Free Dream
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Free Dream
ja
2010-08-14T13:59:46+09:00
1281761986
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銀魂連載3
https://w.atwiki.jp/aki0608/pages/33.html
<p>3/</p>
<p> </p>
<p>「たっだいまー。」</p>
<p>「あ、日世璃さん、おかえりなさい。」</p>
<p>「日世璃おかえりアルー。」</p>
<p>万事屋の玄関扉を開けると、ぴょんぴょんと効果音が聞こえそうな勢いで、</p>
<p>神楽と新八が走り寄ってくる。</p>
<p>2人ともかわいいなー。うさぎみたい。なんて思ってると銀ちゃんが不満そうに言った。</p>
<p> </p>
<p>「なんで2人ともおかえりの挨拶が、日世璃にだけなんですか。</p>
<p>おかしいだろ。この家の主は俺だっつーの。」</p>
<p>「日世璃ー、酢昆布ー!」</p>
<p>「ごめん、神楽ちゃん!酢昆布切れてた?」</p>
<p>「えー!!買ってきてないアルかー!?」</p>
<p>「ごめんごめん。今日は買い物じゃなくて、ちょっと散歩に行ってて・・・。」</p>
<p> </p>
<p>はは・・・。あの沖田総悟君っていったい何がしたかったんだろ?</p>
<p>無駄な時間過ごした気がする。</p>
<p>あんな無駄話してるんだったら、買い物行ってあげればよかったかな。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「おーい。なんかみんな俺の存在忘れてなーいー?」</p>
<p>「銀ちゃんは黙ってるアルよ!!」</p>
<p>「ひどっ!!神楽チャンひっどっっ!!」</p>
<p> </p>
<p>「神楽ちゃん。銀ちゃんイジメはそのぐらいにしとこーねー。銀ちゃん、ああ見えて天パだけど結構傷つきやすいから。」</p>
<p> </p>
<p>ハハ・・・。</p>
<p>神楽ちゃんの毒舌ぶりには、毎度感心するよ。</p>
<p>いや。さっきのはほんの序の口だけど。</p>
<p>「いや。日世璃さんも地味にひどいことを言ってる気が・・・」</p>
<p>そういう新八は、いつもみんなにひどいことを言われてる所為か、銀時の気持ちを察して、慰め役に回る。</p>
<p> </p>
<p>「銀さん。元気出してください!ほら、僕なんかよりずっとマシですよ!僕なんかメガネメガネって・・・」</p>
<p>「うるせェよ。メガネなんかに慰められたくねェっつーの。」</p>
<p>「ちょ・・・!?銀さん!?僕、銀さんの気持ちを思って・・・」</p>
<p>「はーい。晩御飯つくろーね。神楽ちゃん。」</p>
<p>「おう!味見ならまかせるヨロシ!」</p>
<p> </p>
<p>そんなこんなで、・・・・いや、そんなこんなって何だ。</p>
<p>・・・まあ、そんなこんなで。</p>
<p>万事屋では、ごく普通の当たり前の会話が続いた。</p>
<p>銀時は、主なのに無視され、新八は慰めに入るのに傷つけられ、女の2人がここでは1番強い。</p>
<p>いや、どこのお宅でもそうなのだろうか。</p>
<p> </p>
<p>「「「「いっっただっっきまーーーす!!!!」」」」</p>
<p>みんなで声を合わせて「いただきます」。</p>
<p>これ、万事屋のルール。</p>
<p>といっても、日世璃が江戸に来て居候みたいに万事屋に居座る前は、こんなことやっていなかったのだけれど。</p>
<p>だから、今でも、めずらしく日世璃が自分の家に帰っているときは、万事屋の面々は彼ららしく、個々に好きなように食べ始める。</p>
<p>しかし、何故だろうか、日世璃が江戸に引っ越して来てちょうど1カ月。</p>
<p>このルールは、すっかり習慣のようになってしまったのだ。</p>
<p> </p>
<p>「神楽ちゃん、今日はいつもより食べるね。」</p>
