「●アメリカ合州国06Ⅰ」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

●アメリカ合州国06Ⅰ」(2006/09/11 (月) 12:13:11) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

#contents *0614 「米国に好感」さらに低下…国際世論調査 [読売]  【ワシントン=坂元隆】米世論調査会社ピューリサーチセンターが13日発表した国際世論調査によると、米国に対する好感度は2006年も全般的に低落傾向をたどっていることが明らかになった。長引く米軍のイラク駐留などが原因とみられる。  調査は、アジア、中東、欧州、アフリカの14か国を対象に3~5月に行われたもので、米国に好感を抱いていると回答した人の割合は、最高が日本の63%、最低がトルコの12%だった。欧州各国では軒並み前年調査より好感度を減らし、英国は56%とかろうじて過半数を上回ったが、前年40%台だったフランスは39%、ドイツは37%と、いずれも40%にとどかなかった。  アジアでは、米国からのインド洋津波支援でいったん好感度が改善していたインドが56%、インドネシアが30%と、前年よりそれぞれ15ポイント、8ポイント好感度を減らした。  一方、米国主導によるテロとの戦いに対する支持率は、2002年調査では中東をのぞくほとんどの国で6割を超える支持を獲得していたが、今回の調査では5割を超えたのはロシアとインドだけだった。 (2006年6月14日23時55分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060614it14.htm *0613 米国:ローブ補佐官を訴追せず CIA身元漏えい事件で [毎日]  【ワシントン及川正也】米中央情報局(CIA)工作員身元漏えい事件で捜査対象となっているカール・ローブ大統領次席補佐官に対し、検察当局が起訴しない方針を伝えていたことが13日分かった。ローブ氏の弁護士が声明で明らかにした。ホワイトハウスを舞台にイラク開戦をめぐる大量破壊兵器情報操作問題に発展した同事件は事実上終結に向かう見通し。  事件を捜査しているフィッツジェラルド特別検察官が12日、ローブ氏の弁護士、ラスキン氏にこの方針を伝えた。同氏は13日の声明で「この決定により、ローブ氏に対する根拠のない憶測に終止符が打たれることを強く望む」と強調した。  ローブ氏はブッシュ大統領側近。同事件では記者に情報提供したリビー前副大統領首席補佐官が昨年10月に偽証などの罪で起訴された。ローブ氏も数回にわたって大陪審で証言したが、同氏を訴追するだけの証拠が集まらなかったとみられる。 毎日新聞 2006年6月13日 22時50分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060614k0000m030147000c.html *0527 米上院:ヘイデン氏の新CIA長官を承認 [毎日]  【ワシントン及川正也】米上院は26日の本会議で、米中央情報局(CIA)の次期長官に指名されていたヘイデン国家情報副長官(61)について、賛成多数で指名を承認した。ヘイデン氏は現役の空軍大将で、軍関係者の長官就任は退役海軍大将のターナー長官(77~81年)以来。  ヘイデン氏指名にあたっては、国家安全保障局(NSA)局長当時、同時多発テロを受けて実施した令状なしの国内盗聴を指揮したことなどからCIA長官として適格性を疑問視する意見もあった。しかし、同氏は「合法性」を主張し、大きな異論も出ず、採決では賛成78、反対15の大差で承認された。  新長官は同時多発テロやイラク開戦を巡ってぜい弱さが露呈したCIAの情報収集体制の改革や、対テロ戦争での海外の秘密施設問題で揺らいだ信頼の回復にあたる。 毎日新聞 2006年5月27日 0時33分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060527k0000m030161000c.html *0526 移民法案:米上院で可決 不法移民の市民権付与に道 [毎日]  【ワシントン及川正也】米上院は25日、不法移民問題対策として国境警備を強化する一方、臨時雇用制度創設や市民権付与に道を開く内容を含む包括的な移民改革法案を賛成多数で可決した。下院は昨年12月、規制強化に重点を置き「反移民」の性格が強い別の法案を可決しており、上下両院は6月から一本化に向けた修正協議に入る。民主党には下院案への反発が強い一方、共和党、保守派は移民により寛容な上院案を批判しており、11月の中間選挙を控え、調整が難航するのは必至だ。  不法移民問題をめぐっては、昨年12月の下院案可決を受け、全米各地で移民を中心に抗議行動が拡大。ブッシュ大統領も規制強化だけではなく移民受け入れ策の創設を要求し、上院では不法移民への市民権付与問題が焦点となった。  採決では民主党や一部の共和党穏健派が賛成に回った。上院の法案は、メキシコ国境に370マイル(約592キロ)の「3層フェンス」を建設し、国境警備隊員を増強するなど、国境対策の強化を規定。一方で、年間20万人の臨時移民雇用制度を創設し、すでに5年以上、米国に滞在している不法移民は市民権を申請できるなどの受け入れ策も打ち出した。不法滞在への罰金や英語習得などを条件にしている。法案には英語を「国語」とする修正条項も盛り込まれ、英語を母国語としない移民が反発、新たな論議を起こしている。  これに対し、下院案は不法移民全体を処罰対象とし、不法移民を雇用した側への罰則も強化。臨時雇用制度などは盛り込まれていない。共和党保守派は「上院案は不法移民に恩赦を与えるもの」と反発している。 毎日新聞 2006年5月26日 11時48分 (最終更新時間 5月26日 11時49分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060526k0000e030048000c.html *0518 700億ドルの減税法が成立 景気対策で米国 [朝日] 2006年05月18日10時37分  ブッシュ米大統領は17日、総額約700億ドルの減税法案に署名し、成立させた。03年から実施している株式の配当やキャピタルゲイン(譲渡益)課税の税率軽減を2年延長し、10年まで続けることなどを盛り込んだ。法案はすでに議会が可決していた。  大統領は「米世帯のほぼ半数が株式市場に何らかの投資をしており、減税効果によって株式市場には約4兆ドルの新たな富がもたらされた」と強調。減税を追い風に景気が拡大しているため、「税収は昨年度と比べて11%増えており、09年度(08年10月~09年9月)までに財政赤字を半減する目標に向かって順調に進んでいる」とした。  今年度の財政赤字は過去最高の約4230億ドルが懸念されていたが、税収増で3000億ドル規模にとどまるとの見通しがでており、財務省は目標達成が「予定より早く実現するだろう」としている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0518/004.html *0516 メキシコ国境、不法移民阻止で州兵6000人展開へ [読売]  【ワシントン=貞広貴志】ブッシュ米大統領は15日夜(日本時間16日午前)、テレビを通じて国民向けに演説し、不法移民の流入を食い止めるため最大6000人の州兵をメキシコとの国境地域に展開する計画など、移民の流入阻止・取り締まり強化を柱とする「包括的移民政策」を正式に発表した。  ホワイトハウスによると、州兵の派遣は6月初めにも始まる予定で、「移民の国・米国」の入国管理政策が規制へとカジを切る象徴となりそうだ。  大統領は、「国境は貿易と合法移民には開かれるべきだが、不法移民や犯罪者に対しては閉じねばならない」と言明し、国境警備の要員を現在の1万2000人から2008年末までに1万8000人へと増強する計画を明らかにした。  さらに、国境沿いにハイテクのフェンスを築いたり、すべての外国人労働者に生体認証情報入りの身分証明書を義務付けたりと、一連の規制強化策を盛り込んだ。  一方で、軍組織である州兵を動員する趣旨については、警備要員の訓練に時間がかかることを挙げ、あくまで体制が整うまでの「移行措置」と位置づけた。また、「米国は南部国境を軍事化するつもりはない」とも述べ、メキシコなどの懸念に応えた。  ホワイトハウスによると、州兵は不法入国者の拘束には直接携わらず、国境周辺の監視やフェンスなどの建設で支援する任務を担う。国境警備要員の増強が完了した段階で展開を終えるという。  大統領はこれまで、不法移民の合法化に前向きに取り組んできたが、この日の演説では「不法移民は、公立学校や病院に負担をかけ、社会に犯罪をもたらしている」と述べ、保守派の懸念に配慮する姿勢を前面に押し出した。 (2006年5月16日13時1分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060516id01.htm *0513 ヒラリー上院議員と保守系メディア王、急接近で波紋 [読売]  【ニューヨーク=大塚隆一】米民主党のヒラリー・クリントン上院議員が保守系のメディア王ルパート・マードック氏と急接近し、波紋を広げている。  マードック氏が経営するケーブルテレビ局FOXニュースやタブロイド紙ニューヨーク・ポストはクリントン夫妻を目の敵にしてきた。  ところが同氏は10日の電話会見で一転して、ヒラリー議員を「有能な指導者」と絶賛。再選をめざす秋の中間選挙に向け、資金集めに協力する方針を表明した。これに対し、ヒラリー議員も「とてもうれしい」と応じ、かつての敵対関係がうそのような蜜月(みつげつ)ぶりを見せつけた。  マードック氏は「利にさとい経営手腕と思想より政治力を重視する傾向」(ニューヨーク・タイムズ紙)で知られる現実主義者。ヒラリー支援に転じたのも、拠点とするニューヨーク州から選出されている花形議員との関係改善はビジネスを進めるうえで好都合と判断したためとみられている。  一方、ヒラリー議員は圧倒的な人気と資金力を誇り、再選は確実視されている。