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#contents *0728 地球にやさしい国、世界一はバヌアツ 日本は95位 [朝日] 2006年07月28日20時58分  世界で最も地球にやさしく、幸せに暮らす国は南太平洋の島国、バヌアツ共和国――。英国のシンクタンク、ニュー・エコノミックス財団(NEF)は国際NGO「地球の友」と協力し、独自の「幸せ地球指標(HPI)」に基づいて178カ国をランク付けした初の報告書を公表した。主要国は軒並み下位に位置づけられ、日本95位、米国150位。最下位は独裁政権下で貧困とエイズに苦しむアフリカのジンバブエだった。  HPIは、各国の世論調査に基づく「暮らしの満足度」に「平均寿命」を掛け合わせた指数を、二酸化炭素(CO2)の排出量などを基に数値化した「環境への負荷」で割って算出。NEFは「自然環境を害することなく、どれだけ幸せに暮らしているかを示す新しい指標」と説明する。米国とドイツは満足度と平均寿命がほぼ同じでも、「環境への負荷」が少ない独が81位と上回った。  バヌアツは新潟県とほぼ同じ面積で80以上の島からなる。人口は約21万人。長寿国ではないが、手つかずの海岸や豊かな熱帯雨林など、自然に恵まれた環境で暮らす。  首都ポートビラでインターネット新聞を発行するマーク・ローウェンさん(49)は朝日新聞の電話取材に「驚く結果じゃないし、あまり宣伝したくない」と語り、観光客の増加で環境に影響が出ることを心配していた。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0728/016.html *0609 京都議定書目標の達成へ環境相に提言…自民調査会 [読売]  自民党環境調査会(会長・小杉隆衆院議員)などが8日、温室効果ガスの排出削減を定めた京都議定書の目標達成に向けた提言を小池環境相に提出した。提言では、環境税導入の検討などを求めている。  日本は、2008~12年の平均排出量を1990年比で6%削減しなくてはならないが、04年は逆に8%増加しており、提言は、税制に環境の思想を取り入れるよう訴えている。  小杉会長は「これまでは環境税一本やりの要求だったが、それがすべてではない。もっと幅広く研究し、官民が実現可能な対策に取り組まなくては目標達成は不可能だ」と話した。 (2006年6月8日19時22分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060608ia21.htm *0608 地球温暖化対策 政府に英企業、2025年までの目標設定を勧告 [赤旗]  【ロンドン=岡崎衆史】携帯電話会社ボーダフォンやスーパー大手テスコなど英有力企業十四社の代表が六日、ロンドンの首相官邸でブレア首相と会い、温室効果ガス削減の新たな国内数値目標設定など温暖化防止のための取り組みを政府が強めるよう求めました。ブレア首相は対策強化を約束しました。  温室効果ガスを規制する京都議定書の目標達成期限が切れる二〇一三年以降の温暖化防止の取り組みで、数値目標の設定に反対する声が経済界に根強い中、企業自ら政府に目標設定を求めるのは異例。英経済界では、多数の国民が温暖化防止を求める中で、温暖化対策が経済活動に否定的影響を与えるとの主張を改め、企業自らが対策で指導性を発揮しようとする動きが強まっていました。  企業代表は、ブレア首相に手渡した書簡で、二〇二五年までの温室効果ガス削減目標を英政府が設定するよう求め、英国など先進国が温暖化対策で指導的な役割を果たせば中国やインドなど途上国を含めた地球全体での温暖化対策を大きく進めると訴えました。また、他国に先駆けて温室効果ガス排出量の少ない最新技術を導入することにもつながり、経済的利益も生み出すと強調しました。  さらに、再生可能エネルギーへの投資増加や省エネの促進、温暖化対策への国民の支持を得る努力の強化も求めています。  企業代表に対してブレア首相は、「気候変動対策を国内的にも国際的にも加速化させることが企業指導者にとっても非常に重要となっている」と応じ、七月の主要八カ国首脳会議でも温暖化問題を取り上げると述べました。  英国は京都議定書の下で、一二年までに一九九〇年比で8%の温室効果ガスを削減する義務を負っています。政府は、より厳しい自主目標を設定。このうち、一〇年中に九〇年比で20%削減する目標は達成困難となりましたが、同時期に10%の削減は可能だとしています。 URL:http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-06-08/2006060807_01_0.html *0605 国連環境計画:主要砂漠で10~20%の降雨量減少を予想 [毎日]  国連環境計画(UNEP)は4日、中国とモンゴルにまたがるゴビ砂漠を除く世界のすべての主要な砂漠で、今世紀中に10~20%の降雨量減少が予想され、オアシスや周辺地域を含めたぜい弱な砂漠の生態系が危機に直面しているとの報告書をまとめた。  5日は世界環境デー。国連は今年を「砂漠と砂漠化に関する国際年」と定めている。調査に当たったロンドン大のウォレン教授(地理学)は「自然景観や古い文化だけでなく、人類の将来に有用な珍しい遺伝子を持つ野生生物が失われつつある」と指摘、野生のヤギなどが危機にさらされているとの懸念を示した。  「世界の砂漠展望」と題した報告書は、中東・北アフリカや中央アジア、米西部など計5億人以上が居住し、陸地の約4分の1に当たる約3370万平方キロを広義の砂漠地帯と定義。  同地帯の気温は76~00年の間に0.5~2度上昇して世界平均(0.45度)を上回り、地球温暖化の影響を強く受けていると指摘。人口増による地下水の過剰なくみ上げで、イラクやシリア、アフリカのチャド、ニジェールで水不足が深刻化する恐れがあるとも警告した。(ロンドン共同) 毎日新聞 2006年6月5日 10時29分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20060605k0000e030022000c.html *0601 クールビズ2年目、環境省ほぼ全員がノーネクタイ [読売] 夏を軽装で過ごし、消費電力を抑えることで温暖化防止を図る「クールビズ」が1日、2年目に入り、中央省庁では多くの職員が「ノーネクタイ、ノー上着」で出勤した。  旗振り役の環境省では、ほぼ全員の職員がノーネクタイ。  「どうぞクールビズでお越しください」と書かれたカードを胸ポケットにさし、PRにも余念がない。  幹部の一人は「クールビズが待ち遠しかった。温暖化対策だけでなく、リラックスして仕事ができる」と話した。  一方、環境省と同じ庁舎にある厚生労働省では、ネクタイ姿もちらほら。  昨年に続いてネクタイをつけて出勤するという40歳代の職員は、「職場では外します。電車で自分だけノーネクタイだと周りの目が気になりますから」。  小泉首相は同日午前、白い長袖の沖縄伝統シャツ「かりゆし」に、グレーのズボン姿で出邸。  記者団に「いいですね、楽ですね。ノーネクタイは」と、さわやかな表情で軽装をアピールした。  シャツは沖縄県の稲嶺恵一知事から贈られたもので、首相はそのままの格好で、衆院教育基本法特別委員会に出席、答弁した。 (2006年6月1日10時52分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060601i304.htm *0601 人口減っても環境負荷は増加・06年版環境白書 [日経]  政府は30日の閣議で2006年版環境白書を了承した。昨年から日本の人口が減少に転じたことを受け「人口減少と環境」がテーマ。人口が減っても、二酸化炭素(CO2)排出につながるエネルギー消費など環境に悪影響を与える負担は当面増える可能性があると分析している。また公式確認から50年を迎えた水俣病を特集のテーマとして初めて取り上げた。  環境省の試算では、家庭のエネルギー消費量は10年までは増え続ける。人口は減るが、1人暮らしの増加などで世帯数が増えるのに伴い1人あたり消費エネルギーが増えるため05年比0.8%増となる。00年比では4%増の水準。  例えば、1つの家で暮らしていた4人家族が2人ずつに分かれて暮らすと、1台で済んでいた冷蔵庫が2台になるなど家電製品が増える。このケースでは、1人あたり消費エネルギーは約1.4倍にもなる。  社会の高齢化も影響し、例えば60―69歳の単身世帯の光熱・水道費は30―39歳の約1.3倍。買った食品を食べずに廃棄してしまう量も、60歳以上は30―39歳の1.2倍と多めという。 (12:06) URL:http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20060530AT1G3000V30052006.html *0523 環境汚染対策で企業大もうけ [赤旗]  発展途上国での温室効果ガス削減事業にからみ、日本企業がばく大な利益をあげようとしている――。