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■こどもの事件06Ⅱ

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■こどもの事件06Ⅰ より続く
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1205 滝川小6自殺で最終報告書「学校、教委の対応不適切」 [読売]

 北海道滝川市教委は5日、小6女児が教室で首をつり、その後死亡した問題について、最終的な調査報告書を公表した。

 女児の学校に対しては「担任は関係児童を集め指導したことで解決したと考え、継続的な指導がなかった」、市教委自身に対しても「事実の把握に固執し、いじめと認めるのが遅れた」とし、それぞれの対応に不適切な部分があったことを改めて認めた。

 報告書で市教委は第一に担任の対応を挙げ、「仲間外れはよくあることと認識し、より踏み込んだ指導が必要だった」と指摘。校長・教頭に対しても「担任任せの面が多く、状況の把握が不十分だった」などと分析した。市教委自身に対しては、「遺族に誠意ある対応を行わず、遺書の入手に時間を要した」ことも対応の遅れの原因に挙げた。「遺書について把握していた事実と異なる報告をした」ことも「市全体の信用を失墜させた」原因に含めた。

(2006年12月5日22時7分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061205i115.htm

1116 「自殺予告」、文科省に新たに4通…計22通に [読売]

 文部科学省は16日、いじめを苦にした自殺を予告する手紙が新たに4通届いたと発表した。

 同省あての自殺予告の手紙はこれで22通になった。

 2通には本人の特定につながる可能性のある情報が書かれ、うち1通には加害者とされる生徒の名字が書かれていた。同省は、関係する教育委員会などに連絡し、対応するよう要請した。

(2006年11月16日11時0分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061116i303.htm

1115 中2男子が首つり自殺、ズボン下ろされ「死にたい」 [読売]

 14日午後9時30分ごろ、新潟県神林(かみはやし)村の民家敷地内にある農作業場で、この家に住む同村立平林中学2年の男子生徒(14)が、白いロープで首をつっているのを母親が見つけた。

 生徒は救急車で同県村上市内の病院に運ばれたが、約1時間後に死亡が確認された。

 遺書は見つかっていないが、村上署は自殺とみて動機などを調べている。

 同村教育委員会などによると、男子生徒は14日昼、校内の清掃時間中に級友らにズボンを下ろされ、帰宅するスクールバスの中で周囲に「死にたい」と漏らしていたという。同村教委では、いじめが自殺の引き金になった可能性があるとみて、事実関係の確認を急いでいる。

 男子生徒は14日、6時間目の授業後、生徒会の会合に出席。その後、吹奏楽部の部活動に参加し、午後5時半ごろ、スクールバスで帰宅した。欠席することはほとんどなかったという。

 同校では15日朝、緊急の全校集会を開催。新潟県教委は、同校にスクールカウンセラー2人を派遣した。

(2006年11月15日13時46分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061115ic01.htm

1114 秋田男児殺害、 市福祉事務所が「虐待」対策講じず [読売]

 秋田県大仙市の保育園児進藤諒介(りょうすけ)ちゃん(4)殺害事件で、13日に殺人容疑で逮捕された母親の進藤美香容疑者(31)が2年前、諒介ちゃんに対する虐待から、県中央福祉事務所に一時引き離されていたことが分かった。

 死亡した諒介ちゃんのほお付近には古い皮下出血の跡も確認されており、県警では虐待の経緯について詳しく調べている。

 一方、県中央福祉事務所から虐待の申し送りを受けた同県潟上市と大仙市の両福祉事務所は、民生委員などからの情報をもとに「落ち着いている」などと判断して、具体的な対策を講じていなかった。

 進藤容疑者は2004年7月23日、当時の夫から暴力を受け、県中央福祉事務所に相談して、母子一緒に保護された。しかし、進藤容疑者が数日後、保護施設内で、諒介ちゃんを殴ったり、睡眠薬を飲ませようとしたりしたため、別々の部屋に引き離した。県中央福祉事務所は県中央児童相談所に「虐待」と通報もした。

 その後、諒介ちゃんだけを先に、進藤容疑者の両親が暮らす潟上市の実家に移し、「状況が落ち着いている」と判断して、間もなく進藤容疑者も実家に戻したという。そして、2人の担当は昨年6月から潟上市福祉事務所に、今年1月初旬には転居に伴い、大仙市福祉事務所に引き継がれた。しかし、大仙市では「その後、虐待の通報がない」などとして、児童相談員らによる家庭訪問を行っていなかった。

(2006年11月14日3時3分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061114i201.htm

1113 「同級生が金銭要求」中3男子が首つり自殺…埼玉 [読売]

 12日午後7時半ごろ、埼玉県本庄市の中学校3年の男子生徒(14)が、自宅敷地の倉庫内でロープで首をつって死んでいるのを母親(39)が発見し、119番通報した。

 県警本庄署は自殺とみて調べている。中学校は「この男子生徒から、同級生に金銭を要求されていると相談があった」と説明しており、同署で自殺との関係を調べている。

 調べによると、生徒は同日午後2時ごろに昼食を食べた後、行方が分からなくなっていた。遺書は見つかっていない。中学校によると、男子生徒は6日に「同級生に『500円を返せ』『利子がつくので2万円返せ』と要求されている」と相談していた。男子生徒の家族は、「悩んでいる様子はなかった」と話しているという。

