【種別】
フレイムヘイズ

【初出】
X巻

【解説】
『无窮の聞き手』(むきゅうのききて)の称号を持つ、“珠漣の清韻”センティアのフレイムヘイズ。神器は懐中時計型の“ゴローザ”。の色はマリンブルー。
黒髪と口元の髭を整えた垂れ目の美男子。薄紫の上下スーツ、黒地に赤線のストライプシャツ、細い銀ラメのネクタイと靴という、常軌を逸した服装を見事に着こなす『伊達男』であった。
初対面の女性には必ずくどき文句から始める、陽気で気さくな男。中世の『大戦』最終決戦の数年前には、フレイムヘイズの駐屯地でマティルダを口説いていたが無視された。その後は、『儀装の駆り手カムシンや『理法の裁ち手ヤマベと行動を共にしていたようだ。
契約する“”センティアのことを、「僕のおふくろ」と呼んでいた。

数百年前には、既に自らの復讐相手を討ち果たし、後進の指導と地中海の船の手配を引き受ける顔役となっていたようだ。これが後の『モンテベルディのコーロ』となった。本拠地はイタリアのジェノヴァ。

ドレル・パーティー』と並ぶ外界宿の顔役であった、数十名の運行管理者からなる『モンテベルディのコーロ』を率いて、欧州を中核に世界の交通支援を担当していた。
そのせいで、二十世紀前半に勃発した対[革正団]戦争では最も忙しかったようだ。
知人であるマティルダには明朗明敏と評されていたが、マージョリーや『輝爍の撒き手レベッカからは馬鹿呼ばわりされていた。シャナ曰く「お喋り男」。

本編開始の二年前には、『万条の仕手ヴィルヘルミナ・カルメルを本拠地ジェノヴァに招聘して、長年の商売敵である[百鬼夜行]が中央アジアに密かに確立していた輸送ルートの襲撃と当面の断絶を依頼した。
その後にゾフィー・サバリッシュの紹介状を持ってやってきた『炎髪灼眼の討ち手』に、オーストリアの森に陣取っていた“紅世の王”オオナムチの討滅を依頼した。

その後、ドレル・クーベリック率いる幕僚団『クーベリックのオーケストラ』壊滅からやや遅れて、配下の『コーロ』共々[仮装舞踏会]に殲滅されたようだ。

【由来・元ネタ】
「ピエトロ(Pietro)」は一般的なイタリア名。語源は、ギリシア語の「石、岩」。この名を持つ音楽家には、カヴァッリやロカテッリなどがいる。
「モンテベルディ」は、イタリアバロックの祖クラウディオ・モンテヴェルディ(Claudio Monteverdi)と思われる。
「コーロ(coro)」は、イタリア語で「合唱団」「コーラス」などの意味。

「无窮」とは「無窮」、すなわち、きわまりのない無限、永遠を意味する。称号の意味は、無限を聞き取る者とでもなろうか。探知能力に秀でた印象の称号である。彼が健在だった頃が語られるのを待ちたかった。
もしくは「无」と「窮」を分けて考えた場合、「窮」は行き詰まり、もしくはこの上ない所まで行き着くことを意味し、「无」でそれを否定するという形になる。
称号全体で「その力に限界も届かぬ場所も無い聞き手」という意味になると思われる。
彼自身の能力は明らかになっていないが、おそらくは聴覚に関して並外れた能力をもっていたフレイムヘイズだったと思われる。

【コメント】
アニメシリーズには未登場。
☆明朗明敏ということから、シャナがXI巻で言っていた『お喋り男』であったのは明白だった。
☆ピエトロの性格から言って、やたら口説いてたんだろうな。ところで、こいつの初対面の女性ってのは容姿や外見年齢は関係あるんだろうか?
☆「ピエトロ・モンテベルディ」と「ピエトロ・モンテヴェルディ」という二つの名称が描写されており、どっちが正しい名称か最後まではっきりとしなかった。
☆ヴィルヘルミナやレベッカだけでなく、ヒルダアルマまで口説いていた。
☆気障という点ではマモンフリアグネと、どっちが上だったかな。
☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の“棺の織手アシズや『九垓天秤フワワニヌルタソカルモレクチェルノボーグウルリクムミジャリや『両翼』のメリヒムイルヤンカやウルリクムミの副官のアルラウネや[宝石の一味]のコヨーテフックストンサーイとも絡んでいたら面白そうだったのにな。
☆公式ガイドブック完結編『灼眼のシャナノ全テ 完』で炎の色が判明したが、能力は最後まで明かされなかった。
☆番外編『おじょうさまのしゃな』では、招待客の一人として登場している。
☆番外編『さんじゅうしのしゃな』では、幕間3で登場している。

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最終更新:2024年04月10日 18:04