日本共産党の市田忠義議員は十八日の参院環境委員会でその実態を告発しました。  温暖化対策を定めた京都議定書で、日本は二〇一二年までに一九九〇年比で6%の温室効果ガスの削減が義務付けられています。政府はその目標達成へ京都メカニズム(海外から温室効果ガスの排出権をえて、自国の目標達成に使える仕組み)を活用する事業を進めています。  そのひとつがクリーン開発メカニズム(CDM)事業です。日本企業が途上国で温室効果ガス削減事業に投資し、削減分を目標達成に利用するものです。 世界最大の事業  政府はCDM事業のうちフロン類を回収し分解する破壊事業五件を承認。「フロン削減の総量は一億五千万トン弱」(環境省)にのぼります。このうち、三菱商事と新日鉄が共同で中国で行うCDM事業は約五千五百万トン(一二年末まで)で、「世界最大のCDM事業」(市田氏)です。  この事業は、代替フロンのHCFC22を製造する過程で生成されるフロンガスの一種であるHFC23を破壊するものです。HFC23は温室効果がCO2の一万倍以上もあり規制の対象です。  HCFC22はオゾン層を破壊するとして、先進国ではすでに生産が凍結されている物質ですが、途上国では一六年まで凍結されません。 排出権の売買で  日本では規制されているオゾン層破壊のHCFC22を大量に生産し続けることで利益をあげ、さらに副次的に生成される温室効果ガスHFC23を破壊することで大量の排出権を確保し、これを売買してばく大な利益を得るという構図です。  同ガス破壊事業は「十億円程度」(環境省)の建設コストです。それで得た排出権を、三菱商事はCO2削減を必要とする企業に販売する計画をもっています。  市田氏は、三菱商事と新日鉄のHFC23破壊による約五千五百万トンの排出権が現在の取引相場で三百三十億円を超えることを明らかにし、新規にHCFC22製造プラントを発展途上国で建設する動きに注意を喚起しました。  そして、途上国でオゾン層破壊物質(HCFC22)を大量に生産することは途上国のフロン対策が遅れることになると指摘。企業がばく大な利益をあげるために京都メカニズムを活用してはならないと強調しました。  小池百合子環境相は「ご指摘の通り。環境省として何ができるか、的確な選択をしていく」と答弁。小林光地球環境局長は「慎重に対処していきたい」と答えました。 URL:http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-05-23/2006052304_01_0.html *0522 温室効果ガス:政府、排出権取得開始へ 削減達成に危機感 [毎日]  政府は近く、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス排出権の購入を開始する。京都議定書の削減義務を達成する切り札として、2012年の期限までに約1億トン(CO2換算)分の排出権を買い取る予定だ。08年からの削減期間以前に購入を始め、早期の安定取得を目指す考え。しかし、世界の排出権供給には限界があるうえ取得は欧州が先行しているため、「急がないと目標量を確保できない」との危機感も広がっている。  政府が購入するのは、「クリーン開発メカニズム(CDM)」による排出権が中心。先進国が途上国の削減事業に技術や資金を提供し、CO2などが削減されれば、その分を先進国が自国の削減分とみなせる。実際の事業は民間企業の実施がほとんどのため、政府は民間から排出権を買い取ることになる。  日本がこれまでに承認した国内企業のCDMなどは49件。主な事業は、代替フロン製造時に副次的に作られる温室効果ガスHFC23を回収し分解する(中国、インドなど)▽風力発電(韓国、アルゼンチンなど)▽養豚場などでのメタンガス回収(チリなど)。これらのうちから、排出権の売却先を日本政府と想定する企業を7月にも公募し、個別に価格交渉して購入する。これまでに12年までの購入経費として122億円を確保したが、来年度以降も追加支出がある見込み。京都議定書の削減義務のうち、政府は排出権購入で約1.6%分をまかなう方針だ。  排出権取得は欧州諸国が先行している。オランダが既に約710億円を支出して目標の約8割の8100万トンを確保したとされるのをはじめ、約3億トンの排出権が売約済みとみられている。  一方、12年までの世界中の排出権需要は約7億トンとされる。これに対し供給量は推計で5億~12億トン。排出権の平均価格は現在1トン当たり5~6ドルだが、今後は2~5倍になるとの予測もあり、価格上昇も懸念される。  政府は「1億トンの調達は不可能ではないが、早期に安く一定量の排出権を取得したい」として、代金の一部を前払いとすることなどで価格を安定させたい方針。しかし、今後の価格動向によっては大幅な追加支出を迫られる可能性も出ている。【江口一】  ◇ことば【排出権】  購入することにより、温室効果ガスを削減したとみなされる権利。京都議定書上は国連の承認を得るCDMなど4種類が認められている。日本は90年比6%の削減義務があるが、全量を省エネなどで達成するよりも排出権購入を取り入れる方が低コストで効率的とされる。政府のほか、自主行動計画で削減が要請されている民間企業も活用するとみられる。 毎日新聞 2006年5月22日 3時00分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20060522k0000m010106000c.html *0516 黄砂:中国、視界不良 東京都の半分、1年で砂漠化 [毎日] 「植林を進めないと、砂漠化は止まらない」--。砂漠の中にはこんなスローガンも=阿拉善盟砂漠で飯田和郎写す 中国の砂漠化が深刻だ。昨年1年間で東京都の面積の半分以上にあたる1283平方キロが緑地から砂漠になった。今年、日本列島でも多発し、被害を与えた黄砂の発生源となる。「中国脅威論」の一因になりそうなほどだ。内陸部の砂漠地帯を歩いた。【中国内モンゴル自治区阿拉善盟(あらぜんめい)で飯田和郎】  「昔、ここは緑の草木が生い茂り、羊を見失うほどだった。ラクダの首だけが見えた。今や一面砂漠。トカゲが走り回るのだって見える」  ◇「中国脅威論」の一因にも  内モンゴル自治区最西部、モンゴルと国境を接する阿拉善盟東部の砂漠地帯。モンゴル族のバトゥールさん(64)が砂漠を見つめながら話す。かつて羊飼いの遊牧をしていたが、進む砂漠化のため、ほとんどの羊を手放したという。  強い西風が吹きつけるたびに、細かい砂が渦を巻きながら高く吹き上がる。空も大地も黄色い。閉じていた口の中がざらざらする。  阿拉善盟は総面積27万平方キロと、東京都(2187平方キロ)の約120倍。そのほとんどが砂地で、阿拉善砂漠と総称される。世界4番目の広さだ。  中国では砂嵐を沙塵暴(さじんぼう)と呼ぶ。中国北部では今年すでに13回発生した。今春、最大級の沙塵暴が起きたのは4月10日。阿拉善盟東部だけで家畜4500頭以上が死亡、飲料用井戸460カ所が埋没、家屋やパオ(遊牧民の移動用住居)580軒が崩壊し、被害総額は1550万元(2億3300万円)に達した。  阿拉善盟環境保護局によると、96~02年の6年間で東京都の面積より大きい2471平方キロが砂漠になった。北西部の防砂林になるポプラの植林面積は50年代の500平方キロから現在は293平方キロ減少。黄砂の源が広がり、乾いた砂は、春特有の低気圧による上昇気流に乗って、高度5000~1万メートルで偏西風に運ばれ、数千キロの旅にたつ。  中国国家林業局砂防弁公室の劉拓(りゅうたく)主任は、今春、黄砂現象が多発する理由として(1)砂漠地帯の気温が高く雪解けが例年に比べ早かったため、水分の蒸発が進んだ(2)砂漠地帯の昨年の降水量が例年より3~8割少なかった(3)例年より強いシベリア寒気が砂漠地帯を通過し、大量の砂が巻き上がった--ことを挙げる。  風下にあたる北京でも黄砂は今年、大きな被害をもたらした。特に4月17日には前夜から30万トン以上の黄砂が舞い降りたと推計され、2年後に迫った北京五輪への影響を懸念する声も上がる。  資源獲得競争や軍事力の増強、中国製品のはんらんなどで国際社会に広がる「中国脅威論」。人体や環境への影響も指摘される黄砂の拡散は、これに拍車をかける可能性もある。このため中国政府も砂漠化を食い止めようと、植林、かんがい工事を進めている。  それでも対策は追いつかない。05年の調査によると、中国国内の砂漠面積は174万平方キロ。05年の1年間で1283平方キロの緑地が消えたという。 