<p>「当たり前アル!」</p>
<p>「今日は久しぶりに仕事が入ってたんです。」</p>
<p>「へ~、めっずらしい~。」</p>
<p> </p>
<p>銀時たちは万事屋。</p>
<p>『金さえくれれば、何でもする。』</p>
<p>と言えば怖いように聞こえるかもしれないが、何しろ仕事なんか滅多に入ってこないし</p>
<p>入ってきたかと思えば、逃げた猫の捜索だとか、電球替えてくれだとか、</p>
<p>日世璃にしてみれば、よくそんなので生活してこれたなと思うものばかりである。</p>
<p>だが、時々本当に時々、危険な仕事も入ってくる・・・というか勝手に頭突っ込んでたり</p>
<p>巻き込まれたりが多いのかもしれないが・・・。</p>
<p>それが、日世璃には気がかりでしょうがないのだ。</p>
<p> </p>
<p>何しろ、バイト三昧で、銀時たちが今日は何の仕事をして帰ってきたのか、全く知る術もないのだ。</p>
<p> 知らないことを知りたがるのは人間の当たり前の行動で、</p>
<p>「何の仕事?」</p>
<p>と軽く質問してみるのはいつものこと。</p>
<p>そして隣にいる銀ちゃんから</p>
<p>「あ?たいした仕事じゃねーよ。気にすんな。」</p>
<p>と返事が返ってくるのもいつものこと。</p>
2010-08-14T13:59:46+09:00
1281761986
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Who do you go out with?
https://w.atwiki.jp/aki0608/pages/32.html
<p>「団子1本!」</p>
<p>「はーい!」</p>
<p> </p>
<p>「日世璃ちゃーん!こっちには団子2本!!」</p>
<p>「はいはい!ちょっと待ってー!」</p>
<p> </p>
<p>「お姉さん、わらびもちくださる?」</p>
<p>「あ、はい!今日のおすすめですね。」</p>
<p> </p>
<p>「お茶おかわりもらえますか?」</p>
<p>「すみませんー。セルフなんで自分でお願いしますー。」</p>
<p> </p>
<p>「江戸で1番ベッピンな日世璃ちゃーん。苺牛乳ー。」</p>
<p>「すみません、セルフなんで・・・・・・</p>
<p>ってあるかー!!!!</p>
<p>そんなに飲みたいなら自分で買ってこいー!!」</p>
<p> </p>
<p>お盆を持って、朝から和菓子屋を走り回る。</p>
<p>江戸の和菓子屋アイドルこと、日世璃。</p>
<p>ハァハァと若干息切れ気味な彼女に、いつもノリツッコミをさせる男・・・。</p>
<p> </p>
<p>「ギャアギャアうるせーなー。ふつうにツッコめよー。わざわざノリツッコミじゃなくてもいいだろ。」</p>
<p>「うるさいわ!あんたが言うことじゃないでしょ、このアホ銀時!!頭くるくるのくせにっ!」</p>
<p>銀時。『銀髪天然パーマの常にやるきゼロダメダメ人間』。</p>
<p> </p>
<p>「おーい。銀さんは頭じゃなくて髪の毛がくるくるなの。</p>
<p>わかる?頭と髪の毛の違い。同じようでだいぶ違うから。そこ、重要だから。」</p>
<p> </p>
<p>うるさいなあ。ごちゃごちゃと。</p>
<p> </p>
<p>日世璃はツッコミのため片手で持っていたお盆をまた両手で持ち直す。</p>
<p>と、それと同時に店長からわらびもちを渡され、他の客を待たせていたことを思い出す。</p>
<p>「ごめんなさいね、遅くなって。ごゆっくり。」</p>
<p>そう言って、日世璃はわらびもちを差し出しながら、客にきれいな笑顔を見せる。</p>
<p>「あ、ありがとう・・・」</p>
<p>客は女だというのに顔が赤く染まり、それを隠すように下を向いた。</p>
<p>それもそのはず、その笑顔にノックアウトされてしまった男は数知れず、直接告白をしてきた男も何人かいたそうな・・・。</p>
<p> </p>
<p>もっとも、当の本人日世璃は、そういうのにまったく興味が無いのか、はたまた他に好きな男がいるのか</p>
