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女性職員のみなさん、楽しく仕事してますか?
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匿名ユーザー
女性職員のみなさん、楽しく仕事してますか?
2004年05月25日
★★女性職員のみなさん、楽しく仕事してますか?★★(1)
みなさまこんにちは。今日から火曜日の日記を担当いたします。札幌市議会事務局の金田と申します。以前に1度だけ登場したことがありますが・・・。
初回なので簡単に自己紹介を申し上げます。性別は女性,年齢は30代で,係長1年生であります。家族は「専業主夫」の夫と3歳の息子の3人暮らしです。育児と家事は夫が完璧にやってくれているおかげで,仕事でもそれ以外のことでもいつも家を空けてばかりの不良母です(^^;
さて,そんな私ではありますが,実は女性のキャリアデザインについては興味があります。「有志の会」にも,今週木曜日から登場予定の某氏から「女性のキャリアデザインについて語るメンバーを募ってる」と誘われ,お蔭様でそれ以外にもずいぶんと勉強をさせてもらっている今日この頃です。
この火曜日の日記では,私が札幌市役所で取り組んでいる「女性職員めんたりんぐる~む」という電子会議室のことについてご紹介したいと思います。
札幌市役所には,イントラネット上に職員専用電子会議室が運用されています。先に連載されていた北川さんのコールセンターのお話にも何度か登場していたかと思います。この電子会議室は,職員なら誰でも閲覧可能なオープン会議室と,業務や会議の連絡用,研究会などのために使われるメンバーズ会議室とがあります。現在,このシステム上で「女性職員めんたりんぐる~む」として,約40名のメンバーで活動をしています。参加資格は「女性職員であること」。男性諸氏からは「女の人だけ集まってどんなことやっているの~?」と,まるで給湯室の会話を覗き見ようとするような雰囲気の発言もありますが,もちろん!陰口・悪口禁止!正々堂々と仕事に役立つ話,キャリア形成の上での悩みのシェア,先輩からのアドバイスなどなどが飛び交っています。
会議室の名前を「めんたりんぐる~む」としたのは,女性職員の縦横のネットワーク作りを進めることで,仕事の上でのお手本となる先輩や同年代の仲間との出会いの場を作り,悩みを話し合うことで,当面の解決はもちろん,ゆくゆくは何か提案も作っていければいいな,そんな風に考えました。実際,世話人である私自身も,ここで,すばらしいメンターに出会うことができていますし,自分自身も少し成長したかな?と思うこともあります。
早いものでこの会議室を開設してから約1年半が経ちました。ネット上でやりとりはもちろん,実際に顔を合わせて語り合うことを大切にという考えから,2ヶ月に1回程度のオフ会を行ってきています(札幌市には本庁以外に区役所が10あるほか,図書館や病院など,職員が多くの場所に散らばっていて,意外に集まるのが大変なのです)。また,産休・育休中のメンバーにも自宅アドレスにメール配信して,育児の様子を伝えてもらったりといったこともあります。
札幌市の職員は約16,000人。女性職員の比率は25%に到達しようとしているところです。40数名の局長職のうち,現在女性は3人になりました。そのうち2人が「めんたりんぐる~む」のメンバーなのも,ひそかな自慢です(^-^)今,50代になられた局長職の女性たちが,20代・30代だった頃のご苦労は,私たちの想像をはるかに超えるものなのですが,それらを乗り越えてきた彼女たちのすがすがしさには,いつも元気づけられます。と同時に,私たちが今こうしてやりがいある仕事に就けるのも,先輩たちが着けてくれた道があってのことだなあと,感謝の気持ちにもなるのです。
全国各地で自治体に働く女性,また一緒に働く男性の皆さんにも,ぜひ私たちの活動を知ってもらいたい,そんなことで,何回分のネタがあるのか,自分でも全く無計画ではありますが(笑),思いつくままに活動の内容やエピソードをご紹介していきたいと思います。さぁ,本編は来週火曜日のお楽しみ~♪
(こうして内容を1週分先送りしてしまったりして・・・)
2004年06月01日
★★女性職員のみなさん、楽しく仕事してますか?★★(2
みなさんこんにちは。札幌市の金田です。