(2006年11月13日8時52分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061112i315.htm?from=main3

1025 児童相談所に民生委員から通報4回 3歳虐待死事件 [朝日]

2006年10月25日07時14分
 京都府長岡京市の佐々木拓夢(たくむ)ちゃん(3)が餓死した虐待事件で、府京都児童相談所が民生委員から4回の通報があったにもかかわらず、児童虐待防止法に基づく「通告」と扱っていなかったことがわかった。3月に保護された長女(6)についての通報は「通告」とし、職員5人が対応していた。しかし、拓夢ちゃんに関しては「長女の家族の情報」とされ、家族と連絡を取っていた担当者2人に伝えられただけだった。

 同児童相談所は民生委員らから通告があった場合、児童福祉司や虐待対応協力員ら計5人で「初期対応ミーティング」を開くと内規で定めている。虐待が確認されれば担当者2人を決め、必要に応じ担当課長に相談する態勢になる。

 今回の事件では、長女について3月に2回あった通報は「通告」とされ、長女は4月に大阪府内の児童保護施設に入所した。

 一方、5~10月にあった「拓夢ちゃんが夜に外で『帰りたくない』と言っている」「1人で家に残されて泣いている」など民生委員からの4回の通報は「長女の家族の情報」とされ、初期対応はとられなかった。同児童相談所の黒川洋一所長は「長女の調査の中で、拓夢ちゃんへの虐待はないと判断していた」と話した。

   ◇   ◇

 京都府の山田啓二知事は24日夕、長岡京市西の京の拓夢ちゃんの自宅を訪れ、玄関前に花束を手向けた。同児童相談所の対応について、「判断に甘さがあったのは間違いない。どうしてそういう問題が起きたか検討する必要がある」と答えた。
URL:http://www.asahi.com/national/update/1024/OSK200610240101.html

1021 「先生もからかっていたから」同級生が遺族に告白し謝罪 [朝日]

2006年10月21日06時19分
 福岡県筑前町の町立三輪中学校2年の男子生徒(13)がいじめを受けたという遺書を残して自殺した問題で、同級生が「先生がからかうようなことをしているから、自分たちもしていいと思った」という趣旨の発言を遺族にしていたことがわかった。遺族が朝日新聞のインタビューに対し、明らかにした。

 遺族によると、焼香などに訪れた複数の同級生の男子が「自分の発言で死んでしまったのではないか」と、気に病んでいる様子で遺族に告白し、謝罪した。その上で、同級生らは、1年生の時の担任教諭の生徒に対する言動を見て、「自分たちもしていいと思った」と話した。泣きながら話し、疲れた様子で「眠れない」「気力がない」と訴えた生徒もいたという。

 同級生の告白について遺族側は「すごく勇気のいることだったと思う。正直に言ってくれたので私たちは彼らに(責めるようなことも)何も言わなかった。子どもたちが一歩ずつ前進しようとしていると感じた」と話している。

 同校の合谷智(ごうや・さとし)校長は、自殺原因の詳細は調査中としながらも、教諭による不適切な言動が生徒の同級生に波及し、自殺の誘因になったとの見方を示してきた。遺族に対する同級生の発言は、そのことを改めて裏付けた形だ。教諭は、生徒が友人が落とした文具を拾ってあげた際に「偽善者にもなれない偽善者」と言うなどしたとされる。
URL:http://www.asahi.com/national/update/1021/SEB200610200013.html

1005 女児自殺「いじめ」隠し問題、滝川市長らが遺族に謝罪 [読売]

北海道滝川市内の小学校で自殺した女児(当時12歳)が遺書で「いじめ」を訴えていたことを市教委が伏せていた問題で、同市の田村弘市長、安西輝恭教育長らが5日夕、女児の遺族宅を訪れ、遺族に謝罪した。

 女児の遺影が飾られた祭壇の前で田村市長は、応対した女児の祖母の兄(58)に「いじめの把握、対応に不十分さがあった。子供の苦しみ、家族の心中をないがしろにしてしまい、心からおわび申し上げます」と謝罪した。

 安西教育長は「ごめんなさい、すいません」と女児の遺影に語りかけながら焼香。女児の小学校校長も謝罪しながら、焼香した。

 謝罪後に同市役所で行われた記者会見で、市教委は「遺書の内容から総合的に判断して、いじめが原因だったと考えられる」との最終見解を発表。教育長は冒頭、「遺書内容の公表について慎重を期す余り、女児の遺族への配慮が欠けていたことをおわびしたい」と謝罪した。

 市教委はこれまで、女児が遺書で「いじめ」を訴えていたにもかかわらず、「いじめ」に関する記述を隠し、「自殺の原因に直接結びつくようなことは遺書に書かれていなかった」と発表していた。

 しかし、この日の会議で「(女児が教室に残した)遺書を踏まえ、いじめと判断する」との見解を初めて示していた。

(2006年10月5日21時21分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061005i411.htm