わざわざ保守系メディアの大物の支援を求める必要はない。それでも旧敵に近寄っていった背景には、2年後の大統領選を見据え、支持層拡大のためリベラル色を薄めたい思惑があると受け止められている。 (2006年5月13日22時52分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060513idw2.htm *0513 米大統領支持率20%台、保守層の支持離れも [読売]  【ワシントン=貞広貴志】ブッシュ米大統領の支持率が主要世論調査で初めて20%台に下落するなど、最低を更新し続け、歯止めがかからない窮状に陥っている。  イラク情勢やガソリン価格の高騰、移民政策への対応から、堅固だった保守層の支持離れも始まっている。支持回復のきっかけとなる材料も見当たらないのが実情で、歴代大統領でも最低水準の支持率に近づきつつある。  ブッシュ大統領は12日、国務長官と国防長官経験者10人をホワイトハウスに招きイラク政策について意見を求めた。会談後、「成功を楽観視している。うまく行かないとすれば、気力を失い、自分たちの価値観に信頼を置けなくなった場合だけ」と強調した。だが、世論調査の数字を見る限り、米国民は政権への信頼を失いつつある。  各種世論調査を総合すると、今年2月まで40%前後で推移していた大統領支持率は、3月以降に低下傾向が鮮明になり、35%前後と言われる固定保守層の数字を割り込み始めた。ウォール・ストリート・ジャーナル紙が12日に報じた調査会社ハリス・インタラクティブの最新調査では、29%と初の20%台も記録した。  「2002年に民主党支持者の支持がほぼ消え、03年に無党派層が離れ、今、共和党の核となる支持者を失おうとしている」。アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)のカーリン・ボーマン研究員の分析だ。  こうした中、ホワイトハウスは12日、大統領が15日午後8時からテレビを通じ国民向けに演説すると発表した。関心が高い移民問題に取り組む姿勢をアピールし、求心力回復を狙う。ただこの問題の焦点は、不法移民の扱いをどう法制化するかという議会の動きに移っており、政府が新機軸を打ち出せる余地は少ない。  一方、連邦捜査局(FBI)は12日、ワシントン郊外バージニア州の高級邸宅を家宅捜索した。捜査対象は、今月初めに中央情報局(CIA)のナンバー3を辞めたばかりのカイル・フォッゴ氏。調達物資の契約を巡る収賄容疑が浮上したとされる。イラク戦争前の情報の誤りや令状なき通信傍受に続き、米情報機関にまたひとつスキャンダルが追い打ちをかけた形だ。  イラクでは今週中にも本格政権の発足が見込まれるが、昨年12月の選挙から5か月も経過しており、これも政権浮揚のきっかけになるとは考えにくい。  「保守層は、テロとの戦いが重要だからこそブッシュ政権の過ちに目をつぶってきた。今、その不満が噴出し、共和党の分裂を引き起こそうとしている」。ワシントン・ポスト紙は、半年後に中間選挙を控え、危険水域に入ったブッシュ大統領の政権運営に不安を示す共和党下院議員の声を伝えている。 (2006年5月13日22時35分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060513i2w5.htm *0512 米NSA「国内通話記録も収集・蓄積」 米紙報道 [朝日] 2006年05月12日11時39分  米政府の情報機関で通信傍受を担当する国家安全保障局(NSA)が、通信大手各社から提供を受け、数百万単位の電話番号の通話パターンを収集・蓄積する巨大な機密データベースを構築していると11日、USAトゥデー紙が報じた。対テロ戦争と個人の権利をめぐる論議に新たな波紋を呼びそうだ。NSA前長官で、中央情報局(CIA)長官に指名されたばかりのヘイデン空軍大将の議会上院での承認手続きが、さらに難航する可能性も出てきた。  同紙によると、NSAは01年の同時多発テロ後に、国内通信業界に協力を打診。3大企業のAT&T、ベライゾン、ベルサウスが通話記録を提供したが、4番手のクウェストは顧客情報だとして協力を拒んだという。ABCテレビも同日、計画の存在を当局者が確認したと報じた。  今回報じられた活動は、事実としても、通話内容自体を盗聴しているわけではなく、任意提供の情報を活用するのは、法的には問題がないとみる専門家も多い。  しかし、ブッシュ政権は、NSAによる国内での令状なしの盗聴活動が問題になった際には「国際テロ組織アルカイダとの関係が判明している人物にからんだ国際通話だけを対象としている」と正当化していた。これまで収集活動と無縁だとしてきた一般市民の国内通話記録を政府が収集・蓄積していたとすれば、いっそうの政権不信につながりかねない。  ブッシュ大統領はこの日正午、ホワイトハウスで急きょ、「政府は令状なしに国内通話を傍受していない。一般の米国人のプライバシーは厳密に守られている。我々は、何百人もの無実の米国人の個人生活を、仕掛けで調べたり釣り出したりしてはいない」などとメッセージを読み上げたが、報道自体については否定も確認もしなかった。ヘイデン大将もこの日、議会内で「NSAの活動はすべて合法で、有力議員らに対して説明している」と強調した。  しかし、議会では野党民主党を中心に「恥ずべき話だ」(上院司法委のレイヒー筆頭委員)などと強い反発が出ている。  与党共和党からは「我々は戦争中なのだ。敵については情報収集しなければならない」(カイル上院議員)と擁護の声もある。だが、ベイナー下院院内総務(共和)は疑念を表明。スペクター上院司法委員長(同)は、通信各社の代表を呼んで公聴会を開く意向を表明するなど、波紋が広がっている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0512/006.html *0513 “ブッシュ離れ"止まらず、支持率ついに20%台 [読売]  【ワシントン=貞広貴志】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は12日、ブッシュ米大統領の支持率が29%となった世論調査(5~8日実施)結果を発表した。  4月調査の35%から急落しており、主要調査で初めて20%台を記録した。  先行きの見えないイラク情勢やガソリン価格の高騰、移民問題が、支持基盤だった保守層の“ブッシュ離れ”を招き、求心力低下に歯止めがかからない状況になりつつある。  調査では不支持率も71%となり、初めて70%台となった。 (2006年5月13日0時23分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060512it16.htm *0511 米、3人に1人が白人以外 5歳以下では45% [共同]  【ワシントン10日共同】米統計局が10日発表した2005年の米国の人口推計によると、総人口2億9640万人のうち、白人以外のマイノリティー(少数派)は9800万人で、33%に達した。  5歳以下では少数派が45%と半数近くに上っており、統計局は「米社会の多様化が一段と進むのは明らか」としている。  少数派のうち最も多いのは中南米系のヒスパニックで総人口の14%。黒人(13%)、アジア系(4%)が続く。5歳以下では、ヒスパニック(22%)に次いでアジア系が15%を占め、黒人(4%)を上回った。  ヒスパニック人口の増加率は04年7月からの1年間で3・3%。自然増は80万人で、移民による増加が50万人だった。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006051101001008 *0510 支持率また最低の31% 米大統領 [共同]  【ワシントン9日共同】米CBSテレビとニューヨーク・タイムズ紙が9日発表した共同世論調査結果によると、ブッシュ大統領の支持率は31%で、両社調査の最低を記録した。8日に発表されたUSAトゥデー紙とギャラップ社の調査でも支持率は31%で、「危険水域」とされる30%割れの懸念が一段と強まっている。  CBSなどの調査では、大統領のイラク政策に対する支持率は29%、高騰するガソリン価格対策への支持率はわずか13%だった。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006051001000530 *0508 CIA新長官:マイケル・ヘイデン国家情報副長官を指名 [毎日] 【ワシントン和田浩明】ブッシュ米大統領は8日、辞任を表明したポーター・ゴス中央情報局(CIA)長官の後任に、マイケル・ヘイデン国家情報副長官(61)を指名したと発表した。  ヘイデン氏は空軍大将で、大統領の承認下で令状なしの盗聴を行った国家安全保障局(NSA)局長も務めている。議員らからは早くも「現職軍人は文民情報機関の長にそぐわない」との批判が出ており、上院での指名承認は難航しそうだ。  ブッシュ大統領はホワイトハウスで指名を発表。ヘイデン氏について「情報収集・分析に20年の経験を持っている。この重要な時期にCIAを率いる適切な人材だ」と述べ、上院に速やかな指名承認を呼びかけた。  一方、ヘイデン氏は、NSA局長としてCIA幹部らと良好な関係を維持してきたと強調、長官就任に意欲を示した。  ヘイデン氏は99年にNSA局長に就任し、同時多発テロ(01年9月)後に、テロ予防策として始まった電話や電子メールの令状なし盗聴・傍受プログラムの運用を指揮した。05年4月からはネグロポンテ国家情報長官の副官として米国の情報収集・分析体制の改革を進めてきた。 毎日新聞 2006年5月8日 22時52分 (最終更新時間 5月8日 23時40分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060509k0000m030118000c.html *0506 ゴス米CIA長官、突然の辞任 真相めぐり憶測呼ぶ [朝日] 2006年05月06日10時23分  米中央情報局(CIA)のゴス長官が5日、ブッシュ大統領に辞表を提出し、受理された。