さて,私が世話人をしている女性職員の電子会議室「女性職員めんたりんぐる~む」は,現在メンバーが43名。採用1年目から,局長職まで,年齢層はとても幅広く,また,職種も,事務のほかに,保健師,保育士,造園職,衛生職といった具合に,いろいろです。
発足したのは,2002年の11月ですが,実はここに至る前には,インターネットメールを利用した一般的なメーリングリストの活動がありました。メーリングリストの名前は「WIND」。ここも正確には把握していませんが30名程度のメンバーがいたと思います。
このMLを立ち上げた方は,すでに課長職になられた先輩です。そこでもずいぶんいろいろな話題がやりとりされていました。中でもそのMLの活動で印象に残っているのは,北川さんの「コールセンター誕生秘話」にも登場した,本市CIOの福迫副市長(当時助役)を,オフ会のゲストにお呼びしたことです。福迫副市長は異例の人事ということで当時とても話題の人で,本当に多忙だったのですが,「女性職員が20人くらい集まるんですが」というお誘いに,大喜びできてくださったとか(笑)。
みんなで,さすが学者という博識ぶりに驚いたり,意外なほど「家庭人」であることに親しみを感じたりと,とっても盛り上がりました。帰り際に「こういう集まりなら,またいつでも呼んでください」と言ってくださったのでした。
この出来事をきっかけに,オフ会といっても,単に宴会をするのではなく,少し勉強会的な要素も加えて,ネット上での交流と,リアルな場で顔をあわせることをバランスよく取り入れた活動,ということの大切さを認識したような気がします。
その後WINDでは,最近読んだ本の話題や,女性に関連したイベントのお知らせなど,情報交換もあったのですが,庁内イントラネットの整備が進んで,職員同士の連絡がイントラメールに移行したことや,お知らせ系情報は「@る~む」の電子会議室などが主になってくるなど,次第にMLでの議論があまり盛り上がらなくなってしまいました。もちろん,MLで知り合った職員同士,それなりに個人的にもメールをやりとりしたり,仕事上のことでも相談やお願いなど,気軽な付き合いは続いていたのですが・・・。
せっかくできたつながりなのに,このままではもったいない,何かまた活性化するいいアイデアがないだろうか,と数人の友人で話しているうちに,「この際,@る~むに引っ越して,庁内電子会議室としてオープンしてみたらどうだろうか?」という話になりました。でも,当時は,メンバー登録制の電子会議室は,@る~むの中でもごく限られていて,業務系のものや自主研究会など,目的がはっきりしたものが多く,果たして「女性職員の仲間作りのための会議室です」という開設理由が認められるだろうか???とも思いました。そこで,もっともらしい理由を考えよう,といっては言葉は悪いですが,単に仲良くなるためのものでは,税金を使って運用する電子会議室という趣旨を考えても申し訳ないし,建設的な目標を考えよう,ということになりました。
それから,4人で世話人チームを結成し,WINDを立ち上げてくれた先輩にも相談したところ,女性職員はまだまだ職域も限られているし,私たちを取り巻く課題もたくさんある,まずはたくさんの職場の仲間とネットワークを広げて,相談しやすい環境をつくり,元気で仕事ができるようにしていけば,きっと成果もいずれ出てくるだろう,ということで,開設申請をすることになりました。
また,前からのMLのつながりということでは,新しい人も入りにくくなるかも,ということで,全く新たな会議室として,2002年11月,「女性職員めんたりんぐる~む」がオープンすることとなったのです。
最初は,登録してくれる人がどのくらいいるだろうか?とか,女性だけしか登録できないというのは問題だ!なんていわれたらどうしよう,とかいろいろと心配もしたのですが,そんなことはすべて取り越し苦労に終わりました。やはり,PCを使うということで,若い人からの参加が最初は多かったのですが,周囲の先輩に登録の仕方を直接お教えするなどして,課長職・部長職の先輩方にもたくさんご参加いただき,メンバーも60名を超えるまでになりました(現在は,庁内電子会議室自体の新システムへの移行に伴い,登録更新の手続きなどの影響で少し減ってはいるものの,徐々にもとの人数に戻りつつあります)。
会議室のプロフィールには,こうした私たちの願いをこんな風に表現してみました。
「女性職員が,職場,役職,職種,年代などの違いを超えてネットワークをつくり,お互いに学びあい,また仕事や職場のことを気軽に相談でき,元気になれる部屋を目指します」
それでは,また来週~。
2004年06月08日
