霧島プロジェクト @Wiki 国際理解&国際交流


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■「モスポイントたより」(30)


                              クニコホール kuniko@usa.com
               (米国数学および日本語教師)


あと16日で(土日を除いて)今学年が終わり夏休みに入ります。今週は火曜日か
らミシシッピー州の高校統一テストがありました。英語、生物、歴史そして数学
のテストで、毎日一科目ずつ行われました。このテストをすべてパスしないと生
徒は高校を卒業できないのです。高校三年生で数学のテストをパスできなかった
ため留年する生徒もいます。さらにこの合格率によって学校のレベルが1から5
までランク付けされ、それが地元の新聞にも載るのです。

前にも書いたと思いますがうちのモスポイント高校はそのランクがあまりよくな
かったのですが、今年の結果、ということは去年のこの時期に受けたテストの結
果に進歩が見られたので、今年はDESTINATION5というスローガンやTシャツまで
作って全校を挙げてレベル5を目指してきたのです。

そうして今週ついにそのテストが行われたので、テストをうけるクラスを受け持
った先生方や、校長、スーパーインテンデント、の皆さんはストレスがたまった
り、テストの夢を見たりしたんだと思います。一番のんきだったのは当のテスト
を受ける生徒かもしれません。先生方は朝の授業前の30分や放課後の補習で生
徒にテストの準備をさせていましたが、生徒たちにこのテストがいかに大切かを
自覚させるのにも苦労していたのではないかと思います。幸い私はアルジェブラ
2を教えていて、統一テストはアルジェブラ1が対象なので、私の数学の生徒は
もうすでにテストにうかっています。

良いにしろ悪いにしろ、新学期が始まる8月ごろには今週のテストの結果が州の
教育庁からくるはずです。

今学年の残りの16日間に、プロム、期末試験、そして卒業式が行われます。女
子生徒たちはプロムに着ていくドレスの話などに夢中で、授業に身が入りません。
今週の水曜日の職員会議で、5月に入ると生徒の気が緩んで、三年生によるいた
ずら等もおこりやすいので、生徒から目を離さないようにとの確認がありました。

先回の中高マガジンでは、サンマのスーパーからくりTVのことを書いたため上甑
中学やテディベアープロジェクトのことをかけませんでした。今回はその失敗を
なくすため、カラクリテレビのことは最小限にとどめますが、モスポイントハイ
から選ばれた日本に行く生徒たちは三月の末には、みなパスポートも届き、いつ
でもいける準備をしていましたが、日本行きの連絡がいまだに入ってこないので
す。おまけに上甑中学の原田先生までがニューヨークにいる番組のコーディネー
ターとメールで話をしてアイディアを提出しています。できたらカラクリテレビ
でテディベアプロジェクトのことも紹介してもらえたらいいのになと思っていた
のですが今回は無理なようです。 

さて、今回の留学生は、健二君です。健二君は去年のジョージ君よりずっと小さ
いのですが、モスポイントハイの生徒はプロジェクトは初めてなのでジョージ君
のことは知りません。

届いた小包を日本語クラスの教室で開けたのですが、上甑中学の生徒さんのよう
に講堂に全生徒があつまって、お行儀よく座って係りの生徒が一つ一つ机の上に
並べていくという風にオーガナイズされていないので、クラス全員13にんがだ
っだーっと小包のある机に集まってきて(突進してきて)わーすごい、とか、ねー
みてみてこれなーにとか、勝手に手に取ったりして楽しんでいるので、先生の私
はだめだめと席に戻すのもちょっとかわいそうなのでそのままにしておきました。
僕たちが送った小包よりすごいといっている生徒もいます。

しばらくすると、今度は質問攻めです。漫画本や雑誌のページを開けてこれは、
なにをしているところかとか、切手で作ったしおりを珍しそうに見てこれは何と
きいてきます。CDやビデオもはいっていました。一人の生徒がコンパクトプレイ
ヤーを持っていたのでCDを聴いてもいいかと聞かれOKというと首を振りながらき
いていました。

それから瀬戸物でできた可愛い一対のお雛様が入っていたのでこれは触らせない
ようにしてみんなに見せました。遠距離教室のピカユーン高校の生徒たちもテレ
ビを通して可愛いと言っていました。良い機会なので生徒たちにひな祭りの簡単
な説明とついでに5月5日をボーイズデイとしてガールズデイと比較して話しま
した。もちろん詳しい由来など私も知らないので自分の経験を通しての説明と親
が子供の成長を祈ってこの日ができたんですよと結ぶ。

上甑中学の生徒さんが撮ったビデオを見ようというのですが、小包を開けた日に
は見せないで数日後にもったいぶってみせました。生徒たちがちゃんと見るよう
にこのビデオのことが今度のテストに出るわよといっておきました。なんと素晴
らしいビデオでしょう。生徒たちも私もとても楽しみました。

上甑中学の校門の前で制服を着た女子生徒が笑いながら登校してくるイントロに
みんなびっくりしてすでに釘付けになっています。生徒会長さんの自己紹介等の
後、運動場で校長先生が生徒とキャッチボールをしていた場面があってまた生徒
がびっくり。私も意外に思いましたがうちの生徒も日本の校長先生がそんな風に
生徒と交流するとは思っていなかったようです。

校内に入るときに靴を変えていました、階段の途中に大きな給食のメニューがは
ってあります。生徒がカメラに向かって挨拶していたり、先生が手を振ったりし
ているあたりではモスポイントの生徒はすっかりビデオに入り込んで、今すぐ上
甑に行って生徒と話をしたいとか興奮していました。

図書館ではずらりと並んだ漫画本も映されたので、モスポイントハイの数人の漫
画オタクたちはウーンとうなっていました。それから給食の場面です。これは私
が一番興奮しました。だって以前に日本の学校は生徒が交代で給食を教室に運ん
できて教室で食べるのよと説明していて、その通りの画面が出てきたのですから。
そうよこれこれ言ったとおりでしょうと自慢げに言いました。

あと生徒たちは、上甑のスクールバスをとても気に入っていたようです。うちら
のバスよりぜんぜんいいや、上甑にいきたーい、といった感じです。全米共通の
黄色い大型バスに毎日乗っている生徒はシートに白いカバーなどもついているこ
ぎれいなミニバスをとても新鮮なものに思えたのでしょう。

何の式だか名前を覚えていないのですが、最後に出てきた学校の講堂での式の様
子はとても厳かで、校長先生以外は全員がシーンとして私語を誰も話さない場面
はモスポイントハイではありえないとみんな同じように感じていたと思います。

こんな風に生徒も私もビデオを楽しく見ました。私たちの小包にはこのような自
作のビデオは入ってなかったので、俺たちもやるぞーという感じで翌日、誰かが
キャムコーダーを持ってきて、校内や教室を撮りはじめました。

上甑中学の皆さん本当に素晴らしいビデオでした。どうもありがとうございます。