<p>(和菓子屋の常連たちは後者だろうと勝手に予想しているそうだ)、その告白に顔を横に振るばかりなのだが。</p>
<p> </p>
<p>そんな日世璃と</p>
<p>
「ていうか無視か!日世璃チャン。苺牛乳ぐらいくれよ。頼むわ。銀さん、甘いもんここ3日くらい食べてねーんだよ。体の中に糖がなさすぎて死にそうなんだよ。」</p>
<p>この『銀髪天然パーマの常にやるきゼロダメダメ人間』、銀時。</p>
<p> </p>
<p>社会から見れば、両極端にいるような2人だが、昔馴染みとはすごいもので、2人が出会ってもうすぐ18年らしい。</p>
<p> </p>
<p>「他のお客様の迷惑になるんで、子どもみたいなこと言うのやめてもらえます?」</p>
<p>ていうか、“ちゃん”付けとか気持ち悪い。 </p>
<p> </p>
<p>まともに話すと埒が明かないので、あえて他人のように話してみる。</p>
<p>銀時は、周りから見ればいい年した青年なのだが、日世璃には子どもみたいに見えるときがあるのだ。</p>
<p>もっとも、今のように“甘いもの”に関してだけだが。</p>
<p>甘いものは日世璃も確かに好きだし、毎日食べる。</p>
<p>じゃなきゃ和菓子屋なんかやっていないだろう。</p>
<p>しかし、銀時ほどではないと、毎日ここに来る彼に日世璃は逆に尊敬するくらい呆れていた。</p>
<p> </p>
<p>好き嫌いは人の勝手だが、ここまでくるとうっとうしい以外のなにものでもない、と日世璃は思う。</p>
<p> </p>
<p>「ていうか、ここ和菓子屋なんだから和菓子頼んでよ。それとも、団子やわらびもちは“甘いもん”のうちに入らないって言うの?」</p>
<p> </p>
<p>「銀さんは苺牛乳が飲みてー気分なの。わかる?」</p>
<p> </p>
<p>「わからんわっ!!だから苺牛乳がそんなに飲みたいなら他で買ってこい!!</p>
<p>うちには無いって何回言ったらわかるの?」</p>
<p> </p>
<p>「しゃーねーなー。じゃあ団子1本!」</p>
<p>「じゃあって何ですか!じゃあって…。――ごめんなさい、店長。うるさい客も一応客ですから、</p>
<p>団子1本お願いしますー。」</p>
<p>「はいよっ!ったく、相変わらず仲良いねー。」</p>
<p>店長は、いつもの倍のニヤニヤ顔でそう言う。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「「っだ!誰がこんな…!」」</p>
<p>私は思わず銀時と声が被る。</p>
<p>もうやだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>どっからどう見たら、仲良く見えるのか。</p>
<p>和菓子屋の常連たちもさっきの店長もみんな、仲良い仲良いと言うが</p>
<p>私には、こんなに口喧嘩していて仲良く見えるのが理解できない。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「喧嘩するほど仲が良いって言うじゃねーか。」</p>
<p>「そうだそうだ。俺らには仲が良いようにしか見えねーよ。」</p>
<p>常連の一人は、そう言ってわざと眩しいような仕草をする。</p>
<p> </p>
<p>仲が良すぎて眩しいってか。</p>
<p>どんな表現だよ、おい。</p>
<p>ていうか、そんな腕を顔の前にやる動作とかいらないって!</p>
<p> </p>
<p>「俺らが仲が良いとか悪いとか、そんな無駄話してんなら仕事行ったらどうなんだよ。</p>
<p>それとも仕事なくして、プー太郎ですか。</p>
<p>まあ仕事したくてもそんな頭じゃあ、誰も雇ってくんねーわな。」</p>
<p> </p>
<p>「おいィィィ!!頭は関係ねーだろ!!」</p>
<p>「銀時の言うとおりですよ。そっちの頭のほうがよっぽど眩しいですよ。」</p>
<p>「えェェ!?日世璃ちゃんってそんな毒舌キャラだったっけー!?</p>
<p>え、違うよね。違うって言ってー!</p>
<p>俺の日世璃ちゃんのイメージ崩れちゃうから!</p>