毎日新聞 2006年5月16日 13時41分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060516k0000e030075000c.html *0513 W杯ドイツ大会、温暖化ガス「ゼロ」に・FIFA  [日経]  国際サッカー連盟(FIFA)は6月のサッカー・ワールドカップ(W杯)ドイツ大会期間中に発生する二酸化炭素(CO2)など温暖化ガスを他国との排出権取引によって全量相殺する。ドイツテレコムなど同大会の後援企業が排出権取得の資金を拠出する。大会時に交通量や発電量の増加で環境破壊が進むといった環境団体などからの批判を和らげ、4年に1度の大規模イベントを円滑に運営する狙いがある。  世界的な環境問題に取り組む非政府組織(NGO)の世界自然保護基金(WWF)などによると、世界規模のスポーツ大会で主催者が温暖化ガス削減プロジェクトに取り組むのは今回が初めてという。 (16:00) URL:http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060513AT2M1201H13052006.html *0511 CO2排出量:中国33%、インド57%急増 世銀まとめ [毎日]  【ワシントン和田浩明】世界の二酸化炭素(CO2)排出量が92~02年に15%増えて240億トンに達し、特に経済成長の著しい中国で33%、インドで57%急増したことが世界銀行のまとめで10日明らかになった。  米欧や日本を含む先進諸国の割合は全体の半分以上だが、00~02年の増加分(年2.5%)については発展途上国が3分の2を占めた。世銀は「経済成長が続けば排出量の増加も続く。規制への各国の関与促進が必要だ」と指摘している。  世銀によると、化石燃料の燃焼が主な排出源。特に石炭の燃焼による発電の比重の増加が発展途上国で目立つ。米国に次ぐ排出大国となった中国では石炭の割合が90年の71%から03年の79%に、インドでも同期間に65%から68%に上昇した。  中国ではエネルギー効率は向上し、国内総生産(GDP)1ドルあたりのCO2排出量は4.8キロ(92年)から2.5キロ(02年)に減少したが、急激な経済成長に伴うエネルギー需要の伸びで排出総量が増えた格好だ。  一方、1人あたり国民総所得(GNI)が1万ドルを超える高収入諸国(総人口約10億人)の国民1人あたりのエネルギー消費の割合は依然高く、低収入諸国(総人口約23億人)の11倍(03年時点)だった。 毎日新聞 2006年5月11日 11時51分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20060511k0000e030048000c.html *0502 黄砂、4年ぶりの猛威 中国では死者 [朝日] 2006年05月02日10時11分  黄砂が4年ぶりに東アジアで猛威をふるっている。発生源に近い中国では砂嵐で死者が出た。風下の韓国では外出も思うに任せない。日本でも今年は降る範囲が広く、しかも長引く見込み。今年の五月晴れは、ちょっと視界が悪そうだ。  中国北部では今春すでに13回黄砂が吹き、02年以来の多さとなった。各地で黄砂による被害が伝えられている。内陸部・甘粛省では4月9日、工事現場に向かっていた男性18人が黄砂の嵐で行方不明になり、うち2人が死亡した。黄砂の飛散が多い内モンゴル自治区のフフホトでは、呼吸器の異常を訴えて診察を受ける人が例年より5割も増えたという。  同16日夜から17日にかけては30万トンもの黄砂が降り注ぎ、「砂漠のよう」(国営新華社通信)になった北京では、「08年の五輪の最中に黄砂が吹いたらどうするのか」と心配する声が出始めた。国家林業局の担当者は「五輪が開かれる8月には例年黄砂は少ない」「植林などの防止策が08年までには成果をあげる」。当局は懸念の打ち消しに必死だ。  ソウルは今年、延べ11日間も黄砂の来襲に見舞われた。33年間の平均3.6日を大きく上回り、新聞は「黄砂テロ」などと報じた。「子どもやお年寄りが外出できない」と市民にいらだちも募る。  中でもひどかった4月8日の飛散は「スーパー黄砂」と呼ばれた。「大したことはない」と予報した気象庁に抗議が殺到。李萬基(イ・マンギ)長官が同庁始まって以来の「国民への謝罪」を表明した。  「テロ対策」として、なぜかブタの三段バラ肉焼き「サムギョプサル」が大流行している。ブタの脂やニンニクが「のどのホコリを退治する」と信じられ、普段は宴会のごちそうなのに、昼から店がごった返す。  家電メーカーによると、空気清浄機も平時の倍以上売れ、外出も控えるため通信販売の比率が全体の8%から倍増したという。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0502/001.html *0426 カナダ、温暖化で米協力も 「義務なし」計画に関心 [共同]  【ワシントン25日共同】カナダのアンブローズ環境相は25日、米国が主導する地球温暖化対策の国際協力「アジア太平洋パートナーシップ」を支持、将来の参加に強い関心を表明した。ロイター通信などが伝えた。  同計画は主に技術開発によって温暖化問題の解決を目指す、義務のない“自主連合”で、日本、中国、韓国、インド、オーストラリアが参加。カナダが加われば、京都議定書で温室効果ガスの排出削減義務を負う先進国としては日本に次ぎ2カ国目。環境保護団体は「議定書に消極的な姿勢への転換だ」と批判しており、今後、議定書の求心力低下を懸念する声も出そうだ。  カナダでは今年1月の総選挙で、議定書に懐疑的な姿勢の保守党が政権を握り、議定書の目標達成は困難と公言している。最近は議定書関連の研究プロジェクト15件を中止させたという。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006042601000357 *0406 温暖化防止へ第一歩、米上院委員会が「気候会議」 [読売]  【ワシントン=貞広貴志】米上院エネルギー天然資源委員会は4日、温暖化防止に向けた規制のあり方を協議する「気候会議」をワシントンで開いた。  この会議は、温室効果ガスの排出削減法制化に向けた第一歩と位置づけられており、京都議定書への反対を鮮明にしてきた米議会が大きくカジを切ったことを示すもの。  ブッシュ政権の政策にも影響を与えそうだ。  会議は共和党のピート・ドメニチ委員長が主宰。約6時間に及ぶ討議では、参加した主要企業や研究機関の代表が「全国レベルの、市場原理に基づく規制」の必要性を訴えた。大手電力・ガス会社エクセロン社のエリザベス・モーラー副社長は「温暖化の危機は現実のもの。今、対策に着手しなければならない」と言明した。  米上院は1997年、途上国にも排出削減義務を課さない限り、京都議定書に反対するとの決議を95対0という圧倒多数で採択。その後の米政権の政策に大きな影響を及ぼした。米国の競争力低下を懸念する産業界の意向を受けたものだった。それが180度方針転換した裏には、地方自治体が次々と独自規制に乗り出した事情がある。  会議では、エネルギー企業の代表らから、地方ごとに違う規制への苦情が相次ぎ、連邦レベルでの規制を待望する声が挙がった。京都議定書が米国抜きで発効し、排出量取引の国際的な仕組みが動き出したことへのあせりもうかがえた。  もっとも、規制対象をエネルギー採掘など「上流」部門にするのか、エネルギーを消費する「下流」にするかなど、各論では議論百出。ドメニチ委員長は「今年中に法制化するのは無理」と漏らしている。 (2006年4月5日20時24分 読売新聞) URL:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060405i413.htm *0403 世界の7遺産:地球温暖化などで「消滅」の恐れ 米誌警告 [毎日]  3日発売の米誌ニューズウィーク最新号は「最も危機にひんしている世界の七つの驚異」と題した記事で、エジプト南部ルクソールの神殿や墳墓群をはじめ、七つの文化・自然遺産などが開発や地球温暖化などで損なわれ「消滅」の恐れに直面していると警告した。  リストアップされたのはほかに、バビロン(イラク)、東南アジアとオセアニアにまたがるコーラルトライアングル、マチュピチュ(ペルー)、モルディブ、ベネチア(イタリア)、万里の長城(中国)。  同誌によると、ルクソールではアスワン・ハイダムの完成で、かつてナイル川のはんらんで洗い流されていた塩が蓄積され神殿の土台を浸食。バビロン遺跡は米軍のイラク進攻・駐留で損傷した。  海洋生物の豊かさで有名なコーラルトライアングルは乱獲や環境破壊につながる漁法、マチュピチュは観光客の増加、万里の長城は開発などによってそれぞれ傷ついていると指摘。  インド洋に浮かぶ環礁や島々から成るモルディブは地球温暖化による水位上昇、ベネチアは地盤沈下でそれぞれ水没の恐れがあるとしている。