辞任をホワイトハウスで発表した大統領も、ゴス氏も、理由はまったく説明しなかった。共和党下院議員で情報特別委員会の長だったゴス氏は、CIA長官職に就いて約1年半しかたっておらず、突然の辞任の真相をめぐって憶測を呼んでいる。  CIA長官は、ゴス氏が就任した04年9月の時点では、十数の省庁にまたがる情報機関を統括する「情報共同体」の長も兼ねるポストだった。  だが、わずか半年余り後の05年4月、議会による情報機関改革で新設された国家情報長官(DNI)のネグロポンテ氏がこうした職務をつかさどることになった。ゴス氏は、CIAという一機関の内部だけに権限を縮小された上、大統領に毎朝、最新の機密情報や分析結果について説明する役もDNIに取られ、事実上、格下げの形になっていた。  米ABCテレビは、ゴス氏はネグロポンテ氏との間で職務分担をめぐるあつれきがあった上、4月に入ってネグロポンテ氏がゴス氏の退任を求めていた、と報じた。  米メディアの報道によると、ゴス氏は就任直後から、側近がたたき上げ職員を相次ぎ更迭したことなどで、部下のCIA職員との関係も冷たくなりがちだったという。  ゴス氏は04年9月、テネット前長官がイラク戦争を始める大義とされた大量破壊兵器の情報をめぐって批判を浴びて辞任したあとを受け、就任した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0506/003.html *0503 全米の移民抗議行動「職場ボイコット」に発展 [読売]  【ロサンゼルス=古沢由紀子】米議会で審議中の不法移民規制法案に対する抗議行動は1日、移民の重要性を訴えるための「職場ボイコット」に発展した。  ロサンゼルスなど中南米系移民の多い都市では人員不足で休業する商店や飲食店が相次ぎ、近郊の港湾では、トラック輸送に携わる運転手が9割欠勤した。ほかの地域でも、テキサス州のスーパー・チェーンが休業したほか、大手食肉加工業者が、全米約10の加工場を臨時閉鎖するなど、不法移民に依存する米経済の実態をうかがわせた。  1日の抗議行動は、3月に抗議が始まってから初めて平日の日中に行われた。注目されたストについては、職場ごとに労使で交渉し、経営側が折れて休業したケースが目立った。  ロサンゼルスでデモに参加した、メキシコ出身のパブロ・ニュネズさん(25)は、「勤務先の印刷工場の大半が中南米系移民で、経営者もベトナム移民。今日は休業になった」と言う。  パン工場勤務のウィルベルト・ロドリゲスさん(29)も、「きょうは休業。従業員はみな中南米系だから」と語っていた。経営側からの圧力はなかったという。  低賃金で不法に移民を使う経営側には、強く出られない弱みがある。ロス市内の高級レストランの支配人は、「従業員35人が中南米系で、彼らの意向を尊重して休業を決めた。この街では、移民の労働力なしに商売が成り立たない」と話していた。 (2006年5月3日1時5分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060502i416.htm *0502 全米で100万人超すデモ 不法移民の取締り強化に抗議 [朝日] 2006年05月02日11時14分  全米各地で1日、不法移民の取り締まり強化に反対する抗議デモや職場放棄などのボイコット運動があり、100万人を超すヒスパニック(中南米系)移民やその子孫らが「合法化」を求めて街頭に繰り出した。労働者が足りずに休業する工場や店が一部で見られたが、デモ参加者の多くが星条旗を掲げ、平和な行進となった。 ロサンゼルス市庁舎前で1日、移民の権利向上を求めて集まったヒスパニック系の人々や支援者ら。米国社会への統合を求め、星条旗を掲げて行進した=AP 不法移民規制強化に反対し、中南米出身のヒスパニック系労働者や団体がデモを展開=シカゴで(AP)  ロサンゼルスでは、3月25日の50万人デモを上回る約65万人(2カ所計)が参加し、一連の移民デモで最大規模となった。シカゴでは40万人、デンバーで7万5000人、フロリダ州で3万人。CNNテレビによると、サンフランシスコでも5万5000人が参加した。  AP通信によると、全米50以上の都市でデモが起きた。米国ではメーデーは休日ではなく、デモの周辺では交通が一部混乱した。  3月上旬から各地で移民らの抗議デモを組織してきた連合組織の一部は、この日を「移民のいない日」と名付け、職場離脱や不登校、買い物の自粛などを呼びかけた。米国内で4000万人を突破し、最大のマイノリティー(少数派)となったヒスパニック社会の「存在感」を見せ、移民規制を審議中の米議会に圧力をかける狙いだ。下院では昨年末、不法滞在を重罪とし援助した人にも罪を問う法案が通過。現在、上院でも審議が進んでいる。  ロサンゼルスでは、公立の中高校生の4分の1にあたる約7万2000人が学校を欠席。食肉大手のタイソン・フーズでは多数の欠勤者が出て、牛と豚の食肉15工場のうち10工場を休業にした。デモ通路の周辺では「デモへの支持」や、混乱への懸念から休業する店が目立った。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0502/004.html *0427 米大統領報道官にTVコメンテーターのスノー氏 [朝日] 2006年04月27日02時46分  ブッシュ米大統領は26日、ホワイトハウスで記者会見し、19日に辞任を表明したマクレラン大統領報道官の後任に、米フォックス・ニュースのコメンテーター、トニー・スノー氏(50)をあてる人事を発表した。  スノー氏は91年、同大統領の父親のブッシュ大統領のスピーチライターを務めたほか、保守系のコラムニストとして活動してきた。フォックス・ニュースは政権寄りの報道で知られる。  会見でブッシュ大統領は「彼は自分の意見を伝えることを恐れない。時々、私に異議を唱えることもある」。スノー氏は「私が引き受けた理由は大統領を信じていることだけではない。報道陣と一緒に仕事がしたいのだ」と語った。  スノー氏は大統領に辛口のコラムを執筆。昨年11月のコラムでは「共和党員の間では大統領の保守主義の揺らぎが懸念されている。ベッドに潜り込んでいないで、民主党に反撃すればいいのに」「最近の大統領の受け身の姿勢には当惑させられる」と書いた。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0427/003.html *0426 ガソリン高対策、石油備蓄積み増し停止…米大統領発表 [読売]  【ワシントン=広瀬英治】ブッシュ米大統領は25日、ワシントンで演説し、原油高騰によるガソリン高対策として、政府の戦略石油備蓄の積み増しを一時停止すると発表した。  米政府が戦略石油備蓄積み増しのために購入していた分を一般市場に回すことで、原油・ガソリン相場の沈静化につなげる狙いだ。  ブッシュ大統領は「エネルギー供給は国家安全保障の問題だ。石油供給の緊急増加策として、今年の夏は戦略石油備蓄の積み増しを停止するようエネルギー省に指示した」と述べ、夏場のガソリン需要期対策として、秋までの数か月間、原油の備蓄積み増しを停止する方針を示した。  米戦略石油備蓄は、自然災害や戦争などの非常時の備えとして、原油で約7億バレルを維持するよう運営している。昨年秋には、大型ハリケーン「カトリーナ」の米本土来襲による原油・ガソリン価格の高騰を受け、米石油会社に貸し出す形で備蓄の一部を放出した。  ただ、米国で深刻なガソリンの値上がりは、原油高より国内石油精製能力の限界が主因との指摘もある。戦略石油備蓄の操作が、ガソリン価格の沈静化につながるかは不透明だ。 (2006年4月26日3時14分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060425it18.htm *0425 ブッシュ支持率:32%、就任以来最低 米CNN調査 [毎日]  【ワシントン及川正也】米CNNテレビが24日発表した世論調査によると、ブッシュ米政権の支持率は3月の36%から32%に落ち込み、就任以来最低を記録した。不支持率は3月と同じ60%。  調査によると、高騰するガソリン価格が生活を直撃していると回答したのは69%に上った。政権浮揚を狙ったホワイトハウス人事刷新の効果が表れていないことを示しており、ブッシュ大統領は引き続き厳しい政権運営を迫られている。 毎日新聞 2006年4月25日 9時55分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20060425k0000e030018000c.html *0420 ローブ次席米大統領補佐官、担当替えへ [朝日] 2006年04月20日01時29分  ブッシュ米大統領の側近、カール・ローブ次席大統領補佐官が政策担当からはずれると、米メディアが19日、一斉に伝えた。11月の中間選挙を前に、イラク問題への対応などで支持率が低迷する政権のイメージアップを図る狙いと見られる。またマクレラン大統領報道官は同日、辞任を表明。ホワイトハウスの人事刷新が本格化した。  ロイター通信など複数のメディアが匿名の政府当局者の話として報じた。ローブ氏はブッシュ大統領の参謀として、主要な政策の立案にかかわってきた。一方で、イラク問題に関する米中央情報局(CIA)工作員の身元漏洩(ろうえい)疑惑への関与が取りざたされてきた。担当替えは中間選挙に専念するなどの名目だが、ローブ氏を政権の表舞台から遠ざけることで、人事刷新の印象を与える狙いとみられる。  ブッシュ氏は19日、行政管理予算局のカプラン副局長を政策担当の次席大統領補佐官に指名した。ローブ氏も政策担当ははずれるが、次席補佐官として残る。  また、03年7月からホワイトハウスの「顔」を務めてきたマクレラン報道官が辞任を表明。同氏は相次ぐ政権批判の矢面に立ち、報道陣との関係が悪化していた。ブッシュ氏は「交代させるのはつらいが、彼の決断を受け入れた」と語った。