<p>こなごなに崩れて風に流されちゃうから!」</p>
<p> </p>
<p>「え?私もとから毒舌キャラですけども?」</p>
<p>「何ー!?そのとぼけた顔は!」</p>
<p> </p>
<p>常連の中でも特に毎日来てくださるおじ様方が</p>
<p>世界の終わりだとでも言うような顔をしている。</p>
<p>それでも私はそれを知っていてわざととぼけたような顔をした。</p>
<p> </p>
<p>「まあまあ。お前らも一旦落ち着けって。</p>
<p>で?実際のところどうなんだよ?</p>
<p>銀さんも日世璃ちゃんも恋人とかいねーんだろ?</p>
<p>もう、2人付き合っちまえよ。」</p>
<p>おじ様方の1人が店長のさらに上をいくにやにや顔で聞いてくる。</p>
<p>いや、もうその顔セクハラする前のおじさんだから。</p>
<p>いや、むしろ、セクハラ中のおじさんだから。</p>
<p>セクハラは犯罪なんだよ。知ってる?</p>
<p> </p>
<p>日世璃は、“いないですけども何か?”そう言おうと思ったが</p>
<p>また銀時と言葉が被ったら恥ずかしいと思って、まずは銀時の言葉を待ってみることにした。</p>
<p> </p>
<p>ほら、早くおじ様たちに言い返しなさい、銀時。</p>
<p>ほら。</p>
<p>私は絶対に銀時より先にしゃべらないわよ。</p>
<p>ほら、早く。</p>
<p>ほら・・・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「ばっかやろォ・・・」</p>
<p>よし来たっ!</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「・・・彼女ぐらいいるっつーの。」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「そうそう。いるわけないっ・・・・・・はあ!?</p>
<p>いるの!?あんた銀時、彼女いるの!?」</p>
<p> </p>
<p>私は、銀時と18年くらいの付き合いで、こいつの好きなものも嫌いなものも知ってる。</p>
<p>こいつがマダオに見えて、実はやるときはやる男だってのも知ってる。</p>
<p>銀時のことは何でも知ってる。</p>
<p>つもりだった。</p>
<p>なのにこいつに彼女がいるなんて・・・・・・</p>
<p> </p>
<p>「全然聞いてないわよ、そんなこと・・・。」</p>
<p> </p>
<p>「ほぉ~。先越されて悔しいってか。」</p>
<p>「そんなんじゃないわよ。誰がそんなこと言った?」</p>
<p> </p>
<p>銀時が女の人と歩いてるのなんて見たこと無いわよ。</p>
<p>冗談じゃない。</p>
<p>なんで私の知らないうちに付き合ってんのよ。</p>
<p>あれ?</p>
<p>なんで私こんなにいらいらしてんの。</p>
<p>なんか私今日おかしいや。</p>
<p>働きすぎかな?今日は早く帰してもらお。</p>
<p> </p>
<p>「私だって・・・私だって・・・彼氏じゃないけど好きな人くらいいるわよ。</p>
<p>こんなダメダメ人間と誰が付き合うってゆーの!しかも天パだし。」</p>
<p> </p>
<p>「オィィ!!てめェ、天パは関係ねェだろォ!!</p>
<p>これは生まれつきなんだよ!仕方ねェんだよ!!」</p>
<p>「うるさいなぁ。銀時なんか糖尿病になって糖尿星人になればいいのよ!!」</p>
<p>「糖尿星人って何だよ!!あれか、手から糖尿ビームッ!とか出るのか!?」</p>
<p>「糖尿ビームって何よ!!考えることが子どもっぽ過ぎるのよ!!」</p>
<p>「知らねェよ!!お前が糖尿星人とか訳わかんねェこと言い出すからだろーがよォ!!」</p>
<p>「知らないのはこっちよ!!」</p>
<p> </p>
<p>“銀時なんか知らない”</p>
<p>そう理不尽に日世璃は言い放った後、店長にことわりを入れてから和菓子屋を出た。</p>
<p> </p>
<p> 「俺はありゃ、相当銀さんに惚れてると見た。」</p>
