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●欧州06Ⅰ [[●欧州05]] から続く [[●欧州06Ⅱ]] へ 最新の情報は、[[●欧州]] へ *仏の漫画週刊紙、過激「ムハンマド特集」 16万部即売 [朝日] 2006年02月08日23時43分  過激な風刺で知られるフランスの漫画週刊紙「シャーリー・エブド」は8日発売号を「ムハンマド特集」とし、イスラム教の預言者ムハンマドを扱ったきわどい漫画多数を掲載した。同紙の実売部数は5万部程度だが、特集は16万部が午前中にほぼ売り切れ、さらに16万部を増刷して9日朝に発売する。仏治安当局は、パリにある同紙本社への警備を強化した。  同紙は1面で「ムハンマドも原理主義者にお手上げ」として、顔を両手で覆った預言者に「バカに愛されるのもつらい」と言わせた。さらに、騒動の発端となったデンマーク紙の12点のほか、独自の作品も20点以上載せた。新聞を広げたムハンマドが「デンマーク人に笑わせてもらったのは初めてだよ」と歯をむき出しているものもある。  在仏イスラム教評議会(CFCM)は「人種や宗教への侮辱だ」として特集号の販売差し止めを求めていたが、裁判所は7日に却下した。  8日記者会見した同紙の編集幹部は「表現の自由は、一つ譲ればまた一つと後退していく。我々は何も恐れず、あらゆる宗教を取り上げ続ける」と強調した。5日の編集会議では、不要な挑発を招きかねない作品を外したという。  一方、8日発売の週刊紙「カナール・アンシェネ」は、掲載漫画のうち17作にムハンマド風の人物が「悪魔の漫画」の検閲印を押す趣向で、風刺への攻撃を皮肉った。  仏政府のコペ報道官によると、シラク仏大統領は8日の閣議で、風刺画問題について「激情を危うくかき立てるすべての挑発を非難する。表現の自由は、責任感と寛容の精神を伴うべきだ」と重ねて強調した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0208/014.html *反体制派がトリノ集結か 「テロより心配」と内相 [共同]  【ローマ8日共同】イタリア内外の反体制活動家が10日の冬季五輪開会式に合わせトリノに集結、過激な抗議行動を展開する可能性が大きくなってきた。政府は「イスラム過激派のテロより心配」(ピザヌ内相)と戦々恐々。左派の政治家らは活動家に自重を呼び掛けている。  行動を起こしそうなのは反グローバリズム、共産主義者、アナキスト(無政府主義者)ら。スローガンは「五輪公式スポンサーの企業に反対」「反資本主義」「高速鉄道のトンネル建設反対」などさまざまだ。  10日にはブッシュ米大統領のローラ夫人がトリノ入りするが、団体の一つは7日「街頭デモで妨害する」と宣言。「スペイン、ギリシャなどからアナキスト100人がトリノに入った」(コリエレ・デラ・セラ紙)との情報もある。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006020901000275 *EU代表が中東歴訪へ 風刺画問題で修復目指し [共同]  【パリ9日共同】ブリュッセルからの報道によると、欧州連合(EU)のソラナ共通外交・安全保障上級代表は8日、イスラム教預言者ムハンマドの風刺漫画問題によって険悪になっている欧州とイスラム諸国との関係を修復するため、12日にも中東歴訪に出発する方針を明らかにした。  ソラナ氏は8日「来週をまるごと旅行に充て、政治、社会の指導者に会いたい。苦労して築き上げてきたEUとアラブ世界双方の市民の関係をおろそかにすべきではない」と述べ、関係修復が急務との認識を示した。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006020901000280 *キリスト風刺漫画は見送り デンマーク紙が3年前 [共同]  【コペンハーゲン8日共同】イスラム教預言者ムハンマドの風刺漫画を昨年9月に掲載し、一連の抗議の発端となったデンマーク紙ユランズ・ポステンが、3年前にキリストの風刺漫画の掲載を見送っていたことが8日、分かった。掲載を拒否された漫画家がロイター通信に明らかにした。  同紙は「読者を不快にさせかねない」と判断し掲載を見送ったという。漫画家は「キリスト教信者に漫画を見せたが、心証を害した様子はなかった」と述べ、同紙がキリスト教信者に過剰に配慮した可能性を示唆した。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006020801003841 *風刺画:抗議過激化で共同声明 3国際組織代表 [毎日]  【ニューヨーク高橋弘司】ムハンマドの風刺漫画をめぐる抗議行動が拡大していることを受け、国連、イスラム諸国会議機構(OIC)、欧州連合(EU)の3国際組織代表が7日、イスラム教徒の苦悩に理解を示す一方で、過激な抗議行動への自制を求める共同声明を発表した。  声明はアナン国連事務総長、イスラム教国56カ国などが加盟するOICのイフサンオウル事務局長、デンマークが加盟するEUのソラナ共通外交・安全保障上級代表が同時発表した。  声明は一連の抗議行動の拡大について「非常に心配している」と懸念を表明。その上で「深い宗教的信念に関する微妙な感情を理解する人々や社会は、これらの不快な風刺漫画掲載をめぐるイスラム社会の苦悩を理解している」としつつ、「表現の自由」をめぐる権利には分別や責任が伴うと指摘した。  一方で、シリアやレバノンのデンマーク大使館などへの放火や襲撃については「平和的抗議の限度を超えている」と厳しく非難、異なる宗教を信じる社会や共同体間の対話を呼びかけた。 毎日新聞 2006年2月8日 10時42分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060208k0000e030034000c.html *ムハンマドの風刺漫画抗議デモ、中東からアジアへも [読売]  欧州各紙によるイスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画掲載に抗議するデモは6日も各国で繰り広げられ、中東からアジアへと拡大の様相を見せている。アフガニスタンではデモ隊と警察の衝突で死者が出た。          ◇  【コペンハーゲン=森千春】デンマーク外務省は6日、国民に対して、イスラム教国15か国への渡航を延期するように呼びかけた。この中には、エジプト、ヨルダン、パキスタン、イラン、アフガニスタンなどが含まれている。  デンマークは、同国の在外公館が襲撃されたシリア、レバノンについては、国民の退避を求める、より強い勧告を出している。          ◇  【イスラマバード=平本秀樹】アフガニスタン東部ラグマン州で6日、風刺漫画に抗議するデモ参加者約1000人が警察と衝突。AP通信などによると、2人が死亡、少なくとも6人が負傷した。  同州の警察当局者によると、何者かの発砲でデモ参加者が死亡。投石などで警官2人を含む6人が負傷した。同当局者は、警察は空に向けて威嚇射撃しただけなどと主張している。  一方、インド北部ジャム・カシミール州スリナガルでも、数十人がデンマーク国旗やタイヤを焼いた。          ◇  【バンコク=太田誠】タイのイスラム教徒約200人が6日、バンコクのデンマーク大使館前で抗議活動を行った。参加者は大使館正門前に座り込み、「デンマーク政府と欧州連合(EU)は謝罪しろ」「デンマークは本当に表現の自由を知っているのか」などと書かれたプラカードを掲げて気勢を上げた。          ◇  【シンガポール=花田吉雄】マレーシア・サラワク州で発行されている英字紙サラワク・トリビューンが5日、ムハンマドの風刺漫画を転載したことを謝罪、編集担当者が責任をとって辞職した。  6日付の英字紙ニュー・ストレーツタイムズなどによると、同紙は4日に問題の風刺漫画を転載。翌5日付同紙の一面で謝罪と編集担当者が辞職したとの説明を載せた。 (2006年2月6日20時53分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060206i212.htm *デンマークとの通商断絶 イラン、風刺漫画に反発 [共同]  【テヘラン6日共同】デンマークなど欧州の新聞がイスラム教預言者ムハンマドの風刺漫画を掲載したことに反発したイランのミルカゼミ商業相は6日、デンマークとの通商関係を7日から断絶すると述べた。