

 こうしたたたき合いが目立ち始めたのは、課徴金引き上げなどが盛り込まれた改正独占禁止法施行直後の今年2月以降。昨年の橋梁談合事件による指名停止期間を終え、メーカーが一斉に復帰した時期でもある。

 ある橋梁メーカーの担当者は、「今や50~60%じゃないと落札できない。工場を遊ばせておくなら赤字でも取った方がまし」と、安値落札の理由を明かす。

(2006年11月26日3時13分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061126it01.htm

1123 宮崎談合の舞台裏、「天の声」応じるしか… [朝日]

2006年11月23日18時26分
 宮崎県が発注した災害復旧工事設計の入札をめぐる官製談合事件で、「天の声」を受けた東京都の設計コンサルタント会社「ヤマト設計」が、地元4社を押しのけて落札したとされる経緯の詳細が、関係者の話や県警の調べで明らかになった。天の声には地元側が猛反発し、業界を仕切る県測量設計業協会幹部らが調整に乗り出す騒動になったが、最後は「天の声は、官の命令」と地元側が矛を収めたという。しかし、残った火種は1年後、事件という形で表面化した。

 事件の舞台になった橋梁(きょうりょう)設計の入札を数日後に控えていた昨年11月中旬の午後。JR宮崎駅近くのビジネスホテルに、スーツ姿の男たちが集まった。雑居ビルや駐車場が密集する一角だが、昼間の人通りは少ない。

 男たちは1階フロント奥に進み、蛇腹の仕切りがある「会議室」のいすに腰を下ろした。指名業者5社の担当者がそろうと、当時ヤマト設計宮崎支店長だった野崎清春容疑者(63)=競売入札妨害容疑で逮捕=が、数日前に電話で伝えていた内容を念押しした。

 「県から『ヤマトがやることになった』と天の声が出ました」

 他社の担当者は、色をなした。現場は2カ月前に大規模土砂災害が起きた被災地。県測量設計業協会に加盟する地元業者の若手は、地元意識などから現地に交代で泊まり込み、被災状況の把握を続けてきた。それだけに「汗」をかいていない非加盟社のヤマト設計に横取りされるのは我慢ならなかった。

 「警戒は命がけだった。それなのにヤマトに天の声を出すなんて、県はそれほどまでに腐っちまったのかと思った」

 ある業者はいまも怒りがおさまらない。

 野崎容疑者を呼んで、「上層部の意向」を伝えたのは県宮崎土木事務所長だった柴岡博明容疑者(58)=同=だという。

 ヤマト設計の宣言に驚いた地元業者はすぐに協会に泣きついた。協会副会長の2人=同=が土木事務所の柴岡容疑者のもとに駆けつけ、天の声の真偽を確認したところ、返答は「間違いない」だったという。

 結局、地元業者も官製談合を承諾。その日のうちに、最初のホテルから500メートルほど離れた別のビジネスホテルの一室に場所を移して談合を仕切り直した。ヤマト設計が応札予定価格を提示すると、他社からはもう異論は出なかった。

 入札日。ヤマト設計は落札率94.1%の690万円で設計業務を落とした。

 「不満はあった。しかし『天の声』に逆らえば次から県の仕事は取れない。ゼネコンから地方の中小企業まで等しく業界の常識だ。我慢するしかないんだ」

 結果的に官製談合に加わることになった地元業者の関係者は、自分にそう言い聞かせている。

 こうした経緯を含めて官製談合の全容解明を目指す県警の捜査は、着々と「天の声」の発信源に迫りつつあるという。
URL:http://www.asahi.com/national/update/1122/SEB200611220016.html

1118 宮崎談合、元国会議員秘書が「天の声」伝達 [読売]

 宮崎県発注の橋梁(きょうりょう)設計業務を巡る官製談合事件で、安藤忠恕(ただひろ)知事の側近で「政治の指南役」とされる元国会議員秘書石川鎮雄容疑者(68)(競売入札妨害容疑で逮捕)が、落札業者を決める「県上層部の意向」を官側と業者双方に伝えるなど、知事の周辺で受注調整を行う重要な役割を担っていたことが、県警の調べでわかった。

 県土木部次長、柴岡博明容疑者(58)(同)は、石川容疑者の指示を知事の意向と受け止めたことを認める供述をしているが、石川容疑者や県土木部長、藤本坦(ひろし)容疑者(59)(同)は知事の関与を否定している模様だ。

 調べによると、ヤマト設計(本社・東京)社長、二本木(にほんぎ)由文容疑者(56)(同)は「知事に受注をお願いしたところ、石川容疑者に相談するように言われた」と説明。知事の指示に従って、石川容疑者に連絡したところ、「(石川容疑者は)受注に向けた協力を約束してくれた」と供述しているという。

 一方、今春まで宮崎土木事務所(宮崎市)の所長だった柴岡容疑者は「石川容疑者から『上の了解は取ってある。ヤマトが仕事を取れるようにしてほしい』と言われた」と供述。柴岡容疑者は、知事の意向を暗に示されたものと受け止め、同事務所次長だった道路保全課長、黒木勝男容疑者(57)(同)に指示し、県道災害復旧事業の橋梁設計業務の入札で、ヤマト設計が落札できるように取りはからったとされる。

 県警は、二本木、柴岡両容疑者の供述などから、石川容疑者が、安藤知事の意向を県土木部幹部に伝えていたとみているが、石川容疑者は談合への関与を全面的に否認。藤本容疑者も柴岡容疑者へのヤマト落札指示を認めながらも、知事関与を否認している模様だ。

 安藤知事はこれまでの会見や読売新聞の取材に対し、談合への関与を否定している。県警は、ヤマト設計が一時期、石川容疑者の関係する口座に毎月約70万円を振り込んでいたことを突き止めており、この振り込みは、受注協力への謝礼金だったとみている。

(2006年11月18日14時33分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061118i106.htm

1117 宮崎県で官製談合、土木部長ら10人逮捕 [読売]

 宮崎県警は16日、県発注の橋梁(きょうりょう)設計業務を巡って官製談合が行われたとして、県土木部長藤本坦(ひろし)容疑者(59)ら県幹部3人と、宮崎市の会社役員石川鎮雄(68)、ヤマト設計(本社・東京)社長二本木(にほんぎ)由文(56)両容疑者ら業者側7人を競売入札妨害(談合)容疑で逮捕した。

 石川、二本木両容疑者は安藤忠恕(ただひろ)知事(65)と親密な関係で、県発注の公共工事の入札に大きな影響力を持つとされ、福島、和歌山両県に続き、県を揺るがす事件に発展する可能性も出てきた。

 ほかに逮捕された県幹部は、土木部次長柴岡博明(58)、土木部道路保全課長黒木勝男(57)両容疑者。

 調べによると、藤本容疑者ら10人は昨年11月、県宮崎土木事務所が発注した県道災害復旧事業の橋梁設計業務の入札で、ヤマト設計が落札できるよう共謀、同社に落札させた疑い。当時、藤本容疑者は土木部次長、柴岡、黒木両容疑者が宮崎土木事務所の所長と次長。藤本容疑者が柴岡容疑者を通じ黒木容疑者にヤマト設計に落札させるよう指示。県と業者との間を取り持ったのが石川容疑者だった。

 石川容疑者は容疑を否認、9人は大筋で認めている。

(2006年11月17日1時36分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061116it12.htm
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