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0420/001.html *0411 全米で350万人デモ、移民制度「改悪」に反対 [朝日] 2006年04月11日15時58分  全米100以上の都市で10日、米下院を通過した不法移民取締法案に反対し、ビザのない不法移民の合法化を求める統一デモがあり、ヒスパニック(中南米系)を中心に約350万人(主催者発表)が参加した。「平和デモ」を意味する白シャツを着用し、米国の星条旗を掲げて参加した人が多く、10日夕(日本時間11日午前)段階では大きな混乱は伝えられていない。   ロサンゼルスの主催者によると、デモは各地のヒスパニック組織や人権団体、カトリック関係者などが連携し「移民の正義を求める全国行動」として組織。移民制度改革を審議中の米議会が休会となり議員らが地元に帰ったため、不法移民の取り締まり強化に反対する世論の「パワー」を各地で示すのが狙いだ。  メキシコと国境を接するアリゾナ州のフェニックスでは約20万人(地元マスコミ推計)が中心部を埋めた。8年前にメキシコから不法入国したロヘリオさん(29)は、配管会社で時給10ドルで働く。会社の社員20人は「全員、メキシコ系のビザのない移民だ」という。「社長は白人だけど、私たちの働きを理解してくれている。今日は有給休暇を取ってデモに参加していいよと言ってくれた」と話す。  デモは「今日は行進、明日は投票」をスローガンに掲げ、ビザのない移民に市民権獲得への道を開くよう求めた。 近くのチャイナタウンからも1万人近くが参加。20年前に米国に来たというアンディ・リウさん(51)は「私は正規に米国に来たが、連帯しなくてはならないと思い参加した」と話した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0411/012.html *0411 イラク情報の機密解除、「告白」で収拾図った米大統領 [読売]  【ワシントン=貞広貴志】米中央情報局(CIA)工作員情報漏えい事件に関連し、ブッシュ大統領は10日、イラクについての機密報告書を、自らの決断で公表したことを明かす異例の挙に出た。  疑惑の事実関係をいち早く確認することで、危機がこれ以上、広がるのを避ける意図と見られる。  「私が文書の機密指定を解除した。(イラク開戦について)演説で述べているのはなぜか、国民がより良い理解を得るのに重要と考えたからだ」。ブッシュ大統領は10日、ワシントンで行った講演後の質疑で、開戦前のイラクに関する国家情報評価(NIE)を2003年7月に公表した経緯を明快に説明した。  ルイス・リビー元副大統領首席補佐官(起訴済み)の「正副大統領が機密情報の漏えいを承認した」との供述が明らかになって以降、共和党大物上院議員らから大統領の釈明を求める声が上がり始めていた。また、最近のホワイトハウスは、緊急事態への対応を怠るうちに傷口を広げる失態が目立ち、「危機への感度が鈍った」との批判を浴びた。  こうした助言・批判を踏まえた今回の発言は、「機密情報の政治利用」という批判は呼んだものの、機密解除の是非を問う声は封じ込めた。議会が2週間の休会に入っていたこともあり、この問題では“政治休戦”の様相となりつつある。 (2006年4月11日23時27分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060411id25.htm *0410 米ダラスで50万人がデモ 不法移民の市民権獲得求め [共同]  【ニューヨーク10日共同】米国内に1100万人いるとされる不法移民の市民権獲得を求めるヒスパニック系市民や支援者らが9日、テキサス州ダラスに集結、ロイター通信によると警察推計で最大50万人が市中心部をデモ行進した。このほか、ニューメキシコやミネソタ、ミシガンなど各州でも数千人がデモをした。  米国では10日、全米各地で同市民らによる抗議行動が予定されており、9日のデモ行進はこれに先立ち行われた。地元警察や主催者側はダラスでの参加者を5万-10万人程度と見積もっていた。  米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると10日の抗議行動には計200万人以上の参加が見込まれている。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006041001001630 *0407 イラク機密情報漏洩疑惑で打撃、米ブッシュ大統領 [朝日] 2006年04月07日20時44分  ブッシュ米大統領本人がイラク機密情報の漏洩(ろうえい)に関与していた疑惑が浮かび、低支持率にあえぐ政権に追い打ちをかけた。最近は、沈没寸前の「タイタニック」に例えられるほど手詰まり感が漂う。秋の中間選挙を前に民主党は批判の勢いを強め、共和党議員や支持者にも「ブッシュ離れ」の動きが出ている。「テロとの戦い」一辺倒では政権浮揚につながらず、政策の実現にも支障をきたしかねない。   「もし本当なら息をのむほどの驚きだ。大統領が情報漏洩の最高司令官だったことになる」  野党・民主党のハーマン下院議員は、今回の疑惑の深刻さをそう表現した。前副大統領首席補佐官のリビー被告をめぐる事件で、ブッシュ大統領の関与が具体的に挙がったのは初めてだ。  前補佐官はイラク戦争の推進派だったチェイニー副大統領の懐刀だった。大統領は記者会見で「情報を漏らした人間は解雇される」と発言していただけに「権力の乱用」(ニューヨーク・タイムズ紙)との批判が高まりそうだ。  政権の支持率は低迷している。01年9月の同時多発テロ直後に90%あった支持率が、今年3月中旬には政権発足後、最低の36%(不支持率60%)まで落ちた。  混迷が続くイラク情勢のほか、チェイニー副大統領が狩猟中に友人を誤射した事件や政治とカネのスキャンダルが浮上。大統領の地元テキサス州選出のディレイ前下院共和党院内総務が州選挙資金法の違反やロビイストとの癒着に問われ、政界引退に追い込まれた。  ホワイトハウスは先月下旬、カード大統領首席補佐官の後任にボルテン行政管理予算局長を据えた。だが、民主党からは「タイタニックの甲板でイスを並べ替えても、船は真っすぐにはならない」(シューマー上院議員)と皮肉る声も。  最近では、アラブ首長国連邦(UAE)の国営企業「ドバイ・ポーツ・ワールド」による米国の港湾業務への進出が断念に追い込まれたのが、ブッシュ政権の力の衰えの典型例だ。同時多発テロ犯の2人がUAE出身だったことに与野党の有力議員が猛反発し、「安全保障上の問題はない」と進出を支持した大統領のメンツはつぶされた。  「私は勝利のために決断する。世論調査や選挙には惑わされない」  ブッシュ氏は米軍のイラク駐留長期化を正当化し、方向転換の可能性を否定してきた。強気の姿勢の背景には、支持者の多くがテロ対策を重視し、イラク戦争を支持しているとの読みがある。  ブッシュ政権は今回の疑惑が浮上する前、中間選挙の争点をイラク戦争を軸とする「テロとの戦い」にする意向を示していた。米軍撤退などの対応で党内が割れる民主党の弱みを突く戦術だ。しかし、米軍の出口戦略を描けず、戦費の拡大が止まらない現状には、与党共和党内からも不満が漏れる。ギャラップ社の世論調査では、この1年間に保守的な同党支持者が92%から81%、リベラル・穏健派の同党支持者でも78%から65%と、政権支持率が10ポイント以上落ちている。  イラク問題で「大統領による漏洩」という疑惑が生じ、中間選挙に向けてこの問題が共和党の弱点になる可能性もある。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0407/007.html *0407 CIA事件「米大統領が情報漏えい承認」…CNN報道 [読売]  【ワシントン=貞広貴志】米中央情報局(CIA)工作員情報漏えい事件で、CNNテレビは6日、ブッシュ大統領自身が、チェイニー副大統領の首席補佐官だったルイス・リビー被告(司法妨害罪などで起訴済み)によるニューヨーク・タイムズ紙などへの情報漏えいを承認していた証拠が見つかった、と報じた。  ワシントンの連邦地裁に提出された文書に記録されていたという。 (2006年4月7日1時52分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060406it15.htm *0406 米人権報告書:「最も抑圧的な国家」北朝鮮を今年も指摘 [毎日]  【ワシントン和田浩明】米国務省は5日、人権侵害が深刻だと米国が見なす95カ国・地域への米政府の対応をまとめた年次報告書「人権と民主主義の支援」(05~06年版)を発表した。昨年同様、中国から強制送還された北朝鮮住民の迫害に「深い懸念」を表明している。中国も「国民に基本的な民主的権利を認めていない」と批判、チベット自治区で宗教的抑圧が「高いレベル」で続いていると述べた。  北朝鮮については「世界で最も抑圧的な国家の一つで、金正日(キムジョンイル)総書記の完全な独裁下にある」と今年も指摘。言論、信教、報道、集会などの基本的自由を否定していると批判した。未確認ながら「化学・生物兵器の人体実験が90年代初期まで行われていた」との脱北者の証言にも言及した。  米国の対応として、昨年9月に就任した北朝鮮人権問題の大統領特使が日韓などに状況改善への協力を呼びかけていると説明した。  中国では、政治・宗教団体の抑圧が続いていると指摘。民主化を推進する非政府組織(NGO)に対する締め付けが強まっていると分析した。  報告書は米議会に提出するもので発行は今年で4回目。対象国は毎年見直され、アジアでは中国、北朝鮮、ミャンマー、カンボジア、インドネシア、タイ、フィリピンなどが含まれている。 毎日新聞 2006年4月6日 10時45分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060406k0000e030028000c.html *0330 ロスの50万人デモ、DJ協力 スペイン語ラジオで動員 [朝日] 2006年03月30日21時34分  50万人ものデモ参加者をどうやって動員したのか――。25日にロサンゼルスであった不法移民取り締まり法案に反対するデモについて、その規模に驚いた人々の間で動員の「謎」に関心が集まっている。主催者によると、デモ成功の陰にはスペイン語ラジオFM局のDJたちの全面的な協力があったという。  