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●談合 ラインナップ #contents *[[●談合]] へ続く *ゼネコン大手、談合と「決別」 4社が申し合わせ [朝日] 2005年12月29日06時01分  ゼネコン大手4社(鹿島、大成建設、大林組、清水建設)が、来年1月4日の改正独占禁止法の施行と同時に法令順守(コンプライアンス)を徹底し、入札談合と決別することを申し合わせていたことが28日、明らかになった。業界内で「業務」と呼ばれる談合担当者らを配置転換し、受注調整にも一切参加しないとしている。法改正で課徴金の大幅引き上げなど違法行為に対する制裁が厳しくなるためで、4社の方針が徹底すれば、業界に根強く残る談合は機能不全となり、自由競争が一気に進む可能性がある。  4社の首脳の一人は27日夜、朝日新聞の取材に対し、談合について「長年そういう体質があったことは否定しない」としたうえで、「これからどう向かうかが問題。不退転の決意でやる」と語った。配置転換の規模は全国で数十人単位とし、「目に見える形でやることが必要だ」とも語った。  関係者の話によると、4社の動きは11月上旬から始まり、ごく一部の役員で改正独禁法への対応が検討されてきた。  最終方針が決まったのは12月20日ごろで、改正法が施行される来月4日以降、民間工事を含めて談合行為を今後、一切行わないことを申し合わせたという。  当初、実施の時期を「来年度から」とすることも検討されたが、「法改正と同時」に前倒しされた。また、各地域の談合組織では、4社の担当者が中核メンバーになっているところが多いとされ、配置転換で組織の解体につながる可能性が高い。  4社の方針はすでに業界の一部に伝わり、各社に動揺が広がっている。公正取引委員会のほか、発注側である国土交通省や公団・公社も4社の動向を注視している。  申し合わせの存在について、存在を認めた1社を除く各社の首脳らは「知らない」「申し合わせはしていない。社独自の経営判断で法令順守に努める」などとしている。取材を申し込んだが、回答がなかった社もあった。 URL:http://www.asahi.com/national/update/1229/OSK200512280068.html *防衛施設庁も官製談合か、元担当者が価格漏えい認める [読売]  防衛施設庁発注の電機関連工事を巡る談合疑惑で、東京防衛施設局の元発注担当者が、東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、入札前に予定価格を業者側に漏らしていたことを認める供述をしていることが、関係者の話で分かった。  重電メーカーの担当者も「予定価格を聞いて、工事を落札した」などと話しているという。新東京国際空港公団(現成田国際空港会社)と同様、防衛施設庁でも「官製談合」が行われていた可能性が出てきた。  関係者によると、東京防衛施設局が発注した受変電設備などの工事では、同局から基本設計を請け負った設計会社に協力した重電メーカーが、工事を落札する権利を得るという暗黙のルールがあった。  このルールで「本命」となったメーカーは、同局建設部の発注担当者(当時)から予定価格を聞き出した後、入札に参加する他のメーカー担当者に、自社の入札価格を伝え、それより高い金額で入札するよう要請していた。発注側、メーカー側双方の担当者が、こうした予定価格の漏えいを認めているという。  空港公団発注の電機関連工事を受注していた重電メーカー6社が、2004年度までの5年間に請け負った東京防衛施設局発注の電機関連工事は17件(発注総額約40億円)で、平均落札率は99・2%と異常な高率を示していた。特に03年度の2件の落札率はいずれも、予定価格と落札額が同額となる100%だった。 (2005年12月27日3時20分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051227i301.htm *成田談合、空港会社の現職課長級も関与…3人を懲戒免 [読売]  旧・新東京国際空港公団(現・成田国際空港会社)の電機関連工事を巡る談合事件で、空港会社は19日、課長級の工務部電気グループマネジャー(56)も受注調整をするなど談合への関与を社内調査で認めたことを明らかにした。  同社は同日、競売入札妨害罪で起訴された元公団工務部次長(現同社施設保全部長)伊藤貞夫(57)、元同部電気課長(現同社安全推進部担当部長)客野悦志(55)の両被告と、同マネジャーの計3人を懲戒免職処分にした。このほか、談合を黙認したとして公団と同社の工務部に在籍した部長級~課長代理級4人を停職、監督責任者として黒野匡彦社長ら10人を減給処分とした。  同社によると、マネジャーは、公団の電気通信工事課長だった1999~2002年の間に、当時電気課長だった伊藤被告の指示で、重電メーカーにあらかじめ工事を割り振る配分表を作成し、メーカー側に渡していた。また、電気グループマネジャーに就任した民営化後の今年7月以降、あらかじめ受注業者を決め、契約の目安となる「契約制限価格」を漏えいして受注調整をした。 (2005年12月19日22時58分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051219i317.htm *談合利得133億、防衛庁が石油11社に返還請求提訴 [読売]  防衛庁の調達実施本部(当時)発注のジェット燃料などの入札談合事件で、同庁は19日、談合で不当な利得を得たとして、新日本石油、コスモ石油など石油会社11社を相手取り、計約133億7000万円の返還を求める訴えを東京地裁に起こした。  返還を求めたのは、1995年4月~98年11月の納入分で、延滞金43億7000万円を含む。  この事件では、公正取引委員会が99年に独占禁止法違反で11社に排除勧告を出したほか、刑事事件としても今月までに各社の罰金刑が確定している。同庁は今年1月に各社に返還を求めたが、「不当利得を得ていない」などとしていずれも支払いに応じておらず、提訴に踏み切った。 (2005年12月19日22時18分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051219ic22.htm *受注企業の選定、OBの有無で判断 成田談合で旧公団側 [朝日] 2005年12月06日06時07分  旧「新東京国際空港公団」(成田国際空港会社=NAA)発注の電機設備工事をめぐる競売入札妨害事件で、逮捕された公団側の担当者が、OBの天下りやその予定の有無を基準に、受注させる会社を選んでいたことが東京地検特捜部の調べでわかった。日本道路公団発注の橋梁(きょうりょう)工事をめぐる談合事件でも道路公団職員が天下り先確保のためメーカー側に便宜を図ったとされており、公的資金が注入される特殊法人が公共工事と引き換えに民側にたかる構図が再び浮かび上がっている。  NAAなどによると、退職した旧空港公団OB計8人が、家宅捜索を受けた5社のうち富士電機システムズ、東芝、三菱電機の3社の企業グループに再就職。「担当部長」などの肩書で公共事業関係の営業や技術アドバイスなどが役割だ。  官公庁のOBが民間に天下った際、その給与は在職時の8割前後が相場とされる。国家公務員法は在職中の業務と関連が深い企業への天下りを退職後2年間は禁じているが、空港公団は特殊法人で同法の対象外だった。NAAによると、旧公団から電機メーカーへの再就職は「退職直後のケースが多かった」という。  特捜部によると、空港公団の発注工事は、民間企業が発注する同種の工事に比べ、受注メーカーの利益は約1.5倍で、それだけ余分な公的資金が使われた計算になる。公団側の担当者は(1)公団OBが天下っているかどうか(2)今後天下りの予定があるかどうか(3)既設の工事かどうか――の3点で、受注予定企業を決めていたという。 URL:http://www.asahi.com/national/update/1206/TKY200512050321.html *成田官製談合:ゲリラ対策を隠れみの 情報隠しが常態 [毎日] 入札参加社名がすべて伏せられた新東京国際空港公団(当時)の入札関係文書(右)。左は橋梁(きょうりょう)談合事件の舞台となった日本道路公団(当時)の文書で、社名がすべて実名で記載されている ゲリラ対策を理由とした情報の秘匿と、特殊な工事ゆえ業者頼りとなる入札予定価格(上限価格)の決定過程。電機関連工事を巡る官製談合事件は5日、成田国際空港(旧・新東京国際空港公団)幹部2人の逮捕に発展した。空港側は「公団時代の残滓(ざんし)」と強調するが、事件は、発注者と業界が一体となって談合体質を生んでいる実態を改めて示した。【川辺康広、高島博之】  ◇入札参加者欄は「A、B、C、D…」  「(公表するかどうかは)今後検討したい」。入札参加社名の非公表を続ける空港側を批判した記者に、公団時代からトップを務める黒野匡彦(まさひこ)・成田国際空港社長は、5日夜の会見でこう繰り返すだけだった。  A、B、C、D……。空港が発注した工事の入札結果を示す「入札経過調書」の入札参加社欄の記載だ。通常、自治体などが公共工事を発注した場合、入札の結果を示す同様の書類は各自治体で保管され誰でも閲覧可能な書類だ。こうした書類には、応札額や落札額、上限価格に当たる予定価格、参加社などが記載されている。しかし、空港は公団時代から「空港反対派によるゲリラやテロの恐れがある」と社名を伏せてきた。  一方、重電各社が自治体に届け出た「工事実績」には、成田で施工した工事名がずらりと並ぶ。閲覧も許可されており、仮にゲリラの標的を探すのなら、この書類を見れば把握できる。公団がひた隠しにする社名も、自治体で探し出せる点について、黒野社長は「すべての業者がそうだ(工事実績として届け出ている)ということは分からない」と苦しい弁明に終始した。  また、成田国際空港は04年4月の民営化で情報公開法の対象からはずれたため、入札経過調書の同法に基づく開示もなくなった。民営化後は約1年分に限って業者名をアルファベットで閲覧できるが、法的根拠はなく、空港側の提示資料は恣意(しい)的に選択される可能性さえある。毎日新聞が再三にわたり開示を求めても、同社は拒否を続け、疑惑が持たれた受変電設備28件に限って公開したのは、官製談合疑惑が報じられた11月11日になってからだ。  同設備以外の入札結果については、今も非開示のままだ。日本道路公団が10月の民営化後も、入札状況調書ですべての社名を公表しているのとは対照的だ。  全国市民オンブズマン連絡会議代表幹事の大川隆司弁護士は「民営化後も公共的な仕事をしていることに変わりなく、情報公開を続けるべきだ。情報を隠したまま民間会社に逃げ込むことは許されない」と批判する。  ◇背景に「空港用特注」 ベースは業者提出の見積もり  空港の受変電設備という特殊な製品も、談合するうえで有利に働いた。「特注品がほとんど。メーカーに聞かなければ、予定価格の設定は難しい」。成田国際空港の幹部は明かす。  受変電設備は高圧電流の電圧を使用可能なレベルまで下げる。瞬時の停電も許されない空港の「生命線」とも言える設備だが、仕様はまちまちだ。成田空港では167カ所設置されている。  通常の発注工事の予定価格を算出する際は、国の基準単価を採用してきた。担当者は部品の価格が記載された「単価本」を見ながら工事費用を積み上げ、予定価格をはじき出す。  ところが受変電設備の場合、既製品を使用しない特注品だけにこの方法が通用しない。このため、業者に提出させた見積書を参考に予定価格を決めてきた。  事件では、歴代の電気課長が、重電メーカーに予定価格に関する情報を漏らした疑いが持たれている。逮捕された元課長は積極的に重電各社の問い合わせに応じたとされるが、空港会社幹部によると、仮に価格を隠そうとしても、見積書の内容などから見抜かれてしまう危険性があるという。  極秘である予定価格が、業者の見積書を基に決められる。この矛盾は、国立大学の発注工事でも同じだった。今年7月に入札された島根大学の受変電設備工事(予定価格4億4730万円)。入札参加の全6社が、大学に見積書を提出していた。入札担当者は「予定価格は市場価格では決められない」と、見積書が予定価格算出のベースになっていることを認めた。  