首都テヘランでは6日、約400人が漫画掲載への抗議デモを行い、デンマーク大使館に石や火炎瓶を投げ付けた。イラン学生通信などが伝えた。  商業相は、デンマーク製品の輸入を止めるほかデンマーク企業との契約を破棄、商談も中断するとした。デンマーク国旗を掲げた船舶の入港も禁止し、国旗を掲げていなくてもデンマーク船籍の船舶には、高額の港湾使用料を課すという。  イランの年間の対デンマーク輸出額は約400万ドル(約4億7600万円)、輸入額は、約2億8000万ドル。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006020701000071 *チェチェンでの活動許さず デンマークの全組織 [共同]  【モスクワ7日共同】タス通信によると、イスラム教徒が多いロシア南部チェチェン共和国のラムザン・カディロフ第1副首相は6日、デンマークなど欧州の新聞がイスラム教預言者ムハンマドの風刺漫画を掲載した問題に関し「デンマークのいかなる組織もチェチェンでの活動を許すことはできない」と述べた。  人道支援分野で活動する非政府組織(NGO)などが今後、締め出される可能性がある。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006020701000426 *ロシア警察の拷問初認定 欧州人権裁判所 賠償を命令 [赤旗]  【モスクワ=田川実】仏ストラスブールの欧州人権裁判所はこのほど、警察に拷問されたとのロシア人男性の訴えを認め、ロシア政府に対し二十五万ユーロ(約三千五百万円)を男性に支払うよう命じる判決を出しました。  これまでロシアの警察による拷問は何度も指摘されていましたが、欧州人権裁判所が事実を認めたのは初めて。裁判を支援した人権団体「メモリアル」のジーナ・ベジェルノバ弁護士は「わが国の拷問をなくす上で大きな意義がある判決」と歓迎しました。  訴えていたのはニジニノブゴロド市の交通警察官だったアレクセイ・ミヘーエフ氏(29)。  同市の警察は一九九九年一月、行方不明になった女性の家族からの捜索願を受け、ミヘーエフ氏をレイプと殺人容疑で逮捕しました。容疑を否認する同氏に対し、取り調べ官らは殴るける、さらに電気いすに座らせる拷問を加えました。  ミヘーエフ氏は容疑を「認めた」とされますが、電気ショックで精神的に混乱。警察署の窓から自ら飛び降り、足に大けがを負いました。  ところが翌日、行方不明で殺されたはずの女性が「友達のところにいた」と無事帰宅。まったくの誤認逮捕だったことが分かりました。  車いす生活となり職も失ったミヘーエフ氏は、人権団体の支援を受け、拷問に関与した警官の処罰と賠償を求めて告訴しました。  明白な警察の失態にもかかわらず、検察はまともな捜査を放棄。ミヘーエフ氏は二〇〇一年、ロシアも加盟する「基本的人権および自由保護のための欧州条約」違反だとして、政府を相手に欧州人権裁判所に提訴、〇四年に審理が始まりました。  あわてたロシアの検察は、拷問にかかわった警官二人を起訴。裁判所が禁固四年の判決を出しました。しかし、ミヘーエフ氏への拷問には十人以上が関与したとされ、欧州人権裁判所は審理を続けてきました。  勝訴後にモスクワ市内で記者会見したミヘーエフ氏は「これ以上ロシアの市民が自分のような目にあわないことを望む」と話しました。  欧州人権裁判所の判決は、ロシア政府が控訴しなければ三カ月で確定。賠償金は判決確定から三カ月以内に支払わなければなりません。 URL:http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-02-06/2006020606_01_0.html *携帯メールで怒り波及か シリアの大使館放火事件 [共同]  【カイロ5日共同】デンマーク紙がイスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画を掲載したことに抗議するデモ隊が、シリアの首都ダマスカスでデンマーク大使館とノルウェー大使館に放火した事件で、事前にシリア国内でデンマークに対する怒りをあおる内容の携帯電話メールが広まり、デモ参加者を募っていたことが分かった。フランス公共ラジオなどが4日伝えた。  イスラム諸国では風刺漫画への反発が過激化しており、今後さらに同種の事件が続く恐れもある。デンマーク、ノルウェー両政府は、シリアを速やかに出国するよう自国民に呼びかけた。  同ラジオなどによると、4日のデモを前に、シリア国内では「コペンハーゲンの広場で4日、デンマーク人が(イスラム教の聖典)コーランを焼こうとしている」とのメールが出回り、デモへの参加を呼びかけた。同様のメールは、エジプトでも広がっていたという。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006020501000169 *デンマーク大使館放火、風刺漫画にイスラム圏の抗議激化 [朝日] 2006年02月05日01時30分  イスラム教の預言者ムハンマドの姿を描いた風刺漫画が、デンマークなどの新聞に掲載されたことに対するイスラム圏の反発が激しさを増している。シリアでは4日、デンマーク大使館が放火された。イラン政府が欧州との貿易契約の見直しを指示したほか、これに先立つイスラム教の休日にあたる金曜日の3日には、各地で大規模な抗議デモがあった。  シリアの首都ダマスカスで4日、デンマーク大使館前で数百人が集まり、大使館の入っているビルに投石。内部に押し入って放火した。警察によると、少なくとも5人が負傷した。デンマーク大使館員かどうかは明らかになっていない。  朝日新聞のシリア人助手によると、建物の内部から炎が上がっている様子が確認でき、消防車や警官隊が周囲を取り巻いたという。  ビルは3階建てで、チリとスウェーデンの大使館も入居しており、いずれも被害を受けたという。ダマスカスでは「デンマークの右翼団体がコーラン(イスラム教の聖典)を焼こうとしている」との携帯電話のメールが出回り、イスラム教徒らが抗議のため大使館前に集まったという。  AP通信によると、イランのアフマディネジャド大統領は4日、風刺漫画を掲載した新聞が発行されたデンマークなどの国との商業取引を見直す委員会を設置するよう、商業相に指示した。  またパキスタン外務省も同日、デンマークなど漫画を掲載した新聞が出版された欧州9カ国の大使らを呼び、抗議した。  パレスチナ自治区ガザでは3日、選挙に圧勝したイスラム過激派ハマスの支持者ら5万人が抗議集会を開いた。ハマスのマスリ報道官は集会で漫画を非難したうえで「外国機関や外国人への暴力があってはならない」とも述べた。エジプト、レバノン、自衛隊が駐留するイラク南部サマワなど各地でデモがあった。  中東のメディアは批判一色だ。アラブ首長国連邦紙ハリージュは3日付で「欧州にはホロコースト(ユダヤ人虐殺)の否定を禁じる法律がある。ならば、他宗教の侮辱を禁止する法律もつくるべきだ」と論じた。  一方、中東のキリスト教徒の間では、この問題が宗教間の争いに発展することを懸念する声も出ている。イラク北部キルクークにあるキリスト教会の大司教は、1月29日に地元の教会を狙って起きた連続爆弾テロの引き金も風刺漫画問題だったとの見方を示した。ロイター通信に対し「我々は欧州で出版された漫画に何の責任もないはずだ」と嘆いた。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0205/001.html *風刺漫画掲載への同調広がる フランス [朝日] 2006年02月03日10時35分 デンマーク紙がイスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画を掲載したことに抗議して、イラク南部のシーア派の聖地ナジャフで2日、地面に描かれたデンマーク国旗を踏みつけるシーア派教徒たち=AP  イスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画を転載した日刊紙の編集長が解任されたフランスで、漫画の掲載に同調する動きが広がっている。