★★女性職員のみなさん、楽しく仕事してますか?★★(3)
みなさんこんにちは。札幌市の金田です。
さて,先週は,電子会議室がオープンにこぎつけたところまでのお話でした。この日記を書くために,会議室の過去ログを紐解いてみましたが,とても懐かしいとともに,改めて新鮮な気分になりました。
開設当初は,「女性が元気に働く職場を作ろう!」ということで,女性として,職員として,社会人として,母として・・・いろんな視点から,働くことへの率直な気持ち,また,なぜ男女がこうも働く場で,家庭で違いが大きいのだろうか?といったことへの,それぞれの見解がたくさん書かれていて,今読み返してみてもとても面白いのです。そのなかからいくつかご紹介します。
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物のあふれた20世紀から,物がなくてもステキなライフスタイルを送ろうと願う人たちが増え,精神的な豊かさを求める傾向が今は強まっていると思います。
なかなか「変われない,変わろうとしない男性が多い。(と思いません?)」なか,女性のしなやかな強さを発揮したいものですね。
日本でも,積極的に育児・家事に携わる男性の首相とか地方の首長とか早く出ないかな。
そういうモデルの影響ってかなり大きいと思うんだけど。
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いいですね~♪
家族を守る・幸せにするってことの意味が,経済的なものにすりかえられがちな現状に,大きな石をボッチャンと放り込んでもらえたら…。波紋はどのくらい広がるでしょうね?そういう意味では,うちの会社の男性役職者にも一ヶ月でも育児休業とかとってもらいたいな。
係長くらいなら小さいお子さんがいる人もごろごろいるでしょうから。
チャレンジャーいないかなぁ。
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ジェンダー論になりそうな感じですが,今までの男性は,キャリア云々というより,成長過程で,女性よりも,社会的規範というかスタンダード志向性を,社会自体により強く植えつけられて育ってきたのかもしれません。
「男らしく」と聞いて浮かぶイメージは何でしょう?子どものおむつを取り替えたり,ミルクをあげる姿でしょうか。
女性は,例えばダンプカーを運転していたとしても,女性らしい細やかさ・気配りで仕事をする,と表現されるように,家事育児も含め多様な生き方を,しなやかにしていれば,「女性らしい」と呼べる雰囲気に,時代が変化してきたと思います。
#女らしく仕事をする という表現はあまり似合いませんけど(苦笑)
それと比較すると,男性らしい,男らしい,という表現で浮かぶ姿は,まだまだ,プアーなのではないだろうか,と感じました。
「はーい,パパでちゅよ」(笑),というようなのではなくて,自然にミルクをあげていたり,街なかを抱っこして歩く姿が,頼もしくて男性らしくて素敵!と,思えるシーンが盛り込まれた,ネス○フェのTVCM! などができてきたら,男性の格好良さと家事・育児がスカッ!と結びつくのだと思います。
いかがですか?共感する意見はありましたでしょうか?
ここに紹介した文章の書き手は,みんな以前からよく知っていた仲間なのですが,実は仕事の話はしても,こういうことを話したことがなかったのです。だから「え?あの人がこんな風に考えてたなんて!」と驚くこともずいぶんありました。
男性の場合,プライヴェートなことをあまり話さない傾向にあるように感じますが,女性は「ウチの子が」「ウチの夫が」っていうの,おしゃべりの定番です(笑)。お茶飲み話では,そこまでしかならないのですが,なぜか,電子会議室という装置を通すと,それがジェンダーについてであったり,働き方のスタイルであったりと,議論がどんどん深まっていくのです。
単に感覚的な話しだけではなくて,時には文献を調べて紹介してくれる人や,「こんな講演があるらしいよ」という関連情報の提供もあったり,世話人の私たちも,盛り上げ役をやろうと思っていたところが,すっかり「相づち係」(^^)といった感じでした。
・・・と,過去ログを読みふけっていたら,まだまだいろんなことを思い出しそうです。ときには,激論?になったテーマなどもこの間にはありましたので,また次回は別な話題をご紹介しますね。なにしろ,テキストで4MB分もありますので(笑),連載なら1年くらいいけるでしょうか???