(ニューヨーク共同) 毎日新聞 2006年4月3日 12時54分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060403k0000e030058000c.html *0331 温室効果ガス:政府の事業 排出量01年度比0.8%減少 [毎日]  政府の事業や業務に伴う04年度の温室効果ガス排出量は01年度に比べ0.8%減っていたことが31日、環境省のまとめで分かった。昨年末の中間とりまとめでは同4.6%増と発表されたが、01年度分の計算漏れや04年度分の二重計算などが見つかった。環境省は「少しとはいえ減って良かった」と話すが、政府は06年度までに01年度比で7%削減を目指しており、目標達成にはほど遠い。政府は今後、電気の効率的な利用や公用車のアイドリング・ストップなどの削減対策を進める。  排出量は、各省庁がそれぞれ、電力使用量や公用車の排ガス量などを基に計算し、環境省が取りまとめた。  昨年12月の中間とりまとめでは、排出量は01年度が192万8195トン、04年度が201万6495トンだった。しかし、01年度と04年度で計算項目が一致しないなどの不備があったため、環境省が再計算を各省庁に要請した。その結果、01年度が199万4593トンに増える一方、04年度は197万7683トンに減ったという。  警察庁は04年度の排出量を01年度比83.7%増としていたが、実際は18.4%増だった。財務省や金融庁、公正取引委員会など数字となじみが深いはずの省庁も、中間取りまとめ以降の変動が大きかった。【山本建】 毎日新聞 2006年3月31日 22時28分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20060401k0000m040132000c.html *0330 新環境基本計画:もったいない精神の社会に 中環審答申へ [毎日]  中央環境審議会(鈴木基之会長)は30日、国の環境政策の基本となる新環境基本計画をまとめた。「環境・経済・社会の統合的向上」をテーマに掲げ、地球温暖化対策など各分野で2025年や2050年までの超長期的な政策目標を示した。「もったいない」の考え方に即して循環型社会の構築を進めることも盛り込んだ。小池百合子環境相に答申し、4月上旬にも閣議決定される。  同計画は環境基本法に基づくもので、94年に初めてつくられた。5年をめどに見直され、今回が第3次計画となる。  地球温暖化対策では、環境省は産業革命以降の地球の平均気温の上昇を2度以内に抑えることを目標としており、これを踏まえた今後30~50年間の中長期目標を策定する必要があるとした。短期的には、2010年の1世帯当たりの二酸化炭素排出量を03年度比で20%削減、オフィスなどでも床面積当たりの排出量を同21%減らすとした。  循環型社会の構築では、2025年までの中長期目標の一つとして、「そのものの本来の値打ちを無駄にすることなく生かしていく『もったいない』の考え方に即した取り組みを広げること」を明示した。【江口一】 毎日新聞 2006年3月30日 15時20分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20060330k0000e040107000c.html *0330 環境省:午後8時に消灯へ CO2削減へ率先 [毎日]  温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)削減のため環境省は29日、東京・霞が関の本省では4月以降、原則として午後8時に消灯する方針を固めた。「仕事に支障が出かねない」と懸念する声もあるが、同省幹部は「夜の仕事は早めに切り上げて朝早く仕事すればいい」と協力を訴えている。  同省は2月21日から暖房や給湯機の停止、エレベーターの運行台数制限などをしている。温室効果ガスの排出量を06年度に01年度比で7%削減する目標だが、04年度は10.4%も増加。さらなる措置が必要と判断した。  午後8時の消灯は4月1日~9月末までの6カ月間、実施する。午後8時になったらいったん消灯。残業する職員は同じ部屋に集まって仕事をするなど、できるだけ少ない照明で残業。このほか、洋式トイレの便座ヒーターや温水機能を止め、職場のコーヒーメーカーなどの家電も撤去。自分だけでなく、電源が入ったままのパソコンは、他人のものでもふたを閉じて省電力モードにするよう求める。  伊藤哲夫会計課長は「どのくらい効果があるかは不明だが、やってみてやり方を柔軟に対応したい」と話している。【山本建】 毎日新聞 2006年3月30日 3時00分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20060330k0000m040151000c.html *0327 関電がバイオマス発電 08年度から舞鶴で [共同]  関西電力は27日、おがくずやかんなくずを固めた「バイオマス燃料」を使った発電を、2008年度から舞鶴発電所1号機(京都府舞鶴市)で始める、と発表した。  化石燃料の消費量を抑制するのが狙い。年間で約6万トンのバイオマス燃料を、現在燃料としている石炭に混ぜて使う。  石炭の年間使用量が約4万トン減り、約9万2000トンの二酸化炭素(CO2)削減につながるという。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=econ&NWID=2006032701005609 *0323 伸びる石炭需要 安全・環境面が課題 [公明] 石炭のメリットは、熱量当たりコストが石油や天然ガスの約3分の1、安定的に供給可能、埋蔵場所が石油のように偏っていない。 現在、日本の発電量の27%が石炭。中国、米国、ドイツでは5割以上。 問題は、採掘に伴う事故の危険。環境面では、二酸化炭素排出量が石油の1.3倍もあること、酸性雨の原因である硫黄化合物・硝酸化合物を発生させること。 しかしこれは、技術面である程度克服可能。日本は優れた技術をもつ。 *0323 CO2:電力使用時の排出基準、電力会社と新規業者で統一 [毎日]  環境省は23日、電力使用時の二酸化炭素(CO2)の排出基準(係数)について、既存の電力会社と新規参入事業者で同一の1キロワット時当たり0.555キログラムに統一することを決めた。基準を下回る電力会社からの購入は、その数値を使うことも認めた。国内の販売電力量の約9割は基準より小さくなるため、公表対象のほとんどの電力が実態に即して排出量が公表されることになる。  国内のCO2排出量のうち約3割は発電による。環境省は当初、原発のない新規事業者は既存電力会社よりもCO2を多く排出するとして、新規事業者の方が大きい2種類の基準を設定しようとした。しかし公正取引委員会が「新規側に不利で不公平だ」と主張したため、同一の基準とした。  4月から施行される改正地球温暖化対策推進法(温対法)では、大規模な工場などにCO2などの排出量を算出して国に報告し、国が公表することが義務づけられる。排出基準は算出の基本となる。【江口一】 毎日新聞 2006年3月23日 21時28分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20060324k0000m040114000c.html *0324 コンビニの24時間営業、山間地で制限も 長野県が条例 [朝日] 2006年03月24日11時25分  地球温暖化対策の一環として、長野県議会は23日、コンビニエンスストアなどで24時間営業を制限することのできる協定制度を盛り込んだ「地球温暖化対策条例」を可決した。同県は1年以内に施行する。24時間営業の必要性が低いとみられる山間地などで、照明の利用を抑制、二酸化炭素など温室効果ガスの削減につなげるのが狙いだ。  条例では、市町村長から申し入れがあった場合、知事は事業者と営業時間の見直しなどを協議するよう義務づけた。知事は事業者と協定を結び、申し出があった市町村の中で、営業時間を制限する区域などを決める。ただ、市町村から協定の要請があっても、知事には協定締結を強制する権限はない。  木曽茂・県生活環境部長は「山間地や過疎地がある長野県では、都市部のように24時間営業が必要でない地域もある。協定を結ぶことで、エネルギー効率の悪い店舗の見直しをしてもらい、温室効果ガスの削減につなげたい」と説明している。  条例が施行されると、県内のコンビニ約800店のうち、最大で約600店が協定の対象となる。日本フランチャイズチェーン協会(東京都港区)は「24時間営業が必要ない場所に出店はしていない。24時間営業には、地域の防犯・防災活動という役割もある」としている。  環境省などによると、温暖化対策の関連条例は全国14都府県と5指定市で制定されているが、事業者の営業時間にまで踏み込んだ内容は、全国的にも珍しい試みという。 