3日付の高級紙ルモンドは1面で別の風刺画を掲載した。サルコジ内相も編集長の解任を批判した。逆に、カトリック教会からは掲載に異を唱える声が出ており、メディアと宗教界の対立の様相も帯び始めた。  ルモンド紙が載せたのは人気漫画家プランチュ氏の作品。「私はムハンマドを描いてはいけない」という文章を数多く重ね書きして、ムハンマドの像を浮かび上がらせた漫画だ。さらに社説では「宗教には敬意が払われるべきだが、同時に自由な分析、批判、笑いの対象でもあるべきだ」と主張した。  大衆紙フランス・ソワールの発行人は1日、ムハンマドの風刺漫画を転載したことを理由に編集長を解任したが、仏メディアの間ではこの措置への反発が広がっている。  ジャーナリスト組合は解任を非難する声明を発表した。連帯の印として風刺漫画掲載を予告した週刊紙もある。フランス・ソワール紙の従業員は編集長の解任を受け入れない決議をした。サルコジ内相も「行き過ぎた検閲より、行き過ぎた風刺の方が望ましい」と述べて、表現の自由を尊重する立場を強調した。  一方、カトリック教会のリヨン大司教は2日、AFP通信に「イスラム教徒が受けた傷は理解できる」と発言。フランスの司教協議会も「表現の自由には個人の信仰への敬意が伴うべきだ」と表明した。  在仏イスラム団体は漫画に反発しているが、抗議行動は自制するよう信者に呼びかけている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0203/004.html *ムハンマド風刺画:英紙は不掲載 「責任が伴う」と社説で [毎日]  【ロンドン小松浩】欧州紙に載ったイスラム教預言者ムハンマド(マホメット)の風刺漫画がアラブ世界に波紋を広げている問題で、英国各紙は3日、言論の自由には責任が伴うなどとして、掲載しない方針を一斉に社説で宣言した。最初に漫画を載せたデンマーク紙やこれを転載した独仏などの新聞とは一線を画し、言論の自由をめぐるメディア間の議論に一石を投じた。  高級紙のタイムズ、ガーディアン、インディペンデント、デーリーテレグラフ、フィナンシャル・タイムズ5紙は3日付の社説で、騒動の発端となった風刺漫画を掲載しない理由を説明した。インディペンデント紙は「言論の自由だけを主張してそこに逃げ込むのは軽率だ。論争的なジャーナリズムと無責任ジャーナリズムには境界がある」と表明した。ガーディアン紙は「児童ポルノをめぐる記事を掲載する際、ポルノ写真そのものの掲載が不可欠だという人はほとんどいない」と指摘し、風刺漫画自体を掲載しなくてもニュースは成り立つはずだと主張した。  また、デーリーテレグラフ紙は「我々が抑制的な態度をとるのは、他者の感情を尊重するという英国的価値を守っているからだ」とした上で、欧州に住むイスラム教徒にも「言論の自由という西洋の価値観は尊重しなければならない」とクギを刺した。派手な暴露記事などを売りにする大衆紙も「この風刺漫画はイスラム教徒を中傷する意図を持ったものだ」(サン紙)などと高級紙と歩調を合わせた。  英国社会は異文化、異教徒の価値観尊重をうたってきたが、昨年7月のテロを契機に改めて国内のイスラム社会との協調が問われており、そうした状況も各紙の対応につながったとみられる。ただ、各紙とも投書欄などで「我々は記事や漫画を検閲しろというイスラム世界の脅しに屈しようとしている」「言論の自由を守るため、この漫画を掲載せよ」といった異論も掲載している。  英国イスラム評議会は各紙の対応を「非常に歓迎すべきことだ」と評価、問題の当事者すべてに脅迫や暴力的行動を控えるよう呼びかけた。  一方、BBCなどいくつかのテレビ局は2日のニュース番組の中で、風刺漫画の映像を一時流した。これについてBBCは「なぜ強い反発を引き起こしたのかを視聴者に理解してもらうためだった」と説明した。 毎日新聞 2006年2月4日 10時00分 (最終更新時間 2月4日 10時18分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060204k0000e030018000c.html *デンマーク紙のムハンマド戯画、大使召還などに発展 [朝日]  【カイロ=柳沢亨之】デンマーク紙がイスラム教の預言者ムハンマドの戯画を掲載したことが発端となり、中東諸国では、デンマーク商品の不買運動など激しい抗議活動が発生。大使召還や大使館閉鎖など外交問題にまで発展している。  戯画は、保守系有力紙「ユランズ・ポステン」が昨年9月、「表現の自由」についての記事と共に掲載したもの。爆弾の形をしたターバン姿などのムハンマドが描かれている。偶像崇拝を否定するイスラム教では、ムハンマドの肖像を描くことさえ許されておらず、ましてや戯画化は「イスラムへの冒涜(ぼうとく)」とイスラム教徒は受け止めた。  直後から抗議の声が上がったが、デンマークのイスラム教団体が昨年12月、中東を訪問して抗議活動への協力を求めたこと、さらに、1月に入ってノルウェーのキリスト教系雑誌が戯画を転載したことで、騒ぎは一気に拡大した。  サウジアラビア宗教界最高権威「大ムフティ」が1月25日、デンマーク政府に対し、ユランズ・ポステン紙を罰するよう求めると、サウジ政府は、駐デンマーク大使を召還。リビアは29日、在デンマーク大使館の閉鎖を発表した。  民間レベルでもデンマーク国旗を燃やすなどの抗議活動が発生。サウジ、クウェートではデンマーク製品のボイコット運動も起きている。ユランズ・ポステン紙の編集長が30日になって謝罪したが、事態収拾の見通しは立っていない。 (2006年2月1日1時21分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060131id24.htm *メルケル独首相、支持率80%に急上昇 [産経]  ドイツ公共テレビARDが2日公表した世論調査結果によると、メルケル首相の支持率は1月の調査から13ポイント上昇し、80%に達した。7年間在任し、最高で72%を記録したシュレーダー前首相の支持率を上回った。  昨年9月の総選挙では、首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は得票率約35%で、前首相の社会民主党(SPD)に約1ポイント差で辛勝。同年11月の就任後の政権運営に国民が信頼を深めたと言える。  調査は有権者約1000人を対象に行われた。(共同) (02/03 08:32) URL:http://www.sankei.co.jp/news/060203/kok023.htm *死後10年、国父・ミッテランに仏国民の「郷愁」 [読売]  【パリ=島崎雅夫】フランスで、1996年に死去したミッテラン前大統領をしのぶ「ミッテラン・ブーム」が起きている。  シラク大統領が政治的求心力を低下させるなか、欧州統合を推進し、「外交大国フランス」の存在感を世界に示した国父・ミッテランに、多くの国民が郷愁を抱いているためだ。  最近の世論調査によると、戦後の第5共和制下の歴代大統領の中で、ミッテラン前大統領は35%の支持率を獲得、2位のドゴール元大統領(30%)、3位のシラク大統領(12%)を引き離した。別の調査では、国民の3分の2が「ミッテラン氏は仏史に残る偉大な大統領」と回答した。  仏国内では、前大統領の伝記や回想録が、側近や学者、ジャーナリストによって出版され、ベストセラーとなっている。週刊誌は死去10年の記事を特集。テレビは、「隠し子」だった娘マザリーヌさんやダニエル夫人との会見などをもとにしたドキュメンタリー番組を流している。  命日の今月8日には、前大統領の故郷、仏西部ジャルナックで、社会党のオランド第1書記ら幹部や支持者が参加して記念式典が開かれた。前大統領の生家も一般公開された。  ただ、ミッテラン前大統領は決して功績だけを誇った訳ではない。2期14年の左翼長期政権(1981~95年)は、経済改革の遅れによる財政赤字や失業拡大など、負の遺産も残した。晩年は汚職やスキャンダルにも揺れた。  だが、前大統領はドイツとの関係を重視し、欧州でのフランスの地位を高める形で欧州統合を推進。「フランスの栄光」を掲げたドゴール元大統領とは異なるものの、国際政治を主導する仏外交の存在感を示した。  