当日、中心街を埋め尽くした人々の多くは申し合わせたように「白」のTシャツや長袖を着ていた。米国の星条旗を掲げた人も多かった。理由を尋ねると、人々は「ラジオでそう呼びかけていたから」と口をそろえた。  デモ主催者は28日、動員の経緯について記者会見を開いた。説明によると、ヒスパニック(中南米系)団体やカトリック関係者、人権団体などが連携し、約2カ月かけて準備。当初は参加者は数万人程度と考えていた。  ところが、11日前にスペイン語FM局に出演した際、趣旨に賛同したDJのリカルド・サンチェスさんが「一緒に応援しよう」と他局のDJに呼びかけてくれた。ライバル局のDJとも番組内で話し合うなどして話題を呼び、5日前には約10局あるスペイン語ラジオ局の大半が「参加を」と呼びかけ、スペイン語テレビ局も加わった。  「白」を着て家族連れで参加するよう呼びかけたのは「非暴力の平和なデモにしたかったから」とサンチェスさん。星条旗持参を訴えたのは「この国を愛している」気持ちを表すためだった。  サンチェスさんは「集合は午前10時だったのに、まだ暗い早朝から子どもを連れた家族が続々と集まってくるのをみて感動した」。主催者の一人、ナティボ・ロペスさんは「スペイン語のポップカルチャー番組が大勢の目を覚ましてくれた」と感涙を落とした。  この動きについて、英語の米主要メディアでは事前にはほとんど報じられていなかったため、降ってわいたようなデモにヒスパニック以外の市民は驚いた。英語圏の米国にじわじわと広がるスペイン語メディアのパワーを見せつけた形だ。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0330/013.html *0328 不法移民が市民権獲得も 米上院委が法案可決 [共同]  【ワシントン27日共同】米上院司法委員会は27日、米国内に1100万人いるとされる不法移民の将来的な市民権獲得に道を開く移民法案を賛成多数で可決、上院本会議へ送付した。  「不法移民に恩赦を与えることになる」として市民権付与に反対する下院は既に、国境警備や不法滞在取り締まりの強化に重点を置いた別の法案を通過させている。  この日可決された法案は、滞在が一定期間をすぎた不法移民に市民権獲得の機会を与えるほか、ブッシュ大統領が支持する不法移民の短期滞在計画「ゲスト・ワーカー・プログラム」を盛り込んでいるのが特徴。民主党の全議員が賛成、共和党はスペクター委員長と保守派のブラウンバック議員ら4人が賛成に回った。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006032801000531 *0326 全米で不法移民対策に抗議デモ ロスでは50万人 [朝日] 2006年03月26日20時55分  米国で不法移民を取り締まる動きが強まっていることにヒスパニック(中南米系)社会が危機感を強め、全米各地に抗議デモが広がっている。25日にはロサンゼルスで50万人以上、コロラド州デンバーで5万人(いずれも警察推計)が街頭に繰り出した。  抗議の対象になっているのは、昨年12月に米下院を通過した不法移民取締法案だ。不法滞在を重罪とし、不法移民を雇った経営者にも違反1件につき2万5000ドルの罰金を科す。メキシコとの国境に約1120キロのフェンスも張り巡らせる。  移民の国・米国では陸路や海路からビザなしで入国する移民が後を絶たず、毎年85万人の不法移民が増え、総計は約1200万人と見られている。多くが低賃金の働き手として産業に組み込まれているのが現実だが、01年9月の米同時多発テロ事件以降、保守中間層を中心に「反移民」感情が高まっている。  ブッシュ政権は「一時労働者」として法的地位を認める方向を模索しているが、共和党には政権の姿勢を批判する声が強い。今秋の中間選挙を前に不法移民問題をテコに保守票を固めたいとの狙いもうかがえる。今週、山場を迎える上院の審議次第では、厳罰主義の法が成立する可能性が出ている。  人口の半分をヒスパニックが占めるロサンゼルス市では25日、メキシコなどの中南米出身者やその子孫で街の中心部は埋め尽くされた。「米国は移民でできている」「我々はテロリストではない」といったプラカードが目立った。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0326/011.html *0316 ブッシュ大統領の支持率33%、最低を更新 [読売]  【ワシントン=貞広貴志】ブッシュ米大統領の支持率が再び下降に転じ、最低水準を更新、身内の共和党からも人心一新による立て直しを求める声が公然と上がる事態になっている。  15日発表のピュー研究所の世論調査では、支持率は主要世論調査で過去最低となる33%まで低落。  従来、「民主党支持層や無党派層の支持は失っても、有権者の35~38%を占める共和党支持層の大統領支持は固い」(アメリカン・エンタープライズ研究所のカーリン・ボーマン研究員)とされた基盤まで崩れる兆しが出てきた。  現に、昨年1月の調査では共和党支持層の89%の支持を得ていたのが、今回調査では73%と16ポイントも減り、保守層の“ブッシュ離れ”をうかがわせた。  今年11月の中間選挙もにらみ、大統領に近いノーム・コールマン上院議員ら共和党幹部から、「ホワイトハウス高官や閣僚の顔ぶれを入れ替え、心機一転を」と求める声が相次いで上がり始めた。  マクレラン大統領報道官は15日の記者会見で、人事観測を「ワシントン内部の戯(ざ)れ言」と片づけたが、イラク戦争への理解を訴える大統領の演説も効果は表れておらず、政権は支持回復の手を打ちあぐねているのが実情のようだ。 (2006年3月16日22時50分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060316id24.htm *0311 前NY市長、次期大統領選出馬へ意欲 [読売]  【ニューヨーク=大塚隆一】2008年米大統領選への出馬が取りざたされている前ニューヨーク市長のルドルフ・ジュリアーニ氏(61)は9日、ニューヨークで本紙と会見し、「(来春以降の)人気や勝機がどのくらいあるのか、見極めなければならない」と述べ、慎重な表現ながら、共和党候補として出馬をうかがう姿勢を示した。  米国内の世論調査によると、ジュリアーニ氏は、共和党支持者の間で大統領候補として最も人気が高い。同氏は「重要なのは1年半後、2年後の知名度だ」とし、「今はまだビジネスに集中している。この先1年間は決断しない」と述べた。  同氏はまた、米国史上最悪となった昨年8月のハリケーン被害に触れ、指揮系統一本化の重要性などを強調、米内政への強い関心も示した。  ジュリアーニ氏は12日から訪日し、セキュリティー関連の会社を東京で設立することを発表する予定。  一方、民主党の次期大統領選候補としては、ヒラリー・クリントン上院議員の人気が今のところ最も高い。 (2006年3月11日0時55分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060310i213.htm *0309 北朝鮮「最も孤立した国の一つ」 米が人権報告書発表 2006年03月09日10時39分  米国務省は8日、各国の人権状況をまとめた05年版の報告書を発表し、北朝鮮について「世界で最も孤立した国の一つ」と位置づけた。  報告書は北朝鮮について、言論や宗教、報道、集会の自由など「ほとんどすべての面において市民生活をコントロールしている」とした。「人権とは直接関係ない」としながらも、世界食糧計画(WFP)による食糧支援が行き渡っているかどうかの監視作業が、03年の月間513回から05年には388回に減少したと指摘。北朝鮮当局が制限を強化したとした。  一方、中国については「人権状況における成績は悪いまま」とした。また、「新聞、放送、電子メディアに対し、さらに厳しい規制を適用し、インターネット上の内容についての検閲も行った」と批判した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0309/007.html *0306 対ロ関係の見直しを提言 米で超党派報告書 [共同]  【ワシントン5日共同】2004年の米大統領選で民主党副大統領候補だったエドワーズ元上院議員と、1996年大統領選で共和党副大統領候補だったケンプ氏は5日、対ロシア政策をめぐる超党派の報告書を公表。民主化を後退させ、エネルギーを「外交上の武器」に使うプーチン政権との抜本的な関係見直しを提言した。  両氏と、タルボット元国務副長官ら歴代政権でロシア問題に携わった専門家22人がまとめた報告書は「米ロ関係は間違った方向に進んでいる」と断言。今年の主要国(G8)首脳会議の議長国であるロシアを外した「G7」の復活も勧告し、プーチン大統領との個人的信頼関係を対ロシア政策の基軸としてきたブッシュ大統領に厳しい内容となっている。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006030601000258 *0304 軍需関連企業に便宜、米共和党汚職議員に禁固8年4月 [読売]  米カリフォルニア州サンディエゴの連邦地裁は3日、同州選出のランディ・カニンガム元連邦下院議員(64)=共和党=に対し、脱税と収賄の罪で禁固8年4月の実刑判決を言い渡した。  米ロサンゼルス・タイムズ紙(電子版)によると、汚職事件で起訴された連邦議員に対する最も厳しい判決となった。  同元議員は軍需関連企業に便宜を与えた見返りに、240万ドル(約2億8000万円)のわいろを受け取った。(ロサンゼルス支局) (2006年3月4日21時0分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060304id24.htm *0303 愛国者法の延長、米上院で可決…捜査権の拡大恒久化 [読売]  【ワシントン=五十嵐文】米上院は2日の本会議で、テロ対策を盛り込んだ「愛国者法」を延長する法案を、賛成多数で可決した。近くブッシュ大統領が署名し、正式に成立する。  