URL:http://www.asahi.com/life/update/0324/004.html *0318 東京ガスが「環境家計簿」ネットで提供 [日経] 「my環境家計簿」 3月1日運用開始。東京ガスと契約する世帯なら誰でも無料で利用できる。 東京ガスのホームページから。 *0318 節水・外食…減る家庭の水道使用 収入減の自治体に負担 [朝日] 2006年03月18日12時37分  首都圏で家庭での水道使用量が減っている。飲み水をペットボトルに頼る人が増えたほか、家電メーカーは洗濯機などで節水を競い合っているからだ。せっかく節水努力をしているのに、神奈川県は4月から家庭用の水道料金を2割弱値上げする。予測に反して水需要が落ち込む中、ダムの水を買う費用(受水費)の負担が重くのしかかるからだという。  「夏場の渇水対策もあり、かつては県民に節水をお願いしてきた。水余りとはいえ、もっと使って欲しいとも言えないし……」。神奈川県水道局の大山扶美雄・水道企画担当課長は、ため息交じりに話す。  県水道局の家庭用の水道料金収入は98年度から04年度までの6年間で14億5000万円も落ち込んだ。人口は増え続けているのに、家庭で以前のように水を使わなくなったからだ。21.55立方メートルあった1世帯当たりの月間使用量は19.29立方メートルへと1割減。各家庭で毎月、風呂にざっと10回入らなくなったほどの減りようだ。  東京都と千葉県も落ち込みは同じだ。同じ98年度から04年度までの6年間でみると、世帯数の増加を受けて全体の水道使用量は東京、千葉ともわずかに増えたが、1世帯あたりでは東京が6%、千葉は9%落ち込んだ。埼玉県では市などが家庭用の水道事業をしているため、県は使用量については把握していない。  全国の約1500の水道事業者が加盟する日本水道協会によると、工業用や事業用の水道利用も含めた全国の人口1人あたりの1日の平均水道使用量は、95年度の391リットルが03年度は363リットルに減った。協会の担当者は「節水や水の再利用の浸透で水需要は頭打ちの状態。特に首都圏や関西圏など、都市部の水道離れが目につく」と話す。  東京と千葉は当面は現状維持だが、両都県より水道料金が比較的低かった神奈川県は値上げに踏み切った。01年から県西部の宮ケ瀬ダムが本格稼働し、年間約60億円の受水費負担増が重いことを理由に挙げている。最近では福島市や山形県鶴岡市などもダムの受水費の負担に伴い、料金を値上げしている。  「手洗いの場合、1回あたり水を約150リットル使うのに、食器洗い機なら1回約11リットル」「ドラム式の洗濯機なら、使う水は従来の2分の1」  家電量販店の売り場では、食器洗い機や洗濯機の節水効果を各メーカーが競い合っている。  「ここ最近は、節水や節電をうたっている商品から先に売れていく」(松下電器の「ナショナル」広報担当)  日本電機工業会によると、ドラム式の洗濯機は04年度に国内で46万5000台が出荷された。食器洗い機は、95年度の22万8000台から04年度には92万7000台と4倍に増えた。  お酢のメーカーであるミツカン(愛知県半田市)が05年に大都市圏の約600人を対象に実施した生活意識アンケートでは、「節水や水の再利用をしている」との回答は66%に上った。「風呂のお湯を洗濯や掃除に使い回す、シャワーはこまめに止めるといった節水方法をしている人の割合は増えてきている」(ミツカン水の文化センターの新美敏之事務局長)という。  住宅設備機器メーカーのINAX(愛知県常滑市)は4月から、洗浄水の使用量をほぼ半減させる便器の新商品を売り出す予定だ。4人家族の場合、2日で風呂1杯分の節水効果が期待できるとPRする。森岡忠文・マーケティング広報室長は「商品開発の際に、節水の観点は欠かせない時代になった」。  飲み水としての水道水離れも加速している。全国清涼飲料工業会によると、国内の水のペットボトルの生産量は96年の39万2000キロリットルから、05年には131万9000キロリットルと3倍に増えた。      ◇  〈水道評論家の有田一彦さんの話〉 水道使用量は各地で減っている。料金の値上げも神奈川だけでなく、全国的な傾向だ。高度成長期のままの過大な需要予測で無駄なダムを造り続けたことのツケが表面化した。水洗トイレは70年代、1回20リットル以上の水が必要だった。今は10リットル前後で済む。使用者が節水を意識しなくても水が無駄にならない時代が来たことに、行政は鋭敏にならなければならない。 URL:http://www.asahi.com/life/update/0318/006.html *0315 温室ガス濃度、過去最高 04年の世界・05年の日本 [朝日] 2006年03月15日08時33分  世界気象機関(WMO)は14日、地球温暖化に影響を与える温室効果ガスについて発表した。大気中の二酸化炭素は04年の世界平均濃度、05年の日本の平均濃度ともに過去最高だった。  温暖化に最も影響の大きい二酸化炭素の濃度は、04年の世界年平均で377.1ppm。3地点で調べた日本の05年の平均濃度は380.7~382.5ppm。ともにこれまで過去最高だった前年を上回り、増加傾向が続いている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0315/003.html *0314 温暖化対策、政府が各省庁に取り組み強化求める [朝日] 2006年03月13日21時00分  06年度までに政府機関の排出する温室効果ガスを01年度比で7%削減するため、政府は13日の地球温暖化対策推進本部幹事会で、各省庁ごとに具体的な削減計画を今月中にまとめることを決めた。目標が達成できなかった省庁には、超過分を07年度以降の計画に上積みすることも了承した。  各省庁や地方の出先機関などで排出される温室効果ガスを7%削減する目標は、02年7月に閣議決定された。しかし04年度は逆に4.6%も増加した。各省庁は廊下の照明を切ったり、暖房を止めたりして取り組みを進めている。 URL:http://www.asahi.com/politics/update/0313/009.html *0305 地球温暖化:知床沖の水温が50年間で最大0.6度上昇 [毎日]  北海道知床沖のオホーツク海の「中層水」(水深400~800メートル)の水温がこの50年間で最大0.6度上昇していることが大島慶一郎・北海道大助教授(海洋物理学)などの研究グループの分析で分かった。  地球温暖化の影響で流氷の生成量が落ちたことが原因とみられる。北太平洋の生態系や漁業資源に影響が出る恐れがある。7日、札幌市で開かれるシンポジウムで発表する。  研究グループは、オホーツク海から北太平洋で米露と共同で測定したデータのほか、水産庁などが1955~2004年に記録していた延べ約25万地点の観測値を分析した。  その結果、ロシア・サハリン沖のオホーツク海では水深約500メートルの水温が0.6度上昇していた。このエネルギーは同じ量の空気であれば約100度高くするほど大きなものという。北太平洋の一部でも約0.3度上昇していた。  シベリア東部沿岸で流氷ができると、海水はさらに濃い塩分を含んだ水となり、海面から水深数百メートルに沈みこむ中層水になる。中層水はオホーツク海を南下し、北方領土付近を経由して北太平洋に到達する。  このため、研究グループは、温暖化で流氷ができにくくなり、中層水を暖めたのが原因と推測。流氷の減少が続くと、中層水の沈み込み量も減り、シベリアからオホーツク海にもたらされる植物プランクトンに必要な鉄分などが太平洋に運ばれなくなる恐れがある。  大島助教授は「ロシア・シベリア東部は他地域に比べ温度上昇が著しく、その結果、流氷の生成量が落ち込んだとみられる。オホーツク海は温暖化の影響を受けやすく、何らかの対策が必要だ」と警告している。【田中泰義】 毎日新聞 2006年3月5日 1時40分 (最終更新時間 3月5日 1時41分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20060305k0000m040138000c.html *0302 京都議定書:順守委議長に慶応大の浜中教授 [毎日]  地球温暖化防止のため京都議定書を批准した先進国が、温室効果ガスの排出削減義務を果たしたかどうかを監視する「順守委員会」の議長の一人に、元環境省地球環境審議官の浜中裕徳・慶応義塾大環境情報学部教授が選出された。独・ボンで3日まで開催中の同委初回会合で決まった。  浜中氏は、議定書締約国に助言をし、義務の順守を促す「促進部」(10人)の議長に選ばれた。順守委は促進部と、温室効果ガスの排出枠を他国から購入できる「京都メカニズム」に関係する「執行部」(10人)があり、同部議長はアルゼンチンから選出された。順守委は両部の議長、副議長の計4人で運営全体を統括する「ビューロー」を構成する。