<p>「あぁ、俺もだ。銀さんが彼女いるって言っただけで、あの動揺・・・」</p>
<p>「惜しいけど、俺ぁ、銀さんになら快く日世璃ちゃんをくれてやるさ」</p>
<p>「銀さん。日世璃ちゃん追いかけなくていいのかィ?」</p>
<p>「うるせェよ。」</p>
<p>「とか言いながら出てってるし。」</p>
<p>和菓子屋は、嵐が過ぎ去ったかのように静かになり</p>
<p>あとには“にしし”と笑う常連の親父たちが残るばかりだった。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>私のバカ。</p>
<p>理不尽すぎるでしょ。</p>
<p>もうやだ。</p>
<p>絶対銀時怒ってるよね?</p>
<p>怒ってないほうがおかしいもん。</p>
<p> </p>
<p>「・・・銀時・・・。」</p>
<p> </p>
<p>あふれる思いはいつの間にか声から漏れていて</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「なんか呼んだか。アホ日世璃。」</p>
<p> </p>
<p>前を向くと銀時が立っていた。 </p>
<p> </p>
<p>「っ・・・・・・・・・・・・</p>
<p>なにも・・・アホ銀時なんか呼んでないよ。</p>
<p>・・・おめでとう。彼女できた祝いに飯でも作ろうか?」</p>
<p>嫌みったらしく言ったつもりだった。</p>
<p>でも銀時はなんか全然イラついてないみたいで。</p>
<p>なんだ。おもしろくないの。</p>
<p> </p>
<p>「なぁーんだ。まだ気づいてねェのか。やっぱりアホだな、お前ェは。」</p>
<p>「・・・?」</p>
<p>こっちの方が少しイラつかされる。</p>
<p> </p>
<p>「彼女なんかいねェよ。ありゃうそだ、うそ。」</p>
<p>「うそ・・・?」</p>
<p> </p>
<p>「あぁ。俺がモテねェの知ってんだろ?」</p>
<p>「なぁーんだ。うそかぁ。・・・って、うそってどういうことよォ!?」</p>
<p> 「怒んなって!しゃーねーだろ。</p>
<p>あんな事言われてなんも言い返せねェの、ムカつくしよォ。」</p>
<p>私の顔は、驚きから脱力に変わっていた、と思う。</p>
<p>自分の顔は見えないしね。</p>
<p>銀時からはどう見えたのかわからないけど</p>
<p>銀時はいつもの死んだ魚のような目で、頭をガシガシと掻きながら私を見ているだけだった。</p>
<p> </p>
<p>「で?飯作ってくれんの?」</p>
<p>「は?作るわけ無いでしょ。ていうか昨日も私作ったじゃん。万事屋の夕飯。」</p>
<p>「今日も頼むって。マジで。新八のより日世璃のが100倍美味ェんだって。」</p>
<p>「マジで?じゃあ作っちゃおっかな。・・・って、作るかァァァ!!」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>なんか話しそれちゃってるけど、まあいいか。</p>
<p>銀時も怒ってないみたいだし。</p>
<p>まあ、銀時の嘘に軽く引っかかってしまった自分自身が少しムカつくけど。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
2009-07-08T13:35:35+09:00
1247027735
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トップページ
https://w.atwiki.jp/aki0608/pages/1.html
<p> </p>
<p><font size="5">※<font color="#FF9900">大事なお知らせ</font></font></p>
<p><font size="5"><font size="5">この度、Free Dreamは</font><font color="#FF0000">改名&移転</font>することに</font></p>