0914 寝屋川の教職員3人殺傷、卒業生の少年に無期懲役求刑 [読売]

 大阪府寝屋川市立中央小学校で昨年2月、鴨崎満明さん(当時52歳)ら教職員3人が殺傷された事件で、殺人と殺人未遂などの罪に問われた卒業生の少年(18)(犯行時17歳)の論告求刑公判が14日、大阪地裁(横田信之裁判長)であった。

 検察側は「被害者らの無念や社会に与えた影響を考慮すれば、有期懲役でなく、厳重な処分を科すことが必要」として、犯行時18歳未満の少年に対する最高刑の無期懲役を求刑した。弁護側は最終弁論で「保護処分が相当」と述べ、家裁への再移送を求めた。判決言い渡しは10月19日午前10時から。

 検察側は論告で、少年が殺傷能力の高い包丁で、手加減せずに被害者らを刺していることなどから殺意があったと認定。「対人関係の構築などが困難な発達障害」との精神鑑定結果に対しては、「善悪の区別や行動制御能力に問題はなく、完全責任能力があった」と指摘した。

 そのうえで「犯罪史上まれにみる特異重大事案で、刑事責任は極めて重い。刑事処分が少年の更生面からも相当」と判断。結果の重大さや犯行態様の悪質さ、被害感情などを考慮した結果、「少年法によって有期刑にまで減軽することはできない」と、無期懲役を求刑した理由を述べた。

 弁護側は最終弁論で「刺すこと自体が目的だった」とし、傷害致死や傷害罪が相当と主張。「発達障害」が犯行の背景にあった点を強調し、「十分な責任能力があったと言えず、刑事罰ではなく、少年院での処遇が、反省の念を抱かせるためにも必要」とした。

(2006年9月14日22時5分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060914i405.htm

0906 中3息子に刺され母重傷 名古屋 [朝日]

2006年09月06日13時41分
 6日午前7時55分ごろ、名古屋市名東区の同市立中学3年の男子生徒(15)から、「母親を刺した」と119番通報があった。市営団地の自宅で自営業の母親(57)が背中を刃物で刺されており、救急車で病院に運ばれ、手当てを受けた。重傷とみられる。名東署は、少年を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。刺したことを認めており、同署は詳しい状況や動機を調べている。

 調べでは、少年は母親と2人暮らし。刃物を使い、8畳和室でテレビを見ていた母親の背中を十数回にわたって刺し、直後に通報した。刃物は自宅にあった文化包丁(刃渡り約15センチ)という。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0906/NGY200609060004.html

0829 「母の離婚が嫌だった」高1長男、母親殺害供述…稚内 [読売]

 北海道稚内市の住宅で、病院パート職員の女性(46)が刺殺された事件で、高校1年生の長男(16)が28日、道警稚内署の捜査本部の事情聴取に対し、母親殺害を認める供述を始めた。

 同本部は殺人容疑で逮捕する方針。長男は動機について、親の離婚に不満を持っていたなどと話しているという。

 長男は28日午前0時ごろ、第一発見者を装って、隣家に119番通報を依頼したほか、同署に「金髪の男が玄関から逃げるのを見た」「27日午後9時ごろまで母親と一緒に過ごした後、2階の自分の部屋で音楽を聴いていた。悲鳴や物音には気づかなかった」と話していた。しかし、28日午後、自供を始め、「母親が離婚したことが嫌だった」などと動機を話したという。

(2006年8月29日3時4分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060829ic01.htm

0825 住宅全焼で12歳焼死、13歳兄「火つけた」 [読売]

 埼玉県警吉川署は24日、同県吉川市の自宅に火を付け全焼させたとして、同市立中学1年の少年(13)を現住建造物放火の非行事実で補導し、県越谷児童相談所に通告した。

 火事で木造2階建て住宅が全焼、焼け跡から小学6年生の弟(12)が焼死体で見つかった。

 調べによると、少年は23日午後10時半ごろ、液体式蚊取り器の加熱部分に数本のマッチを載せ、その上に新聞紙と教科書を破いた紙をかぶせて、自宅2階にある自分の部屋の押し入れの中に置いて発火させ、自宅を全焼させたとされる。

 少年は6人家族、4人きょうだいの長男で、焼死した弟は二男。出火当時、少年と二男、長女は2階のそれぞれの部屋、両親と三男は1階にいた。少年は、蚊取り器を押し入れに入れ、ふすまを閉めた。10~20分で煙が出てきたため、廊下を挟んで向かいの部屋にいた長女と外に逃げた。二男ははす向かいの部屋にいたが「弟は自分で逃げ出すと思った」という。

 少年は煙を吸って病院で治療を受けていたが、24日夕方になって同署が事情を聞いたところ、「火を付けた」と認めた。

 調べに対し、少年は「父親から生活態度をしかられたり、夏休みの宿題をやれと言われたりした。母親の態度も冷たかった」などと両親への不満を漏らし、「家が燃えてなくなれば、両親が困るだろうと思った」と話しているという。

