【初出】
XX巻
石製の大型馬車のような車両を太い鎖で連結し、その全体を一つとして運用し、馬車を可動する城壁のように幾重にも連ねて拠点防衛に使用していた。
多少の攻撃を受けてもビクともせず、車両から矛槍(ハルベルト)、小型の砲などの様々な武器を無数に突き出して敵を攻撃する。
また、連結された車両の一部を切り離して走らせ、味方を運ぶなどの使い方もあった。
切り札ゆえに『車両要塞』の使用には凄まじい力の消耗が伴い、長時間の使用はできなかった。
中国南西部の決戦終盤で、ザムエルはこの自在法で、敗走する
フレイムヘイズ兵団の残兵たちを『
天道宮』に誘導したが、代償として力を使い切り、『
ジシュカの丘』で作り出した塔内部にまで攻め込んできた“
徒”に胸を貫かれて死亡した。
【由来・元ネタ】
ドイツ語でヴァーゲンは車、ブルクは城なので「車の城(Wagenburg)」という意味。
英語では「ウォーワゴン(War wagon)」、フス戦争の現地であるチェコでは「ボゾバ・ハラドバ(vozová hradba)」と呼ばれている。
フス戦争においてヤン・ジシュカが投入した、同名の戦車(馬引きの馬車)が由来と思われる。
各車両を鎖で繋ぎ、火砲などで攻撃した。馬車で作った即席の砦であった。
これにより、神聖ローマ帝国軍は幾度も敗退したという。
Wikipediaには、「
ウォーワゴン」として一項目が設けられている。
最終更新:2023年06月14日 00:24