2004年06月15日
★★女性職員のみなさん、楽しく仕事してますか?★★(4)
みなさんこんにちは。札幌市の金田です。この日記について「女性職員向けの・・・」と思っていらっしゃる方も多いのでしょうか・・・?タイトルのつけ方が悪かったかな(^^;
もちろん,女性職員の方にお読みいただきたいのはもちろんですが,世の中半分は女性!やはりイコール・パートナーである男性の皆さんにもぜひぜひお読みいただきたいです。世の中半分は女性なのに,役所では3:1,議会では・・・(笑)。まあそんなことはさておき,今日も楽しいML活動の話題をご紹介いたします。
メーリングリストが盛り上がる秘訣は何かと考えますと,やはり「オフ会が楽しいこと」ではないでしょうか?こちらのMLがここまで盛り上がるのも,充実したオフ会が大きな魅力だからではないかと思います。
私たちの「女性職員めんたりんぐる~む」でも,最低でも2ヶ月に1回ペースでオフ会を開いて,Face to Faceの付き合いを大切にしていこう,との決意のもと,今までなんとか予定に近いペースでオフ会を開催してきました。今週木曜日についに第10回のオフ会を達成の予定です(実にこちらのMLのオフ会の前日なのですが)。
これまでの内容をざっとご紹介したいと思います。
●CLAIR国際塾アメリカコース報告
世話人の一人がCLAIR(自治体国際化協会)の研修でアメリカへ行ったときのことを写真スライドを交えて報告。メンバーも興味津々で「私も行ってみたいな~」という話で盛り上がりました(残念ながら私はもうそろそろ年齢制限が ^^;)
●世界に一つだけのデザインを~Pプランニング 林説子さんを迎えて
市内で,ユニバーサルデザインの洋服作りをしている女性企業家をお迎えしました。障がいのある方一人一人に合った,そしてオシャレをしたい心にも応えてあげる,素敵なお仕事ぶりにみんな感動!
●「地産地消」をすすめよう!~札幌の農と食~
農務部の係長さんにゲスト講師として来ていただき,札幌という大都市における農業の実態や,現代の「食」が抱える問題などを解説していただき,札幌の超人気シェフ!「ホテルクラビーサッポロ」の貫田桂一さんの特別コースメニューをみんなでいただきました。地産地消にこだわり,札幌市の農務部とも一緒にお仕事をされている貫田さんには,素材や調理法の解説もしてもらい,それはそれは幸せなひとときでした・・・。
●先輩から学ぼうシリーズ(1・2)
局長職の先輩に,これまでの仕事の中で思い出に残っていること,後輩の私たちへのメッセージなど語っていただきました。
●CLAIR国際塾ヨーロッパコース報告~スコットランドの環境政策~
女性では非常に数の少ない造園職のメンバーが,スコットランドでの環境教育や,自然歩道の整備や維持管理に当たるレンジャーの活動などについての調査を報告してくれました。
●クリスマスパーティ
年末だし,たまには・・・勉強会なし!美味しいものを食べて,ひたすらおしゃべりだ!!!ということで,童心に帰ってプレゼント交換などしながら,貸切のお店でなんと4時間も食べ・しゃべり続けてしまいました(笑)。
●第9回 プレゼンテーション大会
人前で話すのが苦手,という人も多いことから,テーマを限定せず,プレゼンしてみよう!という企画でした。担当している仕事の紹介,プライヴェートで関わっている活動についてなどがありました。
以上ですが,こうして眺めてみると,ずいぶんいろいろやったなあと思います。私たちがオフ会を企画するときに気をつけているのは,話し手は内部と外部とバランスよくお願いするということです。メンバー同士話題提供しあうことで,コミュニケーション能力を高めることも大切ですし,他部署の仕事を知ることや人のネットワーク作りにもつながります。何より,先輩方からお話をお聞きする機会を,これからはさらに作って生きたいと思っています。
一方,外部の方をお呼びするのは,頭のリフレッシュにはとても良いと思います。産業振興課に在籍していたとき,仕事で関わりのあった方に講師をお願いしたこともあり,そのときには,あまり感じていませんでしたが,今こうして外部と全く接する機会がない職場に来てみて,身近に企業の方の話を聞いたりする機会の大切さを改めて感じています。
これからもやってみたい企画はいろいろと思い浮かんでくるのですが,いずれは,「女性議員と女性職員の意見交換会」なんて面白いかな~。せっかく議会事務局に来たことですし,ね(^-^) それでは,また来週~♪
2004年06月22日
★★女性職員のみなさん、楽しく仕事してますか?★★(5)
みなさんこんにちは。札幌市の金田です。
