2.発達過程

子どもの発達過程は、おおむね次に示す8つの区分としてとらえられる。ただし、この区分は、同年齢の子どもの均一的な発達の基準ではなく、一人一人の子どもの発達過程としてとらえるべきものである。また、様々な条件により、子どもに発達上の課題や保育所の生活になじみにくいなどの状態が見られても、保育士等は、子ども自身の力を十分に認め、一人一人の発達過程や心身の状態に応じた適切な援助及び環境構成を行うことが重要である。
ここでは、旧保育指針を継承し、就学前の子どもの発達過程を8つに区分して、それぞれどのような特徴があるのかを述べています。
ただし、この区分は、同年齢の子どもの均一的な発達の基準ではありません。
一人一人の子どもの成長の足取りは様々ですが、子どもが辿る発達の道筋やその順序性には共通のものがあります。
保育指針ではこうした子どもの姿を発達過程として示していますが、実際の子どもの発達は直線的ではなく、行きつ戻りつしながら、時に停滞しているように見えたり、ある時、急速に伸びを示したりといった様相が認められます。
また、当然のことながら、子どもは単独で生きているのではなく、人との関わりの中で生きています。また、人や物や自然など様々な環境の中で、それらとの相互作用によって成長しています。
発達には一定の順序性とともに、一定の方向性が認められます。例えば身体機能であれば、頭部から下肢へ、体躯の中心部から末梢部へと発達していきます。また、身体的形態や生理機能、運動面や情緒面の発達、さらには知的発達や社会性の発達など様々な発達の側面が、相互に関連しながら総合的に発達していくといった特徴があります。
子どもが自ら発達していく力を認め、その姿に寄り添いながら、子どもの可能性を引き出していくことは大人としての責任です。特に保育士は、子どもの発達の順序性や連続性を踏まえ、長期的な視野を持って見通し、子どもが、今、楽しんでしていることを共に喜び、それを繰り返しながら子どもの発達を援助することが大切です。
最終更新:2009年01月10日 20:57
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