重電7社に入札情報を提供する見返りに報酬を得ていた自民党衆院議員の元事務職員(45)は取材に対し「メーカーはプロ。見積もりを出し発注者側と話せば、大体の価格は分かる」と言い切る。 毎日新聞 2005年12月6日 1時23分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20051206k0000m040169000c.html *民営化後も談合体質、成田公団が事前に受注業者決定 [読売]  新東京国際空港公団(現成田国際空港会社)発注の電機関連工事で、談合に関与したとされる元公団工務部電気課長(55)が昨春の民営化後も、事前に受注業者を決めたり、契約の目安となる価格を漏らしたりしていたことが27日、分かった。  民営化された空港会社にも、“官製談合”体質が引き継がれていた形だ。東京地検特捜部は公団時代の受注調整について、元電気課長らを競売入札妨害容疑で立件する方向で、詰めの捜査を進めている。  国土交通省所管の特殊法人だった新東京国際空港公団は2004年4月に民営化され、成田国際空港会社になった。同社は株式会社だが、国が全額を出資し、決算は会計検査院の検査対象。役職員は「みなし公務員」とされ、わいろを受け取った場合に罰せられるなど、極めて公共性の高い会社と位置づけられている。  公団時代は、競争入札による発注が基本だった。空港会社でも、24億3000万円以上の工事は一般競争入札、250万円以上24億3000万円未満の工事では、複数の業者に見積もりを出させ、最も低い価格を提示した業者と交渉を行うシステムを採っており、電機関連工事の大半は後者の方式だった。  ところが関係者によると、空港会社では、重電メーカー各社が見積もりを提出する前に、あらかじめ受注予定業者を決定し、そのメーカーに伝えていた。また、空港会社側が設定していた、契約の目安となる「契約制限価格」も漏えいしていたという。その結果、見積もりで業者間に価格競争をさせるシステムが、骨抜きにされていた。  こうした受注調整を行っていたのは、公団時代に予定価格を漏えいするなど競争入札を妨害した疑いが浮上している元電気課長。元課長は民営化による組織改編後も電気グループマネージャーとして、05年6月末まで電機関連工事の発注担当の責任者を務めていた。  競売入札妨害罪は、国または公共団体の入札を妨害したケースに適用される。このため、特捜部では公団時代の入札妨害について、元課長らの立件に向けた捜査を続けている。 (2005年11月28日3時6分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051128i401.htm *公団職員8人天下りしていた…談合受注会社グループに [読売]  成田国際空港会社の黒野匡彦社長は24日、旧新東京国際空港公団が発注した電機関連工事を巡る談合事件で東京地検特捜部の捜索を受けた後、初めて記者会見をした。  この中で、同工事を受注した重電メーカー6社のうち3社のグループに1987年以降、公団職員計8人が天下りしていたことを明らかにした。  8人はいずれも、公団で課長級以上を経験した幹部職員。天下り先については公表しなかった。 (2005年11月24日14時3分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051124i405.htm *「成田」官製談合の疑い、旧公団が予定価格漏らす [読売]  2004年に民営化した成田国際空港会社(千葉県成田市)の前身、新東京国際空港公団が発注した電機関連工事の入札を巡り、談合が行われていた疑いが強まり、東京地検特捜部は15日、近く競売入札妨害容疑で本格捜査に乗り出す方針を固めた。  特捜部のこれまでの任意の事情聴取に対し、公団の担当者が予定価格を漏らしていたと供述しているほか、複数の業者も談合の事実を認めている。特捜部は、公団側が関与した「官製談合」との見方を強め、全容解明を図る。  関係者によると、同公団では、2003~04年3月に発注した空港設備の受変電設備工事で、工務部の担当者が、あらかじめ受注予定業者を指名する配分表を作成し、予定価格を業者側に漏えい。業者側も公団の意向に沿って談合を繰り返し、公正な入札を妨害した疑いが持たれている。  特捜部が、受注した重電メーカー各社の担当者から事情聴取したところ、複数の担当者が「公団側から入札前に受注予定の連絡を受けていた」などと説明したほか、メーカーのうち1社が公団側の作成した配分表を任意提出した。公団の担当者も事情聴取に対し、予定価格の漏えいや配分表の作成を認めているという。  空港会社によると、民営化前の公団は、2000年度からの4年間で計20件、総額約70億円の受変電設備工事を発注。日立製作所(東京都千代田区)、東芝(港区)、三菱電機(千代田区)、富士電機システムズ(品川区)、明電舎(中央区)、日新電機(京都市右京区)の重電メーカー6社のいずれかが受注していた。入札は指名競争入札や公募型指名競争入札だった。  20件の工事の落札率(予定価格に占める落札額の割合)の平均は96・9%だった。 (2005年11月16日3時7分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051116it01.htm *官製談合の防止強化 民主が改正案提出 [朝日] 2005年10月25日18時40分  民主党は25日、談合罪の範囲を拡大し、関与した公務員を厳罰化することなどを目的にした、刑法改正案と官製談合防止法改正案を衆院に提出した。  刑法改正案は、談合罪として成立する「公正な価格を害し、不正な利益を得る目的」という要件を削除し、談合の事実さえあれば適用できるようにした。さらに、公務員が職務上の地位を利用して談合に関与した場合は、罰金刑をなくして懲役刑のみとした。  また、官製談合防止法改正案は「入札談合等関与行為」を拡大し、公務員が談合を黙認し、防止措置をとらない場合にも、省庁などが公務員に対して損害賠償を請求できるようにする。 URL:http://www.asahi.com/politics/update/1025/005.html *宇都宮市発注工事で談合、公取委が41社に排除勧告 [読売]  宇都宮市発注の土木・建築工事を巡る談合事件で、公正取引委員会は14日、増渕組、渡辺建設(ともに宇都宮市)など栃木県内の41社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)で排除勧告した。  公取委によると、41社は受注価格の低落を防ぐため、2001年4月から立ち入り検査があった今年1月までの間、市発注の入札357件(契約総額約290億円)で談合を繰り返した。 (2005年10月14日19時57分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051014i413.htm *公取委、公団に改善求める 45社に排除勧告 橋梁談合 [朝日] 2005年09月29日20時28分  日本道路公団発注の鋼鉄製橋梁(きょうりょう)談合事件をめぐり、公正取引委員会は29日、02~04年度の発注に関して公団が組織的に談合に関与したとして、官製談合防止法に基づいて公団の近藤剛総裁に改善措置を求めた。深く関与したとされる幹部7人については実名で通知した。また、国と公団発注工事で談合を繰り返したとして三菱重工業などメーカー45社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)で談合をやめるよう排除勧告した。  実名で通知したのは、公団前副総裁の内田道雄被告(61)=独禁法違反の罪などで起訴=と前理事金子恒夫被告(57)=同=のほか本社有料道路部の部課長ら5人の計7人。情報漏洩(ろうえい)に関係した疑いで聴取した40人以上の職員のうち、支社・建設局の13人については役職名を通知した。  改善措置に対し、近藤総裁は「再調査を徹底的に行う」と返答しており、公団側は10月の新会社設立以降、談合に関与した職員に損害賠償を求めるかどうか検討する。  公取委によると、前副総裁らは、公団の天下り先確保を目的に、大手メーカーに天下りして業者側の調整役を務めた公団元理事(70)が提出した配分表を了承、保管するとともに、談合を円滑にできるように大規模工事を分割発注するなど便宜を図ったとされる。  勧告を受けた業者はほかに、横河ブリッジや宮地鉄工所、石川島播磨重工業、JFEエンジニアリングなど。公取委はこの日、天下りOBによる営業が背景にあったとして、OBによる公団への営業禁止や社内の内部通報制度の整備を取締役会で議決するよう各社の社長らに要請した。  各社は勧告を受け入れれば、談合で価格をつり上げるなどして得た不当利得(受注額の3~6%)について課徴金を徴収されるが、150億円前後になる見込みだ。  03年1月に施行された官製談合防止法が適用されたのは、北海道岩見沢市、新潟市に続き3例目となる。 URL:http://www.asahi.com/national/update/0929/TKY200509290231.html *道路公団OBの営業禁止へ 橋梁談合45社に公取委方針 [朝日] 2005年09月27日07時04分  日本道路公団が発注した鋼鉄製橋梁(きょうりょう)談合事件で、公正取引委員会は談合を繰り返したとされる橋梁メーカー45社に対し、天下りしたOBによる公団側への営業活動を今後禁止することを求める方針を固めた模様だ。公取委は「官製談合」の背景に公団の天下り先の確保があったとみており、独占禁止法に基づく各社への排除勧告の主文に盛り込むとみられる。公取委が天下りOBに対する出身官庁などへの営業禁止を業者側に求めるのは初めて。  関係者によると、メーカーに天下ったOBは公団の現職から未発注の工事の情報を入手し、業者側の調整役だった公団元理事に情報を集約。元理事が配分表を作成し、公団最高幹部に了承を得たうえで、受注調整を繰り返していたという。  公取委はOBの親睦(しんぼく)団体「かづら会」を談合支援組織と位置づけており、工事受注に向けたOBによる公団への営業活動を禁じることで「官製談合」を未然に防ぐ狙いがあるとみられる。この規制が定着すれば、企業側が天下りOBの受け入れを再考せざるを得なくなる事態も予想される。  また、談合に関与したとされる各社の営業担当社員については、営業職以外の部署へ配置転換させたうえで、数年間復職させないことを要求する方針という。さらに、各社に対して、独占禁止法に違反した社員を処分する懲戒規定の策定など企業コンプライアンス(法令順守)の整備について積極的に取り組むよう求めるとみられる。  排除勧告は公取委が出す最も厳しい行政処分。違反すれば罰則がある。勧告を受けた企業が違反事実を認めて応諾すると、勧告と同趣旨の「審決」を出して、行政処分が確定する。受け入れない場合は審判が開かれる。  公取委は今月29日に国と公団発注工事で受注調整を繰り返したとされる45社の社長に出頭を求めており、その場で排除勧告の概要を伝えるとみられる。  一方、橋梁談合事件を受け、道路公団は6月、受注企業各社に対し営業目的での訪問を自粛するよう要請した。8月に発表した不正行為防止策では、各社と公団が協定を結び、天下りした公団OBが入札に関与した場合は入札から排除することも盛り込んでいる。 TITLE:asahi.com: 道路公団OBの営業禁止へ 橋梁談合45社に公取委方針 - 社会 DATE:2005/09/27 10:24 URL:http://www.asahi.com/national/update/0927/TKY200509260349.html *道路公団:公取委要求書「官製談合に組織的関与」と明記 [毎日]  日本道路公団(JH)発注の鋼鉄製橋梁(きょうりょう)建設工事を巡る談合事件で、公団本社の部長らが公正取引委員会の調べに対し「受注予定社の一覧表(配分表)を、業界に天下った公団OBから見せられた」などと、談合への関与を認めていることが分かった。公取委は、継続的に行われた極めて悪質な官製談合と判断。29日、公団側に手渡す改善措置要求書に「02年度以降(役職員が)組織的に関与した」と明記する方針を固めた模様だ。  