先週の金・土と,この有志の会のオフ会で,ニセコ町へ行ってきました。たくさんの方が全国各地からいらしてくださり,とても嬉しかったです。ほぼすべての方が,私にとっては「初対面」だったのですが,メールの感じそのままだなあ,という人,意外!という印象の人,いろいろでした(^^)
九州からは,3人の女性メンバーが来てくださり,いろんなお話ができ,元気をもらいました。置かれている境遇は違っても,悩みは共通していることも多いですし,これからも距離を超えて仲間として一緒にがんばっていきたいな,と思いました。
さて,今日は,「先輩から聴くことの効用」についてです。職場のなかでの先輩後輩,上司部下といった,年齢差の関係では,「ジェネレーション・ギャップ」ということもよく言われます。特に女性同士の場合,たとえば今の局長職の方が採用になった頃と今とでは,女性を取り巻く環境も大きく違っているため,話を聞いても噛み合わないのではないか?という声も時折耳にします。でも,敢えて私たちは「先輩に聴く」を大切なテーマとしています。
局長・部長職くらいの先輩たちは,私たちの母親世代からもう少し下という年齢層かと思います。育児をしながら仕事を続けることは,今の時代からは考えられないほど大変なことだったに違いないのですが,そういった時代を乗り越えてこられたみなさんは,本当に颯爽としていて,強さとしなやかさをあわせもった素敵な方が多いと感じます。
過去の経験談というと,これは私の偏見かも知れませんが,男性が話すと「武勇伝」だったり「自慢話」っぽく聞こえることが多いように思います。それも,もちろん「よし,オレもがんばろう!」と,男性諸氏にとっては励みになるのかもしれませんが,私などはつい「そういう仕事人間のせいで,家庭がどれだけ犠牲になってたかわかってるのかしら~?」などと思ってしまい,素直に聞くことができないのです(男性から聞く育児の体験談は大好きです)。
先輩の話を聞いたメンバーがどんなことを感じたか,感想についての書き込みから,いくつかご紹介したいと思います。
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なかなか,ステキな先輩を遠くから眺めることはあっても,その内側に秘められた想いや悩み,ご苦労などをお聴きする機会は,意外とないものです。先日は,○○さんが採用されてからこれまでのお仕事の,成功体験から悩んだ時期があったことまで,また,職場での女性ネットワークについて,仕事と家庭の両立について,そして,ご自身にとって仕事とは何か,というお話まで,短い時間でしたが幅広くお話しを聴かせていただきました。
こんなステキな先輩がいてくださる,というのはなんと幸せなんでしょう。明日から,また,お仕事がんばろう,と思ったひとときでした。
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たくさんの元気をいただいて帰途についた金曜日でした。女性の職員は数が少ないこともあり、職場の中でなかなかモデルとなる人物に巡り会えない悩みがあると思いますが、「@るーむ」を通じていろいろな「出会い」に恵まれ感謝しています。
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私からも,本当にすばらしいお話をきけて,心から参加してよかったと思っています。
仕事をしていく上でつまづくこともあり,でもその中から喜びもあり,そうした積み重ねをしっかり自分のものにしていくことで成長していくのですね。
私はまだまだ甘甘で,先に進むのが怖いと思うことばかりですが,○○さんが言われていた「命をとられるようなことはないでしょう」の意気込みで,少しずつ強くなりながら前進していきたいと思います。
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仕事をしつつも,しなやかに女性らしさを失わず周囲からも「素敵だなー」と思われるような納得した生き方をしたいと思いつつも,現実はそうは上手くいかず,ついつい感情の糸が切れてしまうこともあります。(その後は猛反省をします・・・。)
感情をコントロールしつつも,自分のいいたいことを伝えられる人柄や技術って必要ですね。○○さんのお話を聞いてそう実感しました。
---(以上,電子会議室からの引用)
私たちは,女性職員のキャリアデザインにとって今一番大切でかつ難しいことは「お手本となる先輩を見つけること」だと思っています。仕事上尊敬できる上司はもちろんたくさんいます。でも,その人が男性であった場合,人生の先輩としてお手本にするのは難しいものです。出産・育児を通して辛いことがあってもそれをエネルギーにして,仕事でも活躍している・・・そんな女性の先輩との出会いの場を作っていきたいと思っています。