シラク大統領は昨年5月、欧州連合(EU)憲法に関する国民投票で敗北して以来、パリへの夏季五輪誘致失敗、昨年秋の若者の暴動などで人気が低迷、強力な指導力を発揮できていない。一方、社会党は内紛で一体性を示せないままだ。両者の低調ぶりが相乗効果となり、「ミッテラン人気」を高める結果となっている。  仏では、2007年の大統領選に向け、右派陣営でドビルパン首相とサルコジ内相、左派陣営では女性のロワイヤル元環境相らが有力候補になっているが、いずれも、「トントン」の愛称で親しまれ、国父的存在だったミッテラン前大統領ほどのカリスマ性はない。  前大統領は生前、EU拡大やグローバル化の影響で、将来、フランスの国際的地位が揺らぐことを予測した。その予測が“的中”したことも、ミッテラン・ブームを後押しする要因となっている。 (2006年1月29日11時10分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060129id01.htm *核報復示唆を批判せず シラク氏発言で独首相 [共同]  【パリ24日共同】フランスを訪問したドイツのメルケル首相は23日、パリ近郊ベルサイユでシラク大統領との会談後、共同記者会見に臨み、シラク氏がテロ攻撃をする国には核報復を辞さない姿勢を示したことについて「大統領の発言は核に関するフランスの従来の原則と一致しており、批判する理由がない」との見方を示した。  シラク大統領も「ドイツの人たちは心配するには及ばない。核使用の条件を緩めたわけではなく、(核の)抑止力が保険であることに変わりはない」と強調した。  イラン核開発問題への対応では、メルケル首相が外交努力を着実に進めることが重要とし、シラク大統領も「メルケル氏と完全に同じ立場だ」と応じた。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006012401000469 *ポルトガル大統領選:中道右派カバコシルバ元首相が当選 [毎日]  【パリ福井聡】22日投開票されたポルトガル大統領選挙は、同国選管によると、中道右派の社会民主党と民衆党の支持を得たアニバル・カバコシルバ元首相(66)が得票率50.59%の過半数を得て当選した(開票率99%)。2位は20.72%を得た無所属のマニュエル・アレグレ議員(69)だった。これにより、同国は74年の民主化以来初の中道右派大統領が誕生することになった。現ソクラテス内閣は中道左派・社会党で、保革共存となる。  カバコシルバ氏は23日未明、リスボンの社会民主党本部で「これはポルトガル国民すべての勝利だ。国民から受けた明確な支持を今後5年間の政治に反映させたい。長く困難な道が横たわっているが、対話を尊重し、コンセンサスを探りたい。政治の安定が必要だ」と勝利宣言を行った。  ソクラテス社会党政権は昨年2月の総選挙で45%を得票して大勝したが、その後、失業率やインフレ率が上昇。カバコシルバ氏は市場主義経済の徹底による景気改善を訴え、今回の大統領選では珍しく経済政策が焦点となった。地元紙によると、昨年総選挙で社会党に投票した有権者の3分の1が今回カバコシルバ氏支持に回ったという。 毎日新聞 2006年1月23日 8時30分 (最終更新時間 1月23日 9時31分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060123k0000e030005000c.html *欧州拡大:欧州憲法の発効が棚上げで深刻な影響 [毎日]  【ブリュッセル福原直樹】欧州憲法の発効が棚上げされていることで、欧州拡大に深刻な影響が出始めている。欧州連合(EU、25カ国)の欧州議会は19日、「憲法が発効しない限り、拡大を停止すべきだ」との決議案を可決。ドイツ、フランス両政府幹部も最近、同様の見解を表明しており今後、バルカン諸国やトルコの加盟が不可能になる可能性もある。だが憲法救済の具体策はなく、EUは6月までに対応策を検討する方針だ。  欧州憲法は、EU拡大に備え効率的なEUの運営法を規定したが、昨年フランスとオランダが国民投票で批准を否決。発効にはEU全加盟国の批准が必要なため、EUは今年予定していた発効の目標期限を棚上げした。  賛成多数で可決された欧州議会の決議は「現体制では新加盟国を受け入れられない」と断定。憲法が発効しない場合、08年までに加盟が予定されるブルガリア、ルーマニアの参入で「EU拡大を止めるべきだ」と訴えている。決議に拘束力はないが、EUの決定に大きな影響力を持つ。  フランスのサルコジ内相も12日、「EUが機構改革しない限り、拡大は停止すべきだ」と語り、EU加盟交渉中のクロアチアやトルコ、加盟候補国のマケドニアのEU参入を否定した。またドイツの副外相も17日、憲法が発効しない限り、ブルガリア、ルーマニアの参入後はEU加盟の「門」を閉ざすべきだ、との声明を出している。  憲法再生案ではシラク仏大統領が最近、「憲法の重要部分だけを発効させる」と妥協案を出す一方で、メルケル独首相は「現存の憲法を変えずに発効させるべきだ」と主張するなど、EU内で大きな対立がある。EU議長国のオーストリアは、憲法再生に向けて6月までに再協議を行うよう求めているが、「各国の意見の相違は大きい」(EU高官)のが現状だ。 毎日新聞 2006年1月20日 20時37分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060121k0000m030117000c.html *メルケル独新首相、チェチェン問題に言及 人権状況懸念 [朝日] 2006年01月17日17時46分  ロシアのプーチン大統領と会談したドイツのメルケル首相は16日、会談後の記者会見で、武装勢力とロシア政府・軍との対立が続くチェチェン問題に言及し、「チェチェンの状況は、我々が見解を共有できないテーマだ」と語り、人権状況などへの懸念を示した。  シュレーダー前首相はプーチン氏と個人的親交を結び、退任後に独ロを結ぶ北欧ガスパイプラインを推進する会社の重役になった。これに対し、メルケル氏は就任直後から、チェチェン情勢やロシアでの人権状況を念頭に「ロシアと共通の価値観が多くあるとは思わない」と発言。ロシアでは「独仏ロが米国に対抗する構図は過去のものとなった」(コメルサント紙)との見方が出ている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0117/011.html *独米首脳が初会談、雪解け演出 イラン核、共に警告 [朝日] 2006年01月14日  ドイツのメルケル首相は13日、就任後初の訪米でブッシュ大統領と会談した。核開発へ動きを強めるイランに対し、大統領と足並みをそろえて「容認できない」と警告。大統領もイラク戦争で見せたような武力に頼る態度は取らず、「外交的解決」の必要性を説いた。初顔合わせの2人だったが、ひとまず息の合ったところをみせた。  「我々2人には共通点がある。選挙に圧勝できずに就任したことだ」。ホワイトハウスで会談した後、ブッシュ大統領は共同記者会見でジョークを飛ばし、メルケル首相も笑った。シュレーダー前首相時代、米国が主導したイラク戦争にドイツが反対したのをきっかけに、すっかり冷え切った両国関係の「新たな一章の幕開け」(メルケル首相)を実感させる、明るい空気が流れた。  両首脳はすべての点で合意したわけではない。キューバ・グアンタナモ米海軍基地に収容されている対テロ戦争の「敵性戦闘員」の問題では、メルケル首相が憂慮の念を表明し、収容所の廃止を求めた。ブッシュ大統領は「米国民を守るために必要な要素だ」と譲らなかった。  それでも会談の全体のトーンは、「共通点」の演出に比重が置かれた。  メルケル首相は会見で、意見の違いを認めあう開かれた関係の重要性を指摘。「米独関係は対テロ戦争だけに依存しているのではない」と述べ、ビジネスのつながりや文化交流なども含めた幅広い関係を目指す考えを示した。  大統領は、首相を「頭がよくて非常に能力がある」と持ち上げてみせた。旧東ドイツの共産主義下で生き抜いてきた経歴にも触れて、「ただ圧政について語るだけでなく、実体験としてそれを知っている人の話を聞くと、心が動く」と、共感した様子だった。 URL:http://www.asahi.com/world/germany/news/TKY200601140113.html