関係者によると、横河ブリッジ前顧問で公団元理事、神田創造被告(70)は、配分表を前副総裁、内田道雄被告(61)に見せた後、有料道路部(当時)に持参。同部の部長や課長は公取委に対し、こうした経緯を認めたうえで「内田被告の指示で配分表を保管した」と話しているという。  さらに、同部の課長らは、年度末に来社してきた企業に未公表の翌年度発注工事に関する概要を説明したり、想定鋼量(トン数)、工事名などを漏えいしたことを認めた。そのうえで「(情報が)談合に利用されることは知っていた」などと述べたとされる。  内田被告や前理事、金子恒夫被告(57)は「刑事裁判に影響する」などとして、公取委の調べを拒否しているが、関与を認めた職員が6人以上に上るため、公取委は上層部から現場職員まで幅広く調べ、改善措置要求書に「組織的」と明記したうえで、5人前後の実名・職名を記載し、他に約20人について関与を認定する模様だ。  一方、業者側では、複数社の営業担当幹部が「(今年5月の)逮捕当日まで談合を継続していた」と話していることも新たに判明した。ただ「今年度分の談合については(談合組織の)総会で確認まではしなかった」とも述べていることから、公取委は業者への排除勧告から今年度分を外し、02~04年度分に限定する方針。 毎日新聞 2005年9月27日 3時00分 TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE 話題 DATE:2005/09/27 09:55 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/news/20050927k0000m040149000c.html *橋梁談合:課徴金150億円超に 公取委、47社命令へ [毎日]  鋼鉄製橋梁(きょうりょう)建設工事を巡る談合事件で、公正取引委員会が独占禁止法に基づき業界各社に納付を命じる課徴金の総額が、150億円を超えることが分かった。セメントカルテル(91年)の約112億円を上回り、過去最高額となる。公取委は29日、横河ブリッジや石川島播磨重工業など45社に談合をやめるよう排除勧告を行った後、既に事業から撤退するなどした企業を加えた計47社前後に課徴金の納付を命じる見通しだ。  関係者によると、02~04年度に国土交通省の3地方整備局と、日本道路公団(JH)が発注した鋼橋(鋼上部工)建設工事で、公取委は50社が談合に関与したと認定。このうち、破産した企業など5社を除いた45社に排除勧告を行う模様だ。  課徴金の納付命令は、排除勧告を受け入れた企業や、排除勧告を応諾せず公取委の審判に移行した後、審決が確定した企業を対象に行う。さらに、排除勧告を見送る5社のうち、橋梁事業から撤退したり、民事再生手続き中の企業2社前後についても「不正に得た利益がある」として、課徴金の対象に加える。  課徴金額は、大企業は受注総額の6%、中小は3%。02~04年度の受注総額は約2700億円で、関与企業のほとんどが大手のため、課徴金の総額も150億円を超えることとなった。  一方、公団への官製談合防止法適用については、前副総裁、内田道雄被告(61)らが公団元理事、神田創造被告(70)から落札予定社の記載された「配分表」を見せられ了承した点を、同法の禁じた「業者に談合させる行為」と判断。さらに、公団職員が未公表の入札情報を業者側に漏えいした点も、同法の「秘密を漏らしたり、示唆する行為」に該当するとし、排除勧告と同じ29日、関与職員名を明記した「改善措置要求書」を公団側に手渡す方針だ。  ◇ことば 課徴金  談合や価格カルテルによって得た不当な利益を、公正取引委員会が徴収する制度。77年に創設された。独占禁止法に違反した期間の受注額(税込みの売上高)を元に算出し、製造業大手の場合6%。来年1月、10%に引き上げられる。 毎日新聞 2005年9月26日 3時00分 TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE 今日の話題 DATE:2005/09/26 07:05 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050926k0000m040107000c.html *橋梁談合、45社の社長に出頭要請 公取委 [朝日] 2005年09月23日03時02分  鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事の談合事件で公正取引委員会は、石川島播磨重工業など談合組織に加盟していた45社に対する独占禁止法の排除勧告と、官製談合防止法に基づく日本道路公団への改善措置を今月29日に行うことを決め、各社の社長と近藤剛総裁に対し、公取委への出頭を要請した。  会社関係者らによると、22日、公取委から各企業に対し、社長に対する出頭要請があった。国と公団が発注した橋梁工事について、違反事実の概要を公取委が直接、企業のトップや総裁に説明。独禁法順守のための体制の整備を徹底するよう求めるとみられる。大半の企業は勧告に応じる方針で、今後、談合によって得た不当利得を課徴金として納付することになる。 TITLE:asahi.com: 橋梁談合、45社の社長に出頭要請 公取委 - 社会 DATE:2005/09/23 18:58 URL:http://www.asahi.com/national/update/0923/TKY200509220364.html *道路公団幹部6人、談合関与の疑い 業者へ情報漏らす [朝日] 2005年09月22日23時13分  鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事をめぐる談合事件で、日本道路公団は22日、幹部職員6人が工事の年間発注予定情報を公表前に業者に漏らしたり、落札予定業者を記した「配分表」を保管したりしていた、と発表した。公団が03、04年度の主な工事と委託業務の談合疑惑を調べる中で、本人が証言した。これらの行為は官製談合防止法の関与行為に該当する疑いがあり、公団は公正取引委員会に通報した。ただ、業者側から官製談合を認める証言は得られておらず、10月からの分割民営化後も3会社が共同で調査を続ける。  調査報告書の発表会見で、道路公団の近藤剛総裁は「公取委の改善措置要求を受けてから再度、事実関係を調べ、厳正な処分や損害賠償請求を検討したい」と話した。  調査報告書によると、鋼鉄製橋梁工事の年間発注予定情報を漏らしたのは、当時の支社の課長3人と本社の課長2人。支社の3人は工事名や鋼鉄の使用見込みトン数を業者に伝え、本社では年度末の情報提供が恒例化していたという。  配分表を保管していたのは、当時の本社の部長と情報漏洩(ろうえい)にもかかわっていた課長。2人は業界で談合の仕切り役だった元公団理事の神田創造被告=独禁法違反の罪で起訴=から配分表を渡され、最新版が出るたびに差し替えていた。この表を基に業者は談合を繰り返したが、2人は上司らへの報告も公取委への通報もしなかったという。  また、副総裁だった内田道雄被告=独禁法違反と背任の罪で起訴=と理事だった金子恒夫被告=同=が関与したとされる高架橋工事の分割発注については、内田被告から検討の指示と金子被告による賛成発言があったとの内部証言もあった。  調査は8月16日から、幹部職員10人に弁護士ら外部の3人を加えた計13人で実施。入札・契約に携わった幹部職員約850人と受注企業214社に調査票を送ったり、面接をしたりした。 TITLE:asahi.com: 道路公団幹部6人、談合関与の疑い 業者へ情報漏らす - 社会 DATE:2005/09/23 18:58 URL:http://www.asahi.com/national/update/0922/TKY200509220331.html *公共工事節約、1位は宮城78.6% オンブズマン発表 [朝日] 2005年09月10日22時54分  全国市民オンブズマン連絡会議は10日、大分県別府市で開いた全国大会で、全国の自治体が04年度に発注した公共工事の平均落札率のランキングを公表した。都道府県で最も低かったのは宮城県で78.6%。長野県(83.1%)、滋賀県(83.9%)が続いた。全国平均は94.0%。最も高かったのは熊本県で98.2%だった。政令指定都市では横浜市(84.5%)が最も低く、さいたま市(97.7%)が最も高かった。  落札率は予定価格に対する落札額の割合で、低いほど工事費が節約できたことになる。  連絡会議によると、談合がしにくいとされる一般競争入札を導入している宮城、長野両県など、入札改革に取り組む自治体が低かった。全都道府県と政令指定都市が宮城県並みの落札率になったと仮定すると、総額3533億円が節約できたことになるという。  全工事に占める落札率95%以上の工事の割合を「談合疑惑度」として連絡会議が集計した結果では、都道府県では(1)富山(2)山梨(3)北海道(4)宮崎(5)熊本(6)沖縄(7)佐賀(8)島根(9)山口(10)千葉の順で疑惑度が高かった。  連絡会議は、都道府県と政令指定都市では予定価格1億円(東京都は3億円)以上の工事7897件を対象にした。同ランキングの発表は今年で3回目。 TITLE:asahi.com: 公共工事節約、1位は宮城78.6% オンブズマン発表 - 社会 DATE:2005/09/11 09:29 URL:http://www.asahi.com/national/update/0910/SEB200509100021.html *談合なき公共事業に挑む 佐賀で新方式 [東京]  総選挙では郵政改革論議がかまびすしいが、国や地方自治体の公共事業では、入札談合がなくならず、受注価格が高止まりするなど、本質的な「改革」は進んでいない。そんな中、ある取り組みが“あしき慣習”に一石を投じている。建築マネジメント(CM)と呼ばれ、談合の仕組みを機能させない方式という。公共事業の改革はできるのか。現場を訪ねた。 (星野 恵一) ■小学校の建設CM方式導入  佐賀市立高木瀬小学校は、JR佐賀駅の北約三キロの住宅街にある。校舎の一棟は鉄筋三階建て(約二千八百平方メートル)で、約六億円の費用をかけ昨年九月に完成した。何の変哲もない校舎だが、ほかと少し違うのが建設費だ。建設業者側の抵抗を受けながらも、市の当初予算より約14%も安く完成した。  学校建設をめぐる同市の最近の平均落札率(落札価格を予定価格で割った数字)が約95%であることを考えれば、破格の安値だ。  「コストダウンできたのは、CMと呼ばれる工事発注や工事管理の方式を導入したから」。同市教育委員会の白木紀好教育部長が話す。市は、市内の小中校で改築工事を進めているが、改築が必要な校舎は十二、三棟あり、概算でも費用は百億円を超える。市の一般会計予算は約五百億円で財政事情は厳しい。「公共工事の発注額が高止まりしていると指摘される中で、削れる予算は削りたかった」  ここで、大きな役割を果たしたのがCM方式のノウハウを持つ建築会社「希望社」(本社・岐阜市)だ。同社の桑原耕司社長によれば、佐賀市で採用された同社独自のCM方式は、以下のような内容だ。 ■工程やコスト管理を一手に  公共工事には「一般競争」や「指名競争」という入札方法があるが、CM方式では、同社が市と業者の間に入り、発注すべき業者選定を行うなど、発注から施工まで工程管理やコスト管理を一元的に担当する。  通常、公共工事の入札で、元請けゼネコンが発注者に提示する入札額は工事費の総額だが、CM方式では、元請けとは別に、下請けの専門工事会社すべてに見積もりを提出させ、建築費全体の中身を透明にする。  その後、「希望社」は、見積もりに応じた業者の中で低額を提示した業者数社と折衝し、競争を促しながら「適正価格」を導く。発注者側の立場で、価格や技術力で有利な業者を選び、元請け・下請けを組み合わせ、ムダを省く仕組みだ。「従来の入札システムは建築主のためになっていなかった」と桑原氏は話す。  「建設費は二割前後安くなる」「談合しない」。岐阜市内の同社本社の外壁に、こんな言葉が張り出されている。大手ゼネコンに勤務経験のある桑原氏が一九八八年に設立し、CM方式を取り入れた民間工事でのシェアはトップクラスだ。氏は公共工事改革を進める長野県の発注技術等検討委員会の委員も務める。  「業界の異端児」。桑原氏は自らを、こう評した。 ■『慣例反する』業界歓迎せず  それだけに、同社のやり方は、建設業界では必ずしも歓迎されなかった。高木瀬小の改築工事の発注をめぐっても抵抗はあった。  まず、工事発注に関し、「希望社」が業者に行った発注説明会。参加したあるゼネコン担当者は、CM方式への抵抗から同社にこんな質問をした。「(見積もりに)一社しか参加しなかったらどうするのか」  桑原氏は「『談合しているよ』と言っているに等しかった」と苦笑する。  次いで、通常の公共工事で「入札」に当たる、業者の見積額の提示だが、「見積額からして談合の疑いがあった」という。  発注は、「建築」「電気」「機械」に分けて行うが、「建築」の見積最低額は市の予定価格を上回った。「電気」「機械」は予定価格を百万円下回っただけ。落札率は限りなく100%に近いか、それ以上だ。「民間は安く請け負い、公共は高く請け負う、という業者の体質が透けて見えた」と桑原氏は憤る。  元請け業者との折衝ではこんな場面もあった。「もし、御社にお願い(発注)するとなったら『それは困る』ということはないですね?」という問いに、業者は長い沈黙の後、こう答えた。「そ、それは検討させてもらいます」  桑原氏は「談合で決まった本命だけが見積もりをし、そのほかはお付き合いで追従するだけ。だから答えられなかった。談合と言い切れないまでも、少なくとも競争が行われているとは思えなかった」と説明し、肩をすくめた。 ■高額を提示の元請けは排除  ここであらためてCM方式に触れる。通常、業者が行う見積もりでは、例えば「コンクリート工事」とひとくくりにするところを、CM方式では「生コン納入」「ポンプ車」などと細かく分け、工事全体を細分化し、それぞれを業者に積算させる。ある工事で、下請け業者の見積もりが、元請けより安い場合、元請け業者がどこになっても、原則、低額を提示した下請け業者に入れ替える仕組みだ。ゼネコンと下請けの系列を断ち切る方式だ。  「その仕組みを受け、業者が折衝する中で、下請け業者を中心に見積価格を下げる動きが出た」と桑原氏は話す。見積もりが下がり、下請けが入れ替われば、結果的に、当初、一番安い額を提示した「本命」の元請け業者の入札での順位が下がる場合もある。「業者が長年、続けてきた受注調整の仕組みは崩せないが、業者側の調整の仕組みが機能しないようにはできる。それが当社のやり方」  実は、業者を選ぶ最終段階で、当初、「本命」とのうわさがあった元請け業者は、下請け業者の「経営不安がある」との抵抗で受注の芽が摘まれた。「下請けが元請けを選ぶ。これまでにないエポックメーキングだった」と桑原氏。その後、「本命」業者は多額の負債を抱え倒産している。  こうした手順を踏んだ結果がコストダウンだ。「建築」「機械」「電気」合わせて、発注額は計六億九百七十三万円で、同市の予定価格(約七億一千五百八十一万円)からは約一億六百八万円(14・81%)も下がった。希望社の報酬を差し引いても約11%のコストダウンだ。  先の白木教育部長は「発注もやり方次第でコストダウンを図れることが分かったのと、建設費の内訳がガラス張りになったのは市にとって大きなメリット」と評価する一方で、こうも話す。「公共工事改革の試金石だったが、再びCM方式を導入するかどうかは決めかねている。再び希望社にお願いすれば、今度は、市と同社の癒着が言われかねない。他の自治体では、別のCM業者を使って失敗したケースもある。信頼できるCM業者をどう探すか。行政とCM業者、業者とCM業者の癒着という問題も出てくるかもしれない」  桑原氏は「これまでの公共工事の実態は、官がイニシアチブを握り、高い安いを言わずに、予算を業者に分配する経済、財政政策だった。そこでの入札行為こそが受注価格を引き下げない仕組みだった」と指摘し、「もし、公共工事はそれでよい、というなら、わが社のCMは、決して良いものとは言えない」と辛辣(しんらつ)に話した。 TITLE:http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050911/mng_____tokuho__000.shtml - Microsoft Internet Explorer DATE:2005/09/11 09:57 URL:http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050911/mng_____tokuho__000.shtml *官製談合:前奥尻町長ら、町への損害金返済完了 北海道 [毎日]  北海道奥尻町の官製談合訴訟で、函館地裁(大久保正道裁判長)が6月、元町幹部3人と建設会社など6社に、町に与えた損害を連帯して町に支払うよう命じた判決で、鴈原(がんばら)徹・前町長らは29日、計約1500万円の支払いを完了した。  判決では、98年10月~00年10月の工事計15件、約2億1000万円のうち、99年7月~10月の7件、約1570万円で本命割り付けをしていたと認定した。町は判決を受けて、元町幹部らに請求を進めていたが、2社が倒産したため、計約93万円は債権放棄した。  原告の制野征男町議は「返済は当然。元町幹部や業者が返済したことで官製談合防止の一つの対策になると思う」と述べ、和田良司町長は「適正な執行に努めたい」とコメントした。 【佐野優】 毎日新聞 2005年8月30日 1時05分 TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE 話題 DATE:2005/08/30 10:17 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/news/20050830k0000m040162000c.html *受注調整は公団の意思…官製談合の実体浮き彫り [読売]  日本道路公団副総裁の内田道雄被告(60)が15日、独占禁止法違反(不当な取引制限)と背任の罪で起訴されたことで、公団発注の鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事を巡る「官製談合」の実態が浮き彫りになった。  内田被告ら歴代の橋梁担当役員は、公団の有力OBが作成した工事の配分表を了承することで、「受注調整は公団の意思」という“お墨付き”を与えていたという。東京地検特捜部など検察当局は、内田被告らが談合に関与した動機を天下り先の確保と見ている。  ◆お墨付き――  「分かりました」――。特捜部の調べでは、内田被告は2003年度に、受注調整役の元公団理事・神田創造被告(70)(元横河ブリッジ顧問)から工事の配分表を提示され、そう了承したという。  神田被告は新たな工事が発注されて配分表を更新するたびに、公団本社の役員応接室に配分表を持参。橋梁担当理事に内容を説明していた。内田被告は03年度に6回、理事の金子恒夫容疑者(57)は04年度に3回、配分表を見ていた。  配分表はその後、有料道路部の部長や課長に回された。「(同部に)渡しておいてください」と内田被告が言ったためで、部長や課長はそれを保管し、新しい配分表が来ると、古いものを廃棄したという。  公団ではかつて、現職の橋梁担当理事が受注業者を決める「天の声」を出していたが、1994年以降、公団OBが調整役を担うようになった。神田被告の前任の調整役だった元副総裁(76)(元三菱重工業顧問)は、調整役の就任あいさつで公団に出向いた際、橋梁担当理事から「配分表はこちらに見せてください」と告げられた。これが、配分表を公団側が了承するシステムのルーツとなった。  「調整結果を業者に受け入れさせるには、公団が了承しているという権威付けが必要だった」。神田被告は配分表を見せる意味をそう説明しているという。  ◆積極的関与――  内田被告は配分表の了承にとどまらず、神田被告の依頼に基づき、金子容疑者とともに04年5月、第2東名「富士高架橋」の分割発注を指示し、約4780万円の損害を公団に与えていたが、このほかにも、03年4月には、複数社による共同企業体(JV)で受注出来る額の基準を15億円から10億円以上に引き下げていた。  この基準変更は、より多くの業者に受注機会を与えるためのもので、03、04年度では計14件の工事が、新たにJVで受注できるようになったという。  一方、富士高架橋の分割発注では、分割により一部の工事発注が翌年に先送りされたことから、これを穴埋めするため、金子容疑者が静岡建設局(現関東第2支社)に指示し、第2東名「駒門高架橋」(静岡県御殿場市)の工事を前倒し発注させていた。  ◆天下り先の確保――  「天下りを受け入れないと、まずいと思っていた」。特捜部の調べに対し、複数のメーカー担当者はそう供述した。幹部クラスOBの天下り先の年収は1000万~3000万円。検察幹部は「これだけの好待遇で受け入れるのは、安定受注を望むから。公団も事情を十分分かった上で、天下りをあっせんしていた」と指摘する。  神田被告も「各社のシェアを守ることが、天下り先の確保につながる」と供述。特捜部は、公団側が「業界がつぶし合いを避ければ、天下りシステムを守ることが出来る」と認識していたと見ている。 (2005年8月16日3時18分 読売新聞) TITLE:受注調整は公団の意思…官製談合の実体浮き彫り : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) DATE:2005/08/16 10:38 URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050816i201.htm *橋梁談合疑惑、検察聴取に元副総裁「公団が関与」  日本道路公団発注の鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事をめぐる談合疑惑で、三菱重工業顧問を務めた元公団副総裁(76)が検察当局の事情聴取に対し、「かつて公団が関与して談合をしていた」と供述していたことが27日、関係者の話で分かった。  橋梁メーカーに天下りした複数の公団OBも、同様に「官製談合」を認める供述をしているという。検察当局は、公団本体の関与を解明するため、今後、現職職員からも事情聴取を行うなど、捜査を進める見通しだ。  関係者によると、公団発注工事では以前、橋梁メーカーの営業担当者らが公団の工事担当幹部に面会するなど恒常的に働きかけを行っていた。公団側はこうした働きかけも考慮して受注予定業者を決定したうえ、幹部がメーカーに天下りした公団OBを呼びだして「天の声」を伝えていた。当時の談合組織「紅葉会」(古参メーカー17社で作るK会の前身)と「東会」(後発メーカー30社で作るA会の前身)は、この公団の意向に従い、談合を繰り返していた。  ところが、1993年に摘発されたゼネコン汚職事件で、公共工事の発注方法に対する批判が強まり、公団側が受注予定業者に関する意向を示すことを控えるようになった。このため、当時、三菱重工業に天下っていた元副総裁が受注調整役を代行するようになり、96年度からは横河ブリッジ顧問だった元公団理事(70)にその役目を引き継いだ。  元副総裁はこうした経緯をすべて、検察当局に認めている。また、複数の公団OBも「公団と相談して受注業者を決めていた」などと供述しているという。  元副総裁は旧建設省(現国土交通省)出身。82年に公団理事となり、86年から90年まで公団副総裁を務めた後、同年、三菱重工業顧問に天下り、2003年に退任している。  公正取引委員会と検察当局は28日にも告発問題協議会を開き、03、04年度の公団発注工事で談合を主導していた横河ブリッジ、三菱重工業、石川島播磨重工業などを独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で告発することを最終確認する方針。また、検察当局は、メーカー側と並行して公団本体の関与についても捜査を行うと見られる。 (2005年6月28日3時21分 読売新聞) TITLE:橋梁談合疑惑、検察聴取に元副総裁「公団が関与」 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) DATE:2005/06/27 08:45 URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050628it01.htm
