金枝篇(The Golden Bough)


「きんしへん」と読む。1890年にサー・ジェームズ・フレイザー(Sir James George Frazer)が発表した本。
イタリア、ネミの森で行われていたという王殺しの風習についての考察を始まりとして、世界各地の風習、民俗伝承、宗教儀式、呪術についての実例を豊富に収集してまとめ上げた大著。版を改めるごとに増補されていき最終的に全13巻となるが、後に実例や注釈・出典を大幅にカットして一冊にまとめた簡約本が出版された。

「類似は類似を呼ぶ」という類似の法則を原理とする「類感呪術?」、「かつて接触していたものは、離れた後でも相互的作用を継続する」感染の法則に基づく「感染呪術?」といった呪術に関する分類は、後の研究にも大きな影響を与えた。

『金枝篇』という書名は、ネミの森の王殺しにおいて重要な役割を担うヤドリギに由来する。

※ケイオシアム社のテーブルトークRPG『クトゥルフの呼び声』において魔導書として扱われた事から、後のクトゥルー神話に題材を取るゲーム(『デモンベイン』など)でも魔導書として登場する事がある。しかし、それはあくまでもゲームの中での設定である。
 確かにラヴクラフトの小説『クトゥルフの呼び声』においてその名が登場するものの、マーガレット・マレー『西洋における魔女崇拝』とともに「神話学か人類学を扱った文献」として出てくるだけであり、特に不可思議な書物としては扱われていない。

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最終更新:2021年05月23日 10:47