●欧州06Ⅰ [[●欧州05]] から続く [[●欧州06Ⅱ]] へ 最新の情報は、[[●欧州]] へ #contents *仏の漫画週刊紙、過激「ムハンマド特集」 16万部即売 [朝日] 2006年02月08日23時43分  過激な風刺で知られるフランスの漫画週刊紙「シャーリー・エブド」は8日発売号を「ムハンマド特集」とし、イスラム教の預言者ムハンマドを扱ったきわどい漫画多数を掲載した。同紙の実売部数は5万部程度だが、特集は16万部が午前中にほぼ売り切れ、さらに16万部を増刷して9日朝に発売する。仏治安当局は、パリにある同紙本社への警備を強化した。  同紙は1面で「ムハンマドも原理主義者にお手上げ」として、顔を両手で覆った預言者に「バカに愛されるのもつらい」と言わせた。さらに、騒動の発端となったデンマーク紙の12点のほか、独自の作品も20点以上載せた。新聞を広げたムハンマドが「デンマーク人に笑わせてもらったのは初めてだよ」と歯をむき出しているものもある。  在仏イスラム教評議会(CFCM)は「人種や宗教への侮辱だ」として特集号の販売差し止めを求めていたが、裁判所は7日に却下した。  8日記者会見した同紙の編集幹部は「表現の自由は、一つ譲ればまた一つと後退していく。我々は何も恐れず、あらゆる宗教を取り上げ続ける」と強調した。5日の編集会議では、不要な挑発を招きかねない作品を外したという。  一方、8日発売の週刊紙「カナール・アンシェネ」は、掲載漫画のうち17作にムハンマド風の人物が「悪魔の漫画」の検閲印を押す趣向で、風刺への攻撃を皮肉った。  仏政府のコペ報道官によると、シラク仏大統領は8日の閣議で、風刺画問題について「激情を危うくかき立てるすべての挑発を非難する。表現の自由は、責任感と寛容の精神を伴うべきだ」と重ねて強調した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0208/014.html *反体制派がトリノ集結か 「テロより心配」と内相 [共同]  【ローマ8日共同】イタリア内外の反体制活動家が10日の冬季五輪開会式に合わせトリノに集結、過激な抗議行動を展開する可能性が大きくなってきた。政府は「イスラム過激派のテロより心配」(ピザヌ内相)と戦々恐々。左派の政治家らは活動家に自重を呼び掛けている。  行動を起こしそうなのは反グローバリズム、共産主義者、アナキスト(無政府主義者)ら。スローガンは「五輪公式スポンサーの企業に反対」「反資本主義」「高速鉄道のトンネル建設反対」などさまざまだ。  10日にはブッシュ米大統領のローラ夫人がトリノ入りするが、団体の一つは7日「街頭デモで妨害する」と宣言。「スペイン、ギリシャなどからアナキスト100人がトリノに入った」(コリエレ・デラ・セラ紙)との情報もある。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006020901000275 *EU代表が中東歴訪へ 風刺画問題で修復目指し [共同]  【パリ9日共同】ブリュッセルからの報道によると、欧州連合(EU)のソラナ共通外交・安全保障上級代表は8日、イスラム教預言者ムハンマドの風刺漫画問題によって険悪になっている欧州とイスラム諸国との関係を修復するため、12日にも中東歴訪に出発する方針を明らかにした。  ソラナ氏は8日「来週をまるごと旅行に充て、政治、社会の指導者に会いたい。苦労して築き上げてきたEUとアラブ世界双方の市民の関係をおろそかにすべきではない」と述べ、関係修復が急務との認識を示した。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006020901000280 *キリスト風刺漫画は見送り デンマーク紙が3年前 [共同]  【コペンハーゲン8日共同】イスラム教預言者ムハンマドの風刺漫画を昨年9月に掲載し、一連の抗議の発端となったデンマーク紙ユランズ・ポステンが、3年前にキリストの風刺漫画の掲載を見送っていたことが8日、分かった。掲載を拒否された漫画家がロイター通信に明らかにした。  同紙は「読者を不快にさせかねない」と判断し掲載を見送ったという。漫画家は「キリスト教信者に漫画を見せたが、心証を害した様子はなかった」と述べ、同紙がキリスト教信者に過剰に配慮した可能性を示唆した。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006020801003841 *風刺画:抗議過激化で共同声明 3国際組織代表 [毎日]  【ニューヨーク高橋弘司】ムハンマドの風刺漫画をめぐる抗議行動が拡大していることを受け、国連、イスラム諸国会議機構(OIC)、欧州連合(EU)の3国際組織代表が7日、イスラム教徒の苦悩に理解を示す一方で、過激な抗議行動への自制を求める共同声明を発表した。  声明はアナン国連事務総長、イスラム教国56カ国などが加盟するOICのイフサンオウル事務局長、デンマークが加盟するEUのソラナ共通外交・安全保障上級代表が同時発表した。  声明は一連の抗議行動の拡大について「非常に心配している」と懸念を表明。その上で「深い宗教的信念に関する微妙な感情を理解する人々や社会は、これらの不快な風刺漫画掲載をめぐるイスラム社会の苦悩を理解している」としつつ、「表現の自由」をめぐる権利には分別や責任が伴うと指摘した。  一方で、シリアやレバノンのデンマーク大使館などへの放火や襲撃については「平和的抗議の限度を超えている」と厳しく非難、異なる宗教を信じる社会や共同体間の対話を呼びかけた。 毎日新聞 2006年2月8日 10時42分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060208k0000e030034000c.html *ムハンマドの風刺漫画抗議デモ、中東からアジアへも [読売]  欧州各紙によるイスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画掲載に抗議するデモは6日も各国で繰り広げられ、中東からアジアへと拡大の様相を見せている。アフガニスタンではデモ隊と警察の衝突で死者が出た。          ◇  【コペンハーゲン=森千春】デンマーク外務省は6日、国民に対して、イスラム教国15か国への渡航を延期するように呼びかけた。この中には、エジプト、ヨルダン、パキスタン、イラン、アフガニスタンなどが含まれている。  デンマークは、同国の在外公館が襲撃されたシリア、レバノンについては、国民の退避を求める、より強い勧告を出している。          ◇  【イスラマバード=平本秀樹】アフガニスタン東部ラグマン州で6日、風刺漫画に抗議するデモ参加者約1000人が警察と衝突。AP通信などによると、2人が死亡、少なくとも6人が負傷した。  同州の警察当局者によると、何者かの発砲でデモ参加者が死亡。投石などで警官2人を含む6人が負傷した。同当局者は、警察は空に向けて威嚇射撃しただけなどと主張している。  一方、インド北部ジャム・カシミール州スリナガルでも、数十人がデンマーク国旗やタイヤを焼いた。          ◇  【バンコク=太田誠】タイのイスラム教徒約200人が6日、バンコクのデンマーク大使館前で抗議活動を行った。参加者は大使館正門前に座り込み、「デンマーク政府と欧州連合(EU)は謝罪しろ」「デンマークは本当に表現の自由を知っているのか」などと書かれたプラカードを掲げて気勢を上げた。          ◇  【シンガポール=花田吉雄】マレーシア・サラワク州で発行されている英字紙サラワク・トリビューンが5日、ムハンマドの風刺漫画を転載したことを謝罪、編集担当者が責任をとって辞職した。  6日付の英字紙ニュー・ストレーツタイムズなどによると、同紙は4日に問題の風刺漫画を転載。翌5日付同紙の一面で謝罪と編集担当者が辞職したとの説明を載せた。 (2006年2月6日20時53分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060206i212.htm *デンマークとの通商断絶 イラン、風刺漫画に反発 [共同]  【テヘラン6日共同】デンマークなど欧州の新聞がイスラム教預言者ムハンマドの風刺漫画を掲載したことに反発したイランのミルカゼミ商業相は6日、デンマークとの通商関係を7日から断絶すると述べた。