●談合 ラインナップ #contents *[[■談合]] へ続く *ゼネコン大手、談合と「決別」 4社が申し合わせ [朝日] 2005年12月29日06時01分  ゼネコン大手4社(鹿島、大成建設、大林組、清水建設)が、来年1月4日の改正独占禁止法の施行と同時に法令順守(コンプライアンス)を徹底し、入札談合と決別することを申し合わせていたことが28日、明らかになった。業界内で「業務」と呼ばれる談合担当者らを配置転換し、受注調整にも一切参加しないとしている。法改正で課徴金の大幅引き上げなど違法行為に対する制裁が厳しくなるためで、4社の方針が徹底すれば、業界に根強く残る談合は機能不全となり、自由競争が一気に進む可能性がある。  4社の首脳の一人は27日夜、朝日新聞の取材に対し、談合について「長年そういう体質があったことは否定しない」としたうえで、「これからどう向かうかが問題。不退転の決意でやる」と語った。配置転換の規模は全国で数十人単位とし、「目に見える形でやることが必要だ」とも語った。  関係者の話によると、4社の動きは11月上旬から始まり、ごく一部の役員で改正独禁法への対応が検討されてきた。  最終方針が決まったのは12月20日ごろで、改正法が施行される来月4日以降、民間工事を含めて談合行為を今後、一切行わないことを申し合わせたという。  当初、実施の時期を「来年度から」とすることも検討されたが、「法改正と同時」に前倒しされた。また、各地域の談合組織では、4社の担当者が中核メンバーになっているところが多いとされ、配置転換で組織の解体につながる可能性が高い。  4社の方針はすでに業界の一部に伝わり、各社に動揺が広がっている。公正取引委員会のほか、発注側である国土交通省や公団・公社も4社の動向を注視している。  申し合わせの存在について、存在を認めた1社を除く各社の首脳らは「知らない」「申し合わせはしていない。社独自の経営判断で法令順守に努める」などとしている。取材を申し込んだが、回答がなかった社もあった。 URL:http://www.asahi.com/national/update/1229/OSK200512280068.html *防衛施設庁も官製談合か、元担当者が価格漏えい認める [読売]  防衛施設庁発注の電機関連工事を巡る談合疑惑で、東京防衛施設局の元発注担当者が、東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、入札前に予定価格を業者側に漏らしていたことを認める供述をしていることが、関係者の話で分かった。  重電メーカーの担当者も「予定価格を聞いて、工事を落札した」などと話しているという。新東京国際空港公団(現成田国際空港会社)と同様、防衛施設庁でも「官製談合」が行われていた可能性が出てきた。  関係者によると、東京防衛施設局が発注した受変電設備などの工事では、同局から基本設計を請け負った設計会社に協力した重電メーカーが、工事を落札する権利を得るという暗黙のルールがあった。  このルールで「本命」となったメーカーは、同局建設部の発注担当者(当時)から予定価格を聞き出した後、入札に参加する他のメーカー担当者に、自社の入札価格を伝え、それより高い金額で入札するよう要請していた。発注側、メーカー側双方の担当者が、こうした予定価格の漏えいを認めているという。  空港公団発注の電機関連工事を受注していた重電メーカー6社が、2004年度までの5年間に請け負った東京防衛施設局発注の電機関連工事は17件(発注総額約40億円)で、平均落札率は99・2%と異常な高率を示していた。特に03年度の2件の落札率はいずれも、予定価格と落札額が同額となる100%だった。 (2005年12月27日3時20分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051227i301.htm *成田談合、空港会社の現職課長級も関与…3人を懲戒免 [読売]  旧・新東京国際空港公団(現・成田国際空港会社)の電機関連工事を巡る談合事件で、空港会社は19日、課長級の工務部電気グループマネジャー(56)も受注調整をするなど談合への関与を社内調査で認めたことを明らかにした。  同社は同日、競売入札妨害罪で起訴された元公団工務部次長(現同社施設保全部長)伊藤貞夫(57)、元同部電気課長(現同社安全推進部担当部長)客野悦志(55)の両被告と、同マネジャーの計3人を懲戒免職処分にした。このほか、談合を黙認したとして公団と同社の工務部に在籍した部長級~課長代理級4人を停職、監督責任者として黒野匡彦社長ら10人を減給処分とした。  同社によると、マネジャーは、公団の電気通信工事課長だった1999~2002年の間に、当時電気課長だった伊藤被告の指示で、重電メーカーにあらかじめ工事を割り振る配分表を作成し、メーカー側に渡していた。また、電気グループマネジャーに就任した民営化後の今年7月以降、あらかじめ受注業者を決め、契約の目安となる「契約制限価格」を漏えいして受注調整をした。 (2005年12月19日22時58分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051219i317.htm *談合利得133億、防衛庁が石油11社に返還請求提訴 [読売]  防衛庁の調達実施本部(当時)発注のジェット燃料などの入札談合事件で、同庁は19日、談合で不当な利得を得たとして、新日本石油、コスモ石油など石油会社11社を相手取り、計約133億7000万円の返還を求める訴えを東京地裁に起こした。  返還を求めたのは、1995年4月~98年11月の納入分で、延滞金43億7000万円を含む。  この事件では、公正取引委員会が99年に独占禁止法違反で11社に排除勧告を出したほか、刑事事件としても今月までに各社の罰金刑が確定している。同庁は今年1月に各社に返還を求めたが、「不当利得を得ていない」などとしていずれも支払いに応じておらず、提訴に踏み切った。 (2005年12月19日22時18分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051219ic22.htm *受注企業の選定、OBの有無で判断 成田談合で旧公団側 [朝日] 2005年12月06日06時07分  旧「新東京国際空港公団」(成田国際空港会社=NAA)発注の電機設備工事をめぐる競売入札妨害事件で、逮捕された公団側の担当者が、OBの天下りやその予定の有無を基準に、受注させる会社を選んでいたことが東京地検特捜部の調べでわかった。日本道路公団発注の橋梁(きょうりょう)工事をめぐる談合事件でも道路公団職員が天下り先確保のためメーカー側に便宜を図ったとされており、公的資金が注入される特殊法人が公共工事と引き換えに民側にたかる構図が再び浮かび上がっている。  NAAなどによると、退職した旧空港公団OB計8人が、家宅捜索を受けた5社のうち富士電機システムズ、東芝、三菱電機の3社の企業グループに再就職。「担当部長」などの肩書で公共事業関係の営業や技術アドバイスなどが役割だ。  官公庁のOBが民間に天下った際、その給与は在職時の8割前後が相場とされる。国家公務員法は在職中の業務と関連が深い企業への天下りを退職後2年間は禁じているが、空港公団は特殊法人で同法の対象外だった。NAAによると、旧公団から電機メーカーへの再就職は「退職直後のケースが多かった」という。  特捜部によると、空港公団の発注工事は、民間企業が発注する同種の工事に比べ、受注メーカーの利益は約1.5倍で、それだけ余分な公的資金が使われた計算になる。公団側の担当者は(1)公団OBが天下っているかどうか(2)今後天下りの予定があるかどうか(3)既設の工事かどうか――の3点で、受注予定企業を決めていたという。 URL:http://www.asahi.com/national/update/1206/TKY200512050321.html *成田官製談合:ゲリラ対策を隠れみの 情報隠しが常態 [毎日] 入札参加社名がすべて伏せられた新東京国際空港公団(当時)の入札関係文書(右)。左は橋梁(きょうりょう)談合事件の舞台となった日本道路公団(当時)の文書で、社名がすべて実名で記載されている ゲリラ対策を理由とした情報の秘匿と、特殊な工事ゆえ業者頼りとなる入札予定価格(上限価格)の決定過程。電機関連工事を巡る官製談合事件は5日、成田国際空港(旧・新東京国際空港公団)幹部2人の逮捕に発展した。空港側は「公団時代の残滓(ざんし)」と強調するが、事件は、発注者と業界が一体となって談合体質を生んでいる実態を改めて示した。【川辺康広、高島博之】  ◇入札参加者欄は「A、B、C、D…」  「(公表するかどうかは)今後検討したい」。入札参加社名の非公表を続ける空港側を批判した記者に、公団時代からトップを務める黒野匡彦(まさひこ)・成田国際空港社長は、5日夜の会見でこう繰り返すだけだった。  A、B、C、D……。空港が発注した工事の入札結果を示す「入札経過調書」の入札参加社欄の記載だ。通常、自治体などが公共工事を発注した場合、入札の結果を示す同様の書類は各自治体で保管され誰でも閲覧可能な書類だ。こうした書類には、応札額や落札額、上限価格に当たる予定価格、参加社などが記載されている。しかし、空港は公団時代から「空港反対派によるゲリラやテロの恐れがある」と社名を伏せてきた。  一方、重電各社が自治体に届け出た「工事実績」には、成田で施工した工事名がずらりと並ぶ。閲覧も許可されており、仮にゲリラの標的を探すのなら、この書類を見れば把握できる。公団がひた隠しにする社名も、自治体で探し出せる点について、黒野社長は「すべての業者がそうだ(工事実績として届け出ている)ということは分からない」と苦しい弁明に終始した。  また、成田国際空港は04年4月の民営化で情報公開法の対象からはずれたため、入札経過調書の同法に基づく開示もなくなった。民営化後は約1年分に限って業者名をアルファベットで閲覧できるが、法的根拠はなく、空港側の提示資料は恣意(しい)的に選択される可能性さえある。毎日新聞が再三にわたり開示を求めても、同社は拒否を続け、疑惑が持たれた受変電設備28件に限って公開したのは、官製談合疑惑が報じられた11月11日になってからだ。  同設備以外の入札結果については、今も非開示のままだ。日本道路公団が10月の民営化後も、入札状況調書ですべての社名を公表しているのとは対照的だ。  全国市民オンブズマン連絡会議代表幹事の大川隆司弁護士は「民営化後も公共的な仕事をしていることに変わりなく、情報公開を続けるべきだ。情報を隠したまま民間会社に逃げ込むことは許されない」と批判する。  ◇背景に「空港用特注」 ベースは業者提出の見積もり  空港の受変電設備という特殊な製品も、談合するうえで有利に働いた。「特注品がほとんど。メーカーに聞かなければ、予定価格の設定は難しい」。成田国際空港の幹部は明かす。  受変電設備は高圧電流の電圧を使用可能なレベルまで下げる。瞬時の停電も許されない空港の「生命線」とも言える設備だが、仕様はまちまちだ。成田空港では167カ所設置されている。  通常の発注工事の予定価格を算出する際は、国の基準単価を採用してきた。担当者は部品の価格が記載された「単価本」を見ながら工事費用を積み上げ、予定価格をはじき出す。  ところが受変電設備の場合、既製品を使用しない特注品だけにこの方法が通用しない。このため、業者に提出させた見積書を参考に予定価格を決めてきた。  事件では、歴代の電気課長が、重電メーカーに予定価格に関する情報を漏らした疑いが持たれている。逮捕された元課長は積極的に重電各社の問い合わせに応じたとされるが、空港会社幹部によると、仮に価格を隠そうとしても、見積書の内容などから見抜かれてしまう危険性があるという。  極秘である予定価格が、業者の見積書を基に決められる。この矛盾は、国立大学の発注工事でも同じだった。今年7月に入札された島根大学の受変電設備工事(予定価格4億4730万円)。入札参加の全6社が、大学に見積書を提出していた。入札担当者は「予定価格は市場価格では決められない」と、見積書が予定価格算出のベースになっていることを認めた。  重電7社に入札情報を提供する見返りに報酬を得ていた自民党衆院議員の元事務職員(45)は取材に対し「メーカーはプロ。