[死にたい奴この指とまれ：第８話]の変更点 - ansuke @Wiki

「死にたい奴この指とまれ：第８話」(2005/05/15 (日) 17:28:28) の最新版変更点

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シミュレーションのメニューに列挙される手法の数は１００を超えていた。 Aコース。 首吊り、薬物、飛び込み、ガス、入水、といった一般的な手法が並んでいる。 Bコース。 爆死、焼身、餓死、電線接触…、 Cコース。 発狂死、憤死、切腹、打ち上げ花火、生コン粉砕機飛び込み…その他オリジナルメニュー応相談 ? 一郎は、ありきたりのAコースを「話にならない」と読み流したあと、 なるべく派手で一風変わったものだけ目星をつけていった。 「切腹って、けっこう驚きそう」 「やってみますか」 「昼に校庭の真ん中でやってみたい。そりゃビックリだろうな！」 「介錯をつけると自殺幇助になってしまいます。戦国古式の作法になりますが」 「どんなの？」 「絶命するまで全て自力です。十文字に割った後、腸を引き出して掲げて見せ、最後に左胸を突きます」 「うわ、痛そうだなぁ…。まぁ、一回やってみる」 「では、早速やってみましょうか」 「明日の昼にやってもいい？校庭の真ん中で全校生徒に見られながらやってやりたいんだけど」 「ええ、結構ですともでは、設定はこんな感じでどうでしょう」 ? ■ルーシー１０２号設定情報 種別、劇場型 手法、切腹（介錯なし。戦国古式による） 時間、午前一〇時一〇分。 場所、校庭の真ん中。 遺書、あり。※メモ用紙一枚、現場に残す。メール送信500万通。 衣装、白装束 使用器具、脇差 ? さっきと同じようにシミュレーションモードに入る。一郎の視界には、誰もいない校庭。 校舎の時計は10時10分を指している。２時限目の授業中。誰も居ない。 正門から堂々と入り、校庭の真ん中へ進み出る。 「木山一郎だ！おれの最期、しっかりと見届けろ！」 全身真っ白。白装束を着ている。三方の上に剃刀のような鋭い脇差を据え置く。 （これを腹に突き刺すのか…？） 裃を外し襟元を大きく開く。脇差を手にとって切っ先を自らへ向けるや否や、腹の底から叫んだ。 「木山一郎だ！おれの最期、しっかりと見届けろ！」 高らかに名乗りを上げた。誰もいない校庭の静寂を震わせ、自分でも驚くほどよく響き渡った。 校舎の窓から生徒たちが次々と顔を出す。 「おい、こら！なんだお前は、そのまま待ってろ！」 教師が狼狽して上ずった声でこちらへ向かって叫んでいる。 取り囲む校舎をぐるりと一瞥した。愉快だった。またもや恐怖とは裏腹に、いとも簡単に左わき腹へ突き立てた。 脇差が腹の表皮をぶち破り、五臓六腑を駆け巡る苦痛。白装束がパッと鮮血に染まる。 筋肉を断ち切る手ごたえと共に激痛、いや、爆痛が走った。 「ぐああああ！痛、痛い痛い！！痛い！！やめやめ！」

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