それでは今日はこの辺で,また来週~(^-^)/~~
2004年06月29日
★★女性職員のみなさん、楽しく仕事してますか?★★(6)
みなさんこんにちは。札幌市の金田です。
今日は女で損したこと・得したこと(?)なんていうことを,ちょっと書いてみたいと思います。
私が役所に採用になったのは平成5年。そのころはまだ労働基準法改正前で,女性の深夜残業ができない時代でした。教育委員会で学校運営管理費の予算を担当していたこともあり,予算編成時期になると,夜11時から財政課担当者が査定に来る,なんていう話も珍しくなく(今はもうそんな馬鹿げたことはやっていないと思いますが),結局,22時以降の分は,残業をしなかった日に振り替えて付け,なんとか帳尻を合わせたりしていました。
そのときは,どうして私だけこんなことで頭悩ませなきゃならないのかなーと思っていましたが,逆に,まだ地下鉄最終に間に合う時間でも,係長がそっと「タクシーで帰りなさい」ってチケットをくれたりもしました。理由は「女の子だから」。
なるほど,役所の中っていうのは,女性に対して差別やら過保護やらいろいろなことがごっちゃになっているんだなあ,と,思いはなかなか複雑なのでした。
2か所目の職場は,地域計画課というところ。平仮名の「まちづくり」が流行り始めた頃,市民参加による計画づくり手法の研究に,課を挙げて取り組んでいたのですが,そこでも唯一の女性で,思えばこれもかなり得をした部分だと思います。
ここでは,ようやく意見を一人前に受け止めてもらえるようになったという自信(過信?)から,職員研修所で募集していた大学院派遣に応募して,課長からは「せっかく念願の女性職員の配置がかなったのに,出ていっちゃうなんて~」と,とても悲しまれてしまいました(笑)。なるほどー,女性を配置したい,っていう希望がある部署っていうのもあるんだなあ,理由もなく男ばっかり,というわけでもないのか,ということに,遅ればせながら気付いたのでした。
大学院から戻って,区役所の企画調整担当に配属になりましたが,今度は,係長1,担当者1という2人チームです。念願どおりまちづくりの現場に出られて,楽しく仕事をしていたのですが,思いがけず妊娠してしまいました。子どもはもうちょっと先でもいいかなと漠然と考えていたところだったので,嬉しいより「うわ~!仕事どうしよう・・・」が先に立って,おろおろしてしまいました(^^;
案の定,係長に告げると,かなり困惑顔・・・結局,代替の臨時職員さんだけではなかなかうまくいかず,産休に入ってからも,メールをやり取りしての,さながら「在宅ワーク」でした。でも,考えようによっては,これが,産休や育休からの復帰プログラムを考える上で,ちょっとしたヒントになるかも,とも思います。
お腹が大きくなってからは,椅子に長時間座って仕事をするのも大変でしたので,家で,調子のいいときに少しだけなら,好都合ですし,少しは仕事のことも考える時間があれば,浦島太郎にならずにすみます。
お腹が大きい間も,あちこちカメラを持って取材に行ったり,人に会ったり,会議に出たりと,割と普段どおり仕事していましたが,今でも忘れられないのは,育児サークルのお母さんのお話を伺いに出かけたときのことです。なんだか,子どもたちがそれまでとは比べ物にならないほど愛らしく思えて,ただ,遊んでいる様子を見ていただけなのに,目がうるうるしてきてしまいました。
お母さんたちからも「もうすぐでしょ?楽しみね~」とか声をかけてもらい,心から嬉しくて,レポートもあっという間に書けてしまいました。
結局,ここも,10区の企画調整担当に,初めて女性担当者が配置!と話題になったのに続いて,早速産休第1号!と,各区担当者の間でも盛り上がりましたが,大勢は「係長さん,かわいそうにねえ・・・」という反応でした(笑)。
その後,産業振興課に2年いた間は,特にこれといって変わったこともなく,淡々と過ごしてきたわけですが,折に触れて上司から「まさか出産の予定なんてないよね~。」などなど・・・男性だって,いつ事故や思わぬ病気で長く休むかわからないですし,それに比べれば,産休は5ヵ月後,ってきっちり予定が読める分,全然問題ないと思うんですけどねぇ。
さて,こうして振り返ってみると,女で損したこと,っていうのは意外に少なくて,かえって得ばかりしているみたいです。それに,近頃,どんどん図太くなってきていて,多少のことがあっても「ま,いっか」で済ませてしまうことが多くなったような・・・。
かつて,先輩に「大丈夫よ!仕事で命とられるようなことはないんだから」と言われた,その心境に少しだけですが近づいてきたのでしょうか?