10日に期限切れを迎える予定だった捜査権拡大に関する16条項のうち14条項が恒久化され、2条項は4年間の延長となった。テロ対策強化を掲げるブッシュ政権にとっては追い風となる。  大統領は2日、「法執行機関がテロリストに対抗する手段を引き続き確保する一方、米国市民の人権を保護する」と法案可決を歓迎する談話を発表した。 (2006年3月3日13時9分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060303id03.htm *0304 アラブ企業管理に7割反対 米港湾問題で支持率低下 [共同]  【ワシントン3日共同】ブッシュ政権が決めた米主要6港のアラブ首長国連邦(UAE)国営会社への管理委託について、米メディアなどが3日発表した最新の世論調査で7割近くが反対と回答し、大統領支持率も過去最低水準の38%に低下。港湾問題が、低迷する大統領の支持率をさらに押し下げる大きな要因になっていることが分かった。  米議会では、与野党ともに委託への反対論が強く、同社への委託方針を堅持する大統領は一層の苦境に立たされそうだ。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006030401000400 *0301 ブッシュ大統領支持率34%、最低記録を更新 [読売]  【ワシントン=坂元隆】米CBSテレビが27日発表した世論調査結果によると、ブッシュ大統領の支持率が34%と同世論調査のこれまでの最低記録を更新した。  大統領のイラク政策に対する支持率も30%と過去最低を記録しており、宗派間対立によるイラク国内の治安悪化などが原因とみられる。  22~26日に実施された調査によると、大統領の支持率は1月の前回調査より8ポイント下がり、ハリケーン「カトリーナ」禍の直後に行われた2005年10月調査の最低記録35%を下回った。大統領を支持しないと答えた人の割合は59%にのぼった。  一方、ブッシュ大統領は28日、インド・パキスタン訪問に出発するのに先立ち、ABCテレビと会見、「彼ら(イラク人)は統一を選ぶだろう」と述べ、イラクの治安悪化が内戦に発展することはないとの楽観的な見方を示した。また、米軍の駐留期限については「イラク人が自分で自分を守れるようになるまでだ」と、これまでの見解を繰り返した。 (2006年3月1日11時12分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060301it02.htm *0225 ほぼすべての中絶禁止へ サウスダコタ州下院が法案承認 [朝日] 2006年02月25日19時45分  米サウスダコタ州下院は24日、ほぼすべての人工妊娠中絶を禁止する州法制定案を50対18で承認した。AP通信が伝えた。新法制定には知事の署名が必要だが、共和党のラウンズ知事は前向きと伝えられ、7月1日施行の見通し。連邦最高裁の判事構成が変わったことを受け、中絶を合法とした73年の最高裁判決が見直されることを期待しての対応で、他の州議会にも追随する動きがあるという。  AP通信によると、提案された新法は、母体に生命の危険がある時以外の中絶を禁止する内容。レイプ被害や近親間の妊娠の場合でも中絶はできなくなる。違反して中絶にかかわった医師は最高5年の刑に問われる可能性がある。  これに対し、女性の「産む、産まない」の選択を支持することから同州で唯一の中絶医院を運営する組織「プランド・ペアレントフッド」は、法律が最高裁決定を無視しているとして無効確認を求める訴えを起こす方針だ。 URL:http://www.asahi.com/life/update/0225/006.html *米副大統領の誤射事故発表遅れ、大統領報道官が釈明 [朝日] 2006年02月14日10時27分  マクレラン米大統領報道官は13日の定例会見で、チェイニー副大統領がテキサス州の農場で狩猟仲間を誤射した事故の発表が1日近く遅れたことで記者団から集中砲火を浴びた。撃たれたホイッティントン氏(78)は順調に回復しており、週内に退院する見通しだ。しかし、事故発表の遅れはブッシュ政権の秘密主義を象徴する問題としてしばらくメディアから批判されそうだ。  事故を目撃した農場主の家族が地元紙などに語ったところによると、事故は11日午後5時半ごろ起きた。副大統領はホイッティントン氏が後ろから近づいてきたことに気づかず、同氏も自分の存在を声を出して知らせるという猟場のルールを守らなかったため、副大統領が誤射してしまったと説明している。  報道官によると事故は11日午後8時までにカール・ローブ次席大統領補佐官を通してブッシュ大統領に伝えられた。報道官が知ったのは翌12日午前6時だったという。発表が丸1日近く遅れた理由については「最優先事項は被害者の治療であり、発表するための情報収集は二義的なことだ」と釈明した。農場主の家族が地元紙に伝えたことがメディアへの第一報になったことについては「副大統領が(目撃者である)家族が最初に伝えるべきだと思った」と説明しただけだった。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0214/004.html *米財政赤字、過去最大に 国防費は6.9%増 予算教書 [朝日] 2006年02月07日01時03分  ブッシュ米大統領は6日、07会計年度(06年10月~07年9月)の予算教書を発表した。歳出は2兆7700億ドル(約330兆円)で、06会計年度の見込み額(2兆7090億ドル)より2.3%増にとどめる。財政赤字は06会計年度は4230億ドルで、04会計年度(4120億ドル)を上回って過去最大を更新する見通し。ただ、07会計年度は税収増加と歳出抑制で赤字も3540億ドルに減少、「09会計年度までの5年間で赤字半減」という政府公約は達成できるとしている。  07会計年度の歳出では対テロ戦争重視のため、国防費が前年度比6.9%増の4393億ドル。歳出全体の2割弱を占める国防・国土防衛費の「聖域」扱いが続く。  これに対し、国防関係を除く裁量的経費は前年度より0.5%圧縮する。無駄と判断した141の事業の廃止か予算削減を提案、約150億ドルを削る。義務的経費のうち、歳出全体の1割強を占める高齢者向けの公的医療保険(メディケア)への支出も、5年間で約360億ドル削る。  ただ、米政府はすでに、イラク・アフガニスタンの米軍駐留・活動費として、06会計年度に700億ドルの補正予算を議会に要請。今回の予算教書でも当初予算とは別枠で、07会計年度中に500億ドルを追加で要請するとした。対テロ戦争が長引くほど、財政赤字削減は遠のくことになる。  ブッシュ大統領は06会計年度の予算教書でも、裁量的経費で154事業を見直し、158億ドルの削減を提案。しかし議会は65億ドル削減しか認めなかった。低所得者向けの公的医療保険(メディケイド)などの義務的経費も5年間で538億ドル削減を提案したが、実際は388億ドルにとどまった。今年は11月に中間選挙が予定され、歳出削減への議会の抵抗は一段と強まる可能性が強い。  計算の基礎となる経済成長率は06年(暦年)が3.4%、07年は3.3%を見込んでいる。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0206/011.html *リベラル教授の「偏向」監視、議論に UCLA同窓生 [朝日] 2006年02月03日19時26分  米西海岸のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で、共和党系の同窓生グループが、リベラルな言動の目立つ「過激な教授」の実態を暴き出そうと、在学生に教授の講義ノートや録音テープを1件100ドルで買い取ると呼びかけ、議論を呼んでいる。名指しされた教授らは「まるで(冷戦期に共産党員とレッテルをはって言論を封じた)マッカーシズムの赤狩り再現だ」などと反発している。  在学中に共和党系学生組織の指導者だった男性が、03年に卒業したあと結成した「ブルーイン校友会」がネットなどで呼びかけている。  「授業で極端な見方を押しつけている」とみなした、リベラル派や左翼系と思われる教授ら「最悪の30人」をリストアップ。その「偏向ぶり」を裏付けるため、これまでに集めた約2万ドルの寄付金を元手に具体的な情報を集めるという。  「最悪」と名指しされたピーター・マクラレン教授(教育学)は、朝日新聞の取材に「我々の言動や著作に対する攻撃だと思う。学生をスパイや情報屋に仕立て、教師と学生がお互いを尊重する雰囲気を損なうものだ」と憤る。  大学当局は、学生が金銭のため授業に関する情報を提供した場合は、著作権法に触れる恐れがあると警告している。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0203/018.html *「中印、新たな競争相手」米大統領、一般教書演説で [朝日] 2006年02月01日11時52分  ブッシュ米大統領は31日夜(日本時間1日午前)、上下両院合同会議で一般教書演説をし、当面の施政方針を示した。外交・安保では「圧制の終結」を長期的な課題とし、イラクに駐留している米軍削減の可能性にふれながらも判断は軍にゆだね、イランのテロ支援と核開発を阻止する考えを示した。経済では中国とインドを「新たな競争相手」と名指しし、米国の経済競争力を強める方針を打ち出した。  今回の演説は、上下両院選を中心とする11月の中間選挙に向けた公約と言える。昨秋から支持率が40%前後で低迷しているため、イラクの民主化や好調な経済などの実績を強調し、求心力の回復を目指した。  大統領は冒頭、「国民を守り、平和を獲得し、運命を切り開くのは指導力だけだ」と述べ、米国が引き続き「テロとの戦い」の先頭に立つ決意を示した。イラクの復興を進め、民主化を促進する方針を改めて確認。治安の改善などを前提に「米軍の兵力レベルをさらに削減することができる」としたが、撤収時期を決めるのは「軍の司令官たちであり、ワシントンの政治家ではない」と述べ、民主党の撤収論を退けた。  