(2006年8月25日1時42分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060824i314.htm

0813 同居女性4人に入れ墨や殴打、19歳少年を逮捕 [読売]

 大阪府門真市内のマンションで島根県出身の無職少年(19)が今春以降、16~19歳の女性4人と同居し、暴行を繰り返していたことがわかった。

 4人のうち、大阪府内の女子大生(19)が、足に縫い針で入れ墨を入れるなどされ、けがを負わされたなどとして、府警少年課と門真署は少年を先月、傷害容疑で逮捕した。

 府警は、執拗(しつよう)な暴力で女性を支配下に置き、行動を制約していた疑いもあるとして、監禁容疑なども視野に入れて捜査を進めている。

 府警によると、先月16日、女子大生と友人の女子短大生(19)が「少年にマンションに監禁され、暴行された」と門真署に相談に訪れ、発覚した。2人の体には殴られたとみられる多数の傷ややけどの跡があり、足には十字架の入れ墨もあった。2人が、いずれも「少年にやられた」と証言したため、同署員が、マンションに出向いたところ、室内には少年と、アルバイト少女(19)、無職少女(16)がいた。府警は少年が、女子大生の入れ墨について「自分が入れた」と認めたため、傷害容疑で緊急逮捕。少女2人も保護した。マンションは短大生が借りていたものだった。

 府警に対する女子大生らの説明によると、短大生が今年1月、インターネットの出会い系サイトで少年と知り合い、3月からマンションで同居。その後、短大生の友人の女子大生とアルバイト少女、新たに出会い系サイトで知り合った無職少女とも次々とマンションで一緒に暮らし始めた。

 この間、4人は学校に通ったり、アルバイトに出かけたりと、マンションの出入りは比較的自由だったが、気にくわないことがあると少年に殴られたりけられたりした。また、「除霊する」と言われ、女子大生や短大生ら3人が縫い針で十字架などの入れ墨をされた。さらに女子大生は少年が出会い系サイトで見つけた客と売春も強要された。

 少年は調べに対し、傷害容疑についてはほぼ認めているが、「4人とは同意の上で同居しており、監禁はしていない」と主張しているという。

(2006年8月13日3時3分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060813i301.htm

0707 阪大4年の三男が母殺害自供「しかられ、かっとなり」 [読売]

 大阪府豊中市の主婦辻森早苗さん(58)が5日、自宅で殺害された事件で、大阪大学工学部4年の三男(24)が7日、府警豊中署の捜査本部の事情聴取に対し、「母親にしかられ、かっとなって殺した」と犯行を全面的に自供した。

 「母親の財布などから奪った金は隠した」とも話し、府警は、三男の供述通りの場所から現金や返り血とみられる血痕が付着した着衣を発見。同日午後にも、三男を強盗殺人容疑で逮捕する方針。

 三男は府警の事情聴取を受けた後、6日早朝、自殺を図ったが、命に別条はなく、府警が事情を聞いていた。

(2006年7月7日14時32分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060707i207.htm

0623 高校進学前後から父に殺意…奈良放火殺人、長男が供述 [読売]

 奈良県田原本(たわらもと)町の医師(47)方が全焼し、家族3人が死亡した放火殺人事件で、殺人と現住建造物等放火の疑いで逮捕された私立高校1年の長男(16)が、県警田原本署の捜査本部の調べに対し、父親から成績不振を理由にしばしばしかられ、暴力をふるわれたこともあったと供述、「高校進学前後から父親への殺意が芽生えた」などと、犯行の動機を説明していることが、23日わかった。

 一方、長男は母親については「恨んでなかった」と話している。

 県警は同日、長男を奈良地検に送検したが、父親に対する憎悪が事件の背景にあるとみて詳しく調べる。

 調べに対し、長男は「父から成績のことで厳しくしかられた。前日にも父親を殺そうと思った」などと供述した。その一方で、「このままでは父の希望にかなう志望校には入れないと思った」とも話している。

 長男の両親はともに医師で、小学校時代から医師になることを期待されて育った。しかし、高校では本人の思うような成績が取れなかったことから、しばしば父親からしかられたという。

 このため、県警は長男が「医師にならなければならない」という重圧から精神的に追い詰められ、自暴自棄になっていたとの見方を強めている。

(2006年6月23日14時30分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060623it07.htm

0605 水死女児の母逮捕、豪憲君の遺体遺棄大筋で認める [読売]

秋田県藤里町、自営業米山勝弘さん(39)の二男、町立藤里小1年豪憲(ごうけん)君(7)が殺害され、同県能代市の市道脇に遺体が放置されていた事件で、能代署捜査本部は4日夜、同じ町営団地の1軒おいて隣に住む無職畠山鈴香容疑者(33)を死体遺棄容疑で逮捕した。

 畠山容疑者の長女彩香さん(当時9歳)は4月に川で水死し、県警は「事故死」としたが、畠山容疑者は納得せず、再捜査を求めていた。捜査本部は彩香さんの水死との関連を視野に、豪憲君が殺害された経緯についても追及する。