<p><font size="5">なりました。</font></p>
<p><font size="5">このページは</font><font size="5">ずっと置いておく(いいのか?笑)</font></p>
<p><font size="5">つもり</font><font size="5">ですが</font></p>
<p><font size="5">もしお気に入り登録されている方が</font></p>
<p><font size="5">いらっしゃいましたら</font></p>
<p><font size="5">↓こちらに登録</font><font size="5">お願い致します。</font></p>
<p><a href="http://id1.fm-p.jp/182/aozoraamaoto/"><img alt="" src="http://id1.fm-p.jp/data/182/aozoraamaoto/pri/2.jpg" /></a></p>
<p><font color="#0000FF" size="4">サイト名:蒼い空と雨の音</font></p>
<p> </p>
2009-05-22T09:19:26+09:00
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銀魂連載2
https://w.atwiki.jp/aki0608/pages/30.html
<p>2/いつか絶対泣いてやる </p>
<p> </p>
<p>「じゃあ、夫婦じゃないんだったら彼女ですかィ。」</p>
<p>「だぁーから、そんなんじゃないってば。」</p>
<p> </p>
<p>昔の約束で、屈辱的にも銀ちゃんにパフェをおごっている所に沖田総悟という人がやってきて、</p>
<p>もう10分はたっただろうか。</p>
<p>銀ちゃんとあたしは、夫婦とか恋人とかそんな関係ではないのに</p>
<p>しつこくこんなことばっかり言ってくる。</p>
<p> </p>
<p>いや、この人絶対Sだよ。</p>
<p>10分でも分かるよ。</p>
<p>この人Sだよ。</p>
<p> </p>
<p>「あああ~、ごちそうさま。」</p>
<p>「ああ~!!もしかして銀ちゃん!!あたしに一口もくれずに全部食べた!?」</p>
<p>銀ちゃんは、お腹を叩いて満足そうに立ち上がった。</p>
<p>「お会計よろしく。」</p>
<p>「~~~っ!銀ちゃんのハゲっ!将来ハゲろっ!絶対ハゲろっ!」</p>
<p>あたしは銀ちゃんへの不満をぶつぶつ呟きながらお会計を済ませる。</p>
<p>ほら。銀ちゃんのせいで店員さんにも変な目で見られてるじゃないっ。</p>
<p> </p>
<p>「ありがとうございました~!!」</p>
<p> </p>
<p>ほんの数分前に店に入ってきたのに、もう出ちゃった。</p>
<p>銀ちゃんパフェ食べるの早っ。</p>
<p>ていうか、パフェ全然くれなかったし。</p>
<p>ちょっとでも期待したあたしがバカだったよ・・・。</p>
<p> </p>
<p>「それじゃあ、旦那。俺はこれで。また土方コノヤローに怒られやすぜ。やれやれ、めんどくせー。」</p>
<p>総悟君ももう帰るのか。</p>
<p>何か江戸の人はせっかちなのかなあ?</p>
<p>でも、銀ちゃんが早いのは甘いもの食べるのだけだよね。</p>
<p>「おう。大串君によろしくな。あと、変態ゴリラにも。」</p>
<p> </p>
<p>大串君?変態ゴリラ!?つーか変態のゴリラってどんなだよ!!</p>
<p>気持ち悪いよ!!</p>
<p>変態のゴリラとか・・・なんか想像したら気持ち悪いよ!!</p>
<p> </p>
<p>「・・・だ・・・誰それ?」</p>
<p> </p>
<p>「分かりやした。まかせてくだせぇ。旦那に女ができたってのも報告しときやす。」</p>
<p>「おいっ。あたしは無視なの?ていうか、だからそんなんじゃないんだってば!」</p>
<p>「そうそう。俺はもっと可愛くておしとやかなのが好みなの。」</p>