見積もりを出し発注者側と話せば、大体の価格は分かる」と言い切る。 毎日新聞 2005年12月6日 1時23分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20051206k0000m040169000c.html *民営化後も談合体質、成田公団が事前に受注業者決定 [読売]  新東京国際空港公団(現成田国際空港会社)発注の電機関連工事で、談合に関与したとされる元公団工務部電気課長(55)が昨春の民営化後も、事前に受注業者を決めたり、契約の目安となる価格を漏らしたりしていたことが27日、分かった。  民営化された空港会社にも、“官製談合”体質が引き継がれていた形だ。東京地検特捜部は公団時代の受注調整について、元電気課長らを競売入札妨害容疑で立件する方向で、詰めの捜査を進めている。  国土交通省所管の特殊法人だった新東京国際空港公団は2004年4月に民営化され、成田国際空港会社になった。同社は株式会社だが、国が全額を出資し、決算は会計検査院の検査対象。役職員は「みなし公務員」とされ、わいろを受け取った場合に罰せられるなど、極めて公共性の高い会社と位置づけられている。  公団時代は、競争入札による発注が基本だった。空港会社でも、24億3000万円以上の工事は一般競争入札、250万円以上24億3000万円未満の工事では、複数の業者に見積もりを出させ、最も低い価格を提示した業者と交渉を行うシステムを採っており、電機関連工事の大半は後者の方式だった。  ところが関係者によると、空港会社では、重電メーカー各社が見積もりを提出する前に、あらかじめ受注予定業者を決定し、そのメーカーに伝えていた。また、空港会社側が設定していた、契約の目安となる「契約制限価格」も漏えいしていたという。その結果、見積もりで業者間に価格競争をさせるシステムが、骨抜きにされていた。  こうした受注調整を行っていたのは、公団時代に予定価格を漏えいするなど競争入札を妨害した疑いが浮上している元電気課長。元課長は民営化による組織改編後も電気グループマネージャーとして、05年6月末まで電機関連工事の発注担当の責任者を務めていた。  競売入札妨害罪は、国または公共団体の入札を妨害したケースに適用される。このため、特捜部では公団時代の入札妨害について、元課長らの立件に向けた捜査を続けている。 (2005年11月28日3時6分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051128i401.htm *公団職員8人天下りしていた…談合受注会社グループに [読売]  成田国際空港会社の黒野匡彦社長は24日、旧新東京国際空港公団が発注した電機関連工事を巡る談合事件で東京地検特捜部の捜索を受けた後、初めて記者会見をした。  この中で、同工事を受注した重電メーカー6社のうち3社のグループに1987年以降、公団職員計8人が天下りしていたことを明らかにした。  8人はいずれも、公団で課長級以上を経験した幹部職員。天下り先については公表しなかった。 (2005年11月24日14時3分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051124i405.htm *「成田」官製談合の疑い、旧公団が予定価格漏らす [読売]  2004年に民営化した成田国際空港会社(千葉県成田市)の前身、新東京国際空港公団が発注した電機関連工事の入札を巡り、談合が行われていた疑いが強まり、東京地検特捜部は15日、近く競売入札妨害容疑で本格捜査に乗り出す方針を固めた。  特捜部のこれまでの任意の事情聴取に対し、公団の担当者が予定価格を漏らしていたと供述しているほか、複数の業者も談合の事実を認めている。特捜部は、公団側が関与した「官製談合」との見方を強め、全容解明を図る。  関係者によると、同公団では、2003~04年3月に発注した空港設備の受変電設備工事で、工務部の担当者が、あらかじめ受注予定業者を指名する配分表を作成し、予定価格を業者側に漏えい。業者側も公団の意向に沿って談合を繰り返し、公正な入札を妨害した疑いが持たれている。  特捜部が、受注した重電メーカー各社の担当者から事情聴取したところ、複数の担当者が「公団側から入札前に受注予定の連絡を受けていた」などと説明したほか、メーカーのうち1社が公団側の作成した配分表を任意提出した。公団の担当者も事情聴取に対し、予定価格の漏えいや配分表の作成を認めているという。  空港会社によると、民営化前の公団は、2000年度からの4年間で計20件、総額約70億円の受変電設備工事を発注。日立製作所(東京都千代田区)、東芝(港区)、三菱電機(千代田区)、富士電機システムズ(品川区)、明電舎(中央区)、日新電機(京都市右京区)の重電メーカー6社のいずれかが受注していた。入札は指名競争入札や公募型指名競争入札だった。  20件の工事の落札率(予定価格に占める落札額の割合)の平均は96・9%だった。 (2005年11月16日3時7分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051116it01.htm *官製談合の防止強化 民主が改正案提出 [朝日] 2005年10月25日18時40分  民主党は25日、談合罪の範囲を拡大し、関与した公務員を厳罰化することなどを目的にした、刑法改正案と官製談合防止法改正案を衆院に提出した。  刑法改正案は、談合罪として成立する「公正な価格を害し、不正な利益を得る目的」という要件を削除し、談合の事実さえあれば適用できるようにした。さらに、公務員が職務上の地位を利用して談合に関与した場合は、罰金刑をなくして懲役刑のみとした。  また、官製談合防止法改正案は「入札談合等関与行為」を拡大し、公務員が談合を黙認し、防止措置をとらない場合にも、省庁などが公務員に対して損害賠償を請求できるようにする。 URL:http://www.asahi.com/politics/update/1025/005.html *宇都宮市発注工事で談合、公取委が41社に排除勧告 [読売]  宇都宮市発注の土木・建築工事を巡る談合事件で、公正取引委員会は14日、増渕組、渡辺建設(ともに宇都宮市)など栃木県内の41社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)で排除勧告した。  公取委によると、41社は受注価格の低落を防ぐため、2001年4月から立ち入り検査があった今年1月までの間、市発注の入札357件(契約総額約290億円)で談合を繰り返した。 (2005年10月14日19時57分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051014i413.htm *公取委、公団に改善求める 45社に排除勧告 橋梁談合 [朝日] 2005年09月29日20時28分  日本道路公団発注の鋼鉄製橋梁(きょうりょう)談合事件をめぐり、公正取引委員会は29日、02~04年度の発注に関して公団が組織的に談合に関与したとして、官製談合防止法に基づいて公団の近藤剛総裁に改善措置を求めた。深く関与したとされる幹部7人については実名で通知した。また、国と公団発注工事で談合を繰り返したとして三菱重工業などメーカー45社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)で談合をやめるよう排除勧告した。  実名で通知したのは、公団前副総裁の内田道雄被告(61)=独禁法違反の罪などで起訴=と前理事金子恒夫被告(57)=同=のほか本社有料道路部の部課長ら5人の計7人。情報漏洩(ろうえい)に関係した疑いで聴取した40人以上の職員のうち、支社・建設局の13人については役職名を通知した。  改善措置に対し、近藤総裁は「再調査を徹底的に行う」と返答しており、公団側は10月の新会社設立以降、談合に関与した職員に損害賠償を求めるかどうか検討する。  公取委によると、前副総裁らは、公団の天下り先確保を目的に、大手メーカーに天下りして業者側の調整役を務めた公団元理事(70)が提出した配分表を了承、保管するとともに、談合を円滑にできるように大規模工事を分割発注するなど便宜を図ったとされる。  勧告を受けた業者はほかに、横河ブリッジや宮地鉄工所、石川島播磨重工業、JFEエンジニアリングなど。公取委はこの日、天下りOBによる営業が背景にあったとして、OBによる公団への営業禁止や社内の内部通報制度の整備を取締役会で議決するよう各社の社長らに要請した。  各社は勧告を受け入れれば、談合で価格をつり上げるなどして得た不当利得(受注額の3~6%)について課徴金を徴収されるが、150億円前後になる見込みだ。  03年1月に施行された官製談合防止法が適用されたのは、北海道岩見沢市、新潟市に続き3例目となる。 URL:http://www.asahi.com/national/update/0929/TKY200509290231.html *道路公団OBの営業禁止へ 橋梁談合45社に公取委方針 [朝日] 2005年09月27日07時04分  日本道路公団が発注した鋼鉄製橋梁(きょうりょう)談合事件で、公正取引委員会は談合を繰り返したとされる橋梁メーカー45社に対し、天下りしたOBによる公団側への営業活動を今後禁止することを求める方針を固めた模様だ。公取委は「官製談合」の背景に公団の天下り先の確保があったとみており、独占禁止法に基づく各社への排除勧告の主文に盛り込むとみられる。公取委が天下りOBに対する出身官庁などへの営業禁止を業者側に求めるのは初めて。  関係者によると、メーカーに天下ったOBは公団の現職から未発注の工事の情報を入手し、業者側の調整役だった公団元理事に情報を集約。元理事が配分表を作成し、公団最高幹部に了承を得たうえで、受注調整を繰り返していたという。  公取委はOBの親睦(しんぼく)団体「かづら会」を談合支援組織と位置づけており、工事受注に向けたOBによる公団への営業活動を禁じることで「官製談合」を未然に防ぐ狙いがあるとみられる。この規制が定着すれば、企業側が天下りOBの受け入れを再考せざるを得なくなる事態も予想される。  また、談合に関与したとされる各社の営業担当社員については、営業職以外の部署へ配置転換させたうえで、数年間復職させないことを要求する方針という。さらに、各社に対して、独占禁止法に違反した社員を処分する懲戒規定の策定など企業コンプライアンス(法令順守)の整備について積極的に取り組むよう求めるとみられる。  排除勧告は公取委が出す最も厳しい行政処分。違反すれば罰則がある。勧告を受けた企業が違反事実を認めて応諾すると、勧告と同趣旨の「審決」を出して、行政処分が確定する。受け入れない場合は審判が開かれる。  公取委は今月29日に国と公団発注工事で受注調整を繰り返したとされる45社の社長に出頭を求めており、その場で排除勧告の概要を伝えるとみられる。  一方、橋梁談合事件を受け、道路公団は6月、受注企業各社に対し営業目的での訪問を自粛するよう要請した。8月に発表した不正行為防止策では、各社と公団が協定を結び、天下りした公団OBが入札に関与した場合は入札から排除することも盛り込んでいる。 TITLE:asahi.com: 道路公団OBの営業禁止へ 橋梁談合45社に公取委方針 - 社会 DATE:2005/09/27 10:24 URL:http://www.asahi.com/national/update/0927/TKY200509260349.html *道路公団:公取委要求書「官製談合に組織的関与」と明記 [毎日]  日本道路公団(JH)発注の鋼鉄製橋梁(きょうりょう)建設工事を巡る談合事件で、公団本社の部長らが公正取引委員会の調べに対し「受注予定社の一覧表(配分表)を、業界に天下った公団OBから見せられた」などと、談合への関与を認めていることが分かった。公取委は、継続的に行われた極めて悪質な官製談合と判断。29日、公団側に手渡す改善措置要求書に「02年度以降(役職員が)組織的に関与した」と明記する方針を固めた模様だ。  関係者によると、横河ブリッジ前顧問で公団元理事、神田創造被告(70)は、配分表を前副総裁、内田道雄被告(61)に見せた後、有料道路部(当時)に持参。