首都テヘランでは6日、約400人が漫画掲載への抗議デモを行い、デンマーク大使館に石や火炎瓶を投げ付けた。イラン学生通信などが伝えた。  商業相は、デンマーク製品の輸入を止めるほかデンマーク企業との契約を破棄、商談も中断するとした。デンマーク国旗を掲げた船舶の入港も禁止し、国旗を掲げていなくてもデンマーク船籍の船舶には、高額の港湾使用料を課すという。  イランの年間の対デンマーク輸出額は約400万ドル(約4億7600万円)、輸入額は、約2億8000万ドル。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006020701000071 *チェチェンでの活動許さず デンマークの全組織 [共同]  【モスクワ7日共同】タス通信によると、イスラム教徒が多いロシア南部チェチェン共和国のラムザン・カディロフ第1副首相は6日、デンマークなど欧州の新聞がイスラム教預言者ムハンマドの風刺漫画を掲載した問題に関し「デンマークのいかなる組織もチェチェンでの活動を許すことはできない」と述べた。  人道支援分野で活動する非政府組織(NGO)などが今後、締め出される可能性がある。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006020701000426 *ロシア警察の拷問初認定 欧州人権裁判所 賠償を命令 [赤旗]  【モスクワ=田川実】仏ストラスブールの欧州人権裁判所はこのほど、警察に拷問されたとのロシア人男性の訴えを認め、ロシア政府に対し二十五万ユーロ(約三千五百万円)を男性に支払うよう命じる判決を出しました。  これまでロシアの警察による拷問は何度も指摘されていましたが、欧州人権裁判所が事実を認めたのは初めて。裁判を支援した人権団体「メモリアル」のジーナ・ベジェルノバ弁護士は「わが国の拷問をなくす上で大きな意義がある判決」と歓迎しました。  訴えていたのはニジニノブゴロド市の交通警察官だったアレクセイ・ミヘーエフ氏(29)。  同市の警察は一九九九年一月、行方不明になった女性の家族からの捜索願を受け、ミヘーエフ氏をレイプと殺人容疑で逮捕しました。容疑を否認する同氏に対し、取り調べ官らは殴るける、さらに電気いすに座らせる拷問を加えました。  ミヘーエフ氏は容疑を「認めた」とされますが、電気ショックで精神的に混乱。警察署の窓から自ら飛び降り、足に大けがを負いました。  ところが翌日、行方不明で殺されたはずの女性が「友達のところにいた」と無事帰宅。まったくの誤認逮捕だったことが分かりました。  車いす生活となり職も失ったミヘーエフ氏は、人権団体の支援を受け、拷問に関与した警官の処罰と賠償を求めて告訴しました。  明白な警察の失態にもかかわらず、検察はまともな捜査を放棄。ミヘーエフ氏は二〇〇一年、ロシアも加盟する「基本的人権および自由保護のための欧州条約」違反だとして、政府を相手に欧州人権裁判所に提訴、〇四年に審理が始まりました。  あわてたロシアの検察は、拷問にかかわった警官二人を起訴。裁判所が禁固四年の判決を出しました。しかし、ミヘーエフ氏への拷問には十人以上が関与したとされ、欧州人権裁判所は審理を続けてきました。  勝訴後にモスクワ市内で記者会見したミヘーエフ氏は「これ以上ロシアの市民が自分のような目にあわないことを望む」と話しました。  欧州人権裁判所の判決は、ロシア政府が控訴しなければ三カ月で確定。賠償金は判決確定から三カ月以内に支払わなければなりません。 URL:http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-02-06/2006020606_01_0.html *携帯メールで怒り波及か シリアの大使館放火事件 [共同]  【カイロ5日共同】デンマーク紙がイスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画を掲載したことに抗議するデモ隊が、シリアの首都ダマスカスでデンマーク大使館とノルウェー大使館に放火した事件で、事前にシリア国内でデンマークに対する怒りをあおる内容の携帯電話メールが広まり、デモ参加者を募っていたことが分かった。フランス公共ラジオなどが4日伝えた。  イスラム諸国では風刺漫画への反発が過激化しており、今後さらに同種の事件が続く恐れもある。デンマーク、ノルウェー両政府は、シリアを速やかに出国するよう自国民に呼びかけた。  同ラジオなどによると、4日のデモを前に、シリア国内では「コペンハーゲンの広場で4日、デンマーク人が(イスラム教の聖典)コーランを焼こうとしている」とのメールが出回り、デモへの参加を呼びかけた。同様のメールは、エジプトでも広がっていたという。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006020501000169 *デンマーク大使館放火、風刺漫画にイスラム圏の抗議激化 [朝日] 2006年02月05日01時30分  イスラム教の預言者ムハンマドの姿を描いた風刺漫画が、デンマークなどの新聞に掲載されたことに対するイスラム圏の反発が激しさを増している。シリアでは4日、デンマーク大使館が放火された。イラン政府が欧州との貿易契約の見直しを指示したほか、これに先立つイスラム教の休日にあたる金曜日の3日には、各地で大規模な抗議デモがあった。  シリアの首都ダマスカスで4日、デンマーク大使館前で数百人が集まり、大使館の入っているビルに投石。内部に押し入って放火した。警察によると、少なくとも5人が負傷した。デンマーク大使館員かどうかは明らかになっていない。  朝日新聞のシリア人助手によると、建物の内部から炎が上がっている様子が確認でき、消防車や警官隊が周囲を取り巻いたという。  ビルは3階建てで、チリとスウェーデンの大使館も入居しており、いずれも被害を受けたという。ダマスカスでは「デンマークの右翼団体がコーラン(イスラム教の聖典)を焼こうとしている」との携帯電話のメールが出回り、イスラム教徒らが抗議のため大使館前に集まったという。  AP通信によると、イランのアフマディネジャド大統領は4日、風刺漫画を掲載した新聞が発行されたデンマークなどの国との商業取引を見直す委員会を設置するよう、商業相に指示した。  またパキスタン外務省も同日、デンマークなど漫画を掲載した新聞が出版された欧州9カ国の大使らを呼び、抗議した。  パレスチナ自治区ガザでは3日、選挙に圧勝したイスラム過激派ハマスの支持者ら5万人が抗議集会を開いた。ハマスのマスリ報道官は集会で漫画を非難したうえで「外国機関や外国人への暴力があってはならない」とも述べた。エジプト、レバノン、自衛隊が駐留するイラク南部サマワなど各地でデモがあった。  中東のメディアは批判一色だ。アラブ首長国連邦紙ハリージュは3日付で「欧州にはホロコースト(ユダヤ人虐殺)の否定を禁じる法律がある。ならば、他宗教の侮辱を禁止する法律もつくるべきだ」と論じた。  一方、中東のキリスト教徒の間では、この問題が宗教間の争いに発展することを懸念する声も出ている。イラク北部キルクークにあるキリスト教会の大司教は、1月29日に地元の教会を狙って起きた連続爆弾テロの引き金も風刺漫画問題だったとの見方を示した。ロイター通信に対し「我々は欧州で出版された漫画に何の責任もないはずだ」と嘆いた。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0205/001.html *風刺漫画掲載への同調広がる フランス [朝日] 2006年02月03日10時35分 デンマーク紙がイスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画を掲載したことに抗議して、イラク南部のシーア派の聖地ナジャフで2日、地面に描かれたデンマーク国旗を踏みつけるシーア派教徒たち=AP  イスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画を転載した日刊紙の編集長が解任されたフランスで、漫画の掲載に同調する動きが広がっている。3日付の高級紙ルモンドは1面で別の風刺画を掲載した。サルコジ内相も編集長の解任を批判した。