選挙後のパレスチナ自治政府を率いるイスラム過激派ハマスに対しては「イスラエル国家の承認、武装解除、テロの放棄」を求めた。イランについては、ハマスなどへの支援を「テロ支援」と批判。「世界はイランの政権が核兵器を獲得することを認めてはならない」と述べ、同国の核開発を各国と協力して阻止する考えを改めて示した。世界でまだ民主化していない国の例として、シリア、ビルマ(ミャンマー)、ジンバブエ、北朝鮮、イランを挙げた。  米国内でテロとの戦いを進めるうえで、国家安全保障局(NSA)による令状なしの通信傍受の必要性を訴え、テロ取り締まりのために捜査機関の権限を強化した愛国法の時限措置を再延長するよう求めた。  経済では「激動の世界経済において中国やインドのような新たな競争相手を目の当たりにしている」と指摘。「競争力」の一環として輸入原油への依存を減らす考えを示し、エタノールなど石油代替のエネルギー開発と原子力発電の推進を提案。25年までに中東からの輸入原油の75%を代替する数値目標を示した。  内政では医療保険制度改革を提唱した。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0201/006.html *故キング牧師夫人、コレッタ・スコット・キングさん死去 [朝日] 2006年01月31日22時30分  コレッタ・スコット・キングさん(人権活動家、公民権運動活動家の故マーティン・ルーサー・キング牧師の夫人)は、米NBCテレビなどによると、31日死去、78歳。昨年、心臓発作に襲われ、今年1月15日のキング牧師誕生日にも姿を見せていなかった。  アラバマ州出身。ボストンで声楽を学んでいた時にキング師と出会い、53年に結婚。歌や詩の朗読を通し非暴力を訴え、キング師の公民権運動を支えた。68年にキング師がテネシー州メンフィスで暗殺された後、遺志を継いで公民権運動を指導した。  南アフリカの人種隔離政策(アパルトヘイト)への反対運動など国際的にも活動し、80年代には米国でもっとも影響力のある黒人指導者の一人となった。夫の誕生日を米国の祝日とするよう活動した。 URL:http://www.asahi.com/obituaries/update/0131/002.html *カナダ:保守政権誕生 対米接近を強める可能性も [毎日]  【ニューヨーク高橋弘司】23日のカナダ総選挙で最大野党・保守党が与党・自由党に勝ち、12年ぶりの保守党政権が誕生した背景には、長期政権が生んだ汚職体質への嫌気から「変化」を求める世論があったとみられる。カナダは自由党政権下で対米独自外交にこだわり、右傾化を強めるブッシュ米政権への「けん制役」を果たしてきた側面があったが、ハーパー新保守党政権は一転、京都議定書撤回やミサイル防衛構想などで、対米接近を強める可能性が強い。  カナダ放送協会(CBC)によると、最終開票結果は全308議席のうち、保守党124議席(改選前98議席)、自由党103議席(同133議席)をはじめ、ケベック連合51議席(同53議席)、新民主党29議席(同18議席)などとなった。  マーティン首相は敗北責任を取り、次期総選挙前には自由党党首を辞任する意向を表明したが、「我々は多くの点で(保守党と)違っている。我々は強力な反対勢力となる」と新政権を監視していく決意を強調した。  ハーパー氏は選挙戦で、イラク派兵を明確に否定したものの、国防予算の増大方針を表明。マーティン自由党政権下で頓挫してきた米国とのミサイル防衛構想を再検討する意向も示している。またすでに署名・批准済みの京都議定書にも懐疑的な見解を明らかにしており、議定書の実施に向けた予算凍結や達成計画自体の白紙撤回などに踏み切る恐れも懸念される。  カナダはこの2年間、連邦政府広報費をめぐる使途不明金疑惑で揺れた。昨年、自由党政権の関与が明確になったことで、「クリーンな政府」に誇りを持っていた国民の信頼は傷つき、政権交代へのうねりが起きた。  カナダ国民は保守党に少数与党という「最低限の保証」を与え、そのかじ取りを見守る姿勢を示したといえる。ハーパー新政権が急速な対米接近に傾いた場合、新たな揺り戻しの可能性もあり、早くも「1年半から2年以内には再選挙」との観測も出ている。 毎日新聞 2006年1月25日 0時44分 (最終更新時間 1月25日 0時49分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060125k0000m030146000c.html *NSA盗聴承認:米大統領、あくまで適法と強調 [毎日]  【ワシントン及川正也】ブッシュ米大統領は23日、カンザス州のカンザス州立大学で演説し、裁判所の令状なしの国内盗聴を承認したことについてあくまで適法であると強調した。大統領は上下両院のごく一部の幹部に盗聴の経過を極秘に説明していたことを例にあげ、「法律を破ろうとするなら、私が議会に説明していることの理由がつかない」と述べた。  この問題では、民主党や、共和党の一部が、裁判所の令状なしに米国民を盗聴対象とすることを禁じている海外情報監視法を根拠に「違法」と指摘している。2月6日には上院司法委員会でゴンザレス司法長官から聴取することが決まっている。  これについて、盗聴を実施している国家安全保障局(NSA)元局長だったヘイドン国家情報副長官は23日、ワシントン市内で講演し、「(78年制定の)海外情報監視法によって9・11テロが防げたと思う人はいないだろう」と指摘、盗聴計画の必要性を強調した。マクレラン大統領報道官も同法について「違う時代に制定されたものだ」と語った。 毎日新聞 2006年1月24日 10時05分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060124k0000e030015000c.html *中間選挙も「テロとの戦い」争点に 米大統領側近が方針 [朝日] 2006年01月21日10時24分  ブッシュ米大統領の側近、カール・ローブ次席大統領補佐官は20日、ワシントン市内で開かれた共和党全国委員会の集会で講演し、11月の中間選挙ではイラク戦争を軸とする「テロとの戦い」を最大の争点にするべきだという方針を打ち出した。ブッシュ政権と共和党が相次ぐ政治スキャンダルに見舞われているため、依然として国民の関心が高い「テロとの戦い」に焦点を絞り、反転攻勢に出る考えだ。  ローブ氏はブッシュ大統領と共和党の選挙参謀で、大統領再選の最大の功労者と言われている。米中央情報局(CIA)工作員身元漏洩(ろうえい)疑惑で捜査対象となり、一時は鳴りをひそめていたが、中間選挙まで1年を切り、選挙対策を本格化させる考えだ。野党の民主党内では、イラク駐留米軍の撤退時期や規模などをめぐって党内世論が割れているため、「テロとの戦い」を争点にすえることで民主党の弱みを突く戦術と言える。  ローブ氏は「共和党は(同時多発テロがあった01年)9月11日以降の世界観を持っているが、民主党が持っているのは9月11日以前の世界観だ」と主張。「だから彼らは首尾一貫して、徹底的に(対テロ政策を)間違っている」と批判した。  民主党議員の多くがイラク駐留米軍の撤退を求めていることを踏まえて「イラクを見捨てたら、米国は世界から信用されなくなり、米軍の士気は下がる。中東の独裁者は我々の失敗を笑い、圧制を強めるだけだ」と批判した。「勝利する前に撤退するのは無謀な行動だ。大統領と共和党はそんなことはしない。この問題は広く議論する価値がある」と強調した。  米民間調査機関ピュー・リサーチ・センターが今月初めに実施した世論調査によると、米国民が最重要問題と考えているのは(1)イラク戦争23%(2)経済11%(3)失業7%(3)貧困7%、という順で、相変わらずイラク戦争への関心が高い。ローブ氏は02年の中間選挙、04年の大統領選でもイラク戦争を軸とする「テロとの戦い」を争点に据えて勝っており、今回も同じ戦術で臨む構えだ。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0121/005.html *米大都市 学校の「人種分離」進む [赤旗]  【ワシントン=山崎伸治】一月十五日は米公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キング牧師の誕生日。米国ではそれを記念して、毎年一月の第三月曜日が祝日になっています。  いつの日にか奴隷と奴隷主の子孫が「同じテーブルに向かい腰掛ける」――とは有名な「私には夢がある」演説の一節。ところがかつてすすめられた学校の人種差別廃止が、いま米国の都市部で後退し、「新たな人種分離」とも言うべき事態が進んでいます。 ■『国の恥』が告発  四十年以上にわたって教師、ジャーナリストとして都市のスラムの学校と子どもの状況を告発し続けているジョナサン・コゾル氏が昨年秋、出版した『国の恥』は、そうした深刻な実態を告発しています。  同氏がそのなかで紹介するのが、ハーバード大学の「市民権プロジェクト」による調査結果。たとえばカリフォルニア、ニューヨーク両州では、白人が多数を占める学校に通う黒人はいまや七人中一人にすぎません。同氏は「米国の公立学校はいまや十二年におよぶ継続的な人種再分離の過程にある」、「九〇年代に、白人が多数を占める学校に通う黒人の生徒の割合は減ってしまった」と指摘しています。  人種差別を撤廃する自治体には連邦政府が財政支援を施していましたが、レーガン政権が一九八一年に廃止。連邦政府による積極的な差別撤廃の措置はなくなってしまいました。 ■白人家庭は郊外へ  そうしたなか、中産階級の白人家庭が郊外に移り住み、大都市の中心部に取り残されたのは、貧困層の黒人、ヒスパニック。政府が教育予算を削減するもとで、寄付などで不足をまかなえる裕福な家庭の子どもが通う学校と、そうでない貧困層の通う学校では、生徒一人当たりの教育予算にも差がでています。  コゾル氏はニューヨーク市近郊の例を紹介しています。二〇〇二―〇三年に、黒人、ヒスパニックが生徒の9%を占めるマンハセット地区(ロングアイランド州)では、生徒一人当たりの教育費は二万二千三百十一ドル(約二百六十万円)。それに対し、72%にのぼるニューヨーク市では一万一千六百二十七ドルと半分です。  