同部の部長や課長は公取委に対し、こうした経緯を認めたうえで「内田被告の指示で配分表を保管した」と話しているという。  さらに、同部の課長らは、年度末に来社してきた企業に未公表の翌年度発注工事に関する概要を説明したり、想定鋼量(トン数)、工事名などを漏えいしたことを認めた。そのうえで「(情報が)談合に利用されることは知っていた」などと述べたとされる。  内田被告や前理事、金子恒夫被告(57)は「刑事裁判に影響する」などとして、公取委の調べを拒否しているが、関与を認めた職員が6人以上に上るため、公取委は上層部から現場職員まで幅広く調べ、改善措置要求書に「組織的」と明記したうえで、5人前後の実名・職名を記載し、他に約20人について関与を認定する模様だ。  一方、業者側では、複数社の営業担当幹部が「(今年5月の)逮捕当日まで談合を継続していた」と話していることも新たに判明した。ただ「今年度分の談合については(談合組織の)総会で確認まではしなかった」とも述べていることから、公取委は業者への排除勧告から今年度分を外し、02~04年度分に限定する方針。 毎日新聞 2005年9月27日 3時00分 TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE 話題 DATE:2005/09/27 09:55 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/news/20050927k0000m040149000c.html *橋梁談合:課徴金150億円超に 公取委、47社命令へ [毎日]  鋼鉄製橋梁(きょうりょう)建設工事を巡る談合事件で、公正取引委員会が独占禁止法に基づき業界各社に納付を命じる課徴金の総額が、150億円を超えることが分かった。セメントカルテル(91年)の約112億円を上回り、過去最高額となる。公取委は29日、横河ブリッジや石川島播磨重工業など45社に談合をやめるよう排除勧告を行った後、既に事業から撤退するなどした企業を加えた計47社前後に課徴金の納付を命じる見通しだ。  関係者によると、02~04年度に国土交通省の3地方整備局と、日本道路公団(JH)が発注した鋼橋(鋼上部工)建設工事で、公取委は50社が談合に関与したと認定。このうち、破産した企業など5社を除いた45社に排除勧告を行う模様だ。  課徴金の納付命令は、排除勧告を受け入れた企業や、排除勧告を応諾せず公取委の審判に移行した後、審決が確定した企業を対象に行う。さらに、排除勧告を見送る5社のうち、橋梁事業から撤退したり、民事再生手続き中の企業2社前後についても「不正に得た利益がある」として、課徴金の対象に加える。  課徴金額は、大企業は受注総額の6%、中小は3%。02~04年度の受注総額は約2700億円で、関与企業のほとんどが大手のため、課徴金の総額も150億円を超えることとなった。  一方、公団への官製談合防止法適用については、前副総裁、内田道雄被告(61)らが公団元理事、神田創造被告(70)から落札予定社の記載された「配分表」を見せられ了承した点を、同法の禁じた「業者に談合させる行為」と判断。さらに、公団職員が未公表の入札情報を業者側に漏えいした点も、同法の「秘密を漏らしたり、示唆する行為」に該当するとし、排除勧告と同じ29日、関与職員名を明記した「改善措置要求書」を公団側に手渡す方針だ。  ◇ことば 課徴金  談合や価格カルテルによって得た不当な利益を、公正取引委員会が徴収する制度。77年に創設された。独占禁止法に違反した期間の受注額(税込みの売上高)を元に算出し、製造業大手の場合6%。来年1月、10%に引き上げられる。 毎日新聞 2005年9月26日 3時00分 TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE 今日の話題 DATE:2005/09/26 07:05 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050926k0000m040107000c.html *橋梁談合、45社の社長に出頭要請 公取委 [朝日] 2005年09月23日03時02分  鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事の談合事件で公正取引委員会は、石川島播磨重工業など談合組織に加盟していた45社に対する独占禁止法の排除勧告と、官製談合防止法に基づく日本道路公団への改善措置を今月29日に行うことを決め、各社の社長と近藤剛総裁に対し、公取委への出頭を要請した。  会社関係者らによると、22日、公取委から各企業に対し、社長に対する出頭要請があった。国と公団が発注した橋梁工事について、違反事実の概要を公取委が直接、企業のトップや総裁に説明。独禁法順守のための体制の整備を徹底するよう求めるとみられる。大半の企業は勧告に応じる方針で、今後、談合によって得た不当利得を課徴金として納付することになる。 TITLE:asahi.com: 橋梁談合、45社の社長に出頭要請 公取委 - 社会 DATE:2005/09/23 18:58 URL:http://www.asahi.com/national/update/0923/TKY200509220364.html *道路公団幹部6人、談合関与の疑い 業者へ情報漏らす [朝日] 2005年09月22日23時13分  鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事をめぐる談合事件で、日本道路公団は22日、幹部職員6人が工事の年間発注予定情報を公表前に業者に漏らしたり、落札予定業者を記した「配分表」を保管したりしていた、と発表した。公団が03、04年度の主な工事と委託業務の談合疑惑を調べる中で、本人が証言した。これらの行為は官製談合防止法の関与行為に該当する疑いがあり、公団は公正取引委員会に通報した。ただ、業者側から官製談合を認める証言は得られておらず、10月からの分割民営化後も3会社が共同で調査を続ける。  調査報告書の発表会見で、道路公団の近藤剛総裁は「公取委の改善措置要求を受けてから再度、事実関係を調べ、厳正な処分や損害賠償請求を検討したい」と話した。  調査報告書によると、鋼鉄製橋梁工事の年間発注予定情報を漏らしたのは、当時の支社の課長3人と本社の課長2人。支社の3人は工事名や鋼鉄の使用見込みトン数を業者に伝え、本社では年度末の情報提供が恒例化していたという。  配分表を保管していたのは、当時の本社の部長と情報漏洩(ろうえい)にもかかわっていた課長。2人は業界で談合の仕切り役だった元公団理事の神田創造被告=独禁法違反の罪で起訴=から配分表を渡され、最新版が出るたびに差し替えていた。この表を基に業者は談合を繰り返したが、2人は上司らへの報告も公取委への通報もしなかったという。  また、副総裁だった内田道雄被告=独禁法違反と背任の罪で起訴=と理事だった金子恒夫被告=同=が関与したとされる高架橋工事の分割発注については、内田被告から検討の指示と金子被告による賛成発言があったとの内部証言もあった。  調査は8月16日から、幹部職員10人に弁護士ら外部の3人を加えた計13人で実施。入札・契約に携わった幹部職員約850人と受注企業214社に調査票を送ったり、面接をしたりした。 TITLE:asahi.com: 道路公団幹部6人、談合関与の疑い 業者へ情報漏らす - 社会 DATE:2005/09/23 18:58 URL:http://www.asahi.com/national/update/0922/TKY200509220331.html *公共工事節約、1位は宮城78.6% オンブズマン発表 [朝日] 2005年09月10日22時54分  全国市民オンブズマン連絡会議は10日、大分県別府市で開いた全国大会で、全国の自治体が04年度に発注した公共工事の平均落札率のランキングを公表した。都道府県で最も低かったのは宮城県で78.6%。長野県(83.1%)、滋賀県(83.9%)が続いた。全国平均は94.0%。最も高かったのは熊本県で98.2%だった。政令指定都市では横浜市(84.5%)が最も低く、さいたま市(97.7%)が最も高かった。  落札率は予定価格に対する落札額の割合で、低いほど工事費が節約できたことになる。  連絡会議によると、談合がしにくいとされる一般競争入札を導入している宮城、長野両県など、入札改革に取り組む自治体が低かった。全都道府県と政令指定都市が宮城県並みの落札率になったと仮定すると、総額3533億円が節約できたことになるという。  全工事に占める落札率95%以上の工事の割合を「談合疑惑度」として連絡会議が集計した結果では、都道府県では(1)富山(2)山梨(3)北海道(4)宮崎(5)熊本(6)沖縄(7)佐賀(8)島根(9)山口(10)千葉の順で疑惑度が高かった。  連絡会議は、都道府県と政令指定都市では予定価格1億円(東京都は3億円)以上の工事7897件を対象にした。同ランキングの発表は今年で3回目。 TITLE:asahi.com: 公共工事節約、1位は宮城78.6% オンブズマン発表 - 社会 DATE:2005/09/11 09:29 URL:http://www.asahi.com/national/update/0910/SEB200509100021.html *談合なき公共事業に挑む 佐賀で新方式 [東京]  総選挙では郵政改革論議がかまびすしいが、国や地方自治体の公共事業では、入札談合がなくならず、受注価格が高止まりするなど、本質的な「改革」は進んでいない。そんな中、ある取り組みが“あしき慣習”に一石を投じている。建築マネジメント(CM)と呼ばれ、談合の仕組みを機能させない方式という。公共事業の改革はできるのか。現場を訪ねた。 (星野 恵一) ■小学校の建設CM方式導入  佐賀市立高木瀬小学校は、JR佐賀駅の北約三キロの住宅街にある。校舎の一棟は鉄筋三階建て(約二千八百平方メートル)で、約六億円の費用をかけ昨年九月に完成した。何の変哲もない校舎だが、ほかと少し違うのが建設費だ。建設業者側の抵抗を受けながらも、市の当初予算より約14%も安く完成した。  学校建設をめぐる同市の最近の平均落札率(落札価格を予定価格で割った数字)が約95%であることを考えれば、破格の安値だ。  「コストダウンできたのは、CMと呼ばれる工事発注や工事管理の方式を導入したから」。同市教育委員会の白木紀好教育部長が話す。市は、市内の小中校で改築工事を進めているが、改築が必要な校舎は十二、三棟あり、概算でも費用は百億円を超える。市の一般会計予算は約五百億円で財政事情は厳しい。「公共工事の発注額が高止まりしていると指摘される中で、削れる予算は削りたかった」  ここで、大きな役割を果たしたのがCM方式のノウハウを持つ建築会社「希望社」(本社・岐阜市)だ。同社の桑原耕司社長によれば、佐賀市で採用された同社独自のCM方式は、以下のような内容だ。 ■工程やコスト管理を一手に  公共工事には「一般競争」や「指名競争」という入札方法があるが、CM方式では、同社が市と業者の間に入り、発注すべき業者選定を行うなど、発注から施工まで工程管理やコスト管理を一元的に担当する。  通常、公共工事の入札で、元請けゼネコンが発注者に提示する入札額は工事費の総額だが、CM方式では、元請けとは別に、下請けの専門工事会社すべてに見積もりを提出させ、建築費全体の中身を透明にする。  その後、「希望社」は、見積もりに応じた業者の中で低額を提示した業者数社と折衝し、競争を促しながら「適正価格」を導く。発注者側の立場で、価格や技術力で有利な業者を選び、元請け・下請けを組み合わせ、ムダを省く仕組みだ。「従来の入札システムは建築主のためになっていなかった」と桑原氏は話す。  「建設費は二割前後安くなる」「談合しない」。岐阜市内の同社本社の外壁に、こんな言葉が張り出されている。大手ゼネコンに勤務経験のある桑原氏が一九八八年に設立し、CM方式を取り入れた民間工事でのシェアはトップクラスだ。氏は公共工事改革を進める長野県の発注技術等検討委員会の委員も務める。  「業界の異端児」。桑原氏は自らを、こう評した。 ■『慣例反する』業界歓迎せず  それだけに、同社のやり方は、建設業界では必ずしも歓迎されなかった。