<p>「そうそう・・・って、何言ってんの。こんな可愛くておしとやかな女の子他にいる?」</p>
<p>「うわあ。こいつ自分で言っちゃったよ。」</p>
<p>何!?その哀れむ目は!?</p>
<p>何よ!あたしは可愛くなくておしとやかじゃないってか!</p>
<p>そう言いたいのか、銀ちゃんは!!</p>
<p> </p>
<p>「っていうか、総悟君は何でここに来たの。結局何も食べてないよね?」</p>
<p>ふとそのことが疑問に思って、聞いてみた。</p>
<p> </p>
<p>「何ででしょうねィ?不思議と引き込まれたんでさァ。アンタに。」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「ほぇ?」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>あれ?今何か、変な声があたしから出たような。</p>
<p>いや、出てないよね?</p>
<p>いや、出た?</p>
<p> </p>
<p>「何、変な声出してんだよ。」</p>
<p> </p>
<p>あ、やっぱり出たんだ。</p>
<p>変な声。</p>
<p> </p>
<p>「じゃあこのへんで。」</p>
<p>「おう。」</p>
<p> </p>
<p>「えっ、ちょっ・・・ちょっと待ってよ、銀ちゃん!」</p>
<p> </p>
<p>え!え!?</p>
<p>ちょちょちょっちょっと待ったァァ!!</p>
<p>―――不思議と引き込まれたんでさァ。アンタに。アンタに・・・アンタに・・・―――</p>
<p>って、どーいう意味だァァァ!!!</p>
<p>おいおいおいおい、ダメだあたし。</p>
<p>こんなことで動揺してたら。</p>
<p>そうだ、あたしこんなことあんまり言われたことないから・・・</p>
<p>うわァァァ!!</p>
<p>顔あつっ!!</p>
<p>「おい、何やってんだよ、日世璃。」</p>
<p>ハッ!!</p>
<p> </p>
<p>目の前には、バイクに乗ってエンジンをかけている銀ちゃんがいた。</p>
<p>「あ、ごめん。」</p>
<p>銀ちゃんが不機嫌な顔をしていたので一応謝ってみた。</p>
<p>「早く帰るぞ。」</p>
<p> </p>
<p>「う・うん…。」</p>
<p> </p>
<p>なぜかテンションが下がり、あたしはバイクの後ろに素直にまたがった。</p>
<p>ゆっくりと、あたしと銀ちゃんを乗せたバイクが進み始める。</p>
<p>「日世璃、お前まさか、慣れないこと言われて動揺してんじゃねーの?」</p>
<p>銀ちゃんの馬鹿にするような小さい笑い声が聞こえてくる。</p>
<p> </p>
<p>「・・・・・・そんなんじゃないよ。」</p>
<p>その銀ちゃんとは対照的にふてくされた子供のように答えるあたし。</p>
<p> </p>
<p>そういえば、今までに総悟君みたいな言葉を銀ちゃんに言ってもらったことが、無い気がする。</p>
<p>あったかな?</p>
<p>ないよーな、あるよーな・・・</p>
<p>あるよーな、ないよーな・・・</p>
<p> </p>
<p>「どうした?テンション下がってんじゃねーか。」</p>
<p> </p>
<p>テンション下がってるのには気づくのに、その理由には気づかないんだね。</p>
<p> </p>
<p>いっそ・・・・・・</p>
<p> </p>
<p>「・・・泣いてやろーか・・・」</p>
<p>「あ?何か言ったか?」</p>
<p> </p>
<p>バカだね、銀ちゃんは。</p>
<p>・・・あたしもだけど。</p>
<p> </p>
<p>「ううん。何にもない。早く帰ろっ。新八と神楽ちゃんが待ってる。」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
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2008-12-08T14:40:25+09:00
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