「本当に人種分離がすすんだ学校を米国でいま見たいなら、マーティン・ルーサー・キングかローザ・パークスという名前の学校から始めればよい」―コゾル氏はそうした学校関係者の声を紹介しています。  一九六〇年代終わりから七〇年代にかけて人種差別を廃止した学校は、そのことを記念してキング牧師のほか公民権運動のきっかけをつくったローザ・パークス、黒人初の大リーガーのジャッキー・ロビンソン、黒人歌手ポール・ロブスンなど、差別とたたかった人たちの名前をこぞって学校名に選びました。  それから三十年後、大都市の中心にあるそうした名前を冠する学校ほど、人種分離が進んでいるといいます。そんな皮肉な実態をコゾル氏は、「死者を冒涜(ぼうとく)するもの」と批判します。 URL:http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-01-20/2006012006_01_0.html *米国務長官、外交改革を提唱 インドや中国の態勢強化 [朝日] 2006年01月19日09時57分  米国のライス国務長官は18日、ワシントンのジョージタウン大学で「変革外交」と題して講演し、成長著しい中国やインドなどに外交官を重点的に配置することなどを盛り込んだ外交改革案を発表した。自由や民主主義といった米国の価値観を浸透させるのが狙いだが、配置調整で欧州担当者が大きく減るといい、米外交の変容につながる可能性もある。  ライス長官は、主権国家が衝突する危険は低下する一方、テロなど国家内部での脅威が高まっていることを受け、「世界の情勢を報告するだけではなく、世界の変化につなげる外交が必要」とした。「変革外交」の目的として「民主的でよく統治された国家の建設と維持に協力する」ことを挙げた。  国務省は手始めに、今後1年間で欧州や本省の100の外交官ポストを中国やインド、ナイジェリア、レバノンに移す。米政府には約6400人の外交官がおり、うち約4000人が在外公館に駐在している。今後数年で数百人規模の配置調整をする計画だ。ブラジルやエジプト、インドネシアなど、地域の中核国や途上国で人員を強化する。  広報の強化も改革の柱だ。長官は、外交官が地元テレビに出演して現地の言葉で米国の考えを発信する必要性を説いた。反米感情の強い中東地域にはアラビア語に堪能な外交官を増やすという。地域広報外交センターも設立する。  外交官の配置の「地方化」も課題だ。「人口100万人以上の世界の都市のうち、米国の外交官がいない都市が200近くある。こうした場所でこそ行動が必要だ」と長官。首都だけでなく、地方の主要都市に外交活動を広げることが必要との考えだ。  在外公館に勤務するのではなく、地域社会の中で活動する制度を活用する。インドネシアとエジプトですでに始まっており、スマトラ沖大地震・津波の救援活動で貢献した外交官もいるという。ネットを使った意見交換や交流にも積極的に取り組むという。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0119/005.html *米大統領盗聴容認:民主党とホワイトハウスが非難合戦 [毎日]  【ワシントン及川正也】ブッシュ米大統領が裁判所の令状なしに国家安全保障局(NSA)に国内盗聴を認めている問題で、民主党とホワイトハウスの非難合戦が激しさを増している。17日には、「違法だ」と断じたゴア前副大統領に、マクレラン大統領報道官が「偽善だ」と反論。2月に予定される上院司法委公聴会をにらんだ前哨戦の様相を呈している。  ゴア氏は16日の講演で盗聴問題について「憲法が重大な危機に直面している」と批判、特別検察官を指名して捜査するよう求めた。16日は黒人公民権運動の指導者だったマーチン・ルーサー・キング牧師の生誕記念の祝日で、ゴア氏は連邦捜査局(FBI)がキング牧師を盗聴対象として監視していたことを想起させ、民主主義の根幹を揺るがすと訴えた。  これに対してマクレラン報道官は17日、クリントン政権が93年に令状なしの身体検査を認め、旧ソ連の内通者だった米中央情報局(CIA)局員の自宅を令状なしに捜索したことを引用し、ゴア氏の主張を「偽善だ」と批判。しかし、当時は身体検査は規制対象になっておらず、ゴア氏は「クリントン政権は法律を完全に順守していた」と再反論した。  また、17日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、モラーFBI長官が令状なし盗聴の適法性に懸念を示していたと報道。04年大統領選で敗れた民主党のケリー上院議員も同日、米CNNテレビで「(違法なのは)紛れもない」と批判した。民主党は格好の攻撃材料として、合法性を主張するブッシュ政権との対立をエスカレートさせている。 毎日新聞 2006年1月18日 11時04分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060118k0000e030041000c.html *米盗聴問題:市民権運動団体が大統領など相手取り提訴 [毎日]  【ワシントン和田浩明】米国の令状なし盗聴問題で、米市民的自由連合(ACLU)と米憲法権利センター(CCR)などの市民権運動団体は17日、ブッシュ大統領やNSAを相手取り、盗聴の違法性確認と即時中止を求める2つの訴訟を、米ミシガン州デトロイトとニューヨークの連邦地裁に起こした。  提訴したのはACLUとCCRのほか、在米イスラム系住民団体、NSAや中東問題を取材するジャーナリストなど。訴状によると、原告らは令状なし盗聴は言論の自由を保障する米憲法修正第1条、令状なし捜査を禁じる同4条に違反しているなどと主張。ACLUは声明で、原告らが中東地域と行う通話や電子メールのやりとりなども傍受されている可能性があると述べている。  マクレラン大統領報道官は同日の会見で、令状なし盗聴は「限定的なもので45日ごとに見直しが行われている」と説明、米国民を保護するために必要だと強調した。  NSAの令状なし盗聴は、01年米同時多発テロを受けて、大規模テロ予防のため、ブッシュ大統領が承認した。 毎日新聞 2006年1月18日 11時18分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060118k0000e030046000c.html *米人口、10月にも3億人突破 NYタイムズ紙 [朝日] 2006年01月14日07時46分  13日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、米商務省統計局の人口動向推計に基づいて、同国の人口が今年10月にも3億人の大台に乗る見込みだと報じた。  統計局によると、昨年7月1日時点の米国人口は2億9641万人で、前年同時期に比べ0.9%増加した。また8秒に1人が誕生し、12秒に1人が死亡、さらに31秒に1人が国外から流入しており、このペースが続けば今年10月、出生ペースが早ければ9月にも3億人の水準を突破する計算だと同紙は指摘している。(時事) URL:http://www.asahi.com/international/update/0114/003.html *米、財政赤字も4000億ドル突破 ハリケーンで急増 [朝日] 2006年01月13日10時44分  米行政管理予算局(OMB)は12日、06会計年度(05年10月~06年9月)の財政赤字が4000億ドルを上回るとの見通しを明らかにした。05会計年度の3186億ドルを大幅に上回り、過去最大だった04会計年度(4128億ドル)並みに膨らむことになる。  米国の05年の貿易赤字が11月時点で過去最大を更新したことも12日明らかになっており、金融市場では今後、米国の「双子の赤字」(財政赤字と経常赤字)に対する懸念が強まり、ドル安につながる可能性がある。  OMBは昨年7月時点で、06会計年度の財政赤字を3410億ドルと予想していた。しかしその後に米南部を襲った大型ハリケーン「カトリーナ」被災の復興のため、議会は計623億ドルの補正予算を計上。支出のほとんどが06会計年度に集中するとみられるため、財政赤字額を大幅に上方修正した。  OMBは「復興費用は一時的なもので、09会計年度までに赤字半減という政権の公約は実現できる」としている。だが、長引くイラク戦争の費用など財政負担が増す可能性のある要因は多い。今年11月の中間選挙では、大型減税の恒久化の是非や歳出削減策などが争点になりそうだ。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0113/006.html *盗聴・中絶、判断避ける 米最高裁・アリート氏 [朝日] 2006年01月11日10時45分  米連邦最高裁の次期判事に指名されたアリート控訴裁判事の承認公聴会が10日も上院司法委員会で開かれた。焦点であるブッシュ大統領が指示したテロ組織関係者に対する令状なしの通信傍受の是非と妊娠中絶の権利について、アリート氏はともに明確な判断を示すのを避けた。  アリート氏は「法の上に立つ人はだれもいない」と述べ、大統領も憲法に従う義務があると強調。さらに戦時にも基本的人権は制約されるべきではないという基本認識を示した。  しかし、大統領の行政権の範囲については「不確実な領域がある」とし、通信傍受が合憲がどうかについては「連邦裁判所に持ち込まれる可能性が高いと思うので、当事者の言い分を聞いて判断したい」とかわした。  判事になる前の85年に書いた「連邦憲法は妊娠中絶の権利を保障していない」という文書についてアリート氏は「当時の私の見解だ」と認めた。  しかし、判事になってからは個人的見解から離れて判断してきたと説明。中絶の権利を認めた73年の最高裁判決を重視する考えを示した。一方で「判例の拘束性は不変だという印象を与えたくない」とも続け、最高裁判決を守るかどうか明言を避けた。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0111/004.html

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
目安箱バナー