フォービ

ユーゴスラビアのシャール地方の魔神。
この地方で起きる原因不明の火災はフォービのせいだといわれ、火災除けのために東ヤトペルにあるフォービの祠に捧げ物をしなくてはならない。
その姿は7つの首を持った半獣人のようであり、7つの首から炎を吹き出し、人間などは1秒で黒焦げにしてしまうという。

1960年には、この迷信をやめさせようとした警官の家で火災が発生し、家族全員が焼け死んだという。

成立

中岡俊哉の『世界の魔術・妖術』(1968年)が初出。
これは中岡が創作した妖怪である。シャール地方も東ヤトペルも存在しない。
しかし水木しげるが『水木しげるの世界妖怪事典』(1985年)に登場させたことで、実際にユーゴスラビア
にはフォービ伝説が伝承されていると誤解が起きるようになった。
ゲーム「真女神転生デビルサマナー」(1995年)には「妖獣フォービ」として登場している。

上は中岡俊哉の「火の魔神フォービ」 下は水木しげるの「フォービ」

参考

『世界の魔術・妖術』 中岡俊哉 秋田出版
『水木しげるの世界妖怪事典』 水木しげる 東京堂出版
『妖怪馬鹿』 京極夏彦 多田克己 村上健司 新潮OH!文庫
『真・女神転生デビルサマナーワールドガイダンス』 成沢 大輔 CB’s PROJECT(編集) ソフトバンクパブリッシング

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最終更新:2005年04月26日 16:25