【江口一】 毎日新聞 2006年3月2日 19時19分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20060303k0000m040045000c.html *0228 地球温暖化防止:長野・菅平高原スキー場キャンペーン実施 [毎日] 地球温暖化防止への意識浸透を目的とした「毎日温暖化新聞『菅平高原スキー場にセミが鳴く!?』地球温暖化防止キャンペーン」(毎日新聞社主催、菅平高原スキー場共催、博報堂運営)が28日、長野県真田町の菅平高原スキー場で実施された。  同キャンペーンは4回目。菅平高原スキー場「TARO AREA」のリフト付近に設置されたスピーカーからセミの鳴き声とともに、地球温暖化防止を呼びかけるメッセージを流した。友人とスノーボードに来ていた東京都練馬区の大学生、本橋早苗さん(21)は「温暖化が進行するとボードもできなくなる。真剣に防止対策を考えたい」と話していた。 毎日新聞 2006年2月28日 19時03分 (最終更新時間 2月28日 19時16分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20060301k0000m040033000c.html *0224 「CO2排出算定、電力大手を優遇」 公取委が改善要求 [朝日] 2006年02月24日08時20分  改正地球温暖化対策推進法(改正温対法)に基づき、企業が電力を使った際の二酸化炭素(CO2)排出量の算定方法が大手電力に有利だとして、公正取引委員会が環境省に改善を求めている。同省は計算の基礎となる排出係数を「大手電力」と「新規の電力小売事業者など」に分け、大手電力の数値を少なくする方針を示している。だが、実際は大手より排出量が少ない新規事業者もおり、公取委は「大手を不当に優遇している」と主張している。  改正温対法は4月に施行され、一定規模以上の企業に対し、温室効果ガスの排出量を国に報告するよう義務付けている。電力の場合は、発電の際に発生したCO2を排出係数を使って算出する。  一般的に大手電力はCO2を出さない原子力や水力を持つため、火力中心の新規事業者より排出量は少なくなる。そのため企業は、環境への取り組みを宣伝するため、大手を選ぶ可能性が高い。  しかも、環境省は「個別の企業ごとに係数を確定するのは難しい」と、大手の電力の排出係数を1キロワット時あたり0.391キログラムとしたのに対し、新規事業者は、同0.558キログラム。大手の優遇措置が鮮明だ。  ところが、電力各社の公表資料などによると、大手電力の中でも大きな格差がある。04年度のCO2排出量は原発比率の高い九州が同0.331キログラムと最も低く、火力しかない沖縄は同0.938キログラムと3倍近い開きがある。ほかにも中国、北海道、中部など5社が環境省案より高い。  一方、公取委は天然ガス火力が主力の新規事業者の場合、同0.4キログラム程度とみているが、計算上はこれらの電力会社より排出量が多くなる矛盾が生じる。  公取委は「競争上の問題だけでなく、実際はCO2排出量が増えれば環境にも悪い」と主張。企業ごとの算出が難しくても、「せめて大手と新規事業者で一律の係数を使うべきだ」と同省に要求している。 URL:http://www.asahi.com/business/update/0224/065.html *0221 CO2排出削減:環境省が1週間、庁舎内暖房を停止に [毎日]  温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)排出を減らすため、環境省は21日から1週間、本省が入居する東京・霞が関の庁舎内の暖房を停止する。政府は06年度、国の事業や事務に伴う温室効果ガスの年間排出量を01年度比7%削減する計画だが、04年度の排出量は同4.6%増、環境省分は同10.4%増で、目標達成は難しくなっている。同省は「他省庁や国民に手本を示したい」と話し、成果を見極めた上で暖房停止を継続するかどうか決める方針だ。  環境省によると、政府の温室効果ガスの排出増は、安価だがCO2排出量が多い石炭火力発電からの電力購入が増えたことが主因だという。  暖房停止の対象は、同省が入居する霞が関の中央合同庁舎5号館の23~26階部分。温水や空調機による暖房と給湯器の使用を原則としてやめる。  同省は暖房温度を19度に設定しており、冬季の暖房を完全にやめると温室効果ガスの排出量を7%削減できるという。ただし「1週間での効果は不明」(会計課)だ。  ビル管理法でオフィスビル内の室温は17~28度に保つことが定められている。室温が大幅に下がった場合は暖房も検討するが、5号館は断熱性能が高く、パソコンなど機器の排熱で温められるため、必要はなさそうだという。【江口一】 毎日新聞 2006年2月20日 20時58分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20060221k0000m010086000c.html *フロン廃棄事業者に罰金 温暖化対策で法改正 [共同]  地球温暖化対策のため、業務用エアコンや冷凍庫の冷媒に使われるフロン類の放出を抑制する監視強化策を盛り込んだ環境省のフロン回収破壊法改正案が18日、明らかになった。ビルオーナーなど冷凍庫などを廃棄する事業者や受け取る設備工事業者などに、フロン類を回収業者に引き渡したことを証明する書面の受け渡しを義務付けた。  一方、機器を修理や整備する業者にも、フロン類を排出させない新たな義務を盛り込んだ。フロン類は回収過程での不法投棄など不適切に処置される事例があり、問題となっていた。法改正はフロン類の流れを透明化し、30%に低迷するフロン類の年間回収率を京都議定書目標達成計画で定めた60%に引き上げるのが狙い。 URL:http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=main&NWID=2006021801000785 *京都議定書:発効1年 先進的に取り組む9自治体など討論 [毎日]  地球温暖化防止のため、温室効果ガス削減目標を定めた「京都議定書」発効から1年の16日、先駆的に取り組む9自治体や企業が参加した「環境先進自治体会議」が京都市左京区の国立国際京都会館で始まった。17日まで。  京都市環境政策顧問でNGO「気候ネットワーク」の浅岡美恵代表が基調講演し、同議定書を巡る国際状況や目標達成の課題などを指摘。「国の政策だけでは不十分。各自治体が工夫して達成した積み上げが国全体での削減量となる」と述べた。続いて、東京都や埼玉県川越市、佐川急便など6団体の代表者が温暖化対策の取り組みについて公開討論した。  17日は、「自治体の条例制定」「企業の環境活動と経済効果」などに関する事例報告などがある。同会議後には、記念イベント「地球環境を守るために考えよう、一人ひとりができること」(京都市、毎日新聞社共催)も開かれる。【中野彩子】 毎日新聞 2006年2月16日 21時38分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20060217k0000m040125000c.html *脱温暖化:日英が共同プロジェクト 07年までに報告書 [毎日]  2050年に世界の温室効果ガス排出量を現在の半分以下にするため、日英両国が共同研究「脱温暖化2050プロジェクト」に取り組む。脱温暖化社会実現のために必要な社会制度や技術、生活スタイルなどの変革の道すじについて、いくつかのシナリオを作成し具体的に明らかにする。07年までに報告書をまとめ、両国を含む各国の長期的な温暖化対策に生かしたい考えだ。  小池百合子環境相が16日、東京都内で開かれた京都議定書の発効1年を記念したシンポジウムで明らかにした。  英国などの欧州連合(EU)や日本の環境省は、産業が活発化した19世紀半ばからの温度上昇を2度に抑える目標を打ち出した。それには2050~2100年の二酸化炭素(CO2)排出量を現在の半分以下にする必要がある。しかし先進国に排出削減を義務づけた議定書は12年までの取り決めで、13年以降の次期枠組みについて国際交渉は進んでいない。このため日英両国が、次期枠組み以降の国際協力の議論を促すことを狙い、共同研究することになった。  日本では国立環境研究所が担当。まずCO2排出が現在より50%以上少ない半世紀後の社会の都市、交通、産業、ライフスタイルなどの姿を具体的に描く。さらにその実現にはこれから何をいつ、どのように実施すべきかを探る「バックキャスティング」手法で複数の長期シナリオを示していく。  研究成果は国際社会に還元し、日英両国以外の脱温暖化社会へのシナリオについても検討する。【江口一】 毎日新聞 2006年2月16日 19時55分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20060217k0000m040065000c.html *大雪:観測史上最高の68.3センチ NY [毎日] 【ニューヨーク高橋弘司】バイアスロン競技ではありません--米東部一帯は11日から12日にかけて記録的な大雪に見舞われた。