逆に、カトリック教会からは掲載に異を唱える声が出ており、メディアと宗教界の対立の様相も帯び始めた。  ルモンド紙が載せたのは人気漫画家プランチュ氏の作品。「私はムハンマドを描いてはいけない」という文章を数多く重ね書きして、ムハンマドの像を浮かび上がらせた漫画だ。さらに社説では「宗教には敬意が払われるべきだが、同時に自由な分析、批判、笑いの対象でもあるべきだ」と主張した。  大衆紙フランス・ソワールの発行人は1日、ムハンマドの風刺漫画を転載したことを理由に編集長を解任したが、仏メディアの間ではこの措置への反発が広がっている。  ジャーナリスト組合は解任を非難する声明を発表した。連帯の印として風刺漫画掲載を予告した週刊紙もある。フランス・ソワール紙の従業員は編集長の解任を受け入れない決議をした。サルコジ内相も「行き過ぎた検閲より、行き過ぎた風刺の方が望ましい」と述べて、表現の自由を尊重する立場を強調した。  一方、カトリック教会のリヨン大司教は2日、AFP通信に「イスラム教徒が受けた傷は理解できる」と発言。フランスの司教協議会も「表現の自由には個人の信仰への敬意が伴うべきだ」と表明した。  在仏イスラム団体は漫画に反発しているが、抗議行動は自制するよう信者に呼びかけている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0203/004.html *ムハンマド風刺画:英紙は不掲載 「責任が伴う」と社説で [毎日]  【ロンドン小松浩】欧州紙に載ったイスラム教預言者ムハンマド(マホメット)の風刺漫画がアラブ世界に波紋を広げている問題で、英国各紙は3日、言論の自由には責任が伴うなどとして、掲載しない方針を一斉に社説で宣言した。最初に漫画を載せたデンマーク紙やこれを転載した独仏などの新聞とは一線を画し、言論の自由をめぐるメディア間の議論に一石を投じた。  高級紙のタイムズ、ガーディアン、インディペンデント、デーリーテレグラフ、フィナンシャル・タイムズ5紙は3日付の社説で、騒動の発端となった風刺漫画を掲載しない理由を説明した。インディペンデント紙は「言論の自由だけを主張してそこに逃げ込むのは軽率だ。論争的なジャーナリズムと無責任ジャーナリズムには境界がある」と表明した。ガーディアン紙は「児童ポルノをめぐる記事を掲載する際、ポルノ写真そのものの掲載が不可欠だという人はほとんどいない」と指摘し、風刺漫画自体を掲載しなくてもニュースは成り立つはずだと主張した。  また、デーリーテレグラフ紙は「我々が抑制的な態度をとるのは、他者の感情を尊重するという英国的価値を守っているからだ」とした上で、欧州に住むイスラム教徒にも「言論の自由という西洋の価値観は尊重しなければならない」とクギを刺した。派手な暴露記事などを売りにする大衆紙も「この風刺漫画はイスラム教徒を中傷する意図を持ったものだ」(サン紙)などと高級紙と歩調を合わせた。  英国社会は異文化、異教徒の価値観尊重をうたってきたが、昨年7月のテロを契機に改めて国内のイスラム社会との協調が問われており、そうした状況も各紙の対応につながったとみられる。ただ、各紙とも投書欄などで「我々は記事や漫画を検閲しろというイスラム世界の脅しに屈しようとしている」「言論の自由を守るため、この漫画を掲載せよ」といった異論も掲載している。  英国イスラム評議会は各紙の対応を「非常に歓迎すべきことだ」と評価、問題の当事者すべてに脅迫や暴力的行動を控えるよう呼びかけた。  一方、BBCなどいくつかのテレビ局は2日のニュース番組の中で、風刺漫画の映像を一時流した。これについてBBCは「なぜ強い反発を引き起こしたのかを視聴者に理解してもらうためだった」と説明した。 毎日新聞 2006年2月4日 10時00分 (最終更新時間 2月4日 10時18分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060204k0000e030018000c.html *デンマーク紙のムハンマド戯画、大使召還などに発展 [朝日]  【カイロ=柳沢亨之】デンマーク紙がイスラム教の預言者ムハンマドの戯画を掲載したことが発端となり、中東諸国では、デンマーク商品の不買運動など激しい抗議活動が発生。大使召還や大使館閉鎖など外交問題にまで発展している。  戯画は、保守系有力紙「ユランズ・ポステン」が昨年9月、「表現の自由」についての記事と共に掲載したもの。爆弾の形をしたターバン姿などのムハンマドが描かれている。偶像崇拝を否定するイスラム教では、ムハンマドの肖像を描くことさえ許されておらず、ましてや戯画化は「イスラムへの冒涜(ぼうとく)」とイスラム教徒は受け止めた。  直後から抗議の声が上がったが、デンマークのイスラム教団体が昨年12月、中東を訪問して抗議活動への協力を求めたこと、さらに、1月に入ってノルウェーのキリスト教系雑誌が戯画を転載したことで、騒ぎは一気に拡大した。  サウジアラビア宗教界最高権威「大ムフティ」が1月25日、デンマーク政府に対し、ユランズ・ポステン紙を罰するよう求めると、サウジ政府は、駐デンマーク大使を召還。リビアは29日、在デンマーク大使館の閉鎖を発表した。  民間レベルでもデンマーク国旗を燃やすなどの抗議活動が発生。サウジ、クウェートではデンマーク製品のボイコット運動も起きている。ユランズ・ポステン紙の編集長が30日になって謝罪したが、事態収拾の見通しは立っていない。 (2006年2月1日1時21分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060131id24.htm *メルケル独首相、支持率80%に急上昇 [産経]  ドイツ公共テレビARDが2日公表した世論調査結果によると、メルケル首相の支持率は1月の調査から13ポイント上昇し、80%に達した。7年間在任し、最高で72%を記録したシュレーダー前首相の支持率を上回った。  昨年9月の総選挙では、首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は得票率約35%で、前首相の社会民主党(SPD)に約1ポイント差で辛勝。同年11月の就任後の政権運営に国民が信頼を深めたと言える。  調査は有権者約1000人を対象に行われた。(共同) (02/03 08:32) URL:http://www.sankei.co.jp/news/060203/kok023.htm *死後10年、国父・ミッテランに仏国民の「郷愁」 [読売]  【パリ=島崎雅夫】フランスで、1996年に死去したミッテラン前大統領をしのぶ「ミッテラン・ブーム」が起きている。  シラク大統領が政治的求心力を低下させるなか、欧州統合を推進し、「外交大国フランス」の存在感を世界に示した国父・ミッテランに、多くの国民が郷愁を抱いているためだ。  最近の世論調査によると、戦後の第5共和制下の歴代大統領の中で、ミッテラン前大統領は35%の支持率を獲得、2位のドゴール元大統領(30%)、3位のシラク大統領(12%)を引き離した。別の調査では、国民の3分の2が「ミッテラン氏は仏史に残る偉大な大統領」と回答した。  仏国内では、前大統領の伝記や回想録が、側近や学者、ジャーナリストによって出版され、ベストセラーとなっている。週刊誌は死去10年の記事を特集。テレビは、「隠し子」だった娘マザリーヌさんやダニエル夫人との会見などをもとにしたドキュメンタリー番組を流している。  命日の今月8日には、前大統領の故郷、仏西部ジャルナックで、社会党のオランド第1書記ら幹部や支持者が参加して記念式典が開かれた。前大統領の生家も一般公開された。  ただ、ミッテラン前大統領は決して功績だけを誇った訳ではない。2期14年の左翼長期政権(1981~95年)は、経済改革の遅れによる財政赤字や失業拡大など、負の遺産も残した。晩年は汚職やスキャンダルにも揺れた。  だが、前大統領はドイツとの関係を重視し、欧州でのフランスの地位を高める形で欧州統合を推進。「フランスの栄光」を掲げたドゴール元大統領とは異なるものの、国際政治を主導する仏外交の存在感を示した。  シラク大統領は昨年5月、欧州連合(EU)憲法に関する国民投票で敗北して以来、パリへの夏季五輪誘致失敗、昨年秋の若者の暴動などで人気が低迷、強力な指導力を発揮できていない。