(8)おおむね6歳

全身運動が滑らかで巧みになり、快活に跳び回るようになる。これまでの体験から、自信や、予想や見通しを立てる力が育ち、心身共に力があふれ、意欲が旺盛になる。仲間の意思を大切にしようとし、役割の分担が生まれるような協同遊びやごっこ遊びを行い、満足するまで取り組もうとする。様々な知識や経験を生かし、創意工夫を重ね、遊びを発展させる。思考力や認識力も高まり、自然事象や社会事象、文字などへの興味や関心も深まっていく。身近な大人に甘え、気持ちを休めることもあるが、様々な経験を通して自立心が一層高まっていく。

【巧みな全身運動】
6歳を過ぎると、身体的な成熟と機能の発達に加え、年長として自覚や誇りを持った姿が見られるようになります。全力で走り、跳躍するなど快活に跳び回り、自信を持って活動するようになります。
全身運動がなめらかになり、ボールをつきながら走ったり、跳び箱を跳んだり、竹馬に乗るなど様々な運動に意欲的に挑戦するようになります。同時に細かな手の動きが一段と進み、自分のイメージしたように描いたり、ダイナミックな表現とともに細やかな製作をするなど、様々な方法で様々な材料や用具を用いて工夫して表現することを楽しみます。
子どもの表現には、子どもの内面の成長や心の豊かさが現れ、一つの表現が更に表現しようとする意欲を高めていきます。

【自主と協調の態度】
この頃になると、仲間の意思や仲間の中で通用する約束事が大事なものとなり、それを守ろうとします。
ごっこ遊びを発展させた集団遊びが活発に展開され、遊びの中で役割が生まれます。子どもはその役割を担うことで、協同しながら遊びを持続し、発展させていきます。また、子どもはごっこ遊びの中で、手の込んだ流れと様々な役割を考え出し、遊びはより複雑なものとなっていきます。そして、こうした遊びを試行錯誤しながらも満足いくまで楽しもうとするようになります。
仲間の一員として認められ、遊びの楽しさを共有するためには、持てる知識を総動員して創意工夫する主体的、自主的な姿勢や自由な発想が必要となります。また、友達の主張に耳を傾け、共感したり意見を言い合うこととともに、自分の主張を一歩譲って仲間と協調したり、意見を調整しながら仲間の中で合意を得ていくといった経験も重要となります。
6歳児は社会生活を営む上で大切な自主と協調の姿勢や態度を身に付けていく時期であり、こうした姿勢や態度が生涯にわたる人との関わりや生活の基礎となっていきます。

【思考力と自立心の高まり】
これまでの活動や経験を通して達成感や自分への自信を持つようになった子どもは、様々なことに関心を示し、意欲的に環境に関わっていきます。自ら言葉を使い文字を書いたり読んだりする姿も見られ、社会事象や自然事象などに対する認識も高まります。周囲の大人の言動についてもよく観察し、批判したり、意見を述べたりすることもあります。
また、自分自身の内面への思考が進み、自意識が高まるとともに、自分とは異なる身近な人の存在や、それぞれの人の特性や持ち味などに気付いていきます。こういった成長により、「大人っぽくなった」という印象を周囲に与えます。
時には身近な大人に甘え、気持ちを休めたりすることもありますが、様々な経験や対人関係の広がりから自立心が高まり、就学への意欲や期待に胸を弾ませます。
最終更新:2009年01月10日 20:51
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