この間,「仕組み」のほうも,深夜勤務も男性と同様になりましたし(本当は男女とも早く帰るのが良いに決まってますが),育児休業が3年まで取れるようになり,今年からは一部の制限はあるものの,職場での旧姓使用が認められるなど,10年前から見ればずいぶんと女性を取り巻く環境は変わっています。
でもその一方,変わっていないのは男性諸氏の意識の部分に大きなものがあるなあと感じます。だから,終業の鐘がなったと同時に,「今日(保育園の)お迎えだから!」とダッシュで帰って行く男性職員がいたりすると,「おー!カッコいいな」と,輝いて見えたりします。みなさんの周囲はどうですか?
2004年07月06日
★★女性職員のみなさん、楽しく仕事してますか?★★(7)
みなさまこんにちは。札幌市の金田です。
女性職員の電子会議室での活動などをご紹介させていただいたこの日記も,今日で最終回ということで,今回は,これから取り組もうと思っていることについて書いてみたいと思います。
私たちの「女性職員めんたりんぐる~む」も1年半活動してきて,「そろそろ何か形に残るものを作りたいな」という思いを持つようになりました。そんなある日,産休・育休に関する制度や手続きに,ずいぶんいろいろなものがあって,実際,職場の庶務担当者もよく知らなかったりということがある,という話が話題に上りました。職員組合でも,制度の案内の冊子を配布していて,よ~く目を皿のようにして読めば確かに書いてある(笑)。でも,実際には事例も少ないし,ものによっては遠慮があって申請しにくい・・・などなど,もっと使いやすくわかりやすい制度案内があったらなあ,という話になりました。
それなら,ということで,産休・育休経験者の体験を生かしながら,その道のプロの保健師・保育士,人事や給与に詳しい人など,メンバーの知恵を結集して,使える制度や必要な手続きをまとめ,さらに先輩の体験談なども加えて,本を作ってみよう!ということになりました。
単に制度の案内なら,今までもあると思うのですが,これをきっかけに,出産や育児も自分の仕事上のキャリアのひとつのステップとして積極的に位置づけて,決してハンディだとか,負担という風に思わないようにしていきたい,そういう思いがメンバーの中に共有されています。
先日のオフ会では,育児休業中のメンバーも参加していたのですが,「育休3年取って,その間にもう一人産みたいな」と,本当に素晴らしい計画を話してくれました。そんな人がいる一方で,出産に二の足を踏んでしまう人たちが多いのは,キャリアの遅れや家事・育児の負担への心配が大きいんじゃないか,何か復帰のためのプログラムを考えていく必要があるのでは?そんなことも話しているところです。
今回取り組む本づくりのプロジェクトが,そういった女性の側からの提案のための第一歩になれば,と考えています。
この電子会議室を立ち上げた当初は,どんなことがやれるのかもよくわかりませんでしたし,誰かの役に立とうとか,積極的に考えていたわけではありませんでした。役所の中に,もっといろんなことを話し合える仲間を増やしたい,先輩と後輩の出会いの場を作ってみたい,そんな素朴なところからのスタートだったのですが,いつの間にか振り返ってみれば,仕事上のキャリアのことを真剣に考え,意見交換する雰囲気が作られてきました。
これからは,ここで蓄積したいろいろな宝物を,何らかの形で発信していく活動にも広げていきたいと思っています。もちろん,女性職員だけでなく,男性のみなさんにも。この活動を続けていくことで,気づかないうちに少しずつ,女性が働きやすくて魅力的な職場になっていた・・・そんな風になったらいいなと思います。
今まで,7回の日記,お読みくださった皆さん,どうもありがとうございました。各自治体の女性職員の皆さんにも,ぜひぜひいろんな活動をしていただきたいと思います。MLや電子会議室でなくても,先輩の話を聴く活動など,本当にオススメです。そして将来は,ぜひとも,そういう活動の全国ネットワークなんて・・・ちょっと夢が大きすぎるでしょうか(^^;
火曜日の日記は,来週から,北海道から最も遠い,南のほうから書き手が登場いたします。
どうぞお楽しみに。それではまたいつかお会いいたしましょう!