 調べによると、畠山容疑者は5月17日午後、下校途中に殺害された豪憲君の遺体を能代市二ツ井町の市道脇に遺棄した疑い。畠山容疑者は「遺体だけを捨ててきた」と容疑を大筋で認めているが、豪憲君殺害については「やっていない」と供述しているという。

 畠山容疑者は、米山さん家族と顔見知りで、豪憲君と彩香さんは遊び友達だった。捜査本部は、当時、団地に入り込んだ不審者や不審車両の目撃情報がないことなどから、顔見知りによる犯行の可能性が高いとみて捜査していた。

 その結果、〈1〉豪憲君が行方不明になった約80メートルの間に自宅があり、畠山容疑者は1人で自宅にいた〈2〉豪憲君の姿が確認された直後の5月17日午後3時30分ごろ、畠山容疑者が自宅脇に止めた白い軽自動車のトランクを閉めているのを近所の人が目撃していた〈3〉その後、畠山容疑者は車で外出し、午後6時ごろまで所在不明となっていた――ことなどがわかった。

 捜査本部は、「豪憲君の遺体を運び、遺棄できたのは畠山容疑者以外にありえない」(捜査幹部)と判断。6月4日朝から、畠山容疑者の自宅や車、能代市内の実家などを捜索するとともに、畠山容疑者に任意同行を求め事情聴取していた。

 豪憲君は5月17日午後3時25分ごろ、自宅の約80メートル手前の児童公園付近で、同級生らと別れた後、行方不明となり、翌18日、自宅から約10キロ離れた草むらで絞殺体で見つかった。近くにランドセルと帽子が捨てられていた。司法解剖の結果、行方不明直後に殺害されたことがわかった。

(2006年6月5日2時4分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060604it13.htm

0525 「心落ち込む」と不安訴え 小1男児殺害で学校調査 [共同]

 秋田県藤里町の藤里小1年米山豪憲君(7つ)が殺害された事件で、秋田県臨床心理士会が藤里小の全児童約150人に緊急アンケートを実施したところ「そわそわして落ち着かない」「事件のことを考えて落ち込む」などさまざまな心の不安を訴えるケースが多いことが25日、分かった。
 藤里町教委から調査を委託された県臨床心理士会によると、事件直後の19日、藤里小の児童対象に「最近眠れているか」「事件のことが気にならないか」など約20項目を聞いた。
 アンケートを参考にして、教師を通じて児童への個別面談も行ったところ、「落ち着かない」「元気が出ない」という回答のほか「事件のことを忘れようとして無理にはしゃいでしまう」などと異常を訴える児童がいたという。
URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006052501000158

0524 「ボク大人になるまで生きられる?」不安漏らす児童も [読売]

 豪憲君が殺害された事件から1週間の24日、豪憲君の遺体が発見された現場には、地元住民ら多くの人が訪れ、豪憲君のめい福を祈った。

 現場近くの親類宅を訪れる途中に立ち寄った同県八峰町、農業金平ツル子さん(70)は、遺族らが手向けた花束の前で手を合わせた。金平さんは「安らかに眠ってほしいです」と話していた。

 豪憲君の通っていた藤里小の児童たちのショックも癒えていない。同級生の女児は、帰宅しても外で遊ばなくなった。事件を報じるニュースを見て、「(犯人を)やっつけてやる」と激しい怒りを口にする児童や、「僕は大人になるまで生きられるのかな」と不安そうに母親に質問する児童もいるという。

(2006年5月24日23時17分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060524i214.htm

0519 秋田の男児遺体、下校途中また悲劇…難しい防犯対策 [読売]

 またしても下校途中の子どもが事件に巻き込まれた。

 広島、栃木両県で昨年相次いだ小1女児殺害事件を受け、学校や地域社会が知恵を出し合って、子どもを守る取り組みが進む中、18日に発見された小1男児の遺体。安全とは言えなくなった通学路で、子どもたちに迫る危険を回避しようと、模索が続いている。

 犯人が捕まらないまま、間もなく半年が経過する栃木県日光市(旧今市市)の女児殺害事件。被害者が通った市立大沢小では、保護者や住民で作る防犯ボランティアが今も登下校時に通学路周辺を見守る。

 「登下校時の安全は確保できている」と、PTA会長の粉川昭一さんは話す。しかし、他の地域に目を向けると、「対岸の火事という意識がどうしても出てしまい、保護者が常に緊張感を維持するのは難しいのではないか」と気にかける。「当事者意識を持ち続けることが必要だ」と粉川さんは呼びかける。

 昨年11月に女児がペルー人の男に殺害された広島市安芸区でも、住民による「学校安全ガードボランティア」が、児童の付き添いや通学路の巡回を続ける。だが、仕事で活動に参加できない人もいて、ボランティアの目が途絶える「空白の時間」をどう埋めるのかが課題という。

 事件現場の町内会長、栗栖活(いきる)さん(63)は「時間に余裕がある高齢者には、登下校の時間帯になるべく外出するよう呼びかけている」としている。

 警察官OBの防犯組織「シルバーポリス」に属し、東京・八王子で活動を続ける警視庁OBの小沢秀夫さん(72)は「地域の連携で子どもたちの安全を守ることは、言うのは簡単だが、実践し続けるのは非常に難しいのが実情」と打ち明ける。