ニューヨーク・マンハッタンで観測史上最高の68.3センチの積雪を記録したのをはじめ、各地で積雪が50センチを超えた。このため、ケネディ国際空港などニューヨーク周辺の主要3空港が一時閉鎖され、計2000便が欠航するなど、交通機関や市民生活に大きな影響が出ている。  ニューヨーク中心部では1947年12月の67センチ以来の積雪となり、1869年に観測を開始して以来、最高となった。市内各所で地下鉄の出入り口が雪に埋まったり、路上の車に山のような雪が積もり、バスやタクシーもノロノロ運転。セントラルパーク付近ではスキーを楽しむ人の姿も見られた。市当局は約2500人の職員を動員し、夜を徹した除雪作業を行っている。  また大雪のため、首都ワシントンで11万9000世帯、メリーランド州ボルティアでも6万2000世帯で一時停電したほか、ニューヨークと近郊都市を結ぶ多くの電車が運休となった。 毎日新聞 2006年2月13日 10時18分 (最終更新時間 2月13日 12時40分) URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060213k0000e030029000c.html *地球温暖化防止:メードさんが「ご主人さま」に呼びかけ [毎日] 地球温暖化防止を訴えるメードさんたち 「ご主人様、地球のために過剰包装は断ってください」メードさんが地球温暖化防止を訴える「『Myメイドバッグ』プロジェクト」のキックオフイベントが11日、東京・秋葉原のヨドバシカメラマルチメディアAkibaで開かれた。秋葉原のメードカフェの店員ら約40人が環境保護を訴えた。  同プロジェクトは、環境省などが進める地球温暖化防止国民運動「チーム・マイナス6パーセント」の一環。11~16日まで同店6階のホビーコーナーで、商品購入時に包装を断ると、先着3000人に「Myメイドバッグ」がプレゼントされ、メードカフェなどの協力店でレシートを提出すると、バッグにメードさんのサインがもらえるなどの特典が受けられる。  この日は、協力店のメードさんたちが、自分たちの店のPRと「ご主人様」へ地球温暖化防止を「お願い」した。その後、特別イベントとして、メードさんたちのサイン会も開かれ、参加者が行列を作っていた。【乗峯滋人】 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060212k0000m040064000c.html *温室効果ガス:海外での削減量算入で2法改正案を閣議決定 [毎日]  政府は6日、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量削減を義務付けた京都議定書に基づき、海外での削減量を日本の削減実績に算入する「京都メカニズム」を本格的に利用するため、「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)法」と「石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計(石油特会)法」の改正案を閣議決定した。今国会に提出し、06年度の施行を目指す。  日本は08~12年平均で排出量を90年比6%削減する目標だが、経済活動での削減と植林によるCO2吸収効果など国内対策だけでは1.6%分が不足。このため、海外での「認証排出削減量」(クレジット)取得に乗り出し、NEDOに取得業務を委託、石油特会などから取得費用を支出する。  日本が途上国から購入するクレジットの費用として、06年度予算案に54億円を計上している。【宇田川恵】 毎日新聞 2006年2月6日 19時29分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/news/20060207k0000m020070000c.html *地球は暑かった 05年世界平均気温、過去2番目の高さ [朝日] 2006年02月02日20時41分  気象庁は2日、昨年の世界の気温についてまとめた。世界の年平均気温は平年比でプラス0.32度で、統計を取り始めた1891年以降では1998年のプラス0.37度に次いで2番目に暑かった。  日本の年平均気温は平年比でプラス0.18度。過去14番目に高かった。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0202/013.html *温暖化研究発表に「NASA圧力」 米の第一人者が告発 [朝日] 2006年01月30日11時41分  米国での地球温暖化研究の先駆けの一人である米航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙研究所のジェームズ・ハンセン博士(63)が、研究成果の発表に関して当局から圧力を受けている、と米紙ニューヨーク・タイムズが29日報じた。  博士は昨年12月6日の学会で、二酸化炭素など温室効果ガスの大規模排出削減は現在の技術でも実施可能だと訴え、米国が主導的な役割を果たさなければ地球は「別の惑星」になってしまうと警告。同15日には「05年は過去100年余りで、最も暖かい年だったとみられる」とする研究結果を発表した。  ニューヨーク・タイムズによると、それ以降、NASAの広報担当者から博士に本部の意向を伝える電話が何度もあり、外部での講演や報道機関からの取材を制限された。同様の発言を続ければ「恐ろしい結果」を招くことになる、とも圧力をかけられたという。  これに対してNASAは「科学的発見についての議論は自由だが、政策に関する発言は政策担当者に任せるべきだ」と反論。研究者に規制を課したのではなく「調整のようなもの」としている。 URL:http://www.asahi.com/international/update/0130/005.html *10年度めどにバイオエタノール混合燃料導入 石油連盟 [朝日] 2006年01月18日21時37分  石油連盟は18日、サトウキビなどから作るバイオエタノールが原料の添加剤ETBEを2010年度をめどにガソリンに混合する方針を発表した。温室効果ガスを削減するのが狙いだが、各社の供給体制をそろえるため、まずはハイオクに7%混ぜる方向で検討している。石連は製油所などの改造費用に業界全体で数千億円が必要とみており、2年間かけて導入方法を検討する。  バイオエタノールは、燃やして出る二酸化炭素(CO2)が京都議定書の適用外となるバイオマス燃料で、政府が導入を進めている。  ただ、石油業界は「そのままガソリンに混ぜると自動車に悪影響を与える」として、バイオエタノールに石油系ガスを加えたETBEを選んだ。ハイオクはガソリン全体の約2割を占め、CO2の排出量を年間60万トン減らせるという。  業界はETBEの導入は京都議定書の目標達成のためだとして、投資負担への支援について政府と協議する方針。また、ETBEは化学物質を規制する化審法の対象となるため、安全対策も必要になるという。 URL:http://www.asahi.com/business/update/0118/152.html *APP:第1回閣僚会議がシドニーで開幕、小池環境相出席 [毎日]  米、豪、中国、インド、韓国、日本の6カ国が地球温暖化防止策を検討する「クリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップ」(APP)の第1回閣僚会議が11日、シドニーで開幕し、日本から小池百合子環境相が出席した。  この日は、日米豪などの産業界代表と6カ国の閣僚の対話の場が設けられ、エネルギー効率の高い生産技術や省エネ・環境技術の動向について意見交換した。日本からは東京電力、新日鉄、太平洋セメント、松下電器、NEC、米国からはエクソン・モービルなど石油メジャーのほか、石炭、電力、アルミニウムなどの企業が参加した。  閣僚会議は、省エネ・環境技術を各国で共有し、中国やインドへの技術移転を通じて実効的な温室効果ガス削減を目指す共同声明を12日に採択する予定。【小島昇】 毎日新聞 2006年1月11日 20時56分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20060112k0000m040122000c.html *クリーン開発:6カ国共同声明案 米主導でCO2削減 [毎日]  日米など6カ国が地球温暖化防止の具体策を検討する「クリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップ」(APP)が豪州・シドニーで11、12日開く第1回閣僚会議で採択する共同声明案が明らかになった。