高木瀬小の改築工事の発注をめぐっても抵抗はあった。  まず、工事発注に関し、「希望社」が業者に行った発注説明会。参加したあるゼネコン担当者は、CM方式への抵抗から同社にこんな質問をした。「(見積もりに)一社しか参加しなかったらどうするのか」  桑原氏は「『談合しているよ』と言っているに等しかった」と苦笑する。  次いで、通常の公共工事で「入札」に当たる、業者の見積額の提示だが、「見積額からして談合の疑いがあった」という。  発注は、「建築」「電気」「機械」に分けて行うが、「建築」の見積最低額は市の予定価格を上回った。「電気」「機械」は予定価格を百万円下回っただけ。落札率は限りなく100%に近いか、それ以上だ。「民間は安く請け負い、公共は高く請け負う、という業者の体質が透けて見えた」と桑原氏は憤る。  元請け業者との折衝ではこんな場面もあった。「もし、御社にお願い(発注)するとなったら『それは困る』ということはないですね?」という問いに、業者は長い沈黙の後、こう答えた。「そ、それは検討させてもらいます」  桑原氏は「談合で決まった本命だけが見積もりをし、そのほかはお付き合いで追従するだけ。だから答えられなかった。談合と言い切れないまでも、少なくとも競争が行われているとは思えなかった」と説明し、肩をすくめた。 ■高額を提示の元請けは排除  ここであらためてCM方式に触れる。通常、業者が行う見積もりでは、例えば「コンクリート工事」とひとくくりにするところを、CM方式では「生コン納入」「ポンプ車」などと細かく分け、工事全体を細分化し、それぞれを業者に積算させる。ある工事で、下請け業者の見積もりが、元請けより安い場合、元請け業者がどこになっても、原則、低額を提示した下請け業者に入れ替える仕組みだ。ゼネコンと下請けの系列を断ち切る方式だ。  「その仕組みを受け、業者が折衝する中で、下請け業者を中心に見積価格を下げる動きが出た」と桑原氏は話す。見積もりが下がり、下請けが入れ替われば、結果的に、当初、一番安い額を提示した「本命」の元請け業者の入札での順位が下がる場合もある。「業者が長年、続けてきた受注調整の仕組みは崩せないが、業者側の調整の仕組みが機能しないようにはできる。それが当社のやり方」  実は、業者を選ぶ最終段階で、当初、「本命」とのうわさがあった元請け業者は、下請け業者の「経営不安がある」との抵抗で受注の芽が摘まれた。「下請けが元請けを選ぶ。これまでにないエポックメーキングだった」と桑原氏。その後、「本命」業者は多額の負債を抱え倒産している。  こうした手順を踏んだ結果がコストダウンだ。「建築」「機械」「電気」合わせて、発注額は計六億九百七十三万円で、同市の予定価格(約七億一千五百八十一万円)からは約一億六百八万円(14・81%)も下がった。希望社の報酬を差し引いても約11%のコストダウンだ。  先の白木教育部長は「発注もやり方次第でコストダウンを図れることが分かったのと、建設費の内訳がガラス張りになったのは市にとって大きなメリット」と評価する一方で、こうも話す。「公共工事改革の試金石だったが、再びCM方式を導入するかどうかは決めかねている。再び希望社にお願いすれば、今度は、市と同社の癒着が言われかねない。他の自治体では、別のCM業者を使って失敗したケースもある。信頼できるCM業者をどう探すか。行政とCM業者、業者とCM業者の癒着という問題も出てくるかもしれない」  桑原氏は「これまでの公共工事の実態は、官がイニシアチブを握り、高い安いを言わずに、予算を業者に分配する経済、財政政策だった。そこでの入札行為こそが受注価格を引き下げない仕組みだった」と指摘し、「もし、公共工事はそれでよい、というなら、わが社のCMは、決して良いものとは言えない」と辛辣(しんらつ)に話した。 TITLE:http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050911/mng_____tokuho__000.shtml - Microsoft Internet Explorer DATE:2005/09/11 09:57 URL:http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050911/mng_____tokuho__000.shtml *官製談合:前奥尻町長ら、町への損害金返済完了 北海道 [毎日]  北海道奥尻町の官製談合訴訟で、函館地裁(大久保正道裁判長)が6月、元町幹部3人と建設会社など6社に、町に与えた損害を連帯して町に支払うよう命じた判決で、鴈原(がんばら)徹・前町長らは29日、計約1500万円の支払いを完了した。  判決では、98年10月~00年10月の工事計15件、約2億1000万円のうち、99年7月~10月の7件、約1570万円で本命割り付けをしていたと認定した。町は判決を受けて、元町幹部らに請求を進めていたが、2社が倒産したため、計約93万円は債権放棄した。  原告の制野征男町議は「返済は当然。元町幹部や業者が返済したことで官製談合防止の一つの対策になると思う」と述べ、和田良司町長は「適正な執行に努めたい」とコメントした。 【佐野優】 毎日新聞 2005年8月30日 1時05分 TITLE:MSN-Mainichi INTERACTIVE 話題 DATE:2005/08/30 10:17 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/news/20050830k0000m040162000c.html *受注調整は公団の意思…官製談合の実体浮き彫り [読売]  日本道路公団副総裁の内田道雄被告(60)が15日、独占禁止法違反(不当な取引制限)と背任の罪で起訴されたことで、公団発注の鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事を巡る「官製談合」の実態が浮き彫りになった。  内田被告ら歴代の橋梁担当役員は、公団の有力OBが作成した工事の配分表を了承することで、「受注調整は公団の意思」という“お墨付き”を与えていたという。東京地検特捜部など検察当局は、内田被告らが談合に関与した動機を天下り先の確保と見ている。  ◆お墨付き――  「分かりました」――。特捜部の調べでは、内田被告は2003年度に、受注調整役の元公団理事・神田創造被告(70)(元横河ブリッジ顧問)から工事の配分表を提示され、そう了承したという。  神田被告は新たな工事が発注されて配分表を更新するたびに、公団本社の役員応接室に配分表を持参。橋梁担当理事に内容を説明していた。内田被告は03年度に6回、理事の金子恒夫容疑者(57)は04年度に3回、配分表を見ていた。  配分表はその後、有料道路部の部長や課長に回された。「(同部に)渡しておいてください」と内田被告が言ったためで、部長や課長はそれを保管し、新しい配分表が来ると、古いものを廃棄したという。  公団ではかつて、現職の橋梁担当理事が受注業者を決める「天の声」を出していたが、1994年以降、公団OBが調整役を担うようになった。神田被告の前任の調整役だった元副総裁(76)(元三菱重工業顧問)は、調整役の就任あいさつで公団に出向いた際、橋梁担当理事から「配分表はこちらに見せてください」と告げられた。これが、配分表を公団側が了承するシステムのルーツとなった。  「調整結果を業者に受け入れさせるには、公団が了承しているという権威付けが必要だった」。神田被告は配分表を見せる意味をそう説明しているという。  ◆積極的関与――  内田被告は配分表の了承にとどまらず、神田被告の依頼に基づき、金子容疑者とともに04年5月、第2東名「富士高架橋」の分割発注を指示し、約4780万円の損害を公団に与えていたが、このほかにも、03年4月には、複数社による共同企業体(JV)で受注出来る額の基準を15億円から10億円以上に引き下げていた。  この基準変更は、より多くの業者に受注機会を与えるためのもので、03、04年度では計14件の工事が、新たにJVで受注できるようになったという。  一方、富士高架橋の分割発注では、分割により一部の工事発注が翌年に先送りされたことから、これを穴埋めするため、金子容疑者が静岡建設局(現関東第2支社)に指示し、第2東名「駒門高架橋」(静岡県御殿場市)の工事を前倒し発注させていた。  ◆天下り先の確保――  「天下りを受け入れないと、まずいと思っていた」。特捜部の調べに対し、複数のメーカー担当者はそう供述した。幹部クラスOBの天下り先の年収は1000万~3000万円。検察幹部は「これだけの好待遇で受け入れるのは、安定受注を望むから。公団も事情を十分分かった上で、天下りをあっせんしていた」と指摘する。  神田被告も「各社のシェアを守ることが、天下り先の確保につながる」と供述。特捜部は、公団側が「業界がつぶし合いを避ければ、天下りシステムを守ることが出来る」と認識していたと見ている。 (2005年8月16日3時18分 読売新聞) TITLE:受注調整は公団の意思…官製談合の実体浮き彫り : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) DATE:2005/08/16 10:38 URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050816i201.htm *橋梁談合疑惑、検察聴取に元副総裁「公団が関与」  日本道路公団発注の鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事をめぐる談合疑惑で、三菱重工業顧問を務めた元公団副総裁(76)が検察当局の事情聴取に対し、「かつて公団が関与して談合をしていた」と供述していたことが27日、関係者の話で分かった。  橋梁メーカーに天下りした複数の公団OBも、同様に「官製談合」を認める供述をしているという。検察当局は、公団本体の関与を解明するため、今後、現職職員からも事情聴取を行うなど、捜査を進める見通しだ。  関係者によると、公団発注工事では以前、橋梁メーカーの営業担当者らが公団の工事担当幹部に面会するなど恒常的に働きかけを行っていた。公団側はこうした働きかけも考慮して受注予定業者を決定したうえ、幹部がメーカーに天下りした公団OBを呼びだして「天の声」を伝えていた。当時の談合組織「紅葉会」(古参メーカー17社で作るK会の前身)と「東会」(後発メーカー30社で作るA会の前身)は、この公団の意向に従い、談合を繰り返していた。  ところが、1993年に摘発されたゼネコン汚職事件で、公共工事の発注方法に対する批判が強まり、公団側が受注予定業者に関する意向を示すことを控えるようになった。このため、当時、三菱重工業に天下っていた元副総裁が受注調整役を代行するようになり、96年度からは横河ブリッジ顧問だった元公団理事(70)にその役目を引き継いだ。  元副総裁はこうした経緯をすべて、検察当局に認めている。また、複数の公団OBも「公団と相談して受注業者を決めていた」などと供述しているという。  元副総裁は旧建設省(現国土交通省)出身。82年に公団理事となり、86年から90年まで公団副総裁を務めた後、同年、三菱重工業顧問に天下り、2003年に退任している。  公正取引委員会と検察当局は28日にも告発問題協議会を開き、03、04年度の公団発注工事で談合を主導していた横河ブリッジ、三菱重工業、石川島播磨重工業などを独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で告発することを最終確認する方針。また、検察当局は、メーカー側と並行して公団本体の関与についても捜査を行うと見られる。 (2005年6月28日3時21分 読売新聞) TITLE:橋梁談合疑惑、検察聴取に元副総裁「公団が関与」 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) DATE:2005/06/27 08:45 URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050628it01.htm

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