 安全のため、子どもたちに注意しなければならない場面もあるが、逆に「うるさい人だ」と思われることもあって、中にはためらう人もいるという。「大人たちの油断を犯罪者は突く」と語る小沢さんは、「腕章を付ける姿を見せるなど、十分な人数を割けなくても効果的に見せることで抑止は可能」と訴えた。

 通学路などの安全マップ作りを指導する小宮信夫・立正大教授(犯罪社会学)は、「今回のように、農村地帯は周囲の視線がない分だけ実は危険と教え込まないといけない。長い目で見れば、子どもたちに自衛意識が芽生えるような体験学習も並行しなければならない」と指摘した。

(2006年5月19日10時18分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060518i1w6.htm

0519 小1男児遺体で発見、首絞められた跡…秋田 [読売]

秋田県藤里町粕毛家の後(かすげいえのうしろ)、自営業米山勝弘さん(39)の二男で町立藤里小1年豪憲(ごうけん)君(7)が下校途中の17日午後、行方不明になった事件で、18日午後3時ごろ、自宅から約10キロ離れた同県能代市二ツ井町荷上場下中島の米代川沿い市道脇の草むらで死亡しているのが見つかった。

 ジョギング中の男性(52)があおむけに倒れているのを見つけ、両親が豪憲君と確認した。首にひもで絞められたような跡があり、県警は殺害された可能性が高いとみて能代署に捜査本部を設置する。

 遺体は、行方不明になったときと同じ服装で靴もはいていた。近くにランドセルと帽子が落ちていた。県警は司法解剖し、死因を調べている。現場は人通りが少なく、通行するのはほとんどが地元の人という。遺体があった場所は、市道から見えにくい所だった。

 同署によると、豪憲君は17日午後3時ごろ、同級生4人と下校。同25分ごろ、自宅から約80メートルの三差路で、最後まで一緒にいた同級生1人と別れた。

 その際、迎えに来た同級生の母親が1人で自宅に向かう豪憲君の姿を見ているが、それを最後に足取りはわかっていない。

 豪憲君は、最後に別れた同級生と、いったん帰宅した後に近くの公園で会う約束をしており、同級生は約10分後に公園に行ったが、豪憲君は現れなかった。同級生が自宅に呼びに行ったところ、父親だけがいて、帰宅していないことがわかった。

 県警は、豪憲君が最後に目撃された現場から自宅に戻るまでのわずかの間に事件に巻き込まれたとみている。

 同町では4月9日、米山さん方の2軒隣に住む同小4年畠山彩香さん(当時9歳)が行方不明になり、翌日、今回遺体が発見された地点近くの藤琴川で遺体で見つかっていた。死因は水死で、同署は1人で遊んでいるうちに誤って転落したとみているが、県警は今回の事件を受け、改めて事件性の有無など関連を調べる。

(2006年5月19日10時18分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060518it14.htm

0514 「10年以上我慢していた」山形3人殺傷の嘉信容疑者 [読売]

 山形県飯豊(いいで)町のカメラ店経営伊藤信吉さん(60)と長男の覚さん(27)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された東隣の会社員伊藤嘉信(ひろのぶ)容疑者(24)が13日に接見した弁護士に、「覚さんから受けたいじめを思い出すとつらかったが、10年以上ずっと我慢していた。しかし、抑えきれなかった」と話した。

 弁護士によると、嘉信容疑者は覚さんから小学4~5年に性的いじめを受けたとし、「その時は『嫌だ』と思っただけだったが、中学生になって意味が分かり、怒りと悔しさがこみ上げてきた」と説明。「誰にも言わないよう努力し、中学生時代は剣道、東京都内の専門学校生のころはスポーツジムなどで気を紛らわせていたが、(数年前に)実家に戻ってから我慢できなくなった」と話したという。

(2006年5月14日3時4分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060514i401.htm

0501 「タリウム」少女、少年院送致決定 [読売]

 静岡県伊豆の国市の少女(17)が母親(48)を劇物のタリウムで殺害しようとした事件で、殺人未遂の非行事実で送致された少女の第5回少年審判が1日、静岡家裁沼津支部であった。

 姉川博之裁判長は少女の非行事実を認定したうえで、医療少年院送致の保護処分とする決定をした。

 理由について、姉川裁判長は「幼児期からの発達上の問題や後天的な人格のゆがみがあり、精神科医などの専門家による内面に深くかかわった働きかけが必要」としている。

 決定は、動機について「少女はタリウムを試したいという思いから、母親にタリウムを経口摂取させた」とした上で、「予想以上に重い症状となったため、ろうばいや後悔したものの、犯行の発覚を強く恐れる気持ちからさらに数回飲ませた」と、殺意を抱いた理由を述べた。