電力、鉄鋼など8分野の産業別に日米などが持つ省エネ・環境技術を中国やインドに移転、普及させる行動計画を作成するのが柱。APPは京都議定書を批准していない米国主導の枠組みで、より実効的な温室効果ガスの排出抑制を目指す。  APPは、京都議定書が定めていない2013年以降の温暖化防止の枠組み(ポスト京都議定書)をめぐり、主導権を握りたいブッシュ米大統領の強い意向で昨年7月にスタート。米国と日本、豪州、中国、インド、韓国の6カ国が参加している。  共同声明案によると、温室効果ガスの排出削減に関する数値目標は定めないが、電力など8分野の産業ごとに特別作業班(タスクフォース)を設置。日米などの各業界・企業が持っている省エネ技術を駆使した生産方法や二酸化炭素(CO2)排出量を抑制する技術を比較・検討し、もっとも優れた技術を中国やインドなどに移転する具体的な行動計画を策定する方針を示している。  CO2排出量が世界全体の半分を占める6カ国が省エネ・環境技術を共有することで地球温暖化の防止に実効性があることをアピールする狙いで、声明案は「地球規模のクリーン開発と気候変動問題に貢献できる」と明記。「エネルギー効率が高く、大気汚染(の度合い)や温室効果ガス(排出量)が少ない技術を普及させるため、各国の公共、民間、研究部門の専門家を結集する」と強調している。  ポスト京都議定書をめぐっては、昨年12月にカナダで京都議定書第1回締約国会議(COP/MOP1)が開かれ、温暖化防止の枠組みをどう継続していくかの議論がスタートしている。  しかし、米国は「国別に温室効果ガスの削減目標を定める仕組みは、削減義務を負わない中国やインドの経済成長が予測できなかった時代の産物」と、京都議定書の路線を批判。温室効果ガスの主要な排出国で官民が協力する体制を新たに作るとともに、産業分野別に最も適切な削減策を講じる必要があるとの考えを示している。【小島昇】  ◇ポスト京都にらむ米国  先進国に温室効果ガスの排出削減を義務づけた京都議定書には、2013年以降の取り決めがない。APPは公式には「議定書を代替しない」としながらも、米が「ポスト京都」をにらんで地球温暖化対策の新たな国際的枠組み作りを狙ったものと、日本政府には受け止められている。  京都議定書は、クリントン前政権下で米も主導して97年に採択された。その後、ブッシュ政権になって離脱したが、州など自治体レベルでは議定書への支持が広がっており、国内外に「現政権は温暖化対策に消極的」と批判も強い。APPはこの批判をかわし、同時に米が次期枠組みで主導権を握りやすいよう、国連の枠を離れた新たなグループ作りを目指したものといえる。  他方、議定書の主要推進国でAPPに参加しているのは日本だけだ。「米を国際社会から孤立させない接着剤」としての役割が期待される一方、「日本が議定書から離れる布石ではないか」との疑念も生じさせている。日本はこの疑念をぬぐい去るためにも、APPを生かし、米にとっての取り組みやすい対策だけでなく、世界最大のCO2排出国に応じた温暖化対策の痛みと責任を負うよう促すことが求められる。【江口一】 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kaigai/news/20060111k0000m020147000c.html *石油依存度:輸送部門80%に 経産省が初の引き下げ目標 [毎日]  経済産業省は、ガソリンや軽油を燃料にする自動車やトラックなどの輸送部門について、エネルギーに占める石油の割合を示す石油依存度を2030年までに、現状のほぼ100%から80%に引き下げる目標を定める方針を固めた。輸送用燃料は全石油消費の約半分を占める。政府が引き下げ目標を示すのは初めてで、5月にも策定する「新・国家エネルギー戦略」の柱に据える。  日本は石油危機後、代替エネルギーの活用や省エネ対策を進め、エネルギー全体の石油依存度は73年度の77.4%から、ここ数年は50%を切る水準に低下している。しかし、輸送部門ではコスト増や技術開発の難しさなどから代替化が進んでいない。石油の約9割を中東に頼る日本にとって、輸送部門の石油依存度の高さはエネルギー安全保障上の重大な問題だ。  経産省は、企業の省エネ対策や技術開発に向け、▽燃料電池や天然ガス、植物由来のエタノールなど石油に頼らない代替燃料の導入▽天然ガスを安価に液化できる技術の開発などを促す。代替化に応じた製品の規格改正にも積極的に対応する。輸送部門で石油依存度80%を達成すれば、エネルギー全体の石油依存度を約10%引き下げられる。  急速な経済成長を遂げる中国やインドでは今後、輸送用燃料の需要増がエネルギー消費全体を押し上げるとみられ、経産省は日本の技術開発をアジア全域に広めることも将来の課題としている。  同戦略は、中国の台頭などで世界的な資源獲得競争が激化する中、エネルギーの安定供給を確保するための対策を包括的にまとめるもので、3月にも骨子を公表する。【宇田川恵】 毎日新聞 2006年1月7日 3時00分 URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kigyou/news/20060107k0000m020132000c.html *12月の積雪、106地点で記録更新 雪の死者26人に [朝日] 2006年01月04日11時09分  「暖冬」の予測から一転、列島は厳しい寒さと大雪が続いている。12月の積雪記録の更新は100地点を超え、20年ぶりの寒冬、大雪になりそうだ。雪による死者は26人になり、暴風雪が原因と見られる大停電や脱線事故も起きている。記録的な積雪で各地で雪崩も相次いでいる。日本海側を中心に5日にかけても荒れた天気になる見込みで、気象庁は警戒を呼びかけている。  ●12月の降雪記録  気象庁によると、新潟県津南町の積雪は12月29日に324センチに達した。同町をはじめ、12月の積雪記録を更新したのは全国106地点。11センチの鹿児島市は88年ぶり、9センチの高知市は86年ぶり、1センチの宮崎市は60年ぶりと南国でも記録更新が相次いだ。このうち、群馬県みなかみ町(234センチ)や岐阜県本巣市(171センチ)など10地点は年間の最大積雪を超えた。  大都市でも名古屋市は58年ぶりに23センチの大雪となり、東京の初雪は平年より22日早かった。冷え込みも厳しく、東京都心の1日の平均気温は、12月は平年を上回ったのは2日だけ。最低気温が0度未満の冬日も10年ぶりに観測された。  ●除雪の事故相次ぐ  総務省消防庁が12月27日にまとめた雪による死者は福井県の9人をはじめ計26人。約7割の18人が65歳以上で、高齢者が目立つ。ほとんどが除雪や雪下ろし中だ。作業中に脳疾患や心臓の発作で死亡した人も4人いる。  岐阜県揖斐川町や福井県勝山市では雪の重みで倒壊した家の下敷きになって2人が死亡した。  ●低気圧が発達  当初、暖冬予想を出していた気象庁は昨年暮れ、「この冬の平均気温は全国的に低くなるとの可能性が最も高い」と、異例の修正をした。  寒くなった理由は、北極から放出される寒気が強く、さらに偏西風の蛇行によって寒気が日本付近まで南下しているためだ。西高東低の冬型の気圧配置が続く日が多く、その間の日本海付近で低気圧が急速に発達し、雪だけでなく暴風をもたらすケースが相次いでいる。新潟県に大規模停電をもたらした22日、JR羽越線の脱線事故があった25日は、低気圧や寒冷前線による暴風雪が影響している。  最新の1カ月予報(30日まで)では、平均気温は全国的に低い。降雪量は日本海側を中心に「平年並みか多い」とみている。すでに記録的な積雪になっており、雪崩などへの警戒が必要になっている。 URL:http://www.asahi.com/national/update/0104/TKY200601040094.html *東日本と西日本、12月は戦後最低の寒さ [朝日] 2006年01月04日17時25分  気象庁は4日、昨年12月の天候をまとめた。全国的には20年ぶりの低温で、東日本(関東甲信、北陸、東海)と西日本(近畿、中国、四国、九州)は1946年に地域の平均気温の統計を取り始めて以来、最も低かった。  同庁によると、同月の平均気温は平年に比べ、東日本で2.7度、西日本で2.8度低く、過去最低。北日本は1.9度(9位タイ)、南西諸島は1.5度(6位)低かった。4地域がいずれも「平年より低い」となるのは85年以来。  地点別では、富山市、三重県四日市市、兵庫県豊岡市、宮崎県延岡市など29地点が、観測以来の最低記録を更新した。 URL:http://www.asahi.com/national/update/0104/TKY200601040209.html *[[■地球温暖化05]] から続く

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