一方、社会党は内紛で一体性を示せないままだ。両者の低調ぶりが相乗効果となり、「ミッテラン人気」を高める結果となっている。  仏では、2007年の大統領選に向け、右派陣営でドビルパン首相とサルコジ内相、左派陣営では女性のロワイヤル元環境相らが有力候補になっているが、いずれも、「トントン」の愛称で親しまれ、国父的存在だったミッテラン前大統領ほどのカリスマ性はない。  前大統領は生前、EU拡大やグローバル化の影響で、将来、フランスの国際的地位が揺らぐことを予測した。その予測が“的中”したことも、ミッテラン・ブームを後押しする要因となっている。 (2006年1月29日11時10分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060129id01.htm *核報復示唆を批判せず シラク氏発言で独首相 [共同]  【パリ24日共同】フランスを訪問したドイツのメルケル首相は23日、パリ近郊ベルサイユでシラク大統領との会談後、共同記者会見に臨み、シラク氏がテロ攻撃をする国には核報復を辞さない姿勢を示したことについて「大統領の発言は核に関するフランスの従来の原則と一致しており、批判する理由がない」との見方を示した。  シラク大統領も「ドイツの人たちは心配するには及ばない。核使用の条件を緩めたわけではなく、(核の)抑止力が保険であることに変わりはない」と強調した。  イラン核開発問題への対応では、メルケル首相が外交努力を着実に進めることが重要とし、シラク大統領も「メルケル氏と完全に同じ立場だ」と応じた。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006012401000469 *ポルトガル大統領選:中道右派カバコシルバ元首相が当選 [毎日]  【パリ福井聡】22日投開票されたポルトガル大統領選挙は、同国選管によると、中道右派の社会民主党と民衆党の支持を得たアニバル・カバコシルバ元首相(66)が得票率50.59%の過半数を得て当選した(開票率99%)。2位は20.72%を得た無所属のマニュエル・アレグレ議員(69)だった。これにより、同国は74年の民主化以来初の中道右派大統領が誕生することになった。現ソクラテス内閣は中道左派・社会党で、保革共存となる。  カバコシルバ氏は23日未明、リスボンの社会民主党本部で「これはポルトガル国民すべての勝利だ。国民から受けた明確な支持を今後5年間の政治に反映させたい。長く困難な道が横たわっているが、対話を尊重し、コンセンサスを探りたい。政治の安定が必要だ」と勝利宣言を行った。  ソクラテス社会党政権は昨年2月の総選挙で45%を得票して大勝したが、その後、失業率やインフレ率が上昇。カバコシルバ氏は市場主義経済の徹底による景気改善を訴え、今回の大統領選では珍しく経済政策が焦点となった。地元紙によると、昨年総選挙で社会党に投票した有権者の3分の1が今回カバコシルバ氏支持に回ったという。 毎日新聞 2006年1月23日 8時30分 (最終更新時間 1月23日 9時31分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060123k0000e030005000c.html *欧州拡大:欧州憲法の発効が棚上げで深刻な影響 [毎日]  【ブリュッセル福原直樹】欧州憲法の発効が棚上げされていることで、欧州拡大に深刻な影響が出始めている。欧州連合(EU、25カ国)の欧州議会は19日、「憲法が発効しない限り、拡大を停止すべきだ」との決議案を可決。ドイツ、フランス両政府幹部も最近、同様の見解を表明しており今後、バルカン諸国やトルコの加盟が不可能になる可能性もある。だが憲法救済の具体策はなく、EUは6月までに対応策を検討する方針だ。  欧州憲法は、EU拡大に備え効率的なEUの運営法を規定したが、昨年フランスとオランダが国民投票で批准を否決。発効にはEU全加盟国の批准が必要なため、EUは今年予定していた発効の目標期限を棚上げした。  賛成多数で可決された欧州議会の決議は「現体制では新加盟国を受け入れられない」と断定。憲法が発効しない場合、08年までに加盟が予定されるブルガリア、ルーマニアの参入で「EU拡大を止めるべきだ」と訴えている。決議に拘束力はないが、EUの決定に大きな影響力を持つ。  フランスのサルコジ内相も12日、「EUが機構改革しない限り、拡大は停止すべきだ」と語り、EU加盟交渉中のクロアチアやトルコ、加盟候補国のマケドニアのEU参入を否定した。またドイツの副外相も17日、憲法が発効しない限り、ブルガリア、ルーマニアの参入後はEU加盟の「門」を閉ざすべきだ、との声明を出している。  憲法再生案ではシラク仏大統領が最近、「憲法の重要部分だけを発効させる」と妥協案を出す一方で、メルケル独首相は「現存の憲法を変えずに発効させるべきだ」と主張するなど、EU内で大きな対立がある。EU議長国のオーストリアは、憲法再生に向けて6月までに再協議を行うよう求めているが、「各国の意見の相違は大きい」(EU高官)のが現状だ。 毎日新聞 2006年1月20日 20時37分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060121k0000m030117000c.html *メルケル独新首相、チェチェン問題に言及 人権状況懸念 [朝日] 2006年01月17日17時46分  ロシアのプーチン大統領と会談したドイツのメルケル首相は16日、会談後の記者会見で、武装勢力とロシア政府・軍との対立が続くチェチェン問題に言及し、「チェチェンの状況は、我々が見解を共有できないテーマだ」と語り、人権状況などへの懸念を示した。  シュレーダー前首相はプーチン氏と個人的親交を結び、退任後に独ロを結ぶ北欧ガスパイプラインを推進する会社の重役になった。これに対し、メルケル氏は就任直後から、チェチェン情勢やロシアでの人権状況を念頭に「ロシアと共通の価値観が多くあるとは思わない」と発言。ロシアでは「独仏ロが米国に対抗する構図は過去のものとなった」(コメルサント紙)との見方が出ている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0117/011.html *独米首脳が初会談、雪解け演出 イラン核、共に警告 [朝日] 2006年01月14日  ドイツのメルケル首相は13日、就任後初の訪米でブッシュ大統領と会談した。核開発へ動きを強めるイランに対し、大統領と足並みをそろえて「容認できない」と警告。大統領もイラク戦争で見せたような武力に頼る態度は取らず、「外交的解決」の必要性を説いた。初顔合わせの2人だったが、ひとまず息の合ったところをみせた。  「我々2人には共通点がある。選挙に圧勝できずに就任したことだ」。ホワイトハウスで会談した後、ブッシュ大統領は共同記者会見でジョークを飛ばし、メルケル首相も笑った。シュレーダー前首相時代、米国が主導したイラク戦争にドイツが反対したのをきっかけに、すっかり冷え切った両国関係の「新たな一章の幕開け」(メルケル首相)を実感させる、明るい空気が流れた。  両首脳はすべての点で合意したわけではない。キューバ・グアンタナモ米海軍基地に収容されている対テロ戦争の「敵性戦闘員」の問題では、メルケル首相が憂慮の念を表明し、収容所の廃止を求めた。ブッシュ大統領は「米国民を守るために必要な要素だ」と譲らなかった。  それでも会談の全体のトーンは、「共通点」の演出に比重が置かれた。  メルケル首相は会見で、意見の違いを認めあう開かれた関係の重要性を指摘。「米独関係は対テロ戦争だけに依存しているのではない」と述べ、ビジネスのつながりや文化交流なども含めた幅広い関係を目指す考えを示した。  大統領は、首相を「頭がよくて非常に能力がある」と持ち上げてみせた。旧東ドイツの共産主義下で生き抜いてきた経歴にも触れて、「ただ圧政について語るだけでなく、実体験としてそれを知っている人の話を聞くと、心が動く」と、共感した様子だった。 URL:http://www.asahi.com/world/germany/news/TKY200601140113.html

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