 また、責任能力については「否定や著しい減弱にまで至らない」としながらも、人格のゆがみなどから「分別能力や行動を抑える能力がある程度阻害されていた」と認めた。

 少女は捜査段階で「母親が間違って飲んだ」などと一貫して否認していたが、少年審判の中で一転して認めた。同支部はこの点を「不十分ではあるが、自己の問題点にも気づきつつある」と分析。「自らの犯した非行の重さと向き合う出発点に立ったといえ、更生教育が功を奏すると期待できる」と結論付けた。

 決定によると、少女は昨年8~10月、自宅や病院で酢酸タリウムを母親に飲ませて殺害しようとした。地検支部は約3か月半の鑑定留置の後、「刑事処分相当」の意見を付けて3月8日に家裁送致した。

 少女は昨年12月、県立高校を自主退学している。

(2006年5月1日11時49分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060501it02.htm

0425 高2男子生徒を殺人容疑で逮捕 和歌山の写真店主殺害事件 [朝日]

2006年04月25日09時25分
 24日午後7時半ごろ、和歌山県高野町高野山、写真店「久保田写真館」で、経営者の久保田耕治さん(71)が頭から血を流して死んでいるのを近所の人が見つけた。県警が殺人容疑で捜査していたところ、同11時ごろ、県内にある私立高校2年の男子生徒(16)が「写真屋のおじさんをぼこぼこに殴った」などと知人に付き添われて大阪府警四條畷署に出頭。県警は25日未明、この生徒を殺人容疑で逮捕した。調べに対し「相手が死んでもいいと思った」などと供述しているという。

 調べでは、男子生徒は24日夕、写真店で久保田さんに殴るけるの暴行を加えて殺害した疑い。現場に男子生徒のものとみられる衣服が残されており、県警がこの生徒の行方を捜していた。

 調べに対し、男子生徒は「人を傷つけた」「むしゃくしゃして腹が立った」などと供述している。久保田さんとの関係については「入学式の時に一度、写真を撮ってもらったことがある。恨みはない」などと話しているという。

 県警によると、男子生徒は大阪府大東市出身で、事件後、以前通っていた同市内の塾教師のもとに電車で相談に訪れ、塾教師に付き添われて出頭してきたという。

 男子生徒が通う私立高校の校長は「学校の行事などで積極的に活動する普通の快活な生徒だった。信じられない」と話している。

 校長によると、男子生徒は昨年10月、大阪市内の私立高校から転校してきた。この生徒は24日、普段通り授業を受けたあと、午後4時ごろ、寮を出て行くところを目撃されているという。

 現場は、世界遺産の高野山金剛峯寺の東約300メートルで、旅館や土産店が並ぶ一角。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0425/TKY200604250084.html

0423 別の少年に心変わり、被害者がブログで告白 [読売]

 岐阜県中津川市のパチンコ店空き店舗内で、近くの飲食店経営清水恵子さん(40)の長女、直(なお)さん(13)(同市立第二中学2年)が他殺体で見つかった事件で、直さんはインターネット上に開設したブログ(日記形式の簡易ホームページ)で、逮捕された少年への思いなど事件に巻き込まれる前までの出来事を記していた。

 記述はいずれも断片的だが、別の少年に心が移っていった経緯も触れており、少年が凶行に及んだ背景を探る上での手がかりとなりそうだ。

 直さんがブログを開設したのは今年1月。以来、ほぼ毎日、その日の出来事を書き込んでいた。

 ブログを始めたころは、逮捕された少年の名字に「様」を付けた呼び名がたびたび登場し、一緒にカラオケに行き、「ちょーなかよぴっ」などと仲の良さをうかがわせていた。

 しかし、「(少年とは別の男子から制服の)ボタンをもらえたから、めっちゃうれしい」と、ほかにも好きな男子がいたような記述もあった。

 今月に入ってからは、別の少年の名前を挙げて、「なんで好きになっちゃったのさ―」と、心境に変化が生まれたことがつづられていた。

 今月5日付のブログには、逮捕された少年との関係について、「喧嘩(けんか)して~ 仲直りして~」と、トラブルがあったことをうかがわせていた。

 最後の書き込みは、行方不明になった当日の19日未明で、「おやすみ~」とだけ記されていた。

 殺人容疑で逮捕された同市内の県立高校1年の少年(15)は交際のトラブルをほのめかし、「殺すつもりだった」と供述していることが22日、同県警中津川署の特別捜査本部の調べで分かった。

 また、所在が分からなかった直さんの携帯電話も少年の供述どおり、現場に隠されているのが見つかった。

(2006年4月23日3時7分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060423i501.htm

0422 交際相手の高1男子を逮捕 「1人でやった」と供述 [共同]

 岐阜県中津川市にある空き店舗で同市立第二中2年の清水直さん(13)=同市中津川=の遺体が見つかった事件で、中津川署捜査本部は21日深夜、首を絞めるなどして清水さんを殺害したとして、殺人容疑で交際相手の高校1年の男子生徒(15)=同市=を逮捕した。容疑を認め「一人でやった」と供述しているという。
 男子生徒は清水さんと同じ中学を3月に卒業したばかりで、2人は2、3年前から付き合っていたとみられる。捜査本部は、交際をめぐるトラブルが動機だったとみて詳しい経緯を追及している。
 調べでは、男子生徒は19日午後6時半ごろ、遺体発見現場の空き店舗3階で、清水さんの頭部数カ所を棒状のもので殴った上、首を布で絞めるなどして殺害した疑い。
 遺体を現場に放置して帰宅し、その後も通常通り高校に通っていたとみられる。
 捜査本部が清水さんの交友関係を調べたところ男子生徒が浮上。21日夕から任意同行を求め、事情聴取していた。反省の態度は示していないという。
URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006042201000110

0317 「火炎瓶使え」逮捕の高3生が指示 姫路・野宿者焼死 [朝日]

2006年03月17日08時00分
 兵庫県姫路市のホームレス焼死事件で、殺人などの容疑で逮捕された高校3年の男子生徒(18)が事件前、「火炎瓶を使え」と、仲間の無職少年(16)=別事件での恐喝容疑などで逮捕=らに対し、犯行の手口を具体的に指示していたことが16日、姫路署の調べで分かった。高校生は、焼死した無職雨堤(あまづつみ)誠さん(当時60)らに投石などの嫌がらせを繰り返していた少年グループのリーダー格だった。高校生を知る教育関係者は「夜と昼とで別の顔を持っていた」と指摘する。

 これまでの調べで、少年らは昨年10月22日の事件前、いったん大型のビール瓶にガソリンを詰めた火炎瓶を投げたが割れず、複数の清涼飲料水のガラス瓶にガソリンを入れた火炎瓶を投げつけたことが分かっている。姫路署は、高校生が雨堤さんたちが暮らしていた場所を燃やそうと考え、少年らに火炎瓶を複数用意して投げつけることを指示したとみて、犯行に使われたガラス瓶やガソリンの入手先などを調べている。

 高校生が住む付近の住民らによると、高校生は小学生時代から、年下の児童に鎌で切りかかったり、首を絞めたり、殴ったりといった暴力行為を繰り返していた。近所の車を竹の棒でたたき回ったこともあったという。

 半面、大人には人なつこい笑顔を見せ、あいさつもきちんとしていた、と言う人もいる。主婦の一人は「年上にはなつき、年下や弱い者に対しては残忍だった。今回の事件はその延長線上にあるような気がする」と話した。

 高校生を知る教育関係者によると、高校生は中学校に入学した頃から、上の学年のグループとの交際を深め、深夜にコンビニに集まり、はいかいし始めた。一方で、学校にはほぼ毎日登校し、服装もきちんとしていたという。卒業後は、県外の高校に進んだが、バイクを改造して乗り回すようになったという。

 この教育関係者は「涙を流して謝罪しても、すぐに同じようなことを繰り返す。自分の行為を正当化するため、うそをつくことも多かった。善悪の判断ができないタイプで、心の闇は相当深い」と話した。

 姫路市教委は高校生と中学生の逮捕後、記者会見を開き、昨年5月ごろ、事件現場の橋か近くの橋のそばから橋の下の方に投石をしていたとして、近くの中学1年生7、8人を保護者とともに指導していたことを明らかにした。同市の高岡保宏教育長は「『心の教育』をより一層推進し、再発防止に努めたい」とのコメントを出した。
URL:http://www.asahi.com/national/update/0317/OSK200603160078.html

0309 「父に恨み」東京・世田谷の放火、14歳長男を逮捕 [読売]

 東京都世田谷区のマンションで9日未明、2階1室から出火し、同室に住む男性(40)と妻(40)が重傷、生後2か月の長女が死亡した事件で、警視庁少年事件課は同日夜、同区立中学2年の長男(14)を現住建造物等放火の疑いで逮捕した。

 調べに対し、長男は容疑を認めたうえで、「日ごろから学校に行けと言われたので、父親が嫌いだった。恨みを晴らすために、火を付けた」などと供述しており、同課で、放火に至った詳しい経緯などを調べている。

 調べによると、長男は同日午前1時30分ごろ、自分の部屋にあったマンガ本に火を付け、その上に毛布をかぶせるなどして、同室を約30平方メートル焼失させた疑い。

 同課の調べでは、長男は父親と前妻(38)との間の子どもで、昨年末までは実母と都内で生活していたが、不登校の状態で家庭内で暴れることもあった。今年1月に父親に引き取られ、世田谷のマンションに転居後、転校したが、朝起きられずに、父親から「学校へ行け」としかられることがあったという。

 長男は8日朝も寝過ごして、父親からしっ責され、いったん外に出た後に昼ごろ帰宅して、再び怒られた。昼過ぎ、自宅近くのコンビニエンスストアでライターを購入した後、登校したといい、「9日未明に3人が寝ている姿を見て(放火を)決意した」という。

 また、長男は「(事態が)大きくなったが、特に思うことはない」などとも話している。

 近くの住民によると、出火直後、外に逃げ出した母親は焼けただれたパジャマ姿のまま、燃えている部屋を指さし、「子供が中にいる